羽根英樹のサヤ取りブログ
大納会
12月30日
今日は2025年の大納会。
今年のイベントトレードはやはりTOBメインになりました。
TOBの件数は過去最多になり、内容的にも我々イベント投資家が望む「荒れるTOB」が増えました。
東証上場基準未達企業の上場廃止、親子上場解消に加えて、アクティビストが今年も大暴れでした。中でも印象に残ったのはソフト99のMBOに対するエフィッシモの対抗TOBです。大株主であるKeeper技研が、MBOへの応募契約を破棄して、エフィッシモのTOBに申し込みしたことで勝負あったとなりました。背景には、Keeper技研の社外取締役の助言や、過去、ソフト99とKeeper技研との間にあった諍いなどがこの結果を生んだようです。
来年も今年に続いてTOBは多いでしょうし、村上ファンド、エフィッシモなどのタカ派のアクティビストが暴れそうです。我々投資家にとっては願ったりかなったりの状況です。
どうぞよいお年をお迎えください。
書評:市場の神話にだまされるな
10月07日
本書は、PSR株分析などの名著があるケン・フィッシャーの著書で、市場で一般常識とされている事象に疑問を投げかけるという本である。
イベント投資を実践する私からすると、このような本は、イベント投資のアイディアの宝庫だ。一般的に知られている常識が逆であるなら、それはイベント投資のチャンスであるからだ。
全ての章が面白いが、特に9章の「小型バリュ株の優位性は持続する」と16章「ニュースは利用できる」の2つは特に興味深かった。ちなみにこの本の章のタイトルの名は、誤解されている事象がそのままタイトル名になっているので、各章のタイトルは全て誤解である。9章、16章ともに、結局、最後は需給が相場を決定づけるというものだが、ここはデータ重視のケン・フィッシャーの真骨頂だと思う。
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