DVDブック 冒険投資家 ジム・ロジャーズが語る 「投資の戦略」
講師:ジム・ロジャーズ 林康史
※DVDブック(DVD+Book) |
中国市場の躍進、原油高騰を見抜いた男は
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ジム・ロジャーズ(Jim Rogers)
1973年に「クォンタム・ファンド」を共同で創設し、わずか10年間で4200%のリターンを上げ「伝説の男」として名を上げる(同期間のS&Pの上昇率はわずか47%)。
ギネス記録となる2度の世界旅行で各国の長期的な経済成長を実際に見て確かめることで、世界でいち早く中国市場の躍進、原油高騰を見抜いたその着眼点は世界中の投資家が注目する。1998年に商品先物市場の指数であるロジャーズ国際指数を創設。
著書に『大投資家ジム・ロジャーズが語る商品の時代』『冒険投資家 ジム・ロジャーズの世界大発見』(日本経済新聞社)、森生文乃著『マンガ ジム・ロジャーズ』(パンローリング)などがあ
る。
※本セミナーDVD(書き下ろし原稿付き)は2006年2月7日に開催されたロジャーズ氏のセミナー(主催/金融財務研究会・主催/ド ットコモディティ社)を収録したものです。
日本経済や株式相場をどう見ていますか? | |||||||||||||||
5〜10年間程度で見れば極めて楽観的だ。規制緩和が進み、中国の経済成長に伴う恩恵も大きい。日本株は、既に割安と判断した数年前に続いて最近も買い増し、他国株より多めに保有している。売りポジションはない。 | |||||||||||||||
持っている株は? | |||||||||||||||
商品相場の波及する業種で、ガソリン関連の昭和シェル石油。日本の製油能力は非常に高いので、中国をはじめとしたアジア各国がこの会社の
製品を欲しがっている。 企業改革という点では、数年前のタイヤ事故問題から立ち直って成長を見込めるブリジストン、松下電器、他には・・・。 | |||||||||||||||
投資のスタンスは? | |||||||||||||||
私のスタイルは長期投資。短期投資で利益を上げている人も知っているが、私は苦手である。 割安なものを見つける。 根本的な変化に関わる企業を見つける。
初心者はどうやって投資をしたら良いのでしょうか?
| 自分の知っているものだけに投資をする。わかるまで待つことが大事である。たとえば株であるなら、自分が働いている業界のことなら他の誰よりも知っているだろう。熟知しているものがないのなら投資しない、あるいは分かるまで何もしない。 売り時の判断はどうやってするのでしょうか?
| 判断するためにはよく知っていることが重要。よく知っているものなら、いつ、どんな新製品が出るのかまで人より早くわかるはずでしょう。そうでないなら、そうなるまで待つこと。知っていないと判断できないから。だから私はIT業界には投資しない。マネジメントや新しい動きがわかるようになればしてもいい。ほとんどの投資家は損をする。失敗しないためには、熟知するまで絶対に動かないという規律を持つこと。守ること。
| 今日、私の話したことをうのみにしないでほしい。もし私がすすめたものを買ったとしても、私は、そのあとどうしたら良いのかまで教えることはできないから。いつ売ったらいいのか、買い足したらいいのか、上がった時に、売ったほうがいいのか、買ったほうがいいのか、というアドバイスができないから、買われても困る。
情報収集はどうやっているのですか? | "read!"読むことです。TVがないので、ひたすらなんでも読みます。外国のラジオも聴きます。世界を回って自分で見る。大きな変化に気づいたら、それについて調べる。そして、もっと深く、ほかのことと比べてみて、結果を引き出す。
| どうすれば成功することができますか? | 投資への愛、情熱がないなら投資はしてはいけない。お金を稼ぐ手段である以上に、情熱を持ってできるかどうか、夢を追うことができるのかどうか。人からクレイジーだと言われるくらい集中すれば成功するよ。 | 日本株の最近の上昇理由や中国について、原油価格の見通し、人口問題と投資、有望と考えている日本の銘柄、投資スタイル、投資を学ぶ方法、インドについて、今後の資産の守り方、運用の仕方など他多数。
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左から三浦俊江/ジム・ロジャーズ/トム・プライス/ジョージ・ロアーズ
ビーランド・マネジメント・カンパニーは、ジム・ロジャーズのミドル・ネームから取った、ロジャーズ・ファンドの運営会社です。
詳しくは、ホームページ
、あるいは三浦まで(1-312-264-4356; tm.rohrs@pricegroup.com)
講演会では、アジア、特に中国とインドの有望性を強調されていましたが? | ||||||
米国が19世紀に農産物の供給者として世界経済に参入したように、今、中国やインドがグローバル経済に参入しています。中国は製造業で、インドはサービスを提供する国として。
| 中国の成長は、他のアジアの輸出国に脅威なのでは?
| 中国の門戸開放は当初、輸出国に否定的に考えられていました。しかし、工業化につれ中国の生活水準も向上し、中国も大きな顧客となってきています。事実、昨年の中国……(中略)
| 米国投資には消極的な意見でした。
| 是正されなければならない不均衡が幾つかあります。米国の信用拡大はその一つ。……(中略) 記事全文はこちら |
マーク・ファーバー博士 (MARC FABER)
1946年生まれ。1990年に投資顧問会社 マークファーバー・リミテッドを設立。米バロンズ紙で年一度開かれる、わずか11人の「投資座談会」主要メンバー。世界中の主要経済誌に定期的に寄稿している。
1987年にブラックマンデーがウォール街を襲う前に株を売るよう顧客に助言し、1990年には日本のバブル崩壊を予想して大きな利益を上げた。1993年には米国のゲーム株の下落を正確に予想し、1997/1998年のアジア太平洋地域に起こった金融危機とそのあとの世界的な混乱も予見するなど、逆張り投資家としても知られている。世界将来の投資チャンスを浮き彫りにした、著書『トゥモローズ・ゴールド』(2002年刊)は6ヶ国語で翻訳、Amazon.comのベストセラーに数週間ランクインする。
1987年、ブラックマンデーがウォール街を襲う前に株を売るよう助言。
1990年、日本のバブル崩壊を予想して大きな利益を上げる。
1992年、世界初のロシア株専門のヘッジファンドを設立。
1993年、米国のゲーム株の下落を正確に予想。
1990年代、しばしばヘッジファンドの世界でナンバーワンのパフォーマンスを記録。
1997/1998年のアジア太平洋地域に起こった金融危機とそのあとの世界的な混乱を予見。 2003年5月、「日本での13年間の下げ相場は終焉し、世紀の買い場が到来」 と180度転換したコメントを発表。そして今、21世紀中に西側の経済的な主導権はアジアに移り、ここが経済と政治の中心ブロックになるとファーバー氏は語る。