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DVDブック
「会社四季報」で銘柄スクリーニング入門

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DVDブック
「会社四季報」で銘柄スクリーニング入門

講師:鈴木一之
ISBN:4-7759-6135-3 C2033
四六判
価格:3990円(税込)

※DVDブック(DVD+Book)
DVDに原稿を加えた新形態!!

割安株も成長株も検索が自由自在!!

知っているようで知らない『会社四季報』の活用術。 その利用は投資家だけでなく、企業や経済、社会を知るための本としても多く使われています。

1. ある戦略から有望銘柄を発見した後、その銘柄は投資対象として本当に相応しいかをチェックする。
2. 四季報に掲載されている「業績」「コメント」「株主構成」などの企業データから有望な銘柄を発掘する。
3. 「業績予想変化」から同業種間で比較、変化率の大きな銘柄を確認する。
4. 「格付」「キャッシュフロー」「株主資本比率」から債務超過に陥っていないかなどのリスク管理をする。
5. 今期だけではなく来期の業績予想、安定的に伸びているかどうかを確認する
6. バリュー株や成長株などを各財務諸表から有望銘柄にアプローチする。
7. ある大手ファンドの保有銘柄を調べ有望銘柄を発掘する
8. 「配当利回り」や「個人大株主」などのヤル気のある会社にアプローチしたい。
9. 四季報CD-ROMからスクリーニングにより掲載されていない指標にアプローチする。
会社四季報のその活用法は多種多様であり、その使い方次第では、素晴らしい成果を得られることができます。本セミナーではその着眼点や誤った判断方法など鈴木一之氏が自らの成功体験を元にして会社四季報の活用術を解説します。


プログラム

●マット・セトの投資スタイル四類型
●会社四季報について
●決算期の違い――キャノンとトヨタケース
●会社四季報を見る三つのポイント
●バリュー株
●業績
●グロース株(成長株)
●株主構成
●参考資料について
付録:「予想ROE」の条件の設定方法


マット・セトの投資スタイル四類型

 では少しずつ、ゆっくりと本論を始めてまいりましょう。最初にスクリーンでご紹介する資料は、お手元にはありません。話の説明上、急きょ作ってみたものです。まず、会社四季報に入る前に、肩慣らしの意味で概論から少しずつ始めていきます。
 特にメモをとる必要などないような本当に概論的な部分です。最近あちこちで名前を耳にするようになったマット・セトという天才投資家がいます。一六歳でミューチュアルファンドを立ち上げ、アメリカでピーター・リンチが絶賛した少年です。一九九六年に一六歳でミューチュアルファンドを立ち上げて年率三〇%で運用しているそうです。すごい人がアメリカにはいます。日本でも、『天才少年投資家マット・セト 一〇八の法則』という翻訳本が日本短波放送(現・ラジオNIKKEI)から刊行されています。
 その本のなかにも書いてありますし、あちこちのセミナーで紹介されておりますので、もうご存じの方も大勢いらっしゃるかもしれませんが、マット・セトは投資スタイルを次の四類型に分類しています。一つ目が成長株、二つ目がバリュー株、三つ目がシクリカル、つまり鉄鋼や非鉄などの景気敏感株です。そして四つ目が、英語ではターンアラウンドと言いますが、日本語に訳すと企業再生株になります。
 例えば、今日は二〇〇六年三月二五日ですが、この三月決算前後になりますと、企業再生銘柄というのがどうも動くようです。ダイエーなどは急落のあと急騰しはじめている。学研も買われています。レナウンも、レナウンダーバンホールディングスという名前からまたレナウンに社名変更をして、株価が動きはじめています。そういう銘柄が企業再生銘柄です。究極の企業再生株は、最近ではカネボウが上場を果たすのかどうか、上場するとしたらいつか、ということになってくるでしょう。
 マット・セトによると、投資家は四つの類型のうちの一つ、あるいは二つのスタイルに特化すべきである、とのことです。特化すべきとまでは言っていないのですが、せいぜい頑張ったところで一つか二つしかできないということです。あるときは成長株を追求して、あるときは配当利回りを追求して、あるときはPBRで割安株を狙う。こういう都合のいい投資スタンスは、やってもかまわないのですが、まずうまくいきません。何事もそうですが、大体うまくいくものというのは、好きなもの、あるいは得意なものに偏っているものです。
 天才的な人は四つのスタイル全部ができるそうで、マット・セトが言うには、ピーター・リンチは天才だったので全部できたということです。やはり皆さんは、ご自身のなかで、自分は何が好きなのか、何が得意なのかというものを見きわめていって、先ほどの四つの投資スタイルのうち、どれかに絞り込んだほうが成功への近道になるのではないかと思います。
 私に関して言えば、私は自分自身をバリュー株の人間だと思っています。それでバリュー株を追求しています。同時にシクリカル、景気敏感株も見るという、この二つが私にとってのライフワークになっています。もちろん皆さんは成長株を追求されても結構ですし、リカバリーファンド(ハゲタカファンド)のように、ボロ株で五倍、一〇倍波動を狙うということを追求されても結構ですが、それは皆さんのやり方次第ということになってきます。
 もう一つ、これはマット・セトとは全然関係ないのですが、株式市場のファンダメンタル分析の方法論についてふれておきます。テクニカル分析を使わないで、財務分析やあるいは需給関係などを見ていく方法がファンダメンタル分析です。その場合に、トップダウン・アプローチという言葉がよく出てきます。これは、景気がどちらを向いているのかを見て、上から降りてくるような感じで(トップダウン)銘柄を選定していくという方法です。
 それとは反対に、ボトムアップ・アプローチという方法もあります。これは企業を一つ一つつぶさに調べていって(ボトムアップ)銘柄を調べていくアプローチです。ですから基本的に、景気の動きとはあまり関係ありません。ファンダメンタル分析の方法には大きく分けてこの二つがあります。
 そこで先ほどのマット・セトの四類型に、トップダウン、ボトムアップというこの二つのアプローチを重ねあわせてみると、トップダウン・アプローチとはシクリカル銘柄に対する分析方法だということができます。シクリカル銘柄は景気の浮き沈み、サイクル的な部分によって動くことが多いからです。その一方で成長株やバリュー株という投資スタイルは、シクリカル銘柄とは相反するものです。この二つのスタンスに関しては、景気やアメリカの金利、為替の動向といったものはあまり関係なく、これはすべてボトムアップ・アプローチに関わってくるわけです。ヤフーのすさまじい成長を日本の不良債権問題と同列に論じてもなんの意味もありません。
 もうお分かりのように、本日の会社四季報セミナーの根底に流れているものは、完全にボトムアップの方法論です。ボトムアップ・アプローチに特化するというやり方です。金利や為替がどうなろうと、日本経済が先行きどうなろうと、日銀が量的緩和政策をどうしようと、ゼロ金利がどうだろうと、基本的にはあまり関係がないわけです。そういうものは脇に置いておいてもかまわない。そうやって企業を見ていこうという方法がボトムアップ・アプローチであり、会社四季報セミナーなのです。
 ついでに申し上げれば、会社四季報に関わらず、広くファンダメンタル分析というものは、株式投資という行為のなかで、「何を(買うか)?」という要素にもっぱら焦点をあてるものです。しかし株式投資ではもう一つ、「いつ(買うか)?」という要素も非常に大切です。「何を?」の部分ではファンダメンタル分析が有効ですが、「いつ?」という部分の疑問に対してはファンダメンタル分析はほとんど無力です。買いのタイミング、売りのタイミングという部分では、やはりテクニカル分析を使わなければなりません。したがって、本日の会社四季報セミナーでは、「いつ売り買いすればよいか?」という内容はまったく入っておりません。その点は冒頭に申し上げておきます。


■講師

鈴木一之(すずき・かずゆき)
インフォストックスドットコム、リサーチ部・チーフアナリスト  1983年に千葉大学卒業後、大和證券に入社。学生時代は法学を専攻したが、在学中から景気変動と経済現象に強い関心を抱き、卒業後は資本主義のメッカである証券市場での従事を志す。1987年に株式トレーディング室に配属され、当時「新人類相場」の真っ只中で機関投資家セールスに就く。NTT上場、ブラックマンデー、資産バブル生成とその崩壊、金融危機、ITバブルなど、一時代を画する相場の転換点で一貫して株式トレードの最前線にいた。2000年5月より現職。  現在はインフォストックスドットコムが共催する投資教育セミナーの講師をつとめ、Webサイト「ストックキャンパス」を通じて日米の株式市況分析を行っている。景気循環論の立場からシクリカル銘柄投資の重要性を説く。テレビ、ラジオ、新聞、マネー誌等でも活躍中。日本アナリスト協会検定会員。

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※この商品はスタジオなどで収録したものと違い、講演会場で録画しておりますため、画像や音声の品質が高くない場合があります。どうかご容赦ください。