パンローリング トップバー パンローリング Top 相場データCD-ROM オプション倶楽部 トレーダーズショップ/書籍、DVD販売 株式コーナー Pan発行書籍 セミナー 相場アプリケーション パンレポート 掲示板 相場リンク集
メールはこちらまで


ウィザード・ブック・シリーズ第3弾!!
『タートルズの秘密』
〜中・長期売買の超バイブル〜 本体19,800円+税
                                原書『Turtle Secrets

 「相場書籍・資料・ソフト直販コーナー」にて、「タートルズの秘密」の販売を開始しました。

著者のラッセル・サンズが「タートルズ」門下生を破門されてまで書いた、中・長期売買の奥義がついに明かされた。

投資・相場の世界で成功を志す者なら、1度はタートルズという言葉を聞いた事があるだろう。
わずか400ドルから数十億ドルに資産を増やし、いまや生きる伝説となったリチャード・デニスが、同僚のウィリアム・エックハート“トレーダーは養成することが可能かどうか”で賭けをした。このとき、2人が養成したトレーダーの一団がタートルズである。この募集は、1983年と1984年の2回だけ行われ、多くの卒業生が業界に旋風を巻き起こす。相場は正しい訓練により、成功できることが証明されたのだ。しかし、タートルズには厳しいルールが1つある。それは、教えられた投資手法は絶対に誰にも口外してはならないというものだ。その秘密主義は『新マーケットの魔術師』の中で如実に描写されているのだが、その禁を破ったのが第1期生の1人 、本書『タートルズの秘密』の著書である、ラッセル・サンズだ。
このタートルズの投資戦略は、昔から知られている20日ブレイクアウト手法なのだが、デニス/エックハートのコンビはその手法を洗練・進化させ、あらゆる市場に通用するものにした。その奥義のすべてを暴露しているのが本書である。 タートルズの手法は、トレンド・フォロー(順バリ)型の中・長期売買である。タートルズの戦略が有効であることは、全米のCTA(商品投資顧問業者)ランキングの上位の中に、必ず数人の「タートルズ」たちが顔を出していることからも、おわかりになるだろう。
中・長期売買に興味がある人や、アメリカで莫大な資産を築いた本物の投資手法・戦略を学びたい方には、本書は必携である。


「タートルズ」とは

投資や相場の世界で真剣に成功を夢見たことがある人なら、「タートルズ」という名称を一度は聞いたことがあるだろう。この「タートルズ」は長い間、業界関係者にしか知られることはなかったが、ジャック・D・シュワッガーの名著でありベストセラーの『マーケットの魔術師』(日経新聞社)と『新マーケットの魔術師』(パン・ローリング発売/同友館発売)で、タートルズの師匠とも言うべき二人が紹介されたことから、広く一般にも知られるようになった。その二人とは、今や「生きる伝説」となったリチャード・デニスと、数学の専門家であり、デニスのパートナーであるウィリアム・エックハートである。
この二人の詳しい経歴は、右の二冊の本に譲るが、簡単に紹介すると、リチャード・デニスは四〇〇ドル(一ドル三六〇円時代だから、それでも一四万円程度)を二〇年弱で数億ドルにし、現在では最低でもその十倍に資産をしたと言われている。もし相場界に殿堂(ホール・オブ・フェイム)があったなら、デニスは一番最初にノミネートされるうちの一人であることは確実だ。一方、エックハートはデニスに誘われ、数学者としての道をあきらめ、その素養をシステム・トレーディングの分析・開発に生かし、二人三脚でともに歩んできた。 アメリカのCTA(商品投資顧問業者)ランキングを見ても、この五年間でデニスは八倍(四位)、エックハートは五倍から三・五倍(七位、一四位)のパフォーマンスを上げており、その運用資産の大きさを見れば、驚異的である(因みに、一五位のウォルシュはタートルズ、六位と一〇位のダンもタートルズではないが、彼らの仲間である)。
その二人がトレーダーを養成できるかどうかで賭けをし、『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙に募集広告を出したのが、一九八三年と一九八四年であった。二千人に及ぶ応募者の中から、二年で二三人を採用し、二人で育ててみると、その試みは大成功を収めたのである。つまり「育て上げることができる」としたリチャード・デニスが「育てることはできない」としたウィリアム・エックハートに勝ったのである。これが、勝ち組「タートルズ」誕生の話のすべてである。
 最近のCTAランキングを見れば分かるように、その後も「タートルズ」は順調に素晴らしいパフォーマンスを残している。ただ、このタートルズには厳しい戒律、約束事があった。それは、「リチャード・デニスやウィリアム・エックハートから教えられた秘密を絶対に誰にも口外してはならない」というものだった。それは、『新マーケットの魔術師』でシュワッガーがインタビューしたタートルズの対応に如実に描かれている。そのあまりの秘密主義に、シュワッガーの不機嫌さが行間ににじみ出ている。
その「タートルズ」の奥義を暴露したのが、タートルズ第一期生で、この『タートルズの秘密』の著者であるラッセル・サンズである。

「タートルズ」の手法

タートルズの投資戦略とは、一言で言えば、「トレンドフォロー」と言われる中長期の順張り手法である。それも、広く知られているリチャード・ドンチャンが開発した四週間ブレイクアウトという実に単純で明快な手法を基礎としている。このタートル・システム1と名付けられた「四週間ブレイクアウト・システム」とは、過去四週間の高値を抜ければ買い、過去四週間の安値を抜ければ売る、というものである(タートル・システム2という、「一〇週間ブレイクアウト・システム」もある)。
 これだけで、前の表のように驚異的な収益を上げることができるのかと不思議に思われる読者もおられるだろう。しかし、これは紛れもない事実である。もちろん、どこで損切りをするか、どこでポジションを増やすか、どこで一部や全ポジションを仕切るかという規定はある。これは、運用する資金によっても違うので、本書を当たってもらうしかない。
 また、「四週間ブレイクアウト」といっても、そのブレイクアウトのすべてに仕掛けるわけではない。P/Lフィルターというトレードを選別するフィルターを使用している。これも様々な使用法があるが、簡単に言えば、トレンドがある方向に継続していて(例えば、下げている)、逆方向のブレイクアウト(切り返して上げた)が起こった場合、最初のブレイクアウトはだましになる可能性が高いので、仕掛けないというものである。例えば、ゴム(チャート参照)や金が過去四週間や過去一〇週間の高値を最近更新したが、ずっと下げトレンドだったため、その高値更新のブレイクアウトには仕掛けないということである。
 このフィルターの考え方とは、タートルズは、マーケットにトレンドが発生している時期が三〇%、トレンドのない揉み合いの時期が七〇%と考えていることが基になっている。つまり、トレンドの後には揉み合い、揉み合い後にトレンドが発生すると考えている。よって、だましの多い揉み合いの時期には仕掛けず、資金が引かされるのを避けているのだ。

「トレンドフォロー」売買はなぜできないか

 前の表を見ても分かるように、トレンドフォロー売買は最後には大勝するトレード戦略であるなら、そして、広く知れ渡っている戦略を元にしているなら、なぜ多くの人にはそれができないのだろうか? もちろん、タートルズ独特のフィルターや増し玉方法、仕切り方があったとしても、だ。それは、決して高いとは言えない、勝率(約三五%前後と言われている)にある。
 また、このトレンドフォロー売買は、何回も同じようなだましに遭うことが絶対に避けられない。そのため多くの人が九回の小さな負けを一回で取り戻せると頭で理解していても、三回も負けが先行してしまうと、この戦略を放棄してしまうということが挙げられる。しかし、タートルズはだましが多ければ多いほど(損を重ねている)、大トレンドが発生する可能性は高まると考えるのである。
 では、勝率が低い戦略ならば、大きな資金を持っている者だけが有利かというと、そうでもない。タートルズたちは、全世界の、すべてのマーケットを追っている。さしずめ日本的にいうと、上場されている全銘柄を追っているということである。決して慣れている、あるいは売買したことがある銘柄だけを追っているのではない。つまり、薄いマーケットで大トレンドが発生したときには、大きな資金を持っている者は仕掛けることはできないが、少ない資金の者なら、1枚のそのトレードだけで、その年の収益のほとんどを稼ぐことがあるということだ。本書では木材先物の例が挙げられている。それは、あまりに薄いマーケットだったため、表に載っているどんなCTAも仕掛けることができず、個人投資家の独壇場だったことが書かれている(日本ならば、綿糸とか乾繭か?)。
 この『タートルズの秘密』は、以前ここでも紹介した『魔術師リンダ・ラリーの短期売買入門』(パン・ローリング刊)のような、ここで仕掛ける、こうなれば仕掛け・手仕舞いする、というような明確で人の裁量を完全に排除した優位性のある戦略を抜き出して書き、まとめている訳ではない。タートル・システムというシステムに従いながらも、いかにそこに裁量・相場観を加味し、より有利に進め、収益に持っていくかまでを書いている。これがタートルズの方式か、サンズ自身のやり方かは分からないが、具体的であるがゆえに、初心者から上級者までその考え方は非常に参考になるのではないかと思う。また、システムの構築の仕方や最適化、カーブ・フィッティングについても、タートルズの考え方(恐らくウィリアム・エックハートがタートルズに伝授したものであると思われるが)を非常に詳しく説明してある。
 因みに、タートルズの手法とは中長期売買のはずだが、このラッセル・サンズは短期売買や日計り、はてはマーケット・プロファイルから『魔術師リンダ・ラリーの短期売買入門』で出てきたタートル・スープ的な戦略まで実際には行っており、そのことまで詳しく説明している。短期売買に興味のある人にも参考になると思う。もちろん、サンズがそのようなことを行ってるときは、揉み合いの時期だったり、納会日の玉締めが行われそうなときに限られるが。

最後に、「タートルズが隠し、秘密にしはたかったものとは何か」いう答えで、「マーケットの魔術師」の一人のエド・スィコータ、「トレードにおける最も重大な秘密とは、そこには秘密がないということだ」と言っている。サンズ自身は、タートル・システム、マネー・マネジメント、心理学と、その三者を総合する力の四つが「タートル・シークレット」だと書いている。つまり、「秘密はなかった」ということだろう。
 しかし、この『タートルズの秘密』に書かれている多く「秘密」を実行するならば、長い目で見て、年利五〇〜一〇〇%前後のリターンは常に保証されているということであろう。タートルズたちがそのことを証明している。
二十一世紀になって、日本にもタートルズが誕生するようなことがあれば、その第一歩はこの書籍であったと言われるかもしれない。それほど、この書籍の刊行は、今年の投資・相場界での一番のエポック・メーキングなことだ!

■目次

パート1:基本

トレンドフォローとは何か?
なぜトレンドフォローがうまく機能するのか?
誰が未来を予測できるというのか?
予言しようとするのではなく、変化に対応できるようになりなさい
基本に戻れ
目を覚まして、コーヒーの香りをかごう!
価格は常に正しい
損切りは早く、利食いはじっくり
「ブタになるには勇気を必要とする」
利食いを急ぐな
他の手法における問題点
支持線(サポート)と抵抗線(レジスタンス)
カウンタートレンド(逆張り)手法の研究結果
トレンドフォローが将来にわたって機能し続ける理由
トレンドに関する素晴らしい討論
トレンドに関する素晴らしい討論 パート2
困難なことを行う
禅のような先物トレード(全身全霊による努力)
禅のようなトレード(コントラリアンになる方法)
トレンドと揉み合い:マーケットを構成する本質
トレード・テクニック(チャートの構造)
合成インディケーター
基本
単純なタートルズ・ブレイクアウト・システム
Nとは何か? そしてそれの使い方
戦略と戦術――1/2Nノコギリ戦術
P/Lフィルター
あなた自身のシステムを開発する
システム開発
研究
システム・デザイン、そしてカーブ・フィッティングの危険
ポートフォリオ分散
心理学とマネー・マネジメント――生活のためのトレード
マネー・マネジメント――「現実の世界」についての代替手段
すべてのまとめ
注釈

いくつかの主観的判断(すべてが機械的であるわけではない)
市場間の分析と相関関係
戦略と戦術――フロアからの視点
開講中の講座:ファンダメンタルの(根本的に)紛らわしいアイディア



パート2:ニュースレター

タートル・トーク1993年
タートル・トーク1994年
タートル・トーク1995年
タートル・トーク1996年





著者紹介

著者のラッセル・サンズとは、
リチャード・デニスとウィリアム・エックハートにその手法のすべてを教え込まれたトレーダーのエリート・常勝集団である、初代「タートルズ」の1人。債券のトレーダー、カード・ゲームやブラックジャックのギャンブラー、ラスベガス世界バックギャモン選手権でのチャンピオン、ニューヨーク先物取引所のローカルズを経て、「タートルズ」に採用される。その後、独立のトレーダー、CTA(商品投資顧問業者)、トレード・セミナーの講師を務めながら、秘密主義で深いベールに包まれていた「タートルの秘密」を暴露した型破りの本書を執筆。そのあまりの衝撃に、タートルズを破門されることになる。

トップページへ