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ゴミ投資家シリーズ

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ゴミ投資家のための税金天国入門 

「税金天国」の金融商品、徹底検証

定価 本体 1,500円+税 ◆目次

A5判 253頁

●海外投資を楽しむ会:編著 ISBN4-8402-0839-5

http://www.alt-invest.com/index.html

INTRODUCTION

本書は誇大広告ではありません

 この本の帯の宣伝文句は、

「郵便とFAXだけで、税金のかからない利回り400%(10年)のファンドが買えた!」というものです。

 見るからに、怪しげな文章です。詐欺商法か何かの本だと思われても仕方ないような気もしてきます。私たちもいろいろ考えましたが、しかし、この本の内容をもっとも正確に要約しようとすると、これ以外に思いつかなかったのも事実です。

前作『ゴミ投資家のためのビッグバン入門』をお読みいただいた方はおわかりいただけると思いますが、このシリーズは詐欺商法の勧誘でもなければ、宗教がかった投資の指南書でもありません。では何なのかというと、日本ではおそらく初めての、「ゴミ投資家による、ゴミ投資家のための、金融商品の消費者レポート」です。

「ゴミ投資家」とは、いったい誰のことでしょう。

 それは、金融資産(不動産や骨董品などではなく、すぐに換金可能な株式・債券・銀行預金など)が1億円以下の投資家を総称する業界用語で、要するに、私たちやあなたたちのことです。大雑把な試算によれば、日本国民の98%が「ゴミ投資家」だからです。

 前作『ビッグバン入門』で私たちは、「ゴミ投資家」の代表としてさまざまな「金融ビッグバン」の主力商品を消費者テストした挙げ句、日本の金融業界を見捨て、タックスヘイヴンに銀行口座を開設するに至りました。そして今回は、タックスヘイヴンを舞台に、海外ファンドの購入にチャレンジしてみることになったわけです。本書は、その“成果”をまとめたものです。

 私たちが購入したのは、ヨーロッパの代表的なタックスヘイヴンであるジャージー島(ドーバー海峡にあるイギリスの自治領)の投信会社パーペチュアル(日本語に訳すと「永遠の投資信託」)の、ヨーロッパ株に投資する株式ファンドです。

 ファンドの最低投資額は2,000ドル(約28万円)。タックスヘイヴンの金融商品ですからもちろん非課税ですし、幸福なことに、日本国内でも課税されることはありません(なぜかということは、本書のPART3をお読みください)。

 私たちが購入したファンドのこれまでの運用利回りは、年利回り38.50%、3年間の利回り104.32%(預けたお金が2倍になる)、10年間の利回り398.88%(預けたお金が5倍になる)という成績でした。この中でもっとも高い10年間の利回りを表示したのはちょっと宣伝過多かもしれませんが、日本の投信会社や生保・信託銀行・長信銀なども同じようなことをしょっちゅうやっているので、許していただけるだろうと判断したわけです。

(私たちがこのファンドを購入したのが98年7月。ご存知のように、翌8月にはロシア金融危機が勃発して、ヨーロッパ株は暴落してしてしまいました。ユーロの誕生などの追い風もあって、99年4月時点では大分回復していますが、まだ5%ほどのマイナスです。ただし幸運なことに、私たちは毎月の積立プランも試していたために、結果的に8月〜11月の底値で購入できたものもあり、それも合せると若干のプラスになっています。最近のような、何が起きるかわからない経済環境では、国際投資もなかなかスリリングです)

 ちなみに、日本の大口定期にお金を預けると金利は0.3%(ふつうの定期は0.25%)ですから、10年経っても0.3045%にしかなりません(1ヶ月複利で計算)。1,400万円を10年預けても、42万6,309円の利息しか付かないというフザけた世界です。それに対して10年間の利回り398.88%というのは、最初に預けた10万ドル(1,400万円相当)が、10年後には49万8,880ドルになったということです。1ドル=140円で計算すれば、なんと4,184万3,200円の利益(国内で貯金した時の100倍の利益)です。まるで、「天国と地獄」のような話です。

(本書を執筆した1998年7月時点では、1ドル=145円前後の円安が続いていました。エコノミストの中には1ドル=180円を予想する人もいましたが、翌8月のロシア金融危機と、それに起因するヘッジファンドのグローバル・キャリートレード解消の嵐のために円相場は急騰し、11月には1ドル=110円台に突入、日経平均株価はバブル後最安値の1万3,000円割れまで下落しました)

 しかも、私たちが購入したのは、なにも特別なファンドではありません。どちらかというと、Aクラスの下の商品だと思います。もっと運用成績のいいファンドが、タックスヘイヴンにはゴロゴロしています。こうした事実を、これまで私たち日本の「ゴミ投資家」は、ほとんど知らされてきませんでした。

 本書では、こうしたタックスヘイヴンの金融商品が、専門的な金融の知識も英語能力も必要とせずに、郵便とFAXだけで誰にでも購入できることを、実際にやってみて確かめています。このファンドを購入するのに必要としたお金は、電話代と郵送料で500円にも満たない額でした(タックスヘイヴンの銀行にドル口座を持っていたからですが)。本書を一読していただければ、あなたにも、簡単に同じことができるはずです。

 このように、「郵便とFAXだけで、税金のかからない利回り400%(10年)のファンドが買えた!」というのは、けっして誇大広告ではありません。でも、あなたはまだ疑っているのではないかと思います。

 そんな人にこそ、ぜひ本書をお読みいただきたいと、私たちは考えています。

タックスヘイヴンを楽しむ会(現在は「海外投資を楽しむ会」と改名しました)


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