『1日わずか30分間の作業ですむ株式自動売買戦略
――経済的自由をストレスフリーで手に入れる方法』
|
著 者 ローレンス・ベンスドープ
監修者 長岡半太郎
訳 者 山下恵美子
2021年10月発売/A5判 238頁
定価 本体 2,800円+税
ISBN978-4-7759-7290-8 C2033
前著『強気でも弱気でも横ばいでも機能する 高リターン・低ドローダウン戦略』を読んだ読者の方々から1冊目も出してほしいという「熱烈な要望」にお応えして、「急遽、予定を早めて緊急出版」! |
本書では、その効果がバックテストによって証明されたプライスアクションデータ(価格)に基づくあなただけの自動株式トレード戦略を構築する方法を、ステップバイステップで一から解説している。また、戦略をあなたのライフスタイルに合わせるやり方も伝授してくれている。あなたはただコンピューターの指示に従って、トレードを執行するだけでよいのだ。あなたのトレードの邪魔になるテレビや新聞やSNSなどの金融メディアのニュースや耳寄り情報を聞く必要はないのだ。
本書で紹介されていることは以下のとおり。
経済的自由を手に入れ、だれからも命令も指示もされず、行きたいところに行き、住みたいところに住み、生きたい人生を生きるために、あなただけのトレード戦略を構築する方法を本書でぜひ手に入れてほしい!
原題 The 30-Minute Stock Trader : The Stress-Free Trading Strategy for Financial Freedom by Laurens Bensdorp |
第1部 自動化トレードはあなたを自由にする
第1章 経済的自由の香り
第2章 30分トレーダー
第2部 「専門家」をやっつけろ
第3章 「専門家」とはあなたのお金を盗む者たち
第4章 効果が立証された自動化トレードはうまくいく
第3部 完璧な30分トレード戦略の構築
第5章 やらなければならないこと――まずは自分自身を知ること
第6章 すべてのトップトレーダーが共有する信念
第7章 12の要素からなる秘密のレシピ
第4部 効果が立証された戦略
第8章 S&P500のウイークリーローテーション――忙しい人や怠け者向き
第9章 平均回帰の買い――大胆な逆張り投資家向け
第10章 平均回帰の売り――悪い市場で儲ける
第5部 戦略の組み合わせによる指数関数的マジック
第11章 ウイークリーローテーション+平均回帰の売り――大きなドローダウンのないトレンドフォロー
第12章 平均回帰の買いと売りの組み合わせ――低リスクで高リターン
第6部 結論――経済的自由を得るための最終ステップ
第13章 見過ごされることの多いポジションサイジング――目標を達成するために不可欠なポジションサイジング199
第14章 自由に発想しよう――でも落とし穴に注意!
第15章 次のステップ
著者について紹介
読者へのプレゼン
さて、システマティックトレーディングに関してはウイザードブックシリーズをはじめとして、ここ20年ほどで多くの解説書が出ている。黎明期のころは企業のファンダメンタルズではなく、市場由来の情報のみに基づいて高頻度で売買を行う手法そのものが珍しかったことから、導入部分のテクニカルな内容を解説したものが多かったし、その後も実践者が少なかったころは、多くのアノマリーが残っており、文字どおり濡れ手で粟のごとく儲かったこともあって、具体的なトレード手法(アルゴリズム)に読者の関心が集まったこともあった。
しかし、それが人口に膾炙した現在では、システマティックトレーディングは必ずしも労せずしてカネを生む魔法の杖ではないことが明らかになっている。そして冷静に考えてみれば、その体系的なアプローチがもたらす真の価値は、ヒトゆえの弱さの排除や戦略執行の厳格性、外乱に対するレジリエンス確保の容易さなどにあると分かる。
したがって、最新の解説本である本書が個別戦略の詳説ではなく、互いに独立性の高い戦略を組み合わせることの意義と、トレード戦略を設計者・実践者の個性や事情に合わせることの大切さを強調しているのは当然のことなのだ。なお、前著では主として戦略の組み合わせの効果について述べていたのに対し、本書では後者が強調されている。
一般の理解とは異なり、システマティックトレーディングにおける最適化は、マーケットに対して行うのではなく、それを使うヒトに対して行われなければならない(これは投資一般に普遍的な原則だが、ここでは特に重要である)。投資家・トレーダーが100人いれば、それぞれ適した方法は異なり、100通りの正解がある。だから著者が言うように、私たちは市場や銘柄のことを調べるよりも前に自分自身についてよく知らなければならない。私が長年にわたって観察してきたところでは、投資やトレードにおける失敗や悲劇は、その大半が金融リテラシーの欠如や調査不足などといったことが原因ではなく、ヒトが自分自身を理解せずにそれを行うことで引き起こされている。
本書がシステマティックトレーディングを志向する人たちだけではなく、資産形成の必要に迫られた多くの人に読まれ、著者のイイタイコト(自分自身を知ることの重要性)が社会に広く理解されることを強く願うものである。
翻訳にあたっては以下の方々に心から感謝の意を表したい。まず山下恵美子氏には正確で読みやすい翻訳を、そして阿部達郎氏は丁寧な編集・校正を行っていただいた。また本書が発行される機会を得たのはパンローリング社社長の後藤康徳氏のおかげである。
2021年9月
長岡半太郎
私はよく人に聞かれる――「そんなにトレードが得意なら、なぜ人に教えるのか。自分のお金だけをトレードして増やしていればいいじゃないですか」と。本書では利益の出るトレード戦略を公開している。たかだか20ドルぽっちの書籍代でなんで教えるのか、とあなたは聞きたくなるだろう。もっともな質問だ。それではその理由を正直に話そう。
私がトレードを始めたのは2000年だ。トレード戦略の聖杯を探すために何千ドルというお金と多大な時間を費やした。手に入るかぎりの本をむさぼるように読み尽くしたが、結局、何をやればよいかは試行錯誤で学ばざるを得なかった。役に立つ情報はまったくなかったのである。明確なエッジ(優位性)のある戦略を教えてくれる人がいればいいのに。私が一人前になるまで手取り足取り教えてくれる人がいればいいのに。そう願ったが、そんな人はいなかった。
トレードのやり方を学ぶのがどんなに難しいことかはよく分かっている。あなたがどんなに賢くても、どんなに一生懸命にやっても、それは頼るものもなく、プールの深みで何年もバタバタと泳いでいるような感覚だ。
しかし、実際にはトレードで成功するのは簡単だ。しかし、人間というものは優れた結果を得るためには物事を複雑にしなければならないと考える傾向がある。これから本書で説明していくが、トレードで勝つということは完璧な戦略を見つけることではない。それは、「あなたにとっての完璧な戦略」を見つけることができるように、あなた自身を知ることである。人はそれぞれに異なる。だから、自分の強み、弱み、性格、リスク許容量、自分の状況を知ることが重要なのだ。トレードというものは、人が思う以上に退屈で、プロセスを重視するものである。
スキルをマスターする最良の方法の1つは、それを人に教えることである。これはよく言われることだが、私はこれまでの人生でこのことに何度も気づかされた。エリート・メンタリング・プログラムで生徒に教えていると、各部分を明確に説明できるように戦略をより深く掘り下げる必要に駆られる。教えることで正直になれるし、ハングリーにもなれる。事実、教え始めてから、私のトレードの知識は指数関数的に増え、戦略の欠陥や弱みの多くを取り除くことができた。私の生徒のなかには頭脳明晰なトレーダーもいる。彼らとかかわることで私の頭の働きは日々良くなっていく。
これほど完璧な相乗効果があるだろうか。集中力があって成功した同じ考えを持った人々に教えることで私は楽しみを得ることができるし、彼らも私もトレードスキルを向上させることができる。
人生における私の使命は、他人が自分自身をトランスフォーム(変容)できるように手助けすることである。本書でこのあと説明するが、私はトレーダーになるのに、そして今の自分になるのに、多くの努力を必要とした。トレードは孤独な仕事だ。私のプロセス重視のアプローチは成功するのに不可欠であると同時に、退屈なものでもある。しかし、教えることはこれとはまったく逆だ。教えることは喜びを与えてくれると同時に、スキルを向上させるのにも役立つ。私は人を助けるのが大好きだし、新しい戦略やアイデアを開発するのも大好きだし、過去の信念に疑問を呈することも大好きだ。
私は若いとき、急流下りのガイドの知識やスキルアップのために多くの人の指導に携わった。やり始めて、自分は他人を手助けするのが得意であることにすぐに気づいた。そして、それが好きであることにも。そしてのちに、自分は戦略的トレードが大好きで、そのスキルを持ち合わせていることを発見した。私の人生における使命は明らかだった。これらを組み合わせればよいのである。私の使命は、他人が自分自身の戦略的トレードアプローチを構築してお金儲けができるように手助けすることである。
本書に登場するどの戦略も明確なエッジを持ち、本質的にシンプルで、簡単に学ぶことができる。これらの戦略はうまくいくだけではない。これらはフレームワークでもある。つまり、あなたの信念、目標、性格、リスク許容量に基づいてあなたの戦略を構築するときの土台になるということである。これらの戦略はあなたに合うようにどのようにでも調整することができる。人はそれぞれに異なる。だから、トレード手法が違っていても当然だ。
本書に書かれたステップに従い、あなた自身のアプローチがうまくいくことが証明できれば、必ず成功を手に入れることができる。これをあなたが独力でやろうと、私が教えようと、私は使命を果たしたことになる。あなたにはぜひ成功してもらいたい。あなたが成功することが私の喜びなのだ。幸運を祈る。本書を読んでくれたことに感謝する。
ローレンス・ベンスドープ
私が投資を始めたのは12歳のときだった。新聞配達で臨時収入を得て、そのお金で投資信託を買った。それから52年たった今でも私はまだ投資をやっている。投資信託の投資を長らくやって大金を儲けたあと、株式や先物にも手を広げ、登録投資顧問会社を立ち上げた。さらにアメリカにおけるCTA(商品投資顧問業者)として登録し、FXのトレードも始めた。退職後の今は自分の年金ポートフォリオを運用している。プロセス重視であることは昔も今も変わらない。新しい概念を学び、良い投資プロセスに対するさまざまなアプローチを発明することを楽しむ毎日である。
ベンスドープに初めて会ったのは何年も前のことだ。そのときには彼はすでにトレードコーチのバン・タープとも知り合いで、『新マーケットの魔術師』(パンローリング)を読み、私のそのほかのインタビューもいくつか読んでいた。私は彼についてはあまりよく知らなかったが、彼は私のことをよく知っていた。この構図が変わったのは、彼がアリゾナの山間部にある私のサマーハウスを訪れ、ビジネス、投資、人生についてじっくり話をしてからである。彼はいくつかの言語を操り、世界中のさまざまな場所でのビジネス経験があり、投資プロセスについても(良いか悪いかは別にして)多くの経験を持っていた。まさに「世界をまたにかけた男」だったのである。彼は私に強烈な印象を与えた。そのあと香港でも会い、それからはスカイプで定期的にチャットをするようになった。
彼が本書に書いてあることを読んで、私は大いに興味をそそられた。彼は私が経験したことのない多くのことを経験していたからだ。私は2日間かけて本書を夢中で読んだ。時間があればとにかく読み進めた。中断するのが惜しいくらい面白かった。
自動化トレードのことを書いた第2部では、トレード執行の弱点を補強するためにコンピューターを使うことのメリットについて書かれている。コンピューターは心を持たない奴隷のようなものだ。トレードの論理的アプローチをマシンにプログラミングすると、マシンはその論理に従ってトレードを執行してくれる。プログラムを正しく走らせ、コンピューターを電源につないでいるかぎり、コンピューターは確実に論理どおりにトレードを執行してくれる。
第3部では自己診断と信念について示唆に富んだ話をしている。私は「お金は悪だ」と思っている人々を知っているし、強欲で、欲以外の目的を持たない人も知っているし、資産管理に1分だって時間を割きたくないと思っている人も知っている。自分自身と自分の信念を明確にできなければ、どんな投資アプローチを使っても確実に失敗するだろう。遅かれ早かれ、そんな投資アプローチは失敗する。すべてのトップトレーダーに共通する信念のリストは読むに値するもので、本のその部分をコピーして、目の前に張り付けて何回でも読めるようにしておくのがよいだろう。
第3部では、彼は投資とは自分自身にとってうまくいく投資アプローチを確立することだと言い切っている。私は有名人ということもあり、新人トレーダーからは多くの質問が寄せられる。「あなたは買いや売りをどういった方法で行いますか?」と彼らは聞いてくる。私はあなた方とは違う人間だ、と私はいつも彼らに言う。私と彼らとは持っている知識も違うし、スキルも、資金額も、トレード経験も違う。私と同じようにトレードしたいといってもまったく意味がない。自分自身にとってうまくいくトレード戦略を開発することが重要であり、私のまねをしても意味はないことを彼らには理解させるようにしている。
第3部でベンスドープが次に語る話題は、投資戦略のシステム化についてである。ある年、私は1年間に行ったすべてのトレードを利益が最も大きいものから損失が最も大きいものの順に並べた。すると、1年間持ち続けていた日本円の1つのトレードが、その年に達成した1桁後半のリターンに貢献し、もしそのトレードを行わなかったらブレイクイーブンになっていることに気づいた。もしこの日本円トレードを無視したり見逃していれば、その1年間の私の頑張りは無に帰していただろう。翌年も、2つのトレードが2桁のリターンに貢献し、もしそのトレードを行わなかったらブレイクイーブンになっていた。戦略は人間の力ででき得るかぎりの完璧さで実行することがいかに重要かを私は思い知らされた。
この例はトレンドフォロー戦略ではルールに従うことがいかに重要であるかを示すものである。しかし、トレードの方法はトレンドフォローだけではない。人によってはベンスドープの本で提示されているような平均回帰戦略を好む人もいるだろう。平均回帰でもトレードはできるだけ完璧に執行する必要はあるものの、毎年1つや2つのトレードに依存することは少なくなるだろう。要は、あなたにぴったりの戦略を使うことが重要だということである。
人間である以上欠点はあるし、間違いを犯すことだってある。トレードをまったく間違いなく完璧に執行することはおそらくは不可能だろう。そこで重要になるのがコンピューターを使うことだ。私の大学での専攻は化学エンジニアリングだったが、私の取るさまざまなステップを一連のプログラムにしてトレード戦略を執行させることは簡単であることを発見した。私は長年にわたってプログラミングに取り組み、トレードを自動化することに成功した。もう休暇や病気の心配をする必要などない。私の自動化トレード戦略が執行すべき注文を間違いなく執行してくれるのだ。
世界で何が起こっているかを気にする必要もなかった。ジョージ・ソロスがイギリス・ポンドの売りで何十億ドルもの儲けを出したとき、私もポンドを売っていた。私が儲かったのは私の投資スキルが優れていたわけではないし、考え方が優れていたわけでもない。ポンドが下落トレンドになり、私の自動化戦略が売りシグナルを出したので売っただけだった。私はコンピューターのその指示のおかげで儲けただけである。次の1000のトレードもまったく同じ方法で執行された。ソロスのような人やほかの有名なマネーマネジャーが何をするつもりなのかを推測したり、トレードの意思決定をするのに大量のファンダメンタルズデータを見て思い悩めば、疲れ果て、混乱し、トレードを執行できなくなるだけである。そんなことをしても何の役にも立たない。ベンスドープは本書でこのことを再三にわたって指摘している。これはまったく的を射た指摘だ。ベンスドープや私にとってトレードは数字のゲームである。サンプルサイズ(トレード数)が大きいほど、成功する可能性は高まる。私のトレードする戦略のいくつかは、トレードの3分の2以上は損失になることは知っていた。しかし、そうした小さな損失を出すトレードを補う大きな利益を出すトレードが生じることも知っていた。このプロセスを絶えず繰り返すことで、ときどき1つの大きな勝ちトレードに恵まれるという運に左右されることなく、自分が望む場所にたどり着くことができた。
第4部でベンスドープは、自分が何者なのかを理解し、市場に対するアプローチをトレードで成功するように設計することの重要性を説いている。おそらくトレーダーが失敗する最大の原因はこれだろう。彼らは立派な戦略を持ち、リスク管理も適切に行っているかもしれないが、トレードに恐怖や感情を持ち込んでしまうのだ。それで、戦略を正しく執行することができず、失敗する。その時点で彼らの頭は次なる偉大なアイデアに向かっている。そしてこのプロセスは繰り返され、大きなフラストレーションを生む。ベンスドープは、性格によって採用するトレードアプローチは異なること、そして、さまざまなアプローチがどのように機能するのかを、理解しやすい例を使って示している。私はどちらかというとトレンドフォロワーだが、すべてのトレーダーがトレンドフォロワーである必要はない。トレードで成功するための方法はたくさんある。あなたはあなたの方法を見つければよいのだ。
第5部ではベンスドープはもう1つ重要なことを述べている。それは、意思決定プロセスの大部分を自動化することができれば、1つの戦略だけをトレードする必要はないということである。その昔、運用資産6億ドルのトレンドスタット・キャピタル・マネジメントを運営していたとき、それぞれの投資分野で複数の戦略を使って、株式、20以上の投資信託、70以上の先物、30以上の通貨ペア、10のコモディティオプションをトレードしていた。毎日の執行はわずか2人のトレーダーで行われ、コンピューターの専門家は私を含めて4人、バックオフィスは3人だった。安価なコンピューターサーバーを何台か追加すれば、同じ人員で2倍のことができただろう。戦略を論理的に組み合わせることでトレードの全体的な堅牢さ、信頼性、リターン・リスク・レシオは向上でき、もっと長期的な成功を達成することができることを、ベンスドープは簡単な例を使って示している。私はベンスドープが本書で紹介している特殊なソフトウェアは使っていなかったが、ベンスドープと彼のプログラマーは本書に提示されている概念とソフトウェアを組み合わせ、物事をスムーズに進めることで最高の結果を出すことができたことは間違いない。投資プロセスはその時点でルーティンワークになり、退屈なものになってしまう。しかし、私たちは毎日何の感情も抱くことなく歯を磨く。長い目で見れば歯を磨くことは歯を健康に保つうえでは良いことだが、なんとも思わずにルーティンとして歯を磨く。投資戦略の運用も歯磨きと同じように、なんの感情を抱かずにルーティンとして行うことができる。そして、それは長期的に見れば経済的な健全につながるのである。
第6部の第14章では、これからトレーダーを目指す人に対して重要なアドバイスが紹介されている。あなたの戦略は、どんなにあなたに合っていようと、きちんとリサーチされていようと、市場があなたに投げかけてくる新たな問題に対処しなければならないだろう。戦略が変化する状態にどう適応できるかで将来の成功は決まると言ってよい。ベンスドープはトレードは「ビジネスと考えよ」と言っている。まったくそのとおりである。彼が指摘しているように、興奮やスリルを味わいたければ、そして体中にアドレナリンをあふれさせたければ、それはほかでやってもらいたい。こういった欲望を満足させるためにトレードをするのであれば、市場にずたずたにされるのがおちだ。
トレーダーにはこのほかにも課題はたくさんある。たとえシステム化した戦略があったとしても、注文を執行するブローカーとの問題もあるだろうし、金融危機が発生して常軌を逸した問題が発生することもあるだろう。停電になったり、インターネットがつながらなくなるという問題もあるかもしれない。トレードなどしたくなくなることだって数えきれないほどあるだろう。しかし、本書が示しているように投資プロセスに対してビジネス的アプローチで取り組めば、あなたも自分の殻から抜け出して、成功する投資の旅を楽しむことは私が保証する。
高リターン・低ドローダウン戦略 |
トレードで成功するための「聖杯」はポジションサイズ |
タープ博士のトレード学校 |
システム検証DIYプロジェクト |
IPOトレード入門 |