2008年9月、米国保険大手のAIGの経営悪化により、米連邦準備制度理事会(FRB)が9兆円融資を発表
AIGは保険業界で、信用力を武器に各国で販売力を伸ばしてきたが、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)や住宅ローン担保証券(RMBS)など、リスクの高い金融商品に投資する資産運用業務の行き詰まりが、経営危機を招いた要因だと言われている。
“CDS”とは、金利リスク/信用リスク共に有する社債とは異なり、純粋なクレジットリスクだけを保証する商品。他方、“RMBS”とは「Residential Mortagage Backed Securities」の略で、数多くの住宅ローン債権をひとつにまとめ、債権の形に証券化した金融商品である(詳しくは、本書を参考)。
本書では、同社の経営を窮地に追い込んだとされる、これら“CDS”や“RMBS”についても、仕組みや特徴さらにはリスクなどを、実践者の視点から詳細に解説している。