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相場の常識 着実に利益をあげるためのマネジメント入門
著者:新井邦宏 定価 本体700円+税 文庫判 256頁 2009年7月11日発売 ISBN 978-4-7759-3072-4 C0134
だが、実に個人投資家の9割は、遅かれ早かれ相場からの退場を余儀なくされている。とくに、レバレッジ取引のできる商品先物やFXでは、取り返しのつかない損失を出してしまう場合さえある。
著者はこれまで、多数の投資家を指導してきた。そして、時間をかけて勉強し、相場に対する考え方を理解した多くの人が、相場で生計を立てるきっかけをつかんだ。このことは、相場に対して(絶対に正しいというわけではないが)ある程度の考え方を持つことができれば、着実に利益を上げられることを示している。
本書はフューチャーズ・ジャパン(エム・ケイ・ニュース社)の人気連載『マネーマネジメント再考』を抜粋・編集して文庫化したものであるが、内容はマネーマネジメントの方法論や知識ではない。「自分の、自分による、自分の人生のためのマネジメント」に重点をおき、日経225先物やFXなどデリバティブ取引に造詣の深い著者が、投資の原点に立ち返って「着実に利益を出すための考え方」を説く。
もし、あなたが目標に向かって着実に資産を積み増しているトレーダーなら、本書からは得られることよりもうなずくことのほうが多いはずだ。しかし、これから投資をはじめてみようと思っている人、生涯のマネープランを考えたうえで積極的にレバレッジ取引を利用しようと考えている人、レバレッジによる損を恐れている人ならば、本書からたくさんのヒントを得ることができる。
はじめに 第1章 目標から逆算する 1.マネジメントは百人百様 2.すべては個々の人生観から始まる 3.まずは、いろいろ考えてみる 第2章 賢い投資家と愚かな投資家 1.いいかげんな投資家はいい加減にしろ! 2.二極化する投資家 3.商品先物なっとくスクール 第3章 自分のマネープランをつくる 1.イメージから数値に 2.問題先送りによる破滅回避 3.現実と目標 4.1%の常識 第4章 テクニカル分析とマネジメント 1.雑音 2.踊る投資家たち 3.考えてみてもしかたないことも 第5章 レバレッジについて考える 1.建てすぎ? 2.メリハリ 3.これだけはやるな! 4.レバレッジ商品は皆同じ! 第6章 相場に対する心構え 1.もう一度言わせてほしい 2.この冊子にはあなたのことが書いてあります 3.自分のデブ見て我がデブ直せ! 4.最後に本音を あとがき
そんなバカな。ありえない。たまたまさ。嘘に決まっている……。そう思うなら思えばよい。しかし、それが現実だ。 もちろん、彼ら彼女らも、最初からうまくいっていたわけではない。大きな損失を出し、頭を抱え、悩み、苦しみ、そしてもう一度原点に立ち返って相場の考え方ややり方を再構築した。彼らは人生を変えるために、コストをかけ、自ら試行錯誤、努力をしたのだ。そしていま、成功へのレールをひた走り始めている。 相場の世界には運だってもちろんある。しかし、まじめに取り組んだ者が報われ、いいかげんにやっている者が損をするという原則は、一般的な仕事とそう変わりないと思う。そうでないと、まじめにやっている者は報われない。 相場も人生も、誰も助けてはくれない。自ら進運を開拓するしかない。 この本には、技術的なことは何も書かれてはいない。ただ、これからまじめに取り組もうとする投資家に対して、考えるヒントをちりばめている。 親が「勉強しろ」と言っても、子どもにその気がなければ勉強などしないものだ。やる気がある子は、親が何を言おうが勝手に勉強するだろう。 数年後、その差はどうなっているか。それはいまの自分が何をしているかが決めることではないだろうか。