『リスクバジェッティング』
――実務家が語る年金新時代のリスク管理
2002年4月11日発売!!
A5判横組み 576ページ/定価 本体 9,800円+税
ISBN 4-939103-60-9 C0033
編者●レスリー・ラール
訳者●三菱信託銀行受託財産運用部門
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●目次
・翻訳によせて
・謝辞
・イントロダクション
・執筆者一覧
・訳者あとがき
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原書名:『Risk Budgeting : A New Approach to Investing』
本書は「リスク・バジェッティング」というテーマを取り扱った唯一の本であり、リスク・バジェッティングを中心としたリスク管理に関する最先端の考え方を、年金スポンサー、ファンドマネジャー、コンサルタントなどの実務家が、それぞれ専門の立場から論じている「実践」の書である。
本書で扱うのは……
●リスク・バジェッティングやVaRをリスク管理に応用するに当たっての見解
●リスク・バジェッティングやVaRと伝統的リスク管理手法との比較
●年金基金によるリスク・バジェッティングの実践
●ファンドマネジャーによるリスク・バジェッティングの実践
●リスク管理や危機管理論(LTCMの経験から)
●ヘッジファンドの真のパフォーマンス特性について
●マーケットニュートラル投資戦略について
●リスク管理情報の伝達に必要なシステム配備について
本書を読めば、「リスク・バジェッティング」の現状、ならびに実用化に際しての留意点を理解することができる。本書は、リスク・バジェッティング導入を目指す年金スポンサーにとって、有益な参考書となるであろう。
「リスク管理を行っていくことで、サープラスやサープラス・リスク、サープラス・リターンといった重要な課題についての議論が促進されるはずである。また、アセットミックス、ベンチマーク、アクティブ・マネジメントについての伝統的な考え方が、いくつか改められなければならないことに気がつくだろう。年金基金は、非常に重要な問題であるサープラス・リスクに制限されながら、非常に扱いにくい問題であるサープラス・リターンを管理していると主張している。しかし一方で、概念的に易しいアクティブ・マネジメントのベンチマークに勝つことや、非常に小さいアクティブ・マネジメント・リスクを管理することに頭を悩ませている。
リスクを計測すると、最初は、その数値の大きさに衝撃を受ける。しかし、リスクを計測すること自体でリスクが生まれるのではなく、市場のボラティリティが、リスクの実在を示すのである。時がたてば、リスク管理では短期的な観測結果が重視されなくなっていくものと期待している。年金の戦略というものは長期的に何が起こるのかを大事にするべきであり、4年未満で起こることは意味を持たない。サープラスにとっては、さらに長期的な結果が大事であろう。
VaRに立脚したリスク管理とリスク・バジェッティング・プロセスは、優れたツールではあるが、万能薬ではない。それは、ポートフォリオ理論を有効な投資管理ツールへと変化させたものである」(第11章より)
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