『リスクバジェッティングのためのVaR』
2002年12月26日発売!!
A5判 500ページ/定価 本体 4,800円+税
ISBN 4-7759-7009-7 C0033
著者●ニール・D・ピアソン
監修者●竹原均/三菱信託銀行受託財産運用部門
訳者●山下恵美子
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■目次
日本語版への序文 ニール・D・ピアソン
翻訳によせて
序文
第1章 バリュー・アット・リスクとは何か、リスク・バジェッティングとは何か
第20章 リスク・バジェッティングにおけるいくつかの問題点
監訳者あとがき
→お申し込みはトレーダーズショップからどうぞ!!
原書名:『Risk Budgeting : Portfolio Problem Solving with VaR』
著者紹介 ・ニール・D・ピアソン(Neil D. Pearson) イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校、財政学准教授。専門は、デリバティブをはじめとする各種金融商品のプライシング・モデルおよびヘッジング・モデルの構築と評価。数々の学術誌に精力的に論文を発表するかたわら、自らもJournal of Financial Economics誌およびJournal of Financial and Quantitative Analysis誌のアソシエイト・エディターを務める。数々の米国銀行および国際的な銀行のコンサルティング経歴もあり、期間構造モデル、デリバティブ・プライシング・モデルの評価、VaRの計測にまつわる問題に取り組んできた。マサチューセッツ工科大学にて博士号取得。 |
訳者紹介 ・山下恵美子(やました・えみこ) →Eメール 電気通信大学・電子工学科卒。エレクトロニクス専門商社で社内翻訳スタッフとして 勤務した後、現在は特許翻訳家、ノンフィクション翻訳家として活躍中。特に、半導体、電気・電子、数学、コンピューター、科学史を含む理系分野の知識と経験が豊富。またNBA関連などほかの分野の翻訳にも積極的に取り組んでいる。主な訳書に『Let's Begin 日曜大工』(エム・ピー・シー)、『FOR BEGINNERSシリーズ90 数学』(現代書館)がある。 |
ポートフォリオ管理を成功へと導く鍵は、機関投資家やファンドマネジャーが、大きなリターンを得るためにはリスクをとらなければならないことを理解することにある。それでは、一体どれだけのリスクをとるべきなのか。それに答えてくれるのが本書である。本書はリスク・バジェッティングのエキスパートであるニール・ピアソンが、リスク・バジェッティングの概念と、その理論の基礎を成しているツールおよびテクニック、すなわちバリュー・アット・リスク(VaR)とリスク分解について解説したものである。
本書は、リスク・バジェッティングという極めて複雑な概念を説明するものであるが、高度な数学は用いていないため、比較的簡単にそのテクニックを理解できるようになっている。それほど時間をかけずにリスク・バジェッティングをリスク管理の現場で利用することができるようになるだろう。このテクニックをマスターすれば、株式や債券、商品、デリバティブにいたるまで、ありとあらゆる金融商品を含むポートフォリオをより効率的に管理することが可能になる。
本書は、リスク・バジェッティングを実用するためのテクニックに焦点を絞って解説しているものであり、機関投資家やファンドマネジャー、ポートフォリオマネジャーがVaRの実用的知識を身に付け、それをポートフォリオに内在するリスクの測定や特定、さらにはリスク・バジェッティングに応用していくうえで必要となる知識が網羅されている。本書では、VaRやストレステストといったリスク計測手法の説明に示唆に富んだケーススタディや図表を活用しているため、この分野のプロたちにとっては、将来を見通し、適切な修正を行い、潜在的リスクを最小化するのに大いに役立つであろう。
本書は、資産運用プロセスとしてのリスク・バジェッティングと、リスク計測手法としてのVaRの概念を、順を追って丁寧に説明していく。
●株式ポートフォリオを例にとってVaRの概念を説明し、VaRをリスク分解とリスク・バジェッティングに応用する方法を紹介
●VaRの計測方法と、ストレステストのシナリオ作成を分析
●VaRをリスク・バジェッティングに応用
●VaRの限界について説明
金融の世界はめまぐるしく変化しており、ポートフォリオのリスクを見極め、管理していくことは、ますます困難になってきている。リスク・バジェッティングを利用してリスク管理能力の向上を目指す方、どのようにVaRをリスク管理フレームワークに使っていくかを学びたい方にとって、本書は格好の書となるだろう。
●《推薦のことば》
実際にVaRを計測し利用する必要のあるリスク管理の実務家にとって、待望の書である。本書で紹介されている数々の具体例は、多くのVaRのテクニックを理解するうえで大変役立つものである。よく使われている言葉の割には内容が不透明であったリスク・バジェッティングについても具体的な応用例を提示している。ピアソンはリスク・バジェッティングの導入に積極的な年金基金のために、リスク・バジェッティングという概念に対して肉付けをしたのである。
――ベネット・ゴーラブ(リスク・マネジメント・アンド・アナリティクス社ヘッドおよびブラックロック社創業パートナー)
市場リスク関連書籍の質を高めたピアソン教授の偉業は特筆に値する。本書では、VaRの算出方法やストレステストの記述だけにとどらまらず、VaRの改善方法と限界についても十分な議論が展開されている。特に、これまで分かりにくかった「リスク・バジェッティング」の概念を分かり易く説明してくれている。
――チャールズ・スミスソン(ラター・アソシエーツ社マネージング・パートナー)
「素晴らしい」の一言に尽きる。理論と実践との間の橋渡しをするテキストであると同時に、リスク・バジェッティングを専門用語としての呪縛から解き放ち、有用なポートフォリオ管理ツールへと生まれ変わらせた本書の意義は大きい。学術的な基礎とポートフォリオ管理における実用性とが実にバランスよく書かれており、ピアソンの筆力の高さをうかがわせる。
――ロブ・ロイ(アドベンティスト・ヘルス・システム社、キャッシュ・アンド・インベストメンツ部門ディレクター)
VaRについて書かれた書籍で、これほどよくコンパクトにまとめられたものはない。つまらない本を読み漁るのは今すぐやめて、直ちに本書を読むことを勧める。
――ピーター・カー博士(リスク・キャピタル・マネジメント社シニア・コンサルタント)
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