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『マンガ 日本相場師列伝』
是川銀蔵・田中平八・佐藤和三郎・雨宮敬次郎

A5判 ソフトカバー 264頁/定価 本体 1,800円+税 /2004年9月28日発売
ISBN 4-7759-3013-3  C2033
監修 鍋島高明/作画 岩田廉太郎

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  • 立ち読み(PDF 1.64MB)
    伝説の相場師の生き様に学べ!
    大儲けしたかと思えば一文無し。しかし、必ず蘇る――。勝っても負けても笑い飛ばせる強靭な精神。どん底からはい上がる強さの秘密とは? 技術だけでは太刀打ちできない時代の荒波のなかで波瀾万丈の人生を駆け抜けた相場師たち。彼らの生き様からあなたはなにを学びますか? →つづき

    著者紹介
    監修: 鍋島高明(なべしま・たかはる)
    1936年高知県生まれ。日本経済新聞記者として夕刊のコラム「鐘」や「十字路」に長年執筆。定年後、友5人で市場経済研究所を設立、代表取締役。著書に 『ヘタな経済書より名作に学べ 金と相場』 『相場師奇聞』 『相場師異聞』 『鎧橋のほとりで』 『今昔お金恋しぐれ』 など。著者サイト: 五台山書房

    作画: 岩田廉太郎(いわた・れんたろう)
    1951年生。高校卒業後上京、手塚一門となる。小学館新人漫画賞、講談社ベスト新人賞に入賞。秋田書店の冒険王より『少年探偵団』(原作:江戸川乱歩)でデビュー。 『ザンボット3』(原作鈴木良武/富野善幸)『ジェッターマルス』(原作:手塚治虫) など多数。著者サイト: まんが工房


    目次
    第1章●是川銀蔵(これかわ・ぎんぞう): 株で長者番付第一位!――最後の“相場師”是銀
    明治30(1897)年、兵庫県赤穂市で漁師の子として生まれる。高等小学校を卒業後、貿易商好本商店の丁稚となるが、大正3(1914)年に倒産。中国青島で日本軍司令部の御用商人となる。大正12年の関東大震災では、復興需要を見越してバラック建築用トタン板を買いまくって巨利を博した。この時、儲けの半分を大阪市に寄付。 昭和8(1933)年、大阪堂島で「昭和経済研究所」を設立、相場の研究・指導に当たる。同13年、朝鮮に渡り、是川鉱業を設立、従業員1万人の大企業のトップに立つ。昭和19年、小磯国昭内閣の成立に際し、入閣要請を受けたが断る。

    同35年、相場業を再開する一方、土地投機にも乗り出し、大阪府泉北ニュータウンで3億円を手中に収める。同51年日本セメント株買い占め、同54年同和鉱業株買い占め、同56〜57年住友金属鉱山株の大量買いに成功、同58年の高額所得者番付トップとなる。平成4(1992)年没。享年95歳。

    第2章●田中平八(たなか・へいはち): 生糸・為替相場で大儲け!――天下の糸平
    天保5(1834)年、現在の長野県駒ケ根市赤穂に生まれる。安政5(1858)年頃から信州と横浜の間を往復、生糸や藍玉の商売を始める。文久3(1863)年、四日市で茶を積んで横浜に向かう途中、難破して全財産を失った。慶応元(1865)年、横浜で「糸屋」を開業。生糸・為替相場で巨利を博し、「糸屋の平八」略して「糸平」と呼ばれるようになり、自らも「天下の糸平」と豪語した。

    明治5(1872)年、横浜金穀相場会所の設立とともに頭取となり、同9年に東京に出て田中組(後の田中銀行)を創立、同11年東京株式取引所の設立と同時に大株主となる。同16年、東京米商会所(後の東京米穀取引所、現在の東京穀物商品取引所)の初代頭取に就任。肺を患い熱海に療養中、私財を投じて水道・電話線を架設する。同17年、50歳、横浜で没する。同24年、隅田川畔に伊藤博文の手になる「天下之糸平」の巨碑が完成。

    第3章●佐藤和三郎(さとう・わさぶろう): 『大番』のモデルになった人気者――買いのブーちゃん
    明治35(1902)年、2月23日、新潟県赤谷村(現・新発田市)に生まれる。小学校卒業後、大正7(1908)年に上京。兜町の株式現物店桐生屋の小僧となり、夜は赤坂の大倉商業に通った。19年の時、才取屋神田慶次郎商店に勤める。29歳で独立して「佐藤商店」を創立、日中戦争勃発(1937年7月)の頃、鐘紡株で巨利をつかむ。昭和18(1943)年、戦時統制経済が強まると兜町を去り、鉱山業に転じる。

    第二次大戦後は兜町に復帰、丸佐証券社長の後、合同証券社長となる。旭硝子や三越新株の買い占め戦では旧知の仲だった山一証券社長・大神一に加担、1500万円(現在の7億5千万円程度?)の儲けを出した。昭和33年、四大証券の市場支配が強まり、相場師としての限界を悟って不動産業・ゴルフ場経営に転じる。獅子文六の小説『大番』の主人公・赤羽丑之助(通称ギューちゃん)のモデルとして有名。昭和55年、78歳で没する。

    第4章●雨宮敬次郎(あめみや・けいじろう): 相場で稼いだ鉄道王――怪傑・雨敬
    弘化3(1846)年、山梨県東山梨郡牛奥村(現・塩山市)の農家に生まれた。幼少の頃から商業で身を立てようと夢を描いていた。14歳の時、父から一両もらい、近隣から卵や生糸を買い付け、宿駅などに売りさばいた。17歳の頃には600円(現在の4千万円?)ほどの貯蓄ができた。その金で蚕種を買い横浜で売るが、相場変動を読み誤り、失敗。明治19年、甲武鉄道株を買い占める一方、為替相場を張って大儲けする。その金で土地を買込み、儲けはさらに膨らんだ。市内の土地だけでなく、浅間山の麓に広大な土地を買い、落葉松を植林。軽井沢の開発に取り組んだ。

    明治25年には東京鋳鉄会社を設立し、東京市に水道用鉄管を納入するが、不正鉄管を納入したという嫌疑で獄につながれる。同36年には東京商品取引所(現・東京工業品取引所)の理事長になる。同時に東京市街鉄道の会長に就任、さらに京浜電気鉄道(現京浜急行)社長も兼ねる。世間では「怪傑雨敬」「商界の魔王」などと呼ばれた。明治43(1910)年、没。享年64歳。


    ■関連書籍


    『マンガ ウォーレン・バフェット』

    『マンガ 相場の神様本間宗久翁秘録』

    『マンガ 世界投資家列伝』

    『マンガ 伝説の相場師リバモア』

    『相場師一代』

    『大番 上巻』

    『大番 下巻』

    『ビデオ 相場に生きる 8 佐藤 和三郎』

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