本書は、タイ現地で生活している著者の、現地で生活しているからこそわかる“生情報”を加えながら、「タイ」に投資するにはどうしたらいいのかを解説した「日本初の本格的なマニュアル本」です。
そうしたタイの現状を簡単に紹介するならば「これからの国」と言うことができるでしょう。バンコクを中心に住宅建設プロジェクトが進んでいること、(バンコクから)郊外へ向けて高架モノレールが張り巡らされる予定があること、日本企業(特に製造業)の技術者が働くアマタナコンやイースタンシーボードといった工業団地が発展していること、道路建設・発電所などを含んだ本格的始動(2008年1月以降の予定)が期待されるメガプロジェクトがあることなど、“これから大きくなるであろう”と期待できる要素がたくさん眠っています。
このように、成熟しきってしまった先進国にはない成長力がタイにはあります。例えて言うなら、戦後爆発的な経済成長を遂げた日本の製造業ような“勢い”がタイにはあります。アジアのデトロイトを目指し、製造業の生産基地として、大国インドと中国の中間に位置するなど、BRICsやネクストイレブンなどと比べても引けを取らない“力”がタイにはあるのです。
このように、これから4〜5年程度の中長期的な運用先として魅力溢れるマーケットなのです。海外投資のポートフォリオの中のひとつの分散先として、国の基幹産業などに投資すれば、資産運用に思わぬ弾みをつけてくれる可能性もあります。比較的安く投資できる点も魅力のひとつでしょう。「タイ企業への投資は初めてだから、少し様子を見ながら……」というのであれば、2〜3万円程度からの投資も十分可能です。経済発展の入り口に差しかかった国への投資ですから、資金的な敷居はまだまだ日本よりも低いといえます。
目次
はじめに
序文
第1章 最近のタイ経済の概略
Amazing Thailand!!/タイの概略/ここ最近のタイ経済概略/タイの労働人口/タイのGDP/タイの製造業/タイの生活/タイの食品業/タイの金融業/日本とタイの経済連携協定/タイのリスク
第2章 タイ株投資の基本情報
タイ株式市場の概要/SETについて/日本からどうやって投資をするのか/ローカル株とフォーリン株とNVDRシステム/タイの株式市場の値幅制限/タイ株はいくらから買えるか/タイの株式の売買単位(インターネット)/呼値について/タイの株式の取引時間/銀行口座開設について/有償増資について/ワラントについて/配当について/配当金、売却利益にかかる税金について/IPO株について
第3章 ユナイテッド証券で口座を開設する
ユナイテッド証券の基本情報(ユナイテッド証券の概要、ユナイテッド証券のメリット、ユナイテッド証券のデメリット、口座開設に必要・持参するもの、手数料について、金利について、配当について)/口座開設について/ログイン方法について/実際の取引について/入金について/出金について/配当の受け取り方について
第4章 セミコ(SEAMICO)証券で口座を開設する
セミコ証券の基本情報(セミコ証券の概要、セミコ証券のメリット、セミコ証券のデメリット、口座開設に必要・持参するもの、手数料について、金利について、配当について)/口座開設の手続き(郵送のケースとダウンロードのケース)/資料請求をしてから書類を受け取り郵送して口座開設する方法/申込書をダウンロードしてから口座開設する方法/セミコ証券で銀行口座を開設する場合/実際の取引前の準備について/実際の取引について/注記/入金について/出金について/配当金の受け取り方について/売買確認レポートの見方について
第5章 フィリップ証券香港で口座を開設する
フィリップ証券の基本情報(フィリップ証券の概要、フィリップ証券のメリット、フィリップ証券のデメリット、口座開設に必要・持参するもの、手数料について、金利について、配当について、取引形態について)/口座開設について/実際の取引について/入金について/出金について/注記
第6章 ユナイテッドワールド証券で口座開設する
ユナイテッドワールド証券の基本情報(ユナイテッドワールド証券の概要、ユナイテッドワールド証券のメリット、ユナイテッドワールド証券のデメリット、口座開設に必要・持参するもの、手数料について、金利について、配当について)/口座開設について/実際の取引について/入金について/出金について/入出金についての補足
第7章 海外送金を行う方法
海外送金の準備について/日本からどうやって海外送金をするのか
付録
あとがき
著者紹介
阿部 俊之 Toshiyuki Abe
ASEAN JAPAN CONSULTING 代表取締役。早稲田大学商学部卒業。大学では日本とタイのFTAを研究する。その後勢い良く海外で働くことを決意して来タイ。英語、タイ語、中国語を駆使しながら富裕層へ高級車を販売する。3年ほど前からタイの経済の発展を信じ、タイ株投資を始める。現在のブログ「アジア株(タイ株)海外投資ロングスティ」はタイ株関連ブログではナンバー1を誇る。
石田 和靖 Kazuyasu Ishida
(有)ザ・スリービー 代表取締役。会計事務所に10年間勤務、主に法人税業務と財
務コンサルティング業務を中心に携わる。UAE、パキスタン、ミャンマー、タイ、ベ
トナム、インドネシアなど中近東〜東南アジアエリアの外国人経営者の法人を多く担
当。その後、(有)ザ・スリービーを設立。年に十数回、香港・タイ・UAEなど各国
を訪問し、香港やドバイの証券会社にも太いパイプを持つ。世界の投資情報を集約さ
せるべく構築された、「海外分散投資に燃える同志が集まるSNS “World Investors”
」を企画・デザイン。著書に『15万円からはじめる本気の海外投資完全マニュアル』
『タイ株投資完全マニュアル 入門編』がある。
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