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精神科医が実践するマインドフルネストレーニング

精神科医が実践するマインドフルネストレーニング
習慣を変えるための3つのギア

2022年7月発売/四六判 並製 360頁
ISBN978-4-4273-4 C0011
定 価 本体2,400円+税
著 者 ジャドソン・ブルワー
翻 訳 井上大剛


目次著者紹介読者の声

脳科学と瞑想で不安を断つ

「不安」という現代の流行病――ジャドソン・ブルワー

何かを過度に心配するというのは、それ自体が悪い習慣の一つであるうえに、いまや不安は現代の伝染病だ。本書はその悪癖に対処するための研究結果の集大成だ。不安と習慣はつながっている。悪い習慣―不安と強く結びついて生じ、不安によってさらに悪化するような習慣―の克服を支援するプログラムをつくることができた。

本書は、私の精神科医としての臨床経験や、研究、コンセプトのエッセンスを詰め込んだものだ。そこにはマインドフルネストレーニングがいかに習慣を変えるかの根拠と実例を載せている。

たとえば、治療必要数(何人治療すれば1人に効果が出るか)という指標NNTがある。不安に対する効果が高いものとして普及している手法で広く処方されている抗うつ薬は、5.15だ(その薬を5人強に飲ませれば、効果が出る人が1人はいるということ)。宝くじのようなもので、薬を飲んだ5人のうち1人だけが当選する(症状が有意に軽減する)。

一方、私たちが研究でおこなった治療のNNTは1.6だった。この数値に、私は臨床医として感激した。2枚も買わなくても1枚は当たる計算だ。同じ枚数宝くじを買っても当たる人が多いということだ。

本書は、あなたが自身の抱える不安に対する認識を変え、それとうまくつきあえるようになるための、実践的なガイドになるだろう。さらに、望ましくない習慣や、何かに対する依存を断ち切るのにも有効なはずだ。(本文より抜粋)

以下に本書の概略を示すので、それを念頭に置いて読み進めてほしい。

習慣を変えるための3つのギア

  1. ファーストギア――自分の「不安の習慣ループ」の全体像を把握する。
  2. セカンドギア――脳の報酬システムを利用して、不安やその他の習慣にシステマチックに対処する。
  3. サードギア――神経回路の性質を活用して、不安と結びつく習慣(心配、先送り、自己批判など)から離れ、有益な新しい習慣(好奇心や思いやりなど)に入れかえていく。

著者紹介

ジャドソン・ブルワー(Judson Brewer, MD, PhD)
Unwinding Anxiety: New Science Shows How to Break the Cycles of Worry and Fear to Heal Your Mind  医学博士。依存症専門の神経科医、神経科学者。ブラウン大学マインドフルネス・センターのリサーチ&イノベーション・ディレクター。同校公衆衛生学部およびメディカルスクール准教授。
 瞑想と先端科学を結びつけ、禁煙、ダイエット、依存症や不安症の克服などのためのプログラムを開発し、その改善と普及に努めている。国立衛生研究所や米国心臓協会などとの共同研究も行う。米国オリンピックチーム、政府高官、ビジネスリーダーへの指導経験もある。
 タイム誌(2013年健康分野の新発見トップ100)、ビジネスウィーク誌、フォーブス誌、CBC(60 Minutes)、BBC、NPR、アルジャジーラなど、さまざまなメディアが注目する「セルフ・マスタリー」の分野の権威。2016年にTEDで行った講演「悪い習慣を断ち切るシンプルな方法」の再生回数は1600万回を超えた。前著『あなたの脳は変えられる――「やめられない!」の神経ループから抜け出す方法』(ダイヤモンド社)は15カ国語で出版されている。

原題: Unwinding Anxiety: New Science Shows How to Break the Cycles of Worry and Fear to Heal Your Mind by Judson Brewer (Author)

訳者紹介

井上大剛(いのうえ・ひろたか)
翻訳者。訳書に『初心にかえる入門書』(パンローリング)、『インダストリーX.0』(日経BP)、『ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男』(共訳、KADOKAWA)など。

目次

プロローグ 脳科学と瞑想で不安を断つ

PART0 脳の仕組みを理解する
第1章 不安が蔓延する時代
第2章 脳の学習メカニズム
第3章 現代の依存症
第4章 不安は習慣化する

PART1 心の習慣を見つめる
第5章 マインドマッピング
第6章 意志の力に頼るな
第7章 不安をめぐるニセ科学
第8章 マインドフルネスの科学
第9章 心の習慣とパーソナリティ・タイプ

PART2 脳の情報を書き換える
第10章 脳のメカニズムを知る
第11章 心のジムで鍛える
第12章 過去に縛られず、過去から学ぶ
第13章 変えられないものを変える
第14章 習慣は何日で変えられる?

PART3 脳を喜ばせる
第15章 もっと大きく、もっと良いもので心を満たす
第16章 好奇心の科学
第17章 好奇心で不安が消える
第18章 RAIN―平常心を保つ方法
第19章 慈悲の瞑想
第20章 「なぜ?」と問いつづけても答えはない
第21章 ネガティブな思いにとらわれる必要はない
第22章 マインドフルネスの効果の証拠
第23章 不安と決別する
エピローグ よりよい社会の心の習慣
付章 医師のストレスと不安を改善する試み

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読者の声

不安・悪い習慣という一番頭を悩ませることの代表格に対処する方法、その理論的裏付けがとても読みやすく、わかりやすく親しみやすい口調で書かれていてスバラシイ。

(札幌市 A様)



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