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著者 ジョー・ディナポリ
監修 成田博之
訳者 株式会社ゼネックス
ジョー・ディナポリ氏は、市場でのトレード経験が25年以上に上るベテランのトレーダーである。また根気強い徹底した研究家、国際的に認められた講演者、広く称賛を浴びている著者でもある。ジョーの受けた公式の教育は、電気工学と経済学で非公式に受けた教育は「バンカー」で身につけたものである。これは多くのコンピューターと通信機器に埋もれたトレーディングルームの別名で、この場所でジョーの初期の研究が始まった。徹底した研究から生まれたDMA、彼が特許を持つオシレータープレディクターの開発、特に価格軸に対するフィボナッチ級数の実際的でユニークな活用方法によって、ジョーは現代で最も探求心の強い専門家のひとりになっている。 ジョーは、10年あまりにわたり公認のCTA(商品投資顧問)として、米国のほか欧州やアジアの主要金融都市で独自のトレードテクニックを教えた。1996年には世界の23の金融センターで満員の聴衆に対してセミナーを開いた。彼の貢献は、さまざまな取引書やテクニカル分析に関する出版物となって表れている。『マーケットのテクニカル秘録』(パンローリング)の著者、チャック・ルボー氏が彼の著作の読者に対して、成功したトレーダーのなかで最もインタビューしてほしいと望んでいるトレーダーの名前を尋ねたところ、ジョー・ディナポリ氏の名前がほかのだれよりも頻繁に上がった。また「アトランタコンスティチューション」紙は、フィボナッチ級数が市場で「不思議な力」を発揮するとして、ジョーの成果を引用した。ジョーはこのほかにも、全国向け(全米)のTV番組に出演して市場予測、特に株式指数や金利先物の予測を驚くべき超人間的な正確さでやって見せた。
フロリダ州サラソタのシエスタキーにあるコースト・インベストメント・ソフトウエア社の社長であるジョーは、ユニークかつ革新的な方法で先行指標と遅行指標を組み合わせたものを使いながら、「精度の高い」トレーディング手法を開発し展開し続けている。ジョーは毎年、自分のトレーディングルームで回数は少ないが個別セミナーを行っているほか、ソフトウエアやトレーディングコース教材を通じてほかの人にトレードの手法を伝授している。
著者紹介
ジョー・ディナポリ(Joe DiNapoli)原書
Trading with DiNapoli Levels: The Practical Application of Fibonacci Analysis to Investment Markets
by Joe DiNapoli
簡単に言ってしまえば、その答えは、フィボナッチは使えるからとなるだろう。これほど優れた数値は存在しないとも言える。この37年間、トレーダーとしていろいろな手法を検証したが、フィボナッチ分析法が一番良い結果を生んでいる。
しかし、ここで、誤解を与えないために、一言、このマジックナンバーについて言っておかなければならないことがある。
フィボナッチを正しく使用すること!!
私がこのフィボナッチ分析をトレーディングに取り込んで実践した結果を記事やセミナーで公表してから数百にのぼるレポートが他から出された。しかし、その多くは、単なる検証であり、また、トレーダーによって実践された結果をまとめたものではなかった。私にとってこのマジックナンバーは単なる数値ではなく、私の売買手法の大きなポイントになっている先行指数としての役割を果たしている。実践のために、また、実践から生まれたこのディナポリの秘数売買法はワークする。
ここで、ディナポリの秘数売買法を学んだ私の教え子からのメッセージを紹介しよう。
我々は、無意識のうちに人間の容姿やその顔立ちの良さを、フィボナッチ率をベースに判断している。美人コンテストの判断基準としてフィボナッチが使われているわけではないが、どこか、整った形や物を決める基になっている。ガスタンクが3/8まで下がったところで、なぜか、そろそろ燃料切れを予測してスタンドを探すようになる。38.2と61.8と言う数値は日常生活の中でいろいろと関わりが深い。
トレーダーに限らず、人間がこのマジックナンバーを無意識の内に、行動パターンに組み入れているとすれば、次、トレーダーがどのような行動に出るか予測がつく。これが、先行指数として、フィボナッチ級数が機能する理由だ。
※本文はジョー・ディナポリ氏のサイトで紹介されている記事から引用。
このチャートは2004年7月から10月までのソニー(証券コード:6758)の日足である。2004年7月1日に高値、4200円をつけたあと、8月16日の安値、3550円をつけてから上昇に転じた。このダウントレンドの戻り、61.8%にあたる値を9月7日にヒットした。その後、この戻りポイントを上に抜くことができなく、再び、下降した。
本当に、61.8%や38.2%の戻りや押しがマーケットで起きるのだろうか。その答えは、必ずこれらのポイントで相場の動きが止まるとは限らないとなる。
最初のチャートではソニーの値動きを見たが、同じ時期のソフトバンク(証券コード:9984)を見てみよう。
2004年7月から8月にかけて下降したソフトバンクだが、その後、61.8%の戻りを上に抜けてアップトレンドに転換した。
では、黄金率は使えないのだろうか。条件を取り入れることでこのフィボナッチがマジックナンバーになると言える。
その条件とは、やはり、トレンドだろう。しかし、日足だけではなく、それよりも長い時間枠の動きに注目すべきだ。週足、または、月足のトレンドに目を向ける必要がある。つまり、複数の時間枠を使う、マルチタイム方式の売買手法にフィボナッチは役立つ。その手法をわかりやすく解説した本が、『ディナポリの秘数 フィボナッチ売買法』だろう。
上記は、清水建設(証券コード:1830)の日足チャートです。ディナポリ氏のDMAをチャート上に載せてありますが、注目して頂きたいのは、最初の▼で、DMAを下回って引けて、その後、DMAを上に抜けて引けています。しかし、また、DMAを下に切って引けました。これが、ダブルレポのパターンです。ダブルレポを形成したあと、価格が下落しています。
DMAを単純に下に切って引けた後に、上げて、そして、下に切るのがダブルレポのパターンではありません。このパターンを形成するには条件が必要です。詳細は、翻訳書を読んで下さい。
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