岩本祐介先生からのコメント
システムトレード専門の投資顧問会社ウエストビレッジインベストメントに所属して以来、2006年から今日まで、日経225先物市場に関わり続けています。
その間、225先物のデイトレード・システムを開発し、また、自身でもシステマティックなトレードを行ってきました。
2008年のサブプライム・ローン問題に起因した金融市場の混乱により、市場の不確実性を反映したボラティリティは急騰しました。
当然ながら、その混乱は日経225先物市場も直撃することになります。
そして、それは日中の価格レンジ(高値と安値の差)の拡大につながり、システムにとって大きな利益獲得の機会を提供してくれました。
ところが、2009年以降、それまでとは打って変わり、225先物市場の日中取引時間帯
(大証)における価格変動は低ボラティリティに落ち込み、デイトレードによる利益獲得の機会は非常に小さなものになりました。
日経225先物のシステム・トレードもそれを機に、環境が激変してきたと考えられます。
いま、日経225先物のシステム・トレードで生き残るために必要なことは、何でしょうか。
私自身がこれまでに作ったシステム、パンローリングで行ったセミナーの中でご紹介
した売買ロジックなども織り交ぜながら、今後の225システムトレードを私なりにご紹介したいと考えています。
<概要>
●日経225デイトレード・システムの過去と現在
●日経225先物市場(大証)の現状分析と売買手法
●イブニングセッションの可能性
●SGX(シンガポール)225先物を利用した売買手法
今回のセミナーの概要です。
これまでも、奇をてらったようなセミナーを行ってきたつもりはありませんが、今回のセミナーでは、より日経225先物の原理原則に立ち返ったセミナーを行おうと考えています。
私は、2006年以降、日経225先物でシステム・トレードを行ってきましたが、2009年以降、時が経つにつれて市場環境は厳しいものになっているようです。
まず、一日の値動き幅(レンジ)の低下、そして、売買高の減少。
2011年の225先物の市場環境を、例えば2007年などと比較してしまうと、その差は歴然としています(グラフ参照)。
そして、このレンジの低下、出来高の減少は一日を通したトレンドを出にくい環境にしている主要の要因となっています。
これまで、225先物のデイトレード・システムは、一日を通してポジションを保持し続けていくタイプのものが多かったように思えます(いわゆる、寄り引けタイプのシステム)。
ただ、現在の市場環境では、必ずしもこのスタイルでの225トレードが望ましいとは言いきれません。
その時々の市場環境にできるだけ合わせて、システム・トレードを行っていく必要もあると思われます。
では、こういった環境下でも225先物のシステム・トレードを続けていくためにはどのようにマーケットに臨んだらよいのでしょうか。
そのためには、これまで続いてきた日経225先物の原理原則を踏まえて上で、トレードのストラテジーを構築していくことが大切です。
そのアイディアを225先物の基本に立ち返りながら、セミナーでご紹介していこうと考えています。
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公開するパフォーマンスは順次HPで公開します。
日経225先物の年ごとの1日の平均出来高
日経225先物の高値-安値の値の回数の分布図
※2011年は、1430円(3月15日)、620(3月17日)がある。
横軸:日足の(高値-安値)の値
縦軸:回数
グラフの見方
例えば横軸「100円」の棒グラフが「50」となっている場合、
日足(9:00〜15:10)の高値と安値の差が80円超100円以下の範囲内だったケースが50回あったことを示す。
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