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人生が変わる発想力

人生が変わる発想力
人の可能性を伸ばし自分の夢をかなえる12の方法


著者 ロザモンド・ストーン・ザンダー、ベンジャミン・ザンダー
訳者 村井智之
定価 本体1,500円+税
2012年10月発売
四六判 272ページ 
ISBN 978-4-7759-4107-2




目次 | 著者紹介

欲しいものはすでに、あなたの手のなかにある!

技術・エンターテイメント・デザインなどあらゆる分野のトップが「広めるべきアイデアを共有する」のコンセプトのもと、プレゼンするイベントがある。それが「TEDカンファレンス」だ。
そのTEDで「音楽と情熱」と題して、クラシック音楽の楽しみ方から、リーダーシップ、生き方まで、音楽を通じた講演で人気を博したのが、本書の著者ベンジャミン・ザンダーである。

著者はニューイングランド音楽院講師、同音楽院ユースフィルハーモニック管弦楽団指揮者を経て、79年にボストンフィルハーモニック管弦楽団を立ち上げ、現在も活躍中だ。
その経験から得たリーダーシップ、コーチングは、97年の世界経済フォーラム(ダボス会議)の先進国首脳陣に向けた講演で、人の可能性を引き出す独自の発想として話題を呼んだ。

彼の話は「発想の転換」について有名なある話から始まる。

靴会社がアフリカのある地域にふたりの調査員を送り、進出先として有望かどうかを調べた。
ひとりは次のような電報を打った。
「絶望的。誰も靴を履いていない」

もうひとりは意気揚々とこう報告した。
「すばらしい商機。誰も靴を持っていない」

仕事や人間関係で問題が発生しても、それはあなたの思い込みにすぎないことがたくさんある。表現次第、とらえ方次第というわけだ。難しく見える問題も、新しい視点で見ればきっと解決策がある。いや、その瞬間に解決の必要すらなくなるかもしれない。
本書はセラピストのロザモンド(ロズ)と、ベンジャミン(ベン)が「思い込みを抜け出し、発想を転換し、新しい視点を得る12の手法」を発見したエピソードを実例とともに紹介する。
12の手法は、誰かに変化をうながしたり、自分を矯正するのとは違う。ありのままを受け入れ、視点を少しだけ変えることで、競争や不足、自分や世間を縛る常識から解放されて、新しい枠組みを作り上げることだ。
二人の言葉は、組織論、リーダー論、音楽論とひとくくりではない。仕事、教育、恋愛など、すべての悩める人に新しい道を開く光となるだろう。

※本書は『チャンスを広げる思考トレーニング』(日経BP社)の新装改訂版です。
『アメリカCEOのベストビジネス書100』ジャック・コヴァート/トッド・サッターステン著 土居英司監訳 庭田よう子訳(講談社)に本書が紹介されています。



手法3「みんなにAを」より一部抜粋

 南カリフォルニア大学では毎年、在校生2万7000人のうち、厳選された優秀な学生50人を対象に、リーダーシップを養う講座が開かれていた。講座の採点者には「学期末に受講生3分の1にAを、3分の1にBを、3分の1にCをつけるように」と大学側から指示が出されたという。ほとんどの受講生は学内のほかの学生よりも水準が高いにもかかわらずだ。普段から熱心で勤勉だったのにCを割り当てられることになった学生は、どんなにショックだったろうか。
 このケースだけではなく、多くの場合、採点は実際の成果についてほとんど何も語らない。少なくとも、解釈や数学の問題の解き方の間違いを指摘する場合は、実際の学生の行為に即した事実ともいえるが、B+という採点を与えたところで、学生の理解については何も述べていないに等しい。単にほかの学生と比べているだけだ。
 ほとんどの人は、ほかの学生と比べることが採点のおもな目的だと心の底では分かっている。また、採点方式による競争で友人関係がぎくしゃくし、孤立してしまう可能性があることも分かっている。
 ミケランジェロは言った。「どんな石や大理石の塊の中にも美しい像があり、不要な部分を取り除くだけで内にある芸術作品が姿を現す」
 この考えを教育に当てはめれば、子どもをほかの子どもと比べることには何の意味もないと改めて分かるだろう。石を彫ること、つまりそれぞれの子どもの伸びる力、理解力、自己表現を妨げるものを取り除くことに、すべての力を注ぐべきなのだ。  これが「みんなにAを」と呼ぶ手法だ。
 このような接し方を心がけることによって、そこに活気が生まれ、自分も相手も確実に変化する。人に対する態度が変わり、自分の考えや感情を自由に話せるようになる。相手が「なりたい」と夢見ている人物になるのを手助けできる。Aをつけることで、それまで尺度の世界にあった関係が、可能性に満ちた宇宙へと移行する。
 この手法は、あらゆる場面でどんな人にも適用できる。ウエートレス、雇用主、義母、相手チームのメンバー、道路を走るほかのドライバーなどにもだ。Aをつけると、相手を自分勝手な判断基準で値踏みすることなく、敬意をもって話しかけるようになる。そうすることによって、相手もまた、改めて自分という人間を知り、お互いの理解につながるのだ。
 まだノミを入れられていない、粗い石の中にある像に目を向けよう。
 なおここでいうAは、絶対に達しなければならない期待値ではなく、その人自身の内に秘められた「Aになり得る可能性」を意味している。

ベンの話
 ある9月の金曜日の午後。ニューイングランド音楽院では、大学院生三十人がその年はじめてのクラスに集まりました。
 楽器や歌を専攻する学生たちは、二学期をかけてこの授業を受け、音楽表現の技術を探求していきます。そこには、優れた音楽を作る妨げとなる心理的要因や感情的要因の探求も含まれます。私は「この授業に毎回出席し、教えられる内容を身につければ、演奏でも人生でも飛躍のきっかけとなるものが必ず得られるよ」と、いつも学生に約束しています。
 しかし、25年間教えているにもかかわらず、いつも直面する問題がありました。それは、授業を重ねるにつれて、学生は自分の演奏の評価に絶えず不安を抱くようになり、演奏でも冒険を避けるようになることでした。
 ある日の夕方、失敗の不安を追い払う方法はないものか、私はロズとじっくり話し合いました。
 “最初から全員にAの評価を与えたらどうだろう?”
 ロズも私も、評価自体を廃止すれば、問題は悪化するだけだろうという意見でした。学校側を説得して、そんな計画に了承を得られたとしても、やはり結果は同じだろうと。学生はスターになる機会を奪われたと感じ、他人と差をつけたいと思って、クラスでの自分の位置をまた気にすることになるに違いありません。
 そこで思いついたのは、全員の気が楽になる唯一の成績を、評価としてではなく、可能性を開く手段として与えることでした。
 「このクラスでは全員にAをつけようと思う」
 私は講義で学生たちに告げました。「ただし、ひとつ条件がある。二週間以内に、来年の五月の日付で私に手紙を書くこと。書き出しは『ザンダー先生、私がAをとったのは……』、そしてその手紙に、最高の評価にふさわしいどんなことが五月までにあったのかを、できるだけ詳しく書くように」
 来年の自分に身を置き、振り返るように書くことによって、一年のあいだにどんな洞察力を得て、どんな躍進を遂げたのか、すべてを過去のこととして報告してもらうのです。当然、内容は過去形で語られなければなりません。「●●したいと思っています」「●●するつもりです」「●●するだろう」という言い方は一切しないこと。書きたければ、達成した目標や賞を取ったコンクールについて具体的に書いてもかまいません。
 そのうえで、こう補足しました。
 「けど、私が特に関心を抱いているのは、来年の5月までにきみたちがどんな人間になっているかということなんだ。やりたいことをすべてやり、なりたい自分になったきみたちが、ひとりの人間としてどんなふうに世界を感じるようになったのか、物事にどう向き合うようになったのか、そこに興味があるんだ」
 自分が手紙に描く人物を、熱烈に好きになってもらいたいということも伝えて。

 次に紹介する手紙は、韓国人の若きフルート奏者が書いたものです。このゲームに真剣に参加し、遊び心をきちんととらえて、尺度と競争の文化の中で演奏家が直面する深刻な問題についても触れています。

ザンダー先生
 私がAをとったのは、一生懸命に努力し、先生のクラスに参加して講義を受ける意味について、必死に考えたからです。その結果は、とても素晴らしいものになりました。私はまったく新しい自分に生まれ変わったのです。
 以前は何事も挑戦する前からうしろ向きでしたが、いまではかつての自分よりもずっと幸せな人間になったと実感しています。一年ほど前は、失敗を受け入れることができず、そのたびに自分を責めていましたが、いまでは失敗することを楽しみ、そこからたくさんのことを学んでいます。
 演奏面では、以前よりも奥行きと深みが増しました。以前は単に音を出しているにすぎなかったのが、いまではひとつひとつの音に意味があることに気づき、想像力豊かな演奏をしています。おかげで自分の価値も分かりました。私という人間はとても貴重な存在であると思えるようになり、自分を信じれば何でもできると確信したのです。
 貴重なレッスンと講義をしてくれた先生には、とても感謝しています。自分がいかに大切な人間かを改めて知り、なぜ音楽をするのか、その理由がはっきりと分かったのです。本当にありがとうございました。
 来年の5月 エスター・リー

 この手紙を書いた若きフルート奏者は、こうありたいと思う自分のイメージをしっかり把握しています。そしてそのイメージをもって、失敗するかもしれないという頭の声を絶えずかき消しているようです。  彼女は、毎週金曜日の午後に私の講義を受けている学生です。ミケランジェロの大理石の塊の中にいる優美な像のように姿を現して本当の自分をかいま見せる一方で、いま、表現の妨げになっている石の大部分を認識しています。それぞれの学生を覆う石を削り取ること、それが私たちの授業での課題なのです。学生らしい世界の表現と、学生自身とのあいだにある不要な破片を取り除くことこそが、私たちの仕事です。
 私たち音楽界の人間は日々、若い音楽家を小さなころから細心の注意を払って育て、並外れた技術、より良い練習習慣、高い演奏能力を身につけるように励ましています。夏期プログラムに参加させ、海外に行かせて異文化をじかに体験させます。そしてそれがすべて済むと、競争、生き残り、陰口、へつらい、不動の地位を求める願望が渦巻く世界へ放りこむのです。そのような状況下で、若き演奏家たちはぬくもり、気品、陽気さ、寛大さ、威厳、感性、愛が求められる名曲を演奏することを期待されます。
 音楽家を競争に執着させるのは危険です。偉大な演奏家になるには、必要なリスクを背負わなければなりませんが、競争ばかりを気にするとそれもできなくなります。音楽は仲介となる人なしには伝えられないし、音楽の命は表現の豊かさにかかっているといっても過言ではありません。
 本来何に注目すべきかは、演奏で間違いを犯したときに、はじめて気づくものです。実際、間違いを犯したら両手を挙げて微笑み、「やった!」と喜ぶように学生たちに教えているくらいです。読者のみなさんにも、ぜひこの方法をお勧めします。  間違いだけでなく、「否定的」にとらえがちな経験にも、同じ方法が使えます。

■TEDとは?

技術・エンターテイメント・デザインなどあらゆる分野のトップランナーが「広めるべきアイデアを共有する(Ideas worth spreding)」のコンセプトのもと、講演するイベントがある。
それが「TED(Technology Entertainment Design)カンファレンス」だ。

日本ではTEDのすばらしいプレゼンの数々を語学とテクニックの面から分析した「スーパープレゼンテーション」(NHK Eテレ)が放送されており、ご存知の方も多いだろう。

これまでのそうそうたるプレゼンターたちを見れば、そのすごさは説明不要。スティーブ・ジョブズ(アップル創業者)、ビル・ゲイツ(マイクロソフト創業者)、リチャード・ドーキンス(利己的遺伝子やミームの提唱者)、ジェフ・ベゾス(Amazon.com創業者)、ラリー・ペイジ(Googleの共同設立者)、ボノ(U2のボーカリスト)、ジミー・ウェールズ(ウィキペディア創設者)、ビル・クリントン(元アメリカ合衆国大統領)など、いずれも各分野のスペシャリストだ。


■目次

可能性への招待状
はじめに――旅に向けて 可能性を実現する12の手法

手法1 全部作りもの
●すべては物語の語り方、表現の問題にすぎない!

手法2 可能性という宇宙へ
●世界をつなぎ止めている「隠れた枠組み」を明らかにする!

手法3 みんなにAを
●ミケランジェロは言った。「どんな石や大理石の塊の中にも美しい像があり、不要な部分を取り除くだけで内にある芸術作品が姿を現す」

手法4 貢献する
●自分や他人を「貢献」する者として意識すると、おのずと利己的な考えから離れ、人との結びつきが深まり、人生そのものが、より良い変化をもたらす舞台となる!

手法5 誰もがリーダーになれる
●本番中に頭が真っ白になってしまったビオラ奏者のかわりに、とっさにビオラの旋律を奏でた第二バイオリニストの言葉。「違う弦に指を載せて構えているのが見えたんだ。きっと次のパートを忘れているんだと思ってね」

手法6 規則その六
●規則その六は「あまりくそまじめになるな」

手法7 ありのままを受け入れる
●本来はこうあるべきなのだと最初から想定するのではなく、あくまでも現状から出発する。

手法8 情熱に身をまかせる
●1、自分が尻込みしている部分に気づき、解放すること 2、とにかく全身全霊でのめり込むこと

手法9 可能性の火花をおこす
●とても無理だと思う相手とでも、可能性の火花をおこして、同じ体験を共有する方法!

手法10 ゲーム盤になろう
●現状をありのままに受けとめる方法では、なかなか可能性が見えてこない。とにかく途方に暮れている――そんな場合は次の手法がある。

手法11 可能性を開く枠組みを作る
●あらゆる規模の組織を悪循環から可能性の領域へと導く!

手法12 「私たち」として語る
●テロリストが何をどう変え、どう扱われれば、社会のためになると考えているのか、じっくりと意見を聞こう。テロリストも『私たち』の一員なのだ

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著者紹介

ロザモンド・ストーン・ザンダー(ROSAMUND STONE ZANDER)

カウンセラー、家族療法士。リーダーシップ、人間関係、効果的行動のモデルを開発し、社会人向けに創造性を高める実践的理論を提唱。企業や政府機関の人材教育にも携わり、アスペン研究所、イギリス官公庁、ナショナル・パブリック・ラジオ、世界経済フォーラムをはじめとする大小のワークショップを開催。現在はケンブリッジで個人カウンセラーとして開業し、大きなプロジェクトを成し遂げるための「達成プログラム」を推奨。芸術家としての才能も開花させ、1981年には風景画家として最初の個展も開催。

公式サイト http://www.rosamundzander.com/index.php

ベンジャミン・ザンダー(BENJAMIN ZANDER)

1979年にボストンフィルハーモニー管弦楽団を創設。同楽団で指揮者を務める。同楽団によるベートーベンとマーラーの全曲集のライブ録音は有名。ボストンのニューイングランド音楽院では三十年間教鞭を執る。イギリス出身。九歳で作曲を始め、ベンジャミン・ブリテンやイモジェン・ホルストに学ぶ。チェロ奏者としてはイタリアやドイツにて、ガスパール・カサドに師事。リーダーシップと創造性に関する講演を数多く手がけ、1999年、ダヴォスの世界経済フォーラムで異文化の交流に多大な貢献をしたとしてクリスタルアワードを受賞。2008年にはTEDカンファレンスで講演し、好評を博した。

公式サイト http://www.benjaminzander.com/

原書:The Art of Possibility

■著者のベンジャミン・ザンダー氏がTEDで講演した動画
「音楽と情熱」
http://www.ted.com/talks/lang/ja/benjamin_zander_on_music_and_passion.html
彼はこの20分間のプレゼンで、1600人の聴衆をクラシックファンに変えたと言われている。


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