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ウィザードブックシリーズ Vol.93

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オニールの空売り練習帖

2005年10月20日発売
A5判 ソフトカバー 238頁
ISBN4-7759-7057-7 C2033
定価 本体2,800円+税


相場師養成講座

成長株発掘法
著者 ウィリアム・オニール(William J. O'Neil)、ギル・モラレス
監修者 鈴木一之
訳者 西村嘉洋

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目次 | 監修者まえがき | 序言

売る方法を知らずして、買うべからず
「マーケットの魔術師」オニールが空売りの奥義を明かした!

株式トレーダーのオススメ本リスト

ミネルヴィニ氏のツイッターで、株式トレーダーにお薦めの本として、本書が紹介されました。(2020年12月27日)
著者ウィリアム・オニール氏は本書の序言で、『オニールの成長株発掘法』とジェラルド・ローブ著『投資を生き抜くための戦い』を読むべきとして薦めています。
 株式市場以外であれば、物事には常に2つの側面がある。しかし、株式市場では1つの側面しかない。つまり、正しい側にいなければ、儲けることはできないのである。マーケットの状況次第では、空売りが正しい側である場合がある。しかし、空売りのポジションをとるには本当の知識、市場でのノウハウ、そして大きな勇気が必要である。

 空売りの仕組みは比較的簡単なものだが、多くのプロも含めほとんどだれも空売りの正しい方法を知らない。ウィリアム・オニールは本書で、効果的な空売り戦略を採用するために必要な情報を提供し、詳細な注釈付きのチャートで、最終的に正しい方向に向かうトレード方法を示している。

 指値の設定方法から空売りのタイミング決定まで、本書の単純明快で時代を超えた永遠普遍なアドバイスによって、大切なことに集中し、最大の自信を持って空売りのトレードができるようになる。



■原書『How to Make Money Selling Stocks Short

■著者紹介 ウィリアム・J・オニール(William O'Neil)

ウィリアム・オニールは個人投資家の際立った擁護者であり、投資で成功するために革新的で、信頼できる実効的なツールと方法を個人投資家に提供している。ベストセラーの『オニールの成長株発掘法』『オニールの相場師養成講座』(いずれもパンローリング)などの本では、オニールが1963年にニューヨーク証券取引所の会員権を購入し、いまや500以上の機関投資家の顧客を持つ彼自身の投資会社であるウィリアム・オニール・アンド・カンパニーを始める原動力となったCAN SLIM投資分析ツールの解説を行っている。1984年に彼が創刊したインベスターズ・ビジネス・デイリーは多くの投資家に毎日高度な証券市場のデータを提供しており、またそのウエブサイト(http://www.investors.com/)では正しい投資の基本的な原則について個人投資家に啓蒙を行っている。


●ギル・モラレス(Gil Morales)
ギル・モラレスは1981年にスタンフォード大学を卒業し、1991年にメリル・リンチでブローカーとして投資業界でのキャリアを始めた。その後1994年に彼はペインウェバーに移り、同社の稼ぎ頭となり、オニール自身によってウィリアム・オニール・アンド・カンパニーにスカウトされた。彼は現在ウィリアム・オニール・アンド・カンパニーのバイスプレジデント兼チーフマーケットストラテジストであり、また同社の株式の一部の運用に責任を持つ社内ファンドマネジャーとしても活躍している。


■目次

監修者まえがき
謝辞
序言

第1部 いつ、どうやって空売りするか

 空売り
 正しい相場環境での空売り
 上昇すれば必ず下落する
 主要な株価指数の利用方法
 反発したときはどうするか
 サイクルはどのように起こるか
 崩れやすいベースの例
 市場だけでなく銘柄にも注意
 空売り銘柄の選択
 常識が勝つ
 クライマックストップの例
 空売りしてはいけない銘柄
 空売りのタイミング
 50日移動平均線のブレイクの例
 オーバーヘッドサプライ
 オーバーヘッドサプライの例
 ヘッド・アンド・ショルダーズ・トップの例
 指値の決め方
 買い戻して手仕舞いをするのはいつか
 大衆に従ってはいけない
 プットとコール
 空売り残高レポート
 リスクは常にある
 空売りチェックリスト

第2部 空売りの構造




第3部 最高の空売りのモデル

 シスコ・システムズ
 ルーセント・テクノロジーズ
 カルパイン・コーポレーション
 ヤフー
 ブロードコム
 サートゥンティード・プロダクツ
 ロウズ
 レッドマン・インダストリーズとスカイライン・コーポレーション
 C-キューブ・マイクロシステムズ
 その他の最高の空売りモデル

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■監修者まえがき

 本書は成長株投資の第一人者、ウィリアム・J・オニールの最新刊“How To Make Money Selling Stocks Short”の邦訳である。1953年、オニールは21歳だったときに、プロクター&ギャンブルの株を5株買って株式投資の世界に足を踏み入れた。以来、類まれなる研究心と観察力、そして持ち前のガッツにより数々の「大化け銘柄」を探し当て、30歳でニューヨーク証券取引所の会員権を取得するまでになった。
 オニールはインベスターズ・ビジネス・デイリー紙の創設者兼会長としても知られるが(同紙はウォール・ストリート・ジャーナルと並ぶ米国の投資情報紙)、それ以上に氏の名声を高めているのは、投資手法“CAN SLIM”を完成させた実績である。
 株式投資には「成長株派」と「バリュー株派」に大きく分かれる。投資対象の選別にあたって、バリュー株派はバランスシートを分析して数値上の手がかりを得やすい(だからといって「投資適格銘柄」を見つけだすのはたやすいわけではない)。一方、成長株派には、確立された理論がない。売り上げや利益の伸びで示される「成長」の根幹部分が、時代の波や社会構造の変化によって変わってしまうためである。「成長株とは何か?」という根源的な問いに対して、世界の投資家は明確な答えをいまだに手にしていない。
 そのような成長株派からの熱望に、オニールの“CAN SLIM”はひとつの道標を示した。“CAN SLIM”のアイデアを初めて世に発表した最初の著書『オニールの成長株発掘法』(パンローリング)が全米で100万部を超えるベストセラーになった事実がそれを物語っている。
 7つの頭文字からなる“CAN SLIM”は、オニールが50年以上にわたって毎年巨大な値上がりを示した株式を選び出し、本人が「最大成長銘柄の記録」と呼んでいる膨大なデータベースを作り上げるところから生まれた。歴史に刻まれるような「大化け銘柄」に共通している成長株のエキス、それが“CAN SLIM”なのである。株式投資は「記憶のゲーム」と言われるが、まさに戦後、米経済がたどってきた偉大な成長の記憶が“CAN SLIM”には詰め込まれている。

 本書はタイトルが示すように「売り」のノウハウが満載されている。もっと言えば「空売り」の技術を詳述したものである。著者が本文中で述べているように、売りの時期が分からなければ、どうしてあなたが買いと思ったものが、本当は売りの時期に来ているかもしれないと判断できるのだろうか。90年代に75000%もの上昇を遂げたシスコ・システムズにも適切な売りの時期があったのである。
 したがって、“CAN SLIM”の全体像は本書では述べられていない。また、オニールが好んで使う独特の言い回し(ディストリビューション、ベース、カップ・ウィズ・ハンドルなど)も、本書では最小限の説明しかなされていない。“CAN SLIM”は1冊目の『オニールの成長株発掘法』に詳しく記述されており、2冊目の『オニールの相場師養成講座』(パンローリング)では、最適なタイミングで買いに入る手法が詳述されている。そして3冊目の本書では、売りの真髄が細部にわたって展開されている。オニールの戦術をより深く研究することを望む読者は、氏の3冊を併せて読まれることをお勧めする。  日本でもようやく四半期決算の開示が義務づけられた。“CAN SLIM”の真髄は四半期決算の伸び率にあり、2005年は日本にとってまさにオニール流成長株投資への扉が開かれた記憶に残る年だと言えよう。

 最後に、訳出にご尽力いただいた西村嘉洋氏、編集・校正を担当していただいた阿部達郎氏(FGI)、本書の出版に際しパンローリング社長の後藤康徳氏に大変お世話になった。記して感謝申し上げる。


■序文

 40年以上前になるが、私が29歳だったとき、私はNYSE(ニューヨーク証券取引所)会員の大手証券会社のブローカーだった。1962年4月1日までには株式市場から完全に撤退するということで、空売りの取引を始めたのはそのあとだった。当時は、1950年〜1960年代において株式市場が最悪だった時期で、私の周りのほとんどすべての人が大きな損失を出していたが、私は1962年の年末までに利益を出していた。その1年後には、私はNYSEの会員権を買い、私自身の会社であるウィリアム・オニール・アンド・カンパニーを始め、そして20年後、インベスターズ・ビジネス・デイリーを設立した。この間に私は時には成功し、時には失敗し、個人投資家と仕事をし、ファンドマネジャーを雇い、そして機関投資家のために仕事をしている何百人というファンドマネジャーを見てきたが、その結果得た結論は、株を売るとき――特に空売りのときはなおさら――、人々には重要な知識が欠けており、そして極めて人間的ではあるが、大きい心理的な障壁が存在するということであった。

 1973〜1974年の弱気市場のあと、われわれはある機関投資家の顧客のために調査を行ったが、その調査では、大手リサーチ企業の推奨は「買い」と「継続」に大きく偏っていることが分かった。その長期にわたった困難な弱気市場の間、「買い」と「継続」の推奨は「売り」の推奨に対して、4対1の比率だった。最近の2000〜2002年の弱気市場は1929年以降で最悪のものだったが、その間に投資家が見いだしたのは、ウォール街のアナリストは50もの異なる方法で「買い」推奨を行うにもかかわらず、「売り」推奨に関しては沈黙したままであるということであった。1990年代の大強気市場が2000年3月に天井を付けてからかなりたったあとも、ウォール街のほとんどのアナリストはかつて高値を付けたマーケットを牽引していたリーダー企業の「買い」推奨をずっと続けていた。これは、それらの企業が強気市場で付けた高値から90%かそれ以上下落する間でさえ、あるいはいくつかのケースでは倒産に至るまで続いていたのである。これは、株の売り方を知っており、また売るべきときには断固として売る投資家が専門家にさえほとんどいないということを強く物語る証拠である。これは、ほとんどの投資家にとっては空売りは大変困難であるということを意味している。

 売りには、特に空売りをするには本当の知識と市場のノウハウ、それに大きな勇気を必要とする。というのも、数多くの間違いを避けることはできないからだ。しかし、株を売るべき時期、方法、そして理由を学ばずに、市場でうまくやり、資産を守ることができる方法があるとは私には思えない。もし投資家が、株がピークに達し、売るべき時期が分からないのであれば、株を買おうとしているときにその株は実際には売るべきであるというシグナルを発していないとどうやって確認するのだろうか? 売る能力もなしに買うのは、攻撃だけで防御がないフットボールチームのようなものである。勝つためには両方を理解し、実行しなければならない。

 私はマーケットレターなど購読したことはないし、アナリストやエコノミストの言うことを聞いて儲けた試しもない。そんなことよりは、ジェラルド・ローブの『ザ・バトル・フォー・インベストメント・サバイバル(The Battle for Investment Survival)』や、エドウィン・ルフェーブルの『欲望と幻想の市場』(東洋経済新報社)――それに私自身のベストセラーである『オニールの成長株発掘法――良い時も悪い時も儲かる銘柄選択をするために』(パンローリング)でもよいが――などのいくつかの良書を読み、あなたが市場で知っている少数の成功している投資家やグループの研究をし、過去のあなた自身のすべての決断をチャートにして分析するほうがより市場をよく知ることができる。


参考書籍


スーパーストック発掘法

オニールの成長株発掘法

オニールの相場師養成講座

マンガ オニール流グロース株投資入門の入門

マーケットの魔術師

DVDブック 大化けする成長株を発掘する方法

黄金の掟


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