通勤のお供に投資の仲間たち携帯版を
■開催予定のセミナー ■DVD一覧 ■お買い物 ■ブログのホームに戻る
株式会社フィスコ客員アナリスト。 NTT上場、ブラックマンデー、資産バブル生成とその崩壊、金融危機、ITバブルなど、一時代を画する相場の転換点で一貫して株式トレードの最前線にいた。2008年より現職。。現在はインフォストックスドットコムが共催する投資教育セミナーの講師をつとめ、Webサイト「ストックキャンパス」を通じて日米の株式市況分析を行っている。景気循環論の立場からシクリカル銘柄投資の重要性を説く。テレビ、ラジオ、新聞、マネー誌等でも活躍中。日本アナリスト協会検定会員。
【2012年9月11日(火)】 週明けの月曜日もロンドンの非鉄市況は急騰しました。アルミニウムは週末をはさんで6日間の続伸です。この間の上昇率は+10%となりました。 亜鉛、鉛、アルミ合金も一斉に続伸しており、その上これまでは動きがとれなかった銅、ニッケルもついに上昇を開始しました。先週木曜日のECBによる無制限・国債買い入れに続いて、先週末には中国も景気対策として1兆元のインフラ投資を再開すると伝えられました。景気対策としての財政出動に踏み切れる余裕のある国は、今や中国だけに限られてしまった感があります。不景気からの脱出としては、金融政策よりも財政政策の方がはるかに効果があるという点を如実に示しています。これによって非鉄セクターはおろか、あらゆる素材型産業の動きが俄然よくなりました。
【2012年9月8日(土)】 現地9月7日(金)の朝、米国・労働省より8月の雇用統計が発表されました。それによれば、8月の非農業部門の雇用者数の増加は前月比で+96,000人、失業率は8.1%に低下しました。雇用者数の増加は前月の改定値(+141,000人)からダウンしましたが、23カ月連続でプラスを続けています。失業率は今年に入って8.1〜8.3%の狭いレンジにとどまっています。今月は飲食サービス、医療分野での雇用増加が目立ちました。 全米の失業者のトータル数は1250万人で、うち27週以上職に就いていない長期失業者は500万人。失業者全体の40%にのぼっています。5月のこの比率は42.8%でしたので、3カ月間で-2.8ポイント低下しました。各クラスごとの失業率は、成人男性が7.6%、成人女性が7.3%、若年層が24.6%、白人が7.2%、黒人が14.1%、ヒスパニックが10.2%、アジア系が5.9%でした。 共和党に続いて民主党も党大会を開催し、大統領選挙の号砲が高らかに打ち鳴らされた今週、雇用統計はまずまずの数字となりました。悪くはないが必ずしもよくもない、というレベルです。しかし洪水、ハリケーン、旱魃、異常高温にさらされ続けているアメリカ国民の実感としてはもっとよくなってほしいというところであることは間違いありません。 今週の大きな変化の一つとして、国際商品市況の非鉄市況の変化が挙げられます。中でもアルミニウムとアルミ合金、それに鉛市況が顕著な上昇を開始しました。アルミは月曜から木曜まで4日続伸となり、目立って動きがよくなっています。亜鉛も久しぶりに強さを見せました。 これらの非鉄品目は、最近の原油高、穀物高にもほとんど反応することなく、「リスク・オン」の号令にもピクリとも動かずに、今年3月から一貫して下落基調を続けてきました。それが今、突如として動き出しています。これらの品目は主に自動車、自動車部品に多用されており、自動車生産台数の回復にリンクする傾向があります。その一方で、銅やニッケルなどのインフラ投資に密接に関わる非鉄市況はまだ動きは見られません。中国のなかば「意図的な」景気足踏み状態に影響されているものと見られます。 アルミ市況が底値から反転上昇しただけでは、それですぐに「景気が底入れした」とは言い切れません。しかし国際商品市況の反転は、景気底入れの十分条件ではなくても、必要条件にはなり得ます。少なくとも、いずれ近いうちに非鉄セクターの株価が上昇しそうだとの連想につながりますし、非鉄セクターの株価が上昇するならそれ以外の景気敏感株の上昇も視野に入れることができます。 ただし現状では、鋼材市況や海運市況、半導体市況は歴史的にかなり悲惨な状態のままにあります。こちらはすぐに市況(および株価)が上昇に転じるとは考えにくい状況です。景気と株価の関係は「ゼロかイチか」の2進法ではありません。もっとまだら模様の、絵具で言えばにじみがかったもの、季節で言えば夏から秋に変わる局面のあいまいな天候のようなものではないかと思います。 文章で表すとこのような曖昧なものになってしまいますが、アルミ市況の上昇反転からうかがえることは、ごく限定された範囲で(これまで徹底的に売り込まれてきた)景気連動銘柄にも徐々に日の当たる局面が出てきた、ということではないかという点です。インフラ関連の品目である銅やニッケルに関しては、供給能力が増している銅銅よりも、当面はニッケル市況の動きが注目に値します(まだ明確な動きは出ておりません)。 以上
DVD 景気回復の兆し岡崎良介, 鈴木一之
ケン・フィッシャーのPSR株分析
千年投資の公理売られ過ぎの優良企業を買う
景気サイクル投資法裏バフェット型手法とは
ダウの犬投資法
マンガ オニール流グロース株投資入門の入門
オニールの空売り練習帖
有望株の選び方
DVD 一億円を作る長期投資ダウの犬投資法
DVD シクリカル投資とオニール流空売り手法
DVDブック 大化けする成長株を発掘する方法
DVDブック 「会社四季報」で銘柄スクリーニング入門
DVD バリュー株とサイクルを利用した投資法
DVD 伝説の投資家オニールが教える成長株投資
DVD ウォーレン・バフェットの投資法