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2000年9月発売/四六判 上製本 528頁
『賢明な投資家 第3版』(北岡文一監修 重田福雄訳)は、1967年01年10日に竹内書店新社から発売されました(第3版は現在絶版)。当時の値段で3,500円と高価でしたが、多くの人々に広く読まれました。原書は、今でもアメリカでロングセラーであり続けている古典的名著なのです。数十年前から時代遅れな本といわれ続けながらも、やはり真理とは普遍的なものであり、人々に必要とされてきた書物であります。投資家たるものは、一度は目を通しておくべき一冊ではないでしょうか。本書は1996年に韓国語訳、1997年には仏語訳が、2000年にドイツ語訳が翻訳出版されました。
世界的にバリュー投資が見直されてきている流れなのかもしれません。バリュー投資を勉強したいと願う方には、バフェット、マンガーとともにお勧めしたい「投資家の教科書」です。
1949年に買った『賢明なる投資家』で投資に対する考えを学びました。そのとき私のマネー人生は変わりました。
この本を読む前は、株価予測に熱中し、投資展望に関するものを読み漁っていました。証券会社を訪れては株価ボードを眺め、営業マンに相場解説を聞いていました。こういったことは楽しかったですが、何か自分が追い求めているものとは違うのではないかという雑念を払うことができませんでした。
一方、グレアムの考え方は洗練されてわかりやすく、説明も論理的でした――ギリシャ文字や複雑な公式を除いては。今日の投資判断はすべて第8章と第20章から学んだものです。
『賢明なる投資家』の初版をいくらで買ったのか覚えていませんが、それがいくらであれ、「価格とは支払うもの、価値とは手に入れるもの」といったグレアムの格言は真理です。過去最高の投資は、グレアムのこの本を買ったことでした。
実践的ポートフォリオ・インベストメント理論において、グレアムは今世紀(そして恐らく歴史上)最大の思索家である――『マネーマスターズ列伝』の著者ジョン・トレイン(John Train))
この古典的教本は、大きな成功を収め多くの人々の支持を得た(グレアムの)投資への取り組みに関する基本原理を、余すところなく伝えている(『マネー』誌)
20世紀の最も偉大な投資アドバイザー、ベンジャミン・グレアムが残した永遠のベストセラー『賢明なる投資家』は、世界中の何十万という人々に読まれ、大きな影響を与えてきた。1949年に初版が上梓されて以来、「バリュー投資」という独自の普遍的な投資原理によって、ベンジャミン・グレアムの著作は常に信頼の厚い投資手引書であり続けている。その投資原理は、投資家たちが重大なミスを犯す可能性から身を守るために一役買い、また彼らが安心して投資を続けられる長期戦略を練るための方法を指南している。
長年のうちに相場がさまざまな展開をみせるにつれ、ベンジャミン・グレアムの基本方針の正しさはますます揺るぎないものとなっている。本書では防衛的投資家、積極型投資家の双方を考慮に入れており、それぞれの投資銘柄選択原則の概略を述べ、単純なポートフォリオを構成することのメリットを力説している。数多い本書の特色の一部として、一対の株式銘柄をいくつも比較検討してそれぞれの長所と短所を明らかにしたり、ある特定の質や価格の条件を満たすポートフォリオ作りなどが挙げられる。
『賢明なる投資家』は、あなたを投資の成功へと導くための、最も重要な一冊となるであろう。
ベンジャミン・グレアム(1894-1976)はバリュー投資理論の考案者であり、恐らく過去最大の影響力を誇る投資家である。ロングセラー『賢明なる投資家』(1949年初版)や『証券分析』(1934年)を初めとした彼の著書は、投資理論書の古典となっている。彼の生涯および著作は、大成功を収めた今日の実業家にインスピレーションを与えてきた。
「『賢明なる投資家』は、株式投資家向けに書かれた本の最高傑作だ」──これは著述家であり、投資顧問でもあるジョン・トレインの言葉である。ベンジャミン・グレアムの古典的著作である本書に展開されている堅実かつ安全な投資原理は、初版発行以来50年以上たった現在でも全く色褪せることがない。グレアム投資哲学の門下生のなかでも最も著名な
ベンジャミン・グレアム(一八九四年〜一九七六年) 数年前のこと、間もなく八〇歳になろうというベン・グレアムはある友人に、自分は日々「バカげたことや創造的なこと、寛大なこと」をしていたいのだと語った。 (『フィナンシャル・アナリスツ・ジャーナル』一九七六年一一・一二月号より)
原文:バークシャー・ハサウェイ2013年次報告書(PDF)
「私の投資哲学の礎は、ベン(ベンジャミン・グレアム)が著した『賢明なる投資家』の第8章「投資家と株式市場の変動」と第20章「投資の中心的概念」に、ほぼすべてが書いてあると言っても過言ではないでしょう。この本は、人生最高の一冊です」
W・バフェット「必ず儲かる法則を教えよう」(PRESIDENT 2012年1月16日号)
”第1章 1万円札を5000円で買う」つもりで割安な株を探せ!ベンジャミン・グレアムに学ぶ「割安株」投資法”にグレアム流投資術が紹介されました。
日本経済新聞 (06年1月27日付) [ 記事拡大 ]
一面記事「企業育む賢い投資家」で、
早稲田大学大学院修了。邦銀を経て、現在は外資系金融機関に勤務。専門は証券投資。公立大学の非常勤講師も兼務している 訳者 増沢和美
■ 目次
序文 ウォーレン・バフェット
私がこの本の初版を読んだのは一九五〇年の初め、一九歳の時でした。そのとき、それまでに読んだ投資関連のすべての本の中で、最高の一冊だと思いました。そしてその思いは今も変わっていません。
生涯を通じて投資で成功するためには、知能指数がずば抜けて高い必要もなければ、人並み外れた洞察力を持つことも、内部情報に通じている必要もありません。必要なのは、意思決定のための適切かつ知的なフレームワークと、それを働かせないような力から感情を一定に保つことができる能力です。本書は適切なフレームワークを、分かりやすい形で正確に示してくれます。感情は規律でコントロールする必要があります。
グレアム(グラハム)が唱えている行動やビジネス原則に従えば──また、八章と二〇章で述べられている貴重な教えに細心の注意をもって臨むことができれば──投資でひどい目に遭うことはないでしょう(これは、みなさんの予想よりもかなり良い結果を意味します)。投資家が素晴らしい結果を得られるかどうかは、投資家本人がその投資に関してどれだけの努力と知力を注ぎ込むかにかかっていますが、同様に、その投資期間にどれだけの「愚かさ」が株式市場を覆ったかによっても大きく影響を受けます。市場が愚かさに支配されればされるほど、賢い投資家にとっては大きなチャンスなのです。グレアムの教えに従うことで、愚かさに参加するのではなく、愚かさから利益を得る人々の一員になれるのです。
私にとってベン・グレアムは、著述家や師をはるかに超越した存在でした。彼は父親を除くすべての人々のうち、私の人生に最大の影響を与えた人物です。一九七六年にベンが亡くなった直後に私は、『フィナンシャル・アナリスツ・ジャーナル』誌に次のような彼に関する短い追悼文を寄せました。本書を読み進めれば、私がこの追悼文で述べた賛辞を実感されることでしょう。
「バカげたこと」という奇抜な表現は、概念をまとめるためのコツが反映されたものだ。それによって彼は回りくどい表現やうぬぼれを排除したのである。彼の概念は非常に力強いものである一方、その論述法は常にソフトであった。
この雑誌の読者のみなさんには、彼の独創性に満ちた業績をことさらながら詳述する必要はないだろう。自ら新境地を切り開いた者は往々にして、月日のたたないうちに後継者の出現によって自らの業績の精彩が失われたことを知ることになる。しかし、無秩序と混乱の中に体系と論理を確立した彼の著書の上梓から四〇年以上たつが、今なお、証券分析分野の出版物で次点の候補を挙げるのさえ困難に思える。出版されてからほんの数週間や数カ月で、すでにバカげたものに映る本が多いこの出版分野で、ベンが確立した体系は常に信頼できるものであり続けてきたばかりでなく、金融の嵐が吹き荒れて薄っぺらな知的体系が粉砕されたことで、彼の体系はさらに高められ、より理解されるようになった。彼の優れた理論の恩恵を、多くの人が享受してきた──天賦の才に恵まれながら、卓越した才能や流行の理論に追随したことでヘマを踏んだ人々が数多くいた中で、彼らと比べて平凡な人々さえもベンの理論の恩恵にあずかったのである。
ベンが自身の専門分野において際立った点を挙げるとすれば、一つの目標にすべての努力を集中させるといったような、精神活動における狭量さにとらわれることなく、偉業を成し遂げたということだ。それはむしろ、ほとんど境界を超えた幅広い知性の副産物であったと言ってもいい。彼は私が出会った人々の中で、間違いなく最も視野が広い人間だ。実際、卓越した記憶力と尽きることのない知的好奇心、そしてそれを一見無関係に思える問題にも応用できる形に作り直してしまう能力は、どのような分野のことでも楽しいと感じさせてしまう彼の思考の幅広さを形成した。
だが彼の第三の要素──寛容さ──こそが、彼の成功そのものである。私にとってベンは師であり、かつての雇用主であり、また友人でもあった。そのすべての関係において──その他の教え子や従業員、友人たちと少しも分け隔てることなく──知識や時間や精神を他人に与えることへの、無制限かつ駆け引きのない寛容さがあった。考えを明瞭にさせたいとき、彼を尋ねるのが一番の方法だった。そして励ましの言葉が欲しかったり相談事があるときには、いつでもベンが迎えてくれた。
ウォルター・リップマンはみんなが木陰で休むための木を植えた人たちについて話した。ベン・グレアムはそういう人間なのである。
紹介されました――掲載記事
ウォーレン・バフェット氏は『賢明なる投資家』を読んで人生が変わったとして、たびたび称賛しています。
「価格は払うもの。価値は得るもの。これまで行った全投資の中で、ベンの本を買ったことが最高の投資だった。(2回の結婚を除いて)」
PRESIDENT 2012年1月16日号に、ウォーレン・バフェット氏のインタビューが掲載されました。
『伝説の名投資家12人に学ぶ儲けの鉄則』 小泉秀希(著) ダイヤモンド社(刊)
日経ヴェリタス (2009年11月29日号)
ジム・ロジャーズ氏のインタビュー記事「市場の旅人が来た道 (8)」にて、投資に役立つ図書として
『証券分析』と『賢明なる投資家』が紹介されました。
2009年6月、ほぼ日刊イトイ新聞−あのひとの本棚。にて、モンキーマジックとしても活躍されるアーティスト、blanc. さんの「自分の基盤となっている5冊」のうちの一冊に本書が紹介されました。
日経ヴェリタス(2008年7月20日号)
日経ヴェリタス(2008年7月20日号)の『賢者に学ぶ株式投資』で、グレアムおよび『証券分析』について記載されています。 ←クリックいただくと、記事がご覧いただけます。
日本経済新聞 朝刊 (2006年01月27日号)
「日本経済新聞朝刊 2006年01月27日号」 1頁、「THE 21 2006年04月号」 27頁に掲載されました。
近代証券分析の父といわれるベンジャミン・グレアム。古典『賢明なる投資家』の中で「投資家と投機家は違う」と喝破した。ほかの市場参加者を見て行動するのが投機家。投資家は「ほかの参加者」には目もくれず「企業」を徹底的に調べ上げて投資する。
として本書が紹介されました。
日経ビジネス
日経ビジネス 2/26号 に掲載されました。
投資&IRマガジン 「Ji」
投資&IRマガジン「Ji」に掲載されました。
日経ネットトレーディング
日経ネットトレーディング Vol.3 に掲載されました。
書籍『投資をするならこれを読め!』
『投資をするならこれを読め!』(日本経済新聞社刊) に掲載されました。関連ページはこちら
第3章 バフェットが師と仰ぐベンジャミン・グレアムの『賢明なる投資家』P.91
『ダンドー』(パンローリング)のなかで紹介されました。
過去数十年間、バフェットが推薦する最良の図書のなかで変わっていないのは
ベンジャミン・グレアムの『賢明なる投資家』(パンローリング)である。(『ダンドー』115頁)
訳者紹介
監修 土光篤洋
山脇学園短期大学英文科卒業。同年より5年間、損害保険会社にて役員秘書業務に従事。現在は自宅で翻訳を行う。訳書に『新マーケットの魔術師』『バフェットからの手紙』『オニールの成長株発掘法』など。
訳者 新美美葉
早稲田大学第一文学部日本文学科卒業。出版社に2年半勤めた後、フリーのライター兼翻訳家になる。現在、ポーランド在住。
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