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ウィザードブックシリーズ Vol.235

株式投資が富への道を導く

株式投資が富への道を導く

2016年4月発売/四六判 326頁
ISBN978-4-7204-5 C2033
定価 本体2,000円+税

同著者第3・4作目
同著者第1作目

息子 ケン・フィッシャー著書
投資家が大切にしたいたった3つの疑問 ケン・フィッシャーのPSR株分析 kindle版
チャートで見る株式市場200年の歴史
著 者 フィリップ・A・フィッシャー
監修者 長尾慎太郎
訳 者 丸山清志



目次 | 著者紹介

バフェットの投資観を変えた本!
投資の永遠の真理!

本書はフィリップ・フィッシャーが1958年に書いた『株式投資で普通でない利益を得る』(パンローリングより2016年夏発売予定)の続編である。上の最初の高名な著書は、スタンフォード大学経営大学院で基本書として使われ、ウォーレン・バフェットをはじめ多くの読者の投資観を一変させた。まさしく、バフェットがベンジャミン・グレアムの手法と決別するきっかけとなった本である。

本書では、「ありふれた株式と素晴らしい株式」を分けるもの、「ありふれたビジネスと花形ビジネス」を分けるものについて詳しく述べている。本書が半世紀以上も前に書かれたにもかかわらず、その内容が今日でも十分に通用するというのはまさに驚異以外の何物でもない。その斬新さと普遍性のゆえに、今もなお、ウォーレン・バフェットをはじめとする著名な資産運用者がフィッシャーを絶賛しているのである。

また、本書は、ある意味ではマーケットについての歴史書でもある。本書が書かれた1960年代とは株式の低迷期で、この時代を最高の経営者たちがどのように見ていたのかや、当時の最先端の投資技術や問題について知りたいと思っている読者には最高の書籍となるだろう。

その他にも、技術革新の影響について、素晴らしい経営陣の評価、機関投資家や投資信託の役割、投資における心理的な要素、投資助言サービスについて、サービス産業の将来など、現代の経営学の講座で講義されても通用する項目であり、現代的な内容である。

本書を一読すれば、真の天才の言葉や考察にはいくら時間がたっても色あせることのない真理や普遍性があることが分かるだろう。

「私はフィリップ・フィッシャーの熱心な読者である。ぜひ皆さんにも読んでほしい」
――ウォーレン・バフェット


著者紹介

フィリップ・A・フィッシャー(Philip A. Fisher)
1928年から証券分析の仕事を始め、1931年にコンサルティングを主としたフィッシャー・アンド・カンパニーを創業。現代投資理論を確立した1人として知られている。本書を執筆後、大学などでも教鞭を執った。著書に『株式投資で普通でない利益を得る』(パンローリングより近刊予定)、『保守的な投資家ほどよく眠る』『投資哲学を作り上げる』などがある。なお、息子であるケネス・L・フィッシャーは、運用総資産300億ドル以上の独立系資産運用会社フィッシャー・インベストメンツ社の創業者・会長兼CEO、フォーブス誌の名物コラム「ポートフォリオ・ストラテジー」執筆者、ベストセラー『ケン・フィッシャーのPSR株分析』『チャートで見る株式市場200年の歴史』『投資家が大切にしたいたった3つの疑問』(いずれもパンローリング)などの著者である。

目次

監修者まえがき
さらなる投資指南書の必要性

第1章 一九六〇年代に予想される重大な変化に合わせる
A.株式とインフレ
B.機関投資家の買い
C.外国との競争
D.人口増加分
エコノミストはお役御免、これからは心理学者の出番

第2章 株価の大幅な上昇はどのようにもたらされるのか
頭の良い企業経営陣
新しい概念
機関投資家の買いの役割
通常は見逃されてしまう見返り

第3章 あなた自身とあなたの投資ビジネスの方向性
投資評価の方法
正しい投資顧問を選ぶ五つのステップ

第4章 けっしてあなどることのできない雑学
企業のМ&Aに関して
議決権と委任状争奪戦
アメリカ大統領選を見越してどう株式を売買すべきか?

第5章 一九六〇年代に大きく成長する産業
化学産業
電子産業
医薬産業
その他の興味深い産業
戦争直後の偽物の成長株


監修者まえがき

 本書はフィリップ・フィッシャーの著した“Paths to Wealth Through Common Stocks”の邦訳である。これは高名な相場書である“Common Stocks and Uncommon Profits and Other Writings”(パンローリングより『株式投資で普通でない利益を得る』[仮題]として二〇一六年夏に刊行予定)の続編と呼ぶべきものである。それでも原書が出版されたのは実に半世紀以上も前になるが、ここで示されるメッセージは最近書かれたと言われてもおかしくないほど斬新かつ堅牢である。ウォーレン・バフェットをはじめ、多くの資産運用者がフィッシャーの教えを絶賛するのもなんら不思議ではない。

 本書は前書と比べるとこれまで相対的に世間の注目度は低かったが、その先進的な内容は瞠目に値する。それらは、科学技術の進歩の影響、経営陣の質の評価、投資における心理的要素の意義、マーケットにおける予測の無意味さ、機関投資家の役割、投資情報における集合知の可能性、サービス産業の将来など、そのまま現代の経営学の講座で教えられていてもおかしくない項目である。今もって価値の高いこれら真理の数々を一九五〇年代に一人で見抜いた著者の洞察力には驚くばかりである。

 また、著者はモトローラへの投資に象徴されるように大成功した投資家として名が知られているが、ストーリーテラーとしての才能もあるようで、本書のパイオニアの例は大変興味深い。資産運用業界における多くのエキスパートが、自分自身では高い技術や知識を駆使し得ても、それを分かりやすい形で他者に伝えることがほとんどできないなかにあって、フィッシャーの教授の巧みさは極めて特異である。このたび著者の一群の翻訳書を出すにあたり、第一弾として本書を日本の読者に届けられるのは大変喜ばしいことである。今後出版されるほかの著書も併せて堪能していただければ幸甚である。

 翻訳にあたっては以下の方々に心から感謝の意を表したい。翻訳者の丸山清志氏は分かりやすい翻訳を、そして阿部達郎氏は丁寧な編集・校正を行っていただいた。また本書が発行される機会を得たのはパンローリング社社長の後藤康徳氏のおかげである。

 2016年3月

長尾慎太郎


■さらなる投資指南書の必要性

 証券投資に関する書籍はテレビコマーシャルかクライムコミックかのようになりつつある。私たちのほとんどが、そのような本はすでにあふれるほど存在していると感じている。そこで、すでにあふれかえっている資料にさらに追加して、株式の取扱方法に関する分かりづらく、お互いに矛盾する助言を提供して投資家のみなさんを狼狽させてしまう前に、本書の内容がその混乱を解消してくれる内容なのか、それとも単にその混乱を増幅してしまう内容なのかについて、しっかりとした考え方をご紹介しようと思う。二年前、私はすでに混沌としすぎていたこの分野に新たな一冊を加えた。私がそうした理由は、そうすることによってみなさんに伝えるべき投資哲学があると信じたからである(今でもそう信じている)。その本に対する読者の驚くべき反響が、この結論の証明となってくれた。しかしここでさらに一冊加えるということは、単にこの分野をますます混沌とさせるだけではないだろうか。市場ではすでに二〇種類以上もの石鹸が発売されているのに、さらに新たなブランドを一つ加えるようなものではないのだろうか。

 本書のような書物が根本的に必要であるとの結論を私が徐々に強めていったのは、私自身『株式投資で普通でない利益を得る』(パンローリングより二〇一六年秋売予定)という書物を執筆したことから得た経験が主な理由となっている。この本は株を保有することで価値ある利益を手にし、また継続的に利益を手にし続ける方法をまとめただけでなく、リスクを最小限に抑えながら並外れた利益を最大限に手にするための方針を紹介している。この本では主に二つのことを念頭に執筆した。第一には、長年にわたり市場価値を劇的に増加させてくれる媒体となる可能性の高い、素晴らしい経営体制を持つ特別な会社を、投資家(またはそのアドバイザー)が特定する方法を示すこと、第二には、そのような異例の会社の株式を買う最高の時期、そしてぐんとその機会は減るが、最初にうまく選んだ株式の売り時について示すことである。

 前作以来、私のもとへ全米から投資家の声が寄せられてきた。その問い合わせのなかから私は何度も繰り返し、非常に多くの既存および将来の株主が欲しがっている追加的な情報のようなものに対する異例とも言える見識を紹介してきたと信じている。

 読者の問い合わせは大きく二つに分類される。一つは、これからの時代に直面する実際の状況において、私の投資哲学(あるいはこの場合、ほかのどのような投資哲学でも)をどのように応用すべきか、というものである。例えば、この物価上昇の問題はどれだけ重要で、この問題に対してどう対処すべきか。外国との競争や、海外投資の見通しはどうだろうか。投資に最も有利な業種はどこだろうか。本書の最初と最後の部分は、おおむねこのような質問に答える形で書かれており、ここから直近数年の間にある銘柄については株価を大きく上昇させ、一方で多くの人が大きな期待を寄せている銘柄の株価については失望となるような強くも極めて逸脱した影響力をとらえて、投資家が損するよりは利益を上げることができるようにする方法を示している。

 二つ目の分類のなかでは、非常に多くの投資家が私が前作で強く強調した内容を認識しているようである。つまり株で高い利益率を上げるためには、少数の人だけが有するある程度の知識と時間が必要となる。よってほとんどの投資家は専門家のところへ行くことを選ぶのだが、それも極めて正しい選択である。あらゆる年齢層、そして控えめな所得層から極めて裕福な階層までさまざまな人から、私は次のような質問を繰り返し受けている。「本当に信頼の置ける投資の専門家はどのように見つけたらよいのでしょうか」。私は投資ビジネスのなかのさまざまな区分について、その強みや弱みに関する基本的理解が極めて欠如しているということは分かっている。しかし、そのような人々が求めている人物を見つける手助けとして最も大きく貢献するものは、そのような背景知識であることは確かである。そのような質問にお答えするために、「あなたと投資ビジネスの行き先」という項目を入れた。この基本的な背景知識のなかに私は五つのステップを加え、私の考える、投資家が選択するべき適切な投資関連商品群を示した。最後に今後起こることについての私の意見とその理由を述べ、投資に関する健全な助言を提供するという投資会社の根本的な機能に関して、現在行っている業務を改善するために今後取るべき道について付け加えた。

 それに加えて二つの小さな項目を入れ、異常な数の投資家の混乱がいまだに存在すると思われる題材に関する投資概念についてもお話する。その一つである株価の大きな上昇が起こる仕組みについて私が述べた部分では、重大な利益を上げるということに限って言えば、株という区分全体にかかわる最も重要な事項の一つについて記している。それでもこれについては、投資家の一〇に九人はまったく意識していない。

 別の著書でも書いたように、私の示し方は極めてくだけた形式である。私はあなたやほかの読者に対して一人称で話しかけており、これらの投資法則の多くを示すときには、私が唯一事業として運営しているファンドの少数の大口投資家に対して説明するときと同じ言語と事例や推測を用い、同じように問題を明確にして説明している。

 それでも、もし単純な日常語で表現する試みをしていたとすれば、ここに示す概念について過度に単純化しようとはしないだろう。過度に単純化することで、株を取り扱う技をマスターするのが非常に簡単に感じられるようになるかもしれないが、それと同時に投資家は、予定していた利益を取り損ねる結果ともなる。それは投資家がルールを極めて単純化した結果、現実のほんの一部にしかそぐわず、あらゆる場面に適応できないものになるからである。最初の著書が出版される前、私は自分の著書を「人気の」売れ筋に仕立て上げるチャンスをすべて捨て去っているとも言われた。その理由は、私が素晴らしい投資チャンスを偶然に頼らずに見つけだすために必要なことをすべて説明することで、だれもがすぐには簡単に実行できないことを説明していたからである。それでもその本に対して驚くばかりの読者の反響があったのを見て、私は疑念の影を越え、投資界の大部分を占める人々は、実際には理論どおりにはいかない過度に単純化された理論には飽き飽きしており、投資の問題を現実に即した形で説明してくれる、より複雑な扱い方を歓迎するのである。

 さらにこれも前の著書で説明したとおり、私は自分のことを最高のファイナンス講座と称することを躊躇しない。それは単に、自分の主張する物事が現在一般的に受け入れられているファイナンス理論と部分的に、あるいは真っ向から対立するものであるからだ。著書『株式投資で普通でない利益を得る』の初版で私は、「株式投資の多くの側面に関しては、捻じ曲がった考え方や中途半端な受け入れ方をされていることが非常に多い。しかし配当について言えば、この困惑はそれほど大きくない」と申し上げた。その言葉を書いてから二年とわずかであるが、この問題に関して私が指摘したポイントを確認できるような、素晴らしい株式市場の事例が多く出ている。わずか二年前にあれだけ広く支持されていた間違った見方が、すでに消滅し始めている。同様に、私は本書の多くの箇所で、現在のほぼ全世界の投資関係者に受け入れられている、安易でぞんざいと私が考える観念のほとんどとかなり食い違った立場をとってきた。物価上昇に対処する手段となる、例えば現行のFRB(連邦準備制度理事会)の「金融引き締め」政策の完全な愚行、投資信託、外国に投資をする英知に対する私のコメントは、この例のほんの一部にすぎない。その当時もまた、投資の事実に関して、ほぼすべての人が当たり前のことと受け入れて深く考えていないことが、間違いであることがはっきりとし、そしてこの事実についてよく考えて正しい答えを導き出した人は、十分な報いを受けられただろう。当時人気だった見方を常に闇雲に受け入れていた人々が、著書が最初に出たときにいぶかしげな表情を見せたそのポイントは、実は健全なことだったということが、わずか二年の荒れ狂った株式市場の歴史で証明された。同じように、私が今みなさんに紹介しようとしている観点の健全性について、その判断を未来とあなたに委ねたいと思う。

 1959年12月
フィリップ・A・フィッシャー(カリフォルニア州サンマテオ)

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