定価 本体 1,800円+税/A四六判 ソフトカバー 495頁 ISBN4-939103-25-0/2000年5月発売
著者●マーティン・“バジー”・シュワルツ 訳者●成田博之
チャンピオン・トレーダーに上り詰めたギャンブラーが語る 実録「カジノ・ウォール街」
ウォール街という戦場に挑むハガネの精神と鋭い直感を兼ね備えた男に与えられた称号は、ピット・ブル。ベストの中のベストと言われ、トップドッグたちにも恐れられている真のチャンピオン・トレーダー、シュワルツが初めて公開するそのテクニック。チャンピオンの座を獲得したトレーダーが初めて明かした回想録。数百万ドルを一人で稼ぎ出すトレーダーの物語がここにある。
強いエネルギーと独特のスタイルで書き上げられたこの作品には、シュワルツがたどった成功への道が詳しく記されている。アメリカ証券取引所でオプションのデイ・トレーダーとしてスタートを切り、S&P指数先物で巨額な富を築き上げる。そして、自らのヘッジファンドを設立し、世界のビッグドッグたちと戦うための投資資金を海外の投資家からかき集める。湾岸戦争勃発の夜、たった一人でマーケットに立ち向かい、1日で120万ドルを手にする。数々の教訓をシュワルツは大きな代償を払って、相場という巨大な大衆心理の集まりから学んできた。最高のトレーダーのシュワルツが自ら学んだ数々のことを、相場に携わっている人々、また関心のある人たちに公開する。
瞬時に変わり行く相場の世界に生きている者たちは、その真相を口にはしたがらない。壮絶なプレッシャーと戦い、常に決断を迫られるトレーダーたちに休む暇はない。しかし、今、『バロンズ』誌が「ベストの中のベスト」と称するマーティン・シュワルツがその全貌を明かにする。戦火の中で素早く行動を取るシュワルツの一つ一つの動きから、読者は多くを学ぶことになる。
シュワルツが生き抜いてきた金融市場から学んだ教訓が17章にまとめられている。その中から、シュワルツの行動、姿勢、それに戦略を肌で感じることができるだろう。実践でシュワルツが使うテクニックやトレーディング用法を「シュワルツの売買テクニック」の章で解説している。
これから相場に取り組んで行く人、ウォール街の仕組みとそこに生きるトレーダーに興味がある人、もしくは成功を収める人間のスタイルとパターンを知りたい人には、この『ピット・ブル』は必携の書物である。
「『ライアーズ・ポーカー』以来のウォール街の真実を暴露した最高のエンタテインメント」 ――ポール・チューダー・ジョーンズ(『マーケットの魔術師』インタビュイー、関連記事)
「面白おかしく、目からウロコのウォール街に生きるトレーダーの物語。『ピット・ブル』には、ウォール街で勝利を収める秘訣が隠されている」 ――マーティン・ツヴァイ(ツヴァイ社社長)『ツバイク ウォール街を行く』の著者
「買い推奨−ピット・ブル。面白くて、洞察力に富み、大変有益」 ――スタン・ウエンスタイン『テクニカル投資の基礎講座』の著者
1958年生まれ、石川県出身。同志社大学経済学部卒業後、証券系経済研究所で企業調査、経済調査に従事、その後投信委託会社で株式投信の運用を行う。1999年にオリエント貿易株式会社に入社。現在オリエント・アセットマネジメントLLC(カリフォルニア州投資顧問)オフィサー、(株)オリエント・トラディションFX執行役員。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカルアナリスト協会検定会員。
海外著名トレーダーの多くが推薦している"Reminiscences of a Stock Operator"(日本では「欲望と幻想の市場」と題して東洋経済新報社から出版されています)は伝説の投機王ジェシー・ローリストン・リバモアを題材とした小説ですが、第三者(エドウィン・ルフェーブル)が書いただけに、必ずしも真実の姿を描いたというわけではなく、私にとって得るものはあまり多くありませんでした。 しかし、本当に役に立つ本がついに出版されました。「ピット・ブル」がそれです。
成功への第一歩は「プランを立てること」 資本金
トレーダーとギャンブラーに共通するもの ビバ・ラスベガス
念願の大証券会社に転職、そしてクビに インサイダー・スキニー
金に魅了されて 金を買いに走れ
一日七万ドルを稼ぐプレーヤーになる! スイッチヒッター
共和党政権を相手に空売りはするな! 連敗
世間に認められたチャンピオン・トレーダー 損切りを忘れるな
魑魅魍魎が跋扈する「緑の街」シカゴ 自分自身を知ること
人生にはおカネよりも大切なものある 大物狙い
ソロスを負かした「暗黒の月曜日」 湖畔の岸辺で津波を待つ
世界最高のウィザード集団、コモディティーズ社 『ウォール・ストリート・ジャーナル』の読み方
「俺のカネはどうなった? 今月のリターンは?」 申し訳ないけど、クビだ
命を落としそうになったビッグファンドの運用 人生の重要な二つの教訓
伝説の夜戦――買って、買って、買いまくれ 一日や週の初めに買われる傾向
生涯最高のトレード――ヘッジファンドの運用停止
シュワルツの売買テクニック 売買法 トレードの道具 市場分析 レッドライト、グリーンライト――トレンドはフレンド どのように先物売買をするか どのようにプログラム売買をしているか 売買の秘訣 チャート上の窓(ギャップ) 投資信託へ資金流入 三日ルール プット・コール・レシオ マーケットはニュースにどのように反応するか 新高値・新安値 月曜日の上昇 相場用カレンダー オプションの満期日 三〇分ごとの売買 高値更新・安値更新 最初はゆっくりと 恐怖心 エゴ マーティン・シュワルツの一日
訳者あとがき
サイドストーリーとしては、アメリカの相場師、トレーダーの実態、絵画オークションの実像、ヘッジファンドに群がる怪しい人々と某国元元首、ニューヨークやロンドンの高級レストラン・ホテル、ハイソサエティな人々、最高のウィザードたちの生活ぶりまでが如実に描かれている。 ウォール街やウィザードやヘッジファンドやアメリカのトレーダーを知るための最高のエンタテインメント・ノンフィクションであると同時に、最終章には、マーティン・シュワルツの売買テクニックの詳細が明らかにされている。
・「マーケットの魔術師」本人の書いたものだけに相場で生きるとはどういうことかがよく分かった。巻末のテクニカル指標の資料も参考になった<男性 学生>
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