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ウィザードブックシリーズ Vol.139

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罫線売買航海術
スキャルピングからポジショントレードまでの攻略テクニック

2008年6月11日発売
ISBN 978-4-7759-7106-2 C2033
定価本体5,800円+税
A5判 上製本 238頁
著 者 オリバー・ベレス、ポール・ラング
訳 者 関本博英


トレーダーズショップから送料無料でお届け 目次序文訳者あとがき読後の感想

「スキャルピング」「デイトレード」「スイングトレード」「ポジショントレード」「トレンドあり」「トレンドなし」
などあらゆる市場を征服するテクニカル手法が満載!

すべての時間枠やどんなマーケットでも機能する戦略の宝庫!
臨機応変に買ったり、売ったりせよ!
初心者にも実践できる究極のハイレベルテクニックの全貌!

「『千里の道も一歩から』という諺もあるように、本書が皆さんのトレーディングという旅を実りあるものにする第一歩となるよう願っている」と著者のベレスが「まえがき」で述べているように、現在のダイナミックで競争の激しいトレーディングの世界で、本書は安定した利益を上げるための頼りになる指南書である。 7章から構成される本書には、マーケットの基本、テクニカル分析、チャートの見方、いろいろなチャートパターン、マネーマネジメント、トレーディングプランの作成法、相場の心理、生活資金と資産形成用の口座の必要性――など、トレーダーが知らなければならないすべての問題が詳しく論じられている。それらは「この4年間に全世界のトレーダーたちに教えてきたものである。一般的な株式入門書には書かれていない強力なトレーディングツールとしての知識である」(共著者のポール・リング)。90を超えるチャートを使って具体的に説明される多様なトレード手法を読むと、トレーダー養成機関で実際に習っているのと同じ体験が味わえる。

本書はプリスティーンのマスタートレーダーが教える多くの洞察に富むとても面白い本である。日中の株価反転のチャンスをとらえるチャートの見方から、効果的なトレーディングプランの作成法に至るまで、トレーディングの初心者はもとより、ベテラントレーダーにも役立つ有益な情報、ハイレベルのテクニックやトレード手法などが満載されており、数百ドルの株式トレードセミナーを実際に受講しているのと同じ価値がある。マスタートレーダーの長期にわたる苦しい体験を通して得られた価値ある知恵が、ページをめくるだけで得られるとは何とラッキーなことか。

本書には、.肇譽鵐匹里△覿斌未任癲▲肇譽鵐匹里覆ざ斌未任盡果的にトレードする方法、▲織ぅ爛蝓爾奮式をタイムリーに仕掛ける方法、最適なリスク・リワード・レシオを実現するためのマネーマネジメント、ね望なチャートパターンと仕掛けのセットアップ、ザ寡歐瓦粲斗澆気覆匹墨任錣気譴覆ち蠑貎翰のコントロール法――など、プリスティーンが実際にトレーダーたちに教えているトレード手法とテクニカル分析法が数多く盛り込まれている。


■本書への賛辞

「本書は真剣にトレーディングに取り組むトレーダーにとっては必読書だ。トレーダー教育分野の第一人者であるベレスは、卓越した専門知識とそれを分かりやすく教える能力を兼ね備えた優れたインストラクターである」
――コナル・トンプソン・エキス・インターナショナル・メーカーズ・オブ・メタストック・ソフトウエア社CEO


■原書

Strategies for Profiting on Every Trade :Simple Lessons for Mastering the Market』


■著者紹介

◇オリバー・ベレス(Oliver L. Velez)

トレーダー養成機関のプリスティーン・ドット・コム(www.Pristine.com)の親会社であるプリスティーン・キャピタル・ホールディングズ社の共同創設者で、12年間にわたり会長兼CEOを務める。19年前に「スイングトレード」というユニークな手法を米投資界に持ち込み、国際的なトレーダー教育と講演活動を通じてこのトレード手法を定着させた。世界40カ国以上に6万人を超えるクライアントを持つプリスティーンは、世界有数のトレーダー養成と投資情報の機関である。主な著書は『デイトレード――マーケットで勝ち続けるための発想術』(日経BP社)、『スイングトレード・ウィズ・オリバー・ベレス(Swing Trading with Oliver L. Velez)』、DVDには『オリバー・ベレスDVDセミナーシリーズ(Oliver L. Velez DVD Seminar Series)』などがある。

◇ポール・リング(Paul Lange)

プリスティーンの公認シニアトレーナー兼メンター、プリスティーン・メソッド・トレーディングルームのヘッドモデレーター、プリスティーン・リサーチチームのメンバーでトレーダーコーチでもある。



■目次

まえがき
序文
はじめに――その1
はじめに――その2
はじめに――その3

第1章 トレードを始めるに当たって

    ウオッチリストの作成
    ウオッチリストの使い方
    トレードの時間枠
    トレーダーのレベルアップ


第2章 トレーディングの基礎知識

    マーケットとは何か
    大勢チャートを見る
    プロテクティブストップについて
    寄り付き30分間のトレード
    ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析
    ニュースについて
    ニュースとトレード
    あなたはまだ投資をしているのか
    リバーサルタイム
    200期間移動平均線の威力
    20期間移動平均線のパワー
    常に基本に戻る


第3章 トレードのマネジメント

    トレードをマネジメントする
    逆行局面の対処法
    スイングトレードのいろいろな仕掛け法
    リスク・リワード・レシオ
    利益目標をめぐる問題点
    タイムリーな仕掛け


第4章 トレードとトレーディングプランにおける心の問題

    恐怖心
    成功のカギはトレーディングプラン
    規律
    トレーダーの資質とは
    正しいトレードの条件とは
    トレーダーの4つのレベル段階
    投資家の不安指数
    負けトレードを分析する


第5章 いろいろなチャートパターン

    よく見られる間違い
    ダブルボトム(またはダブルトップ)
    支持線と抵抗線
    最初の押し目
    トレンドデイ
    いろいろな時間枠のチャート
    ズームダウン
    日足チャートのピボットポイント
    トレンドに逆らう
    トレンドはどのように終わるのか
    日中のトレンド
    日中のリバーサルポイント
    トレンドの転換――1
    トレンドの転換――2
    ギャップトレード――1
    ギャップトレード――2


第6章 チャート分析

    ナスダックのチャート分析
    もうひとつの例
    ナスダックのチャート分析(続)――1
    ナスダックのチャート分析(続)――2
    ボラティリティインデックス
    様子見のとき


第7章 いろいろなトレード

    レラティブストレングス
    リバーサルタイムのレラティブストレングス
    リバーサルタイムのダマシのブレイク
    逆張りトレード
    クライマックスリバーサルでのトレード
    ランチタイムの逆張りトレード
    モーゲージプレー
    もうひとつのゲリラトレード
    ニックネームを持つトレード手法
    もうひとつのギャップトレード

最後に
付録A
付録B 用語解説
訳者あとがき

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■まえがき

 トレーダーと投資家のために本書を書いた目的のひとつは、「なんだ、そうい うことだったのか」と思えるようにトレーディングに対する理解を深めることに ある。皆さんが本書を読みながら何度もそう思ってくれることを祈っている。
 トレーディングに関する本を著すのは容易なことではない。われわれがひとつ の真実を知る前と知ったあとで、その真実に対する考え方がまったく変わってし まうというのはよくあることである。最初はとても難しく思われたことでも1年 もたてば当たり前のことになり、それについてはもう学ぶ必要がなくなる。その 真実を乗り越えていっそう高度な真実のレベルに到達したからである。成長する トレーダーとはこのようにして、今の知識レベルから常に進化していく。
 一方、トレーディングというマネーゲームに新しく参加した人にとって、トレ ーディングに関するすべての知識は自分の考え方とアプローチをレベルアップす るための新しい真実であり、そうしたことに言及しないのはけっしてフェアでは ないだろう。ただし、トレーディングの初心者とベテラントレーダーを除いて、 マーケットに参加しているほぼすべてのトレーダーの知識レベルはかなりまちま ちである。本書は前著『デイトレード――マーケットで勝ち続けるための発想術 』(日経BP社)の姉妹本ではないが、この本を読まれた方は本書でもその一部の 内容が重複していることに気づかれるだろう。しかし、前著では主にトレーダー の心理面(トレーディングに伴う感情や心の問題)に焦点を当てたが、本書では トレーディングそのものに的を絞っている。
 本書のメインテーマは、トレーディングによって生活資金の確保と資産形成と いう2つの目的をどのように実現するのかということである。この2つの目的を 達成するにはまったく違うスキルとアプローチが求められるという意見もあるが 、この2つの目的はけっして切り離すべきではなく、そんなことをすればトレー ダーの成長そのものが妨げられるだろう。日常生活のあらゆる面でも左右の両手 が必要であるように、トレーダーにも生活資金と資産の形成の2つが求められる 。つまり、この2つの目的のどちらを優先するのかではなく、その両方を達成し なければならない。本書ではそれを実現する方法が述べられている。

 第1章では、トレーダーは毎日と毎週のトレードにどのように臨むべきかにつ いて論じている。どのようにトレードをスタートするのかが、トレーディングと いうビジネスの成否を大きく決定するからである。明確なトレーディングプラン や有望な株式のウオッチリストを持たず、毎日・毎週をただ漫然とトレードして いるトレーダーがあまりにも多すぎる。この章はそうしたトレーダーのために書 かれたものである。
 第2章では、最も重要な寄り付き1時間のトレードに関するいろいろな問題が 論じられている。オーバーナイトで蓄積された需要と供給が、寄り付き1時間の 株式相場を大きく変動させるからである。特に最初の30分間についてはかなりの 注意が必要であり、この重要な時間帯でどのように利益を上げるのかが問題であ る。皆さんはトレーダーが絶対に目を離してはならない1日に9回ある「リバー サルタイム」というものをご存じであろうか。これらの時間帯は抜け目のないト レーダーにとっては大きな利益のチャンスである。第2章ではこのほか、株式市 場にあふれているいろいろなニュースにどのように対処すべきか、そしてそれら が株式にどのような影響を及ぼすのかなどについても論じている。
 第3章では、正しいトレーディングにおける最も重要な2つの問題、すなわち ポジションと資金のマネジメントについて検討している。ポジションのマネジメ ントとは有利なリスク・リワード・レシオ、タイムリーな仕掛けと利益目標の設 定などであり、これらの問題について詳述している。トレーディングというマネ ーゲームの成否の85%は人間の心理によって決定される。市場参加者としてのわ れわれトレーダーは、実は株式、オプション、債券、先物、通貨などの金融商品 をトレードしているのではない。実際に相手しているのはそれらをトレードして いる人間である。売買決定を下すそれらのトレーダーは、欲望や恐怖心といった 感情に支配されている。
 第4章では、この2つの感情をどのようにコントロールして利益を上げるのか 、そのためにはどのようにトレードすべきなのかについて論じている。
 第5章〜第7章は最も大切なトレード手法について具体的に説明している。ほ ぼ毎日出現するいろいろなチャートパターンを分析し、有望でかなり信頼できる それらのパターンを利益につなげる方法を紹介する。もちろん、そのためのトレ ード戦略についても詳述するが、それらはウォール街の大手証券会社やアメリカ のトップトレーダーたちにこれまで教えてきたものである。

 「千里の道も一歩から」という諺もあるように、本書が皆さんのトレーディン グという旅を実りあるものにする第一歩となるよう願っている。そのためにはメ モを取りながら各章を精読し、「なんだ、そういうことだったのか」という声を 何度も発してほしい。私は常々、マーケットで成功するには2〜3の信頼できる トレード手法をマスターするだけで十分であると思っている。本書にはそれ以上 の内容が盛り込まれているので、どうかそれらをうまく利用して利益を積み上げ てください。


                     オリバー・ベレス


 「本書の執筆を手伝ってくれないか」というオリバー・ベレスからの要請は、 私にとって本当に名誉なことだった。しかし、長年のメンターである彼からこの 要請を受けたとき、正直言って何と気の重い仕事を引き受けてしまったのかとい う思いが強かった。私にとってはそれほど大きなチャレンジであった。本書の内 容の多くはこの4年間に、全世界のトレーダーたちに教えてきたものである。そ れらは一般的な株式入門書には書かれていない強力なトレーディングツールとし ての知識であり、この仕事を何とかやり終えることができた今、私はとても大き な達成感を味わっている。


                      ポール・リング



■序文

 はじめに――その1

 まず最初に、「トレーディング」という用語について少しはっきりと定義して おこう。一般にトレーディングはネット証券による株式の売買、デイトレード、 長期投資などを含めて広く使われているが、われわれは「投資(Investment)」 という用語は不動産や債券や金などへの投資を指すのであって、株式のトレード には使うべきではないと考えている。というのは、「投資」という用語には長期 にわたりただ黙って投資商品をバイ・アンド・ホールドするというニュアンスが 含まれているからだ。現在の大手企業はそのほとんどがハイテク企業であり、そ れらの主力商品は日々新しいテクノロジーの攻勢を受けている。一昔前には新し い自動車会社を設立し、ゼネラルモーターズ(GM)に追いつこうとするには何十 年もかかったが、今ではガレージで革新的なソフトを開発した企業はたちどころ に大手の競合会社を倒産に追い込むことができる。
 現在のパソコン技術のスタートとなったのは1.44メガバイトのハードディスク であるが、それ以降にコンピューター関連機器メーカーのアイオメガ社は、100メ ガのディスクをひっさげて次々と大手コンピューターメーカーから注文を取り付 けた。かつてはこうした企業をバイ・アンド・ホールドすれば大きく儲けられた が、今では同じ情報量をCD1枚に保管できるうえ、しかもはるかに安いコストで できるようになったので、ほかの有望な商品を開発しなければ、アイオメガのよ うな企業でも市場から淘汰されるのは避けられない。このように現在のマーケッ トでは、たえず変貌していかない企業は生き残ってはいけない。

 ここで話をトレーディングに戻すと、皆さんは「デイトレーダー」という言葉 をよく耳にされるだろう。しかし、周りを見渡してもそれらしき人は見当たらず 、株式投資セミナーなどでもそうしたトレーダーをあまり目にすることはない。 それは「デイトレード」という言葉がマスコミなどによってかなり誤解されてい るからである。われわれが「オンライン投資家」と呼ぶ人々は電話ではなく、パ ソコンでイートレードやチャールズ・シュワブなどのネット証券会社から売買注 文を出す人々である。彼らは主に貯金やIRA(個人退職年金勘定)を株式に投資し 、きちんとした投資教育は受けていない。1990年代の大強気相場のときに株式市 場に参入したこれらの人々が、間違って「デイトレーダー」と呼ばれているので ある。この時期にはどんな株を買っても儲かったものである。
 われわれは自分たちのことを「デイトレーダー」または「トレーダー」だと思 っているが、これにはこのようなオンライン投資家は含まれていない。デイトレ ーダーとは具体的には、。影のほとんどをマーケットに身を置いている、⊃ 分から数カ月間にわたってポジションをマネジメントする――人々である。先に 株式のトレードに投資という言葉を使うのは不適切だと言ったが、いろいろな時 間枠のトレードで最も長期にわたって保有する株式をわれわれは「コアポジショ ン」と呼んでいる。数カ月にわたって保有するそうしたポジションはバイ・アン ド・ホールドに似ているが、はっきりした手仕舞いポイントがあるという点では そうした株式投資とは異なる。一方、2〜5日にわたってポジションを保有する トレードは「スイングトレード」と呼ばれるが、われわれのその手法にはオーバ ーナイトやその日のうちに手仕舞うトレードのほか、ときに仕掛けてから数分後 に仕切る超短期のトレードも含まれる。
 それならば、デイトレーダーは一般にどのように株式をトレードしているのだ ろうか。1週間に数回のトレード、またはスイングトレードやコアトレードしか しないトレーダーであれば、ひとつのネット証券会社で十分である。瞬時の注文 執行は無理だとしても、少し長期にわたるトレードであればそうした証券会社で も何の問題もない。しかし、1日に何回も頻繁にトレードするときは、トレーデ ィングシステムと常時つながっている証券会社が必要である。それらの証券会社 とはすべての市場参加者の売買注文が分かるような証券ブローカーであり、イン ターネットを経由するすべての注文は瞬時に執行されなければならない。

 このように、自分がしようとしているトレードにふさわしい証券会社を選ぶべ きである。たまにスイングトレードやコアトレードを行うトレーダーであれば、 インターネットに接続しているパソコンであれば何でもよい。しかし、イントラ デイ(日中)の頻繁なトレードをしようとするのであれば、少し高度な環境(強 力なトレーディングシステムや瞬時に注文が執行できるシステムなど)が必要で ある。資金を最も効率的に運用するには、どのような条件が必要であるのかをよ く考えるべきだ。そうしたトレードでは必然的にトレーディングシステムと過ご す時間が多くなるので、ある程度の専門的な知識も求められる。
 以上のことを理解したとして、それだけでトレードの準備ができたのだろうか 。残念なことにそうではない。先に本当のデイトレーダーとはトレードの手法や 規律という点できちんとした訓練を受けた人々であるといった趣旨のことを述べ たが、以下ではこうしたトレーディングの正規の教育や経験のない人がどのよう にトレードすべきなのかについて述べていく。


 はじめに――その2

 これまではトレードを始めるときに必要とされる基本事項について述べてきた 。以下ではさらに突っ込んでトレードの時間枠、トレーダーの自己教育法などに ついて説明していく。先にトレードの時間枠についてちょっと触れたが、トレー ドを始めるに当たってはこの問題はかなり重要である。退職金をうまく運用した い、コアトレードで資産を築きたい、デイトレードで生活資金を稼ぎたい――な ど、こうした人々にとって以下で述べることはとても重要なのでしっかりと頭に 入れてほしい。
 このような目的を持っている人々は、株式トレード用に2つの口座を持つこと をお勧めする。それらはそれぞれに異なる目的用の口座で、そのひとつはスイン グトレードやコアトレードで資産を築くためのものである。スイングトレードと は主に日足チャートに基づく2〜5日間のトレード、もう一方のコアトレードと は主に週足をベースとした数週間から数カ月にわたるトレードである。こうした 資産形成のためのトレードでもほかのトレードと同じように、明確な仕掛け値や 利益目標、ストップロスやトレイリングストップなどは決めるべきである。これ らのトレードとはギャップや大きなうねりなど、マーケットの大きな動きを取ろ うというもので、その日のうちにポジションを手仕舞うデイトレードとはまった く異なる。
 次に生活資金用の口座とは、数分から1日にわたるデイトレードや「ゲリラト レード(これはプリスティーン特有の呼び方である)」用のもので、マーケット の1〜2日間の素早い動きをとらえようというものである。これらのトレードで は保ち合い圏や資産形成のトレードでは対象とはならないトレンドのない局面で も利益を上げることを目的としている。このようにそれぞれの目的に応じたトレ ードの時間枠が決まったら、ようやくトレードに向けた準備が整ったと言えるだ ろう。トレーディングとは最もチャレンジ的な試みのひとつであるが、残念なこ とに実際のトレードを始めるに当たって十分な時間をかけて自己教育を行う人は あまりいない。トレーダー教育の必要性を理解していない人々が実際のトレード で成功できないのは当然であろう。

 正規の教育を受けないで医者や弁護士になれると考える人はいないだろうが、 トレーディングの初心者は簡単にトレーディングを職業にできると考えている。 最も成功したトップトレーダーでさえ、かなり苦しい時期を過ごしたことがある というのに。特に相場の世界に足を踏み入れる前にある分野で大きく成功してき た人々は、この世界でも成功できると自信過剰になりがちであるが、これはかな り危険なことである。トレードミスを犯したらそれを素直に認めて、素早くその 対応策を実行すべきだ。ほかのビジネスで成功してきた人々は完全主義者が多い が、そうした気質はトレーディングにとってはマイナスである。成功するトレー ダーは完璧さにはこだわらず、利益を上げることだけを考えている。
 あなたは今月・今週・今日のマーケット、または1日のいろいろな時間帯で実 行しようという具体的なトレード戦略を持っているだろうか。さらにマーケット メーカー(株式の値付けをする証券会社)への対抗策、リバーサルタイムのトレ ード法などをご存じであろうか。マーケットとは無知の者からお金を搾り取ろう する場所であり、トレーディングとは少数者が多数の者からお金を奪い取るマネ ーゲームである。あなたはそのどちらの側に属するのか。
 トレードを実行するに当たっては、このビジネスに関するプランを作成しなけ ればならない。具体的には実行しようというトレード戦略とその時期、マネーマ ネジメントのルール、スキャルピング(小さな利ザヤを稼ぐトレード)やコアト レードに充当できるリスク資金の範囲、1日の最大許容損失額などを決め、これ らを含めたトレーディング全体のコンセプトを理解しておくべきだ。これはトレ ーディングで成功するための必要条件である。

 トレーダーの資金規模と学習に充当できる時間はそれぞれ異なっており、また レベルアップの方法もさまざまである。フルタイムのビジネスのかたわら、退職 積立金をコアトレードで運用したいと思う人がいるかと思えば、専業のトレーダ ーになりたい人もいるだろう。しかし、トレーダー教育を受ける前にトレードで 多くの資金を失ってしまう人も少なくないので、少なくとも本書の読者であるあ なたはそうはならないでほしい。トレーダー教育に当てる時間とお金は人それぞ れによって違う。教育資金に当てるよりも多くのお金を1週間のトレードで失う 人もおり、そうした人は「株式投資セミナーに参加するお金をトレードで稼ごう と思った」などと言っているが、それでは順序がまったく逆である。


 はじめに――その3

 以上のことを理解すれば、これでトレードに向けた学習はすべて終わったと思 われるかもしれないが、その前にもう少しだけ最後の準備をする必要がある。具 体的には、,弔發蠻簀磴鬚笋辰討澆襦↓▲肇譟璽妊ングソフトの操作に慣れる 、5い貌った銘柄を選び、そのトレーディングプランを作成する、ぅ肇譟璽 の仕掛けと手仕舞い法を学ぶ――などである。それでも最初はトレードミスなど から損失になると思うので、これまでに学習したことをうまく実行できるように 徐々に慣れていくことである。つもり売買はいくらやっても損失が出ることはな いので、うまくトレードできようになるまで何回でも繰り返すべきだ。つもり売 買が上達してきたら、レベルアップに向けたいくつかの基準(何回トレードすれ ば損失が出なくなるか――など)を設け、これもクリアできるようになれば、少 額の資金(50ドルほど)で実際にトレードを始めてみる。すると実際のトレード に伴うプレッシャーから、事前のトレーディングプランを実行するのがいかに難 しいかが身をもって分かるだろう。最初は損益をあまり気にしないで(売買手数 料などを差し引くと実際の利益はほとんど出ないだろう)、リスク資金を徐々に 増やしながら、自分で決めたトレーディングルールを実行することだけを考える 。

 実際にトレードしてみると、わずかな損失でも心にズシンと来るのが分かると 思う。それを取り戻そうとポジションサイズを広げたくなるのが初心者であるが 、今のレベルでうまくトレードできるようになるまでポジションサイズを広げて はならない。大きなポジションでトレードするのはかなり難しいからである。こ うしたプロセスのなかでトレーディングプランを練り、ー分が目指すトレード 手法とその時間帯、⊂,繊ι蕕吋肇譟璽鋲のマネーマネジメントのルール、 自分の器に合ったポジションサイズ、ぅ肇譟璽匹竜録、ゥ沺璽吋奪箸諒析法 、持続的な自己教育法――などをはっきりと決めていく。
 とりわけ、すべてのトレードのフォローアップとその分析を怠ってはならない 。ほとんどのトレーダーはすべての時間の90%をトレード、10%をその準備に充 当し、そのフォローアップにはまったく時間を割かないが、これは大きな間違い である。もっと多くの時間をトレードのフォローアップに充てるべきだ。トレー ドの時間とは何も寄り付きから大引けまでの時間を言うのではなく、1日の最初 と最後の1時間だけをトレードに当て、残りの時間をそれらの分析、翌日のトレ ードの準備に当ててもよい。さらに自分がトレードしたチャートの分析とその評 価、トレードミスの原因追究などにももっと時間を当てるべきである。優れたト レーダーは悪いトレードの損失が良いトレードをするための授業料であることを よく知っている。また、マーケットはいつでも正しく、自分ができることはトレ ードの勝率を高めることだけだということも十分に認識している。そうしたこと が理解できれば、有利なポジションがストップロスに引っかからないように、フ レキシブルなトレードを心掛けるようになるだろう。



■訳者あとがき

 本書はアメリカの有名なトレーダー養成機関「プリスティーン」の創始者であ るオリバー・ベレス著『Strategies for Profiting on every trade』の邦訳であ る。この著者の邦訳書としては2002年10月に刊行された『デイトレード――マー ケットで勝ち続けるための発想術』(日経BP社)に続くもので、この前著ではそ のタイトルのとおり、トレーディングで勝利するためのトレーダーの心構えに焦 点が当てられている。これに対し、本書では勝率の高い具体的なトレードの局面 について、いろいろなチャートを駆使してテクニカルな観点から詳しく分析され ている。
 筆者のトレーディングとマーケットに対する考え方は、次の3点に要約される だろう。

.肇譟璽妊ングの成否の85%は、欲望や恐怖心といった人間の心理や感情によ って決定される。
▲肇譟璽澄爾実際に相手にしているのは、株式や債券、通貨などの金融商品で はなく、それらをトレードしている人間である。
マーケットとは無知の者からお金を搾り取ろうとする場所であり、トレーディ ングとは少数の者が多数の者からお金を奪い取るマネーゲームである。

 こうしたマーケットの厳しい現実のなかで、どのようにしてトレーディングで 生活資金を稼ぎ、さらには資産も形成していくのか。この2つの目的を実現する ための具体的な方法を示そうというのが本書のメインテーマである。
 一方、本書のもうひとつの読みどころは、極端に言えば5分足では売り、15分 足では買い、日足では売り、週足では買い――といった異なる時間枠のチャート で反対のシグナルが出たとき、どのように対処したらよいのかについて具体的な 方法が述べられていることである。このほか、日中足を使ったリバーサルタイム (直近の短期トレンドや株価が反転する1日の時間帯)のトレード手法もかなり おもしろい。日本の株式市場にもそうした時間帯が存在すれば、かなり効果的な デイトレードができるだろう。
 本書で詳述されているトレード手法は主に「プリスティーン」のトレーディン グルールとテクニックがベースとなっているが、日本のトレーダーにとってもこ れらのトレードの仕方と考え方は何らかの参考になるだろう。それによってトレ ードの勝率が少しでも向上すれば、訳者としてはとてもうれしい。

 本書の刊行に当たって、パンローリングの後藤康徳社長とFGIの阿部達郎編集長 にはご尽力をいただいた。とりわけ阿部編集長にはテクニカル分析の考え方につ いて、いろいろと貴重なアドバイスを受けた。この場を借りて厚くお礼を申し上 げたい。

 2008年5月
                         関本博英


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■読後の感想

最近の書籍には、取引のための技術が重視されている中で、「トレードは85%が精神、心理で決まる」と定め、そのことを前提とした投資技術と訓練法を著していることが、極めて有益でした。(D.I様 26歳)

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