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ウィザードブックシリーズ Vol.210

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トレーダーのメンタルエッジ トレーダーのメンタルエッジ
自分の性格に合うトレード手法の見つけ方

2013年9月発売/A5判 286頁
ISBN978-4-7759-7177-2 C2033
定価 本体3,800円+税

著 者 ジェイソン・ウィリアムズ
まえがき ラリー・ウィリアムズ
監修者 長尾慎太郎
訳 者 井田京子



目次 | 著者紹介 | 監修者まえがき | 序文

最強のトレード資産はあなたの性格!
偉大なトレーダーたちの心の中を詳しく調べて分かったこと!
自分の性格に合う方法を見つけ、感情を制御しながら賢くトレードする方法

 トレードには堅実な戦略と正確なマーケット指標が欠かせない。しかし、この2つがいざというときにうまく機能するかどうかは、その時点におけるあなたの心の状態で決まる。つまり、不利な状況で最高のトレードシステムが砂上の楼閣のごとく崩壊するかどうかは、あなた次第なのである。

 本書は、このような失敗をしないためにあなたの感情起伏を理解し、その知識が最も必要なときに活用できるようにするためのツールを提供する。これこそがトレードで長期的な成功を収めるためのカギとなる。

 これまで、トレードに活用できる精神的なエッジについて実践的で詳細な手法を紹介した本はなかった。本書の内容は、今日最も利益を上げているトレーダーたちの心の中を詳しく調べたデータに基づいている。

 本書は、人間の思考と感情と行動の不変な関係を紹介し、次の点を明らかにしていく。

 本書は、あなたのトレードを改善するための総合的なツールとなるであろう。ここには自分の性格を知って、その特性を伸ばし、自分を支配する感情を知り、それに適した行動をとることでトレード成績を上げるための方法が書かれている。


最強のトレード資産であるあなたの性格をトレードに活用せよ!
己を知ることからすべてが始まる!

 本書はトレードの成功とトレーダーの性格が密接につながっていることについて説き明かし、この情報を活用して賢くトレードするためのツールを提供している。伝説のトレーダーであるラリー・ウィリアムズの息子で、精神科医として高度な訓練を受けたジェイソン・ウィリアムズが、生来の性格特性を測定・評価し、それに合ったトレードスタイルを選ぶことで、より安定的に利益率を上げていく方法を紹介する。

 ウィリアムズは、十億ドル規模の資産運用に成功した複数のトレーダーの共通点を調べることで、彼らを成功に導いた性格の特性を探った。その結果をまとめたのが本書で、この画期的な1冊は成功したトレーダーの仲間入りをする手助けをしてくれる。

 本書の内容は最新の脳研究と入念な調査結果に基づいており、怪しげな心理療法のたぐいではない。博士は次のような内容を紹介していく。

本書には、自分の性格の特性を生かして、より賢く安定的な利益を上げることができる優れたトレーダーになるための情報がすべて書かれている。


著者紹介

原書


The Mental Edge in Trading
by Jason Williams

ジェイソン・ウィリアムズ、医師(Jason Williams, MD)
ジョンズ・ホプキンス大学で訓練を受けた精神科医。ラリー・ウィリアムズの息子。下位専門分野として心身医学の研修も受けており、世界的に有名な人格検査NEO PI-Rについては共同開発者のひとりから実施方法と分析方法を直接学んだ。バージニア州北部在住で、精神科の入院患者と外来患者の両方を診療している。顧客のなかには、良い精神状態を保つことで資産の運用効率を最大にしたい富裕層も含まれている。



ラリー・ウィリアムズ(Larry Williams)
フルタイムのトレーダー兼ファンドマネジャーで、世界中の主要な投資会議で講演を行っている。ウィリアムズ%R、究極のオシレーター、COT指数、POIVIなど数多くの指標を考案している。現在は、商品トレードの顧問会社の業界団体である全米先物協会の理事を務めている。株式やトレードに関する7冊の著書があり、『
ラリー・ウィリアムズの短期売買法【改定第2版】』『ラリー・ウィリアムズの「インサイダー情報」で儲ける方法』『ラリー・ウィリアムズの株式必勝法』(いずれもパンローリング)の書籍、DVDは日本でも発売されている。


目次

監修者まえがき
まえがき
序文

第1章 人間の心――概論
第2章 脳はどのようにして心を生み出すのか
第3章 脳の構造に関する基礎知識
第4章 精神生活を解釈するための4つの視点
第5章 性格特性の概論
第6章 性格はどこから来るのか
第7章 性格検査
第8章 改正NEO性格検査の概要
第9章 五因子モデルの詳細
第10章 性格の30のファセット
第11章 NEO-ACの評価の概要
第12章 性格スタイル
第13章 パーソナリティー障害
第14章 神経症傾向とトレード
第15章 トレーダーのための認知行動療法
第16章 リスク回避とトレード
第17章 誠実性とトレード
第18章 楽観主義とトレード
第19章 興奮とトレード
第20章 幸せになるための秘訣
第21章 依存しすぎるトレーダー
第22章 ケーススタディー――ラリー・ウィリアムズ
第23章 性格に関するケーススタディー――ダン・ザンガー
第24章 性格に関するケーススタディー――KD・アングル
第25章 性格に関するケーススタディー――リンダ・ラシュキ
第26章 性格に関するケーススタディー――アンドレア・アンガー
第27章 性格に関するケーススタディー――ラルフ・ビンス
第28章 性格に関するケーススタディー――スコット・ラムジー
第29章 ケーススタディー――「完璧なトレーダー」
第30章 依存的な性格
第31章 結論

付録A――性格特性のファセットの詳細
付録B――性格スタイル


監修者まえがき

 本書はジェイソン・ウィリアムズ医師による“The Mental Edge in Trading”の邦訳である。著者はこれまでに、私たちの性格がトレードや投資での成功や失敗に与える影響について研究してきており、本書でその結果をつまびらかにしている。トレードにおけるメンタルマネジメントの重要性については、これまでにも多くの相場書で触れられてきたし、そのなかには『
脳とトレード――「儲かる脳」の作り方と鍛え方』(パンローリング)のように、脳の構造や認知・意思決定の過程から説き起こした良書もあった。しかし、最適なメンタルマネジメントの有り様はあくまで個々人によって違うこと、そして、NEO-AC性格検査を受けることで自分の性格を詳しく知ることができることや、それに基づいて適したトレードスタイルを選択できるプロセスの解説まで踏み込んだのは、本書が初めてである。

 ところで、ジェイソン・ウイリアムズは医師であると同時に、あのラリー・ウィリアムズの息子でもある。著者はこの立場のアドバンテージをいかんなく発揮して研究を実施した。本書を読むと、多くの著名なトレーダーがNEO-AC性格検査を受けることだけではなく、さらにその結果を開示することまで了承していることが分かる。これまで、医師や研究者としての専門的な知識を持った人間が、個人的な体験やほかの分野からの類推に基づいてトレードにおけるメンタルマネジメントを語ることはあった。だが残念ながら、それらがどれも非常に薄っぺらな印象しか読者に残せなかったのは、個々人の性格とトレード結果との相関関係をハッキリと解き明かすための道具を持たなかったこと、そして考察結果が妥当であるとみなされるに足るだけの実証研究を行えなかったためである。著者はその障害を自身の社会関係資本の豊かさを使ってあっさりと乗り越えてみせた。その意味で本書は著者にしか書けなかったし、今後のトレード関連のメンタルマネジメントの解説はすべからく本書の内容を参照したものでなければならなくなったと言えるだろう。

 そしてここで私たちにとって一番重要なことは、この本に書かれている内容は、多くの相場書にあるような一個人の思い込みや狭い範囲の体験に基づく記述なのではなく、客観的に妥当であると認められた広範囲にわたる実験や、特徴的なケーススタディーに基づいた社会科学研究の成果であるということだ。それが本書を、単なる読み物やハウツー本ではなく、だれもが信頼できる方法論を提供する唯一無二の存在にしている。考えてみれば、「マーケットで利益を上げるための方法論」に対するニーズは昔から非常に高かったにもかかわらず、具体的なメソッドを記した教科書がきわめて少なかったのは、なんとも不思議なことである。体系的な方法論に基づいた解説書が、本書に続いてより多く世に出ることを願うものである。

 翻訳にあたっては以下の方々に心から感謝の意を表したい。翻訳者の井田京子氏は分かりやすい翻訳を、そして阿部達郎氏は丁寧な編集・校正を行っていただいた。また本書が発行される機会を得たのはパンローリング社社長の後藤康徳氏のおかげである。

 2013年8月
                        長尾慎太郎


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まえがき (ラリー・ウィリアムズ)

 親というのは、自ら子供に人生の教訓を与えたいと思っている。そして、子供から学ぶことはあまりないと思っている。自分も同じ道を通ってきたからだ。私も親として、きっかけを見つけて道筋を示さなければならない、と思ってきた。ところが、息子のジェイソン・ウィリアムズが書いた本書を読んで、その考えは一変した。

 私は、マーケットで50年近くトレードしているが、本書を読んで息子から教えられた。子供が先生になったのだ。最初に学んだのは、自分自身をよく理解しなければ、間違いを犯しても悪い習慣が直らないという現状を変えることはできないということだった。

 自分自身を知らずに、どうやって変わることができるだろうか。

 私は、マーケットについても、自分のトレーダーとしての性格もだいたい把握しているつもりだった。しかし、それはまったくの間違いだった。息子が用意した性格のプロファイル検査を受けてみると、すぐに自分の強みと弱みが分かったからだ。驚いたことに、これまでまったく気づかなかったことばかりだった。

 私は、自分が素晴らしいトレードシステムを開発できることは分かっていたが、それに従ってトレードすることがどうしてもできなかった。これまで行った素晴らしいトレードのほとんどは、自由なスタイルで行ったトレードであり、それは数学的な公式に集約することができなかった。しかし、検査を受けたことで、優れたシステムは作れてもそれに従えない理由が分かった。

 要するに、自分に合っていなかったのだ。私の頭はシステムを考えることができても、私の性格はそれに従うことができなかった。このことは、私にとって大きな発見だった。自分にとって最高のトレード方法がはっきりしたからだ。これで自分に合うトレード方法を探すことができる。自分のトレーダーとしての機能に気づいたことで、どうすればトレードシステムをうまく使えるのか理解することができた。つまり、自分にとって最高のトレード戦略とトレードシステムの最高の使い方が一度に分かったのである。

 検査の結果を見たときは、一種の「アハ体験」だった。そして、本能的かつ直感的に、私がトレーダーとして成功した理由と改善すべき分野が分かった。

 私の場合、リスクが怖くてトレードを仕掛けられないということはない。そして、そのことは検査結果にも現れていた。しかし、私のトレードにおける最大の弱みが細部に注意を払わない点だということは今回初めて知った。私が細かいことに気がつく人間とはほど遠いことは明らかだが、この性格がトレードのさらなる成功を阻んでいたことは、息子の分析内容を読むまで気づかなかった。

 本書を読むことで、読者が自分の性格について深い洞察を得ることを、私も息子も期待している。世界のトップトレーダーの性格を肩越しにのぞき込むだけで、それができるのである。

 本書を読んで、私はトレードの成功に関するさらなる洞察を得ることができた。これについては、息子の研究に協力してくれた優れたトレーダーたちに感謝し、敬意を表したい。彼らが心と魂をのぞかせてくれたおかげで、普通の人たちでもトレードや投資を向上させることができるようになった。

 私たちはマーケットについて学ぶときに、投資やトレードの本を読む。しかし、本書はそれとは少し違う。本書は自分自身について学び、成功したトレーダーがどのように考え、どのように反応しているのかを学び、あなたのトレードを改善するためのテクニックを学ぶための本なのである。

 そこがほかの本とは違う点だ。これはあなたのために特別に書かれた本であり、紹介したデータはあなたのトレードを向上させるためのものだと思ってほしい。

 敵と自分の両方を理解していれば、勝利は間違いない。

 そして、敵のことはすでに分かっている。あとは自分自身について知るだけでよい。

 2012年(米バージン諸島セントクロイ島にて)

        トレーダー兼息子を誇りに思う父親
                   ラリー・ウィリアムズ


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■序文

 もし生来の性格特性を評価したり測定したりする方法があり、しかも驚くほど詳細かつ科学的な正確さで分かるとしたらどうだろうか。さらに、もしあなたの性格特性を理解するためのデータがあって、それを応用すればあなた自身の性格に合わせた方法でより賢く安定的に利益を上げる優れたトレーダーになれるとしたらどうだろうか。

 実はそれがあるのだ。これからそのことについて話していきたい。

 私の名前はジェイソン・ウィリアムズ。成人精神科の医師で、博士だ。私は、アメリカ(もしくは世界)でも傑出した医療センターであるジョンズ・ホプキンス病院(メリーランド州ボルティモア)で精神科医として訓練を受けた。父は、世界で最も傑出した先物・商品トレーダーのひとりと言われているラリー・ウィリアムズである。ちなみに、私にとっては良い父親でもある。

 父と私は長年にわたって人間の感情と性格特性とマーケットにおける投機の成否との関係について考え、話し合い、議論を重ねてきた。これは私たち親子にとってお気に入りの話題であり、私たちの経歴を考えれば、この議論をさらに極めてその結果を本にまとめようと思ったのは自然なことだろう。

 私たちは、この分野の科学的な文献を詳しく調べただけでなく、独自のデータも集め始めた。2010年からは、厳選した一流トレーダーに標準化された性格検査(NEO PI-R)を受けてもらってきた。彼らはみんな非常に活発にトレードしており、長年(なかには何十年)にわたって安定的な利益を上げている人たちだ。検査を受けてもらったあとは、結果について本人と個別に話をすることで、優れたトレーダーについてさらに理解を深めた。その結果は本書のなかで紹介していく。

 この研究は、ちまたによくあるような無意味で実現性がなく、理屈も通らない心理療法もどきのたわごとではないので安心してほしい。また、あなた以上に問題を抱えているような人が提唱している自己啓発的なものでもない。さらに言えば、あいまいな一般論のみの診断で、トレードについて何も具体的な対処方法を示さない簡単で薄っぺらい性格クイズでもない(インターネット上にもたくさんあるが、タダのものにはそれ以上の価値はない)。

 本書は、それよりもっと価値があるし、現実的だ。ここで紹介するのは、すべて現時点で解明されている人間の脳と精神生活(心理学)に基づいた科学的な原則である。私の知るかぎりで、トレードの成功と性格特性について本格的に掘り下げた初めての研究だと思う。

 激しく上下するマーケットで生き延びようとしているときに、感情を管理するのが大変なのは間違いない。マーケットが動くたびに、私たちの感情はそれぞれの性格に基づいて動き、反応する。感情がお気に入りのトレードシステムやマーケットの指標と同じくらい重要だということを否定する人は、現実から目をそらしているか、単なる「みなしトレーダー」かのどちらかだろう。

 実は、大学で習う典型的な金融論は、判断に伴う人間の生の感情を考慮していない。金融の世界ではみんなが合理的に行動するものと想定されているが、実際はそうならないことをみんな知っている。投資家やトレーダーの判断は、しっかりとした理論だけではなく、その人の生活のなかで生まれた感情にも左右される。

 私たちがトレードするときに、このような心理バイアスの影響を受けることは避けられない。自分自身の性格と気質と、それがお金にかかわる判断にいかに影響しているかを理解することは、高いリターンを上げたいと願う投資家にとって最も重要な課題なのである。性格や感情がトレードシステムを導入したり使い続けたりすることの妨げになるということを考えるとひるんでしまうかもしれない。そこで、本書では性格とそれがトレードに与える影響を把握し、それにどう適応すればよいかを系統立てて説明していく。

 感情があることは避けられない事実である。そして、トレードには本物のお金がかかっている。リスクをとって、商品や株式、債券、通貨のトレードしているのだ。精神的な強さや弱さを理解し、それを取り入れることは、ほかのトレードの要素に劣らず重要なことと言える。経験豊富なトレーダーでさえ、トレード時の感情にうまく対処できていない人もいる。しかし、成功したトレーダーは何らかの方法で自分のなかのさまざまな性格に適合することを学び、その健全な適応力によってトレードにおける感情の問題を克服できるようになった人たちではないかと私たちは推測している。もしそうならば、彼らから大いに学ぶべきだろう。

 本書を最も効果的に活用するためには、まず一度全体に目を通してから、マーケットの状態や個人的な関心に応じて必要な章や項目を読み返してほしい。本題である性格とトレードの関係について書いてあるのは第15章からだが、それを理解するためには、性格と精神生活について書いた最初の1章から14章までで基礎知識をしっかりと学んでおくことが大きく役に立つ。また、各章の最後には、重要な概念をメンタルエッジのヒントとして短くまとめてある。ここもよく読んでほしい。

 最後に、自分の性格特性を知り、それを世界標準やトップトレーダーと比較するためには、ある時点でNEO PI-R検査を受けるべきである。この検査を受けることで、自分の性格をトレードの成功につなげる方法を知るための第一歩を踏み出すことができる。NEO PI-R検査は、これを実施、採点、分析する訓練を受けた公認の心理学者や精神科医で申し込むことができる。

 私たちはこの知識の宝庫を活用して、あなた自身と、あなたの現在のトレード、そしてあなたがどうすればより効果的にトレードできるかを理解するための手助けをしたいと願っている。あなたの意見もぜひ聞かせてほしい。

    ジェイソン・ウィリアムズ博士(Email


■第1章 人間の心――概論

 あなたの精神生活(人間の心として知られている系統)はすべて次の3つの要素の組み合わせで定義できる。

1.思考
2.感情
3.行動

 この3つの構成要素は、別々のものではない。つまり、この3つには明確な境界線はなく、むしろ密接にかかわり合っている。例えば、あなたの考えはあなたの感じ方に明らかに影響を及ぼし、その感情(衝動)があなたを行動に駆り立てる、ということはよくある。しかし、この3つの分類は常識的に考えて分かる違いがあり、人間の精神生活を構成する枠組みを与えてくれる。私たちはみんなこの違いを理解しており、考え、感じ、行動することを区別して理解している。

 また、3つの要素それぞれが、良し悪し別として、お互いをある方向に向けたり後押ししたりするということも知っておかなければならない(図1.1)。

 簡単な例で言えば、否定的な思考(「何でこんなバカなミスを犯したのだろうか」)は悪い感情(自尊心を傷つける、無能力感、無気力感、士気の低下、悲しみなど)をもたらし、このような感情は否定的な行動(「酒で憂鬱な気持ちを晴らそう」)につながる。しかし、ここでも矢印は両方向を向いている。飲酒で憂鬱を晴らせば、うしろめたく感じるかもしれない。

 人間の心の中核となる要素には、あとひとつ「潜在意識」がある。これはさまざまな文脈で使われている言葉だが、厳密な定義があるわけではない。また、潜在意識に入り込んでその思考や感情を観察したくても信頼できる方法もない。潜在意識を理解したりそれに入り込んだりできるなどというのは勝手だが、それを科学的に検証することは現時点ではできないのである。このことは、潜在意識の重要性を定義可能な概念としてとらえるのが難しいことを意味している。そのため、この言葉は学術的な場面や科学的な場面では敬遠されることが多い。

 しかし、潜在意識が無意味だとか存在しないなどと言い切ることはできない。ただ、私たちの趣旨と目的を考えれば、人の心とマーケットトレードの相互作用を理解しようとする試みにおいて潜在意識は考慮しない。本書ではこの概念には触れずに、感情と思考と行動に専念していくことにする。

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