著 者 マーク・ミネルヴィニ
監修者 長尾慎太郎
訳 者 山口雅裕
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I've been asked many times what books would I recommend for stock traders. Here are my top picks (not surprisingly my books are top 3). pic.twitter.com/HZTtCHfLxU
— Mark Minervini (@markminervini) December 26, 2020
実際にトレードを行っているあらゆるレベルの人たちから寄せられた、あらゆる角度からの130の質問に、アメリカ最高のモメンタム投資家4人が隠すことなく赤裸々に四者四様に答える!
マーク・ミネルヴィニは6年で3万6000%のリターン――年平均リターンは220%――をたたき出し、その間に出した損失は1回の四半期だけだった。USインベスティング・チャンピオンシップに出場したときは、155%のリターンを上げて優勝した。彼はジャック・シュワッガーの『マーケットの魔術師【株式編】《増補版》』(パンローリング)で取り上げられた。また、ベストセラーの『ミネルヴィニの成長株投資法――高い先導株を買い、より高値で売り抜けろ』(パン・ローリング)の著者でもある。
デビッド・ライアンは伝説的なウィリアム・オニールの弟子で、オニール社の元マネーマネジャーである。USインベスティング・チャンピオンシップで3年連続優勝して、毎年3桁のリターンを記録し、総リターンは1370%に達した。彼はジャック・シュワッガーの『マーケットの魔術師――米トップトレーダーが語る成功の秘訣』(パンローリング)で取り上げられた。
ダン・ザンガーは1990年代後半のわずか18カ月で、1万0775ドルを1800万ドルにした。彼の口座は2年で4200万ドルにまで膨らんだ! フォーチュン誌は2000年12月に彼についての詳細な記事を載せ、コックピットでトレードをしているかのような彼のスタイルを、「シンセサイザーで囲まれたロックキーボード奏者」と称した。
マーク・リッチー二世は、『God in the Pits(ゴッド・イン・ザ・ピッツ)』『My Trading Bible(マイ・トレーディング・バイブル)』を著して『マーケットの魔術師』にも取り上げられたマーク・リッチーの息子である。投資界では比較的に若手のほうだが、スターぞろいの本書の顔ぶれに加わった有力なトレーダーだ。2010年にマーク・ミネルヴィニが主催したトリプル・ディジット・チャレンジに参加して、6カ月足らずで100%以上のリターンを達成した。そのとき以来、彼の口座の評価額は540%増えていて、2014年だけでも110%増えた。
本書で主として取り上げられているトピックは次のとおりである――チャート分析、ファンダメンタルズ、仕掛けの基準、適切なポジションサイズ、毎日決まってやること、トレード管理、市場全般、心理など。
今までだれにも聞けなかったけれどぜひ聞いてみたかったこと、今さら聞けないと思っていたこと、どうしても分からなかったことなど、基本的な質問から高度な疑問までを、あらゆるレベル投資家にやさしく分かりやすい言葉で答えてくれている!
6年で3万6000%のリターン――年平均リターンは220%――をたたき出し、その間に出した損失は1回の四半期だけだった。
USインベスティング・チャンピオンシップに出場したときは、155%のリターンを上げて優勝した。
彼はジャック・シュワッガー著『マーケットの魔術師 株式編 増補版』で取り上げられている。
また、ベストセラーになった『ミネルヴィニの成長株投資法――高い先導株を買い、より高値で売り抜けろ』、『株式トレード 基本と原則』の著者でもある。
監修者まえがき
第1章 はじめに
また、本書を特徴づけていることはもう一つあって、それはエキスパートへの成長のプロセスが示されていることである。ほとんどの相場書において、その内容は投資戦略の解説にフォーカスされている。もちろんそれはそれで大変意義のあることなのだが、それはあくまで到達すべきゴールを読者に示したにすぎない。建物の完成予想図を見せられただけで、それを一からどうやって設計・建設すべきかを理解し実践できる人はまれである。金融市場での投資においては、「どこに行けばよいのか」だけでは不十分で、「どうやったらそこに行くことができるのか」を知ることが重要である。なぜなら大多数の投資家は、流布する圧倒的な量のノイズやニセ情報に惑わされて途中で道に迷うからである。多くの良心的な相場書が発行され、比較的簡単に正しい目的地を知ることができるようになった現在にあっては、従うことができる堅実な学習過程を理解することに大きな価値がある。本書の果たす役割は大きい。
翻訳にあたっては以下の方々に心から感謝の意を表したい。翻訳者の山口雅裕氏は大変読みやすい翻訳を、そして阿部達郎氏は丁寧な編集・校正を行っていただいた。また本書が発行される機会を得たのはパンローリング社社長の後藤康徳氏のおかげである。 長尾慎太郎 そして、二〇一三年に最初の著書『ミネルヴィニの成長株投資法――高い先導株を買い、より高値で売り抜けろ』(パンローリング)が出版されると、彼のトレードにおける名声は瞬く間に広まった。この著書は三〇年に及ぶ急成長株投資で得られた知恵の集大成であり、投資関連本のベストセラーになった。そして、一〇万人以上が彼のツイッターをフォローし、非常に多くのトレーダーが彼のスタイルを見習い始めた。USインベスティング・チャンピオンシップで三回の優勝経験を持つデビッド・ライアンは、「今まで読んだ成長株投資の本で、これが最も包括的だ」と断言した。
その本は幅広い主題について深く掘り下げられていたが、トレーダーたちは飽きるどころか、もっと知りたがった。ミネルヴィニ・プライベート・アクセスには出版後の二年間に一〇〇〇近くもの質問が寄せられた。その本で取り上げられた主題についてさらに追究する質問もあれば、新しい分野を探求しようとする質問もあった。私たちはそれでようやく気づいた。本書の読者を含めてミネルヴィニの著書を読んだ人の多くは、本当に役立つ貴重な発見を私たちが代わりにしてくれることを望んでいるのだ、と。彼らは苦労して手にしたトレードの経験を基に、現実に直面した困難や知識不足について、信じがたいほど幅広くかつ詳細に伝えてくれていた。
思いがけなく手にしたこれらの贈り物にどう応えるべきか、私たちは自問した。私はミネルヴィニに、これらの質問の多くに答える本を書いたらどうかと提案した。すると、彼は「もっと良い考えがある。私の知る最高の株式トレーダーの何人かに、これらの質問に私と一緒に答えるように頼んではどうだろうか」と言ったのだ。彼はアメリカで大成功した三人の株式トレーダーかつ友人のデビッド・ライアン、ダン・ザンガー、マーク・リッチー二世に連絡を取ってくれた。彼らが喜んで参加すると言ってくれたので、この企画が進められた。
本書の編集方針は独特である。私たちはオフィスに届いた質問から、最も適切な一三〇の質問を選び出し、それらを関連項目ごとに分類した。ここで強調しておきたいのだが、これらの質問は株式市場で本当にトレードを行っている人々が現実に直面した問題について尋ねてきたものだ。トレーダーが知りたいだろうと、私たちが勝手に想像して作った質問は一つもない。また、本書の形式も、大部分のトレーダーのインタビュー集とは根本的に異なる。一人のマーケットの達人とのインタビューごとに章立てをするのではなく、それぞれの質問に四人が座談会方式で答えて、読者が比較や対比をしやすいようにしたのだ。
本書を読み進める前に、注意をしておきたい。
まず、マーケット関連本の多くは、優れた本も含めて、面白おかしい経験談や文学的な盛り上げや気晴らしになる話題で、内容に「スパイスを効かせる」か明るくしようとするが、本書にはそうしたものは一切出てこない。本書の内容はすべて、トレードに関する質疑応答だけである。
第二に、質疑応答を読みながら、四人の達人に共通する特徴だけでなく、違いにも注目してほしい。前に述べたように、わざわざ座談会形式にしたのは、お互いの答えを比較しやすくするためだ。四〇年のトレード経験を持つベテランのデビッド・ライアンと、三〇年以上のトレード経験を持つマーク・ミネルヴィニは、急成長する中小型株を好む。一方、二五年間トレードを行ってきたダン・ザンガーは大型株を好み、超大型の銘柄でさえ好んでトレードする。四人のなかで最年少のマーク・リッチー二世は、マーク・ミネルヴィニが毎年主催するマスター・トレーダー・プログラムの二〇一〇年の第一回ワークショップにおけるトリプル・ディジット・チャレンジで優勝した。そこでは学んだことを生かして、自分の取引口座で一〇〇%のリターンをだれが一番に達成するかが競われた。リッチー二世はそれを六カ月以内に成し遂げた。その後の五年間に彼が一貫して優れたパフォーマンスを達成するのを、ミネルヴィニはよく見ていた。「リッチーはモメンタム投資の達人の卵であり、この本に入れるべきだ」と、彼は私に話した。
株式トレーダーとして成功するためには、何を買うべきか、いつ買うべきか、そしていつ売るべきかを学ぶ必要がある。もっと重要なことだが、自分のトレードスタイルを自分の心理や強みに合わせることと、弱点を補う方法を学ぶ必要がある。各質問に対する答えを比較対照して、四人のトレーダーが共通して実践している基本や、核となる原理がないか、しっかりと見てほしい。それらの微妙な違いこそが、大成功したモメンタム投資の達人たちの類似点なのだ。
四人の達人たちの多様な洞察力や判断力やトレード経験を通じて、読者は自分が最も関心を持っている分野について、ほかでは得られないことを学ぶだろう。ということで、おびただしい知識がこれから提供される。しっかり読んで、小さなリスクで大きなリターンが得られるようになることを祈っている。
ボブ・ワイスマン(編集者)目次
本書の出版理由とその構成
質問に答えるトレーダーたちの紹介
第2章 銘柄選択
第3章 ポジションサイズ
第4章 テクニカル分析
第5章 ファンダメンタルズ
第6章 株式市場全般
第7章 仕掛けの基準
第8章 リスク管理
第9章 トレード管理
第10章 心理
第11章 最後に
監修者まえがき
本書は、マーク・ミネルヴィニをはじめとした四人のトレーダーが、成長株投資・モメンタムトレードに関するインタビューに答えた“Momentum Masters : A Roundtable Interview with Super Traders”の邦訳である。一般に投資家・トレーダーに対するインタビューは非構造化形式で実施される。この場合、インタビュアーの力量や話の流れで質問される項目はいくらでも変わりうるし、記事としてまとめる際にはストーリーとして成立するようにトリミングされることになる。したがって、そうした書籍は読み物としては大変面白いが、必ずしも一般投資家が知りたいことに直接答えてくれているわけではなかった。しかし本書においては、質問項目はウェブサイト「ミネルヴィニ・プライベート・アクセス(//www.minervini.com/)」に一般投資家から寄せられた膨大な数のコメントのなかから厳選され構造化された質問で組み立てられている。さらに、同じ質問に対し経験や立場が異なる四人が座談会形式で回答することで、より客観的で少しずつ異なった角度からの意見が聞ける仕組みになっている。つまり、これは読者が知りたいことに直接応えた回答集なのである。
2016年7月
■本書の出版理由とその構成
トレーダーになって以来、マーク・ミネルヴィニは初心者からベテランに至るまでの多くのトレーダーから、どうすれば株式市場で成功できるかと問われ続けてきた。こうした質問を寄せる人々の多くは、彼が一九九七年にUSインベスティング・チャンピオンシップで優勝したときか、ジャック・シュワッガーのベストセラー『マーケットの魔術師【株式編】《増補版》――米トップ株式トレーダーが語る儲ける秘訣』(パンローリング)を読んだときに、彼について知ったのだった。
■質問に答えるトレーダーたちの紹介
マーク・ミネルヴィニ
ミネルヴィニはベストセラーになった、『ミネルヴィニの成長株投資法』の著者である。彼はほんの数千ドルを元手にトレードを始めて、取引口座の資金を数百万ドルにした。五年連続で二二〇%の年平均リターンを達成し、四半期ごとの損益をマイナスにしたのは一回だけだった。そして、三万六〇〇〇%という信じがたいほどの総リターンをたたき出した。これを分かりやすく表現すれば、取引口座に一〇万ドルがあったとすると、五年で三〇〇〇万ドル以上にまで増やしたということだ。
彼は自分のSEPAトレード法がどれだけ通用するかを試すために、一九九七年に二五万ドルの自己資金でUSインベスティング・チャンピオンシップに出場した。極めて高レバレッジの先物やオプションを使うトレーダーに対して、彼は株を買うだけで、実際に資金を運用する競技で一五五%の年間リターンを達成した。それは二位のマネーマネジャーの二倍近い成績だった。
彼はジャック・シュワッガーの『マーケットの魔術師【株式編】《増補版》――米トップ株式トレーダーが語る儲ける秘訣』(パンローリング)で取り上げられている。シュワッガーは彼について次のように書いている。「ミネルヴィニのパフォーマンスは驚異的というほかない。ほとんどのトレーダーやマネーマネジャーはミネルヴィニの最悪の年――リターンが一二八%の年――が最高の年であっても、大喜びするだろう」
現在、彼はミネルヴィニ・プライベート・アクセスというサービスを通してSEPAトレード法をトレーダーたちに教えている。そこで会員はストリーミング形式でリアルタイムに、ミネルヴィニに協力してもらいながらトレードを体験できる。また、マスター・トレーダー・プログラムというワークショップをライブで行い、週末の二日間に彼のシステムについて教えている。彼については、//www.minervini.com/ でさらに詳しい情報が得られる。
リッチー二世はRTM2を利用して、友人と家族の資金も含めて自己資金を管理している。彼はイリノイ州立大学で哲学の学士号を修得していて、現在は妻と五人の子供たちとシカゴ郊外に住んでいる。