3月期決算と自社株買いの影響は?
浜口です。まずは今回も定点観測を。前回の当ブログのアップ日(2023年5月15日)以降の「浜口流コア・サテライト戦略」銘柄について、左は株価が5月12日時点、右はその2週間後、株価が5月26日時点のデータです。
この二週間の断面で見れば、高配当利回り銘柄は商社・損保が上昇、銀行は下落していることがわかります。3月期決算が発表される中、商社・損保は自社株買いが発表される一方、銀行は発表されなかったことが影響していると考えます。
ここ2週間で私が行った売買ですが、日々、三菱商事・三井住友FG・みずほFGなどでデイトレを行い、今年に入り負けなしです。特にここにきて、三菱商事がいい感じです。以下に、先週末の5月26日の事例を掲げます。この中で8058三菱商事は、前日に買い建てしたポジションが持ち越しとなっていた部分があり、これは後述します「3000億円の自社株買い」に伴う、株価の大幅上昇が大きくプラス寄与しています。
日本株の相場観については、今回も基本、変化なしです。日本は、景気後退になる可能性は低く、米国のインフレ懸念は日本に脱デフレをもたらし、加えて海外観光客の増加等、経済再活動につながり、今年年前半にかけ、日本株はここで紹介している高配当バリュー株を中心とした、堅調な相場展開を予測しています。
足元では、米国のエヌビディアの好決算を受け、国内の東京エレクトロン・アドバンテスト等の半導体製造装置関連銘柄も好調ですが、この相場は短命に終わると思います。米国は早晩リセッションになるといわれる中、この手の銘柄の上昇が長続きするとは思えず、私が推奨している銘柄に分があると考えます。
さて、以下は8316三井住友FGの過去6か月の推移、株価は5月26日時点の日足です。同銘柄に関し、「株価は趨勢的に上昇トレンドが続く」というシナリオに変化なしです。株価については、期間は不確かながらも趨勢的に上昇を続け、10,000円を超えていくことをイメージしています。足元でやや軟調な展開となっていますが、これは前述の通り、メガバンクの自社株買いが発表されなかったことが影響していると考えます。一方で三井住友FGは、上半期決算発表段階で検討すると公表しており、三菱商事のような株価上昇の楽しみは、秋にかけてやってくると現状、期待しています。
さや取りについては、今回は特筆すべきものはないので、割愛させていただきます。というより、デイトレがあまりにも儲かるので、さや取り用の信用枠まで使っているというのが実際のところです。
海外投資家が日本株を大人買い
さて、ここからは今回のテーマである「海外投資家が日本株を大人買い/決算発表が一巡、「撲滅運動」は秋にかけ」について考えていきます。
まずは「海外投資家が日本株を大人買い」について。
1996年以降、月次ベースで外国人投資家が日本株を5兆円以上買い越したのは3度目とのこと。今回のこれほどの大規模な買い越しの背景はいろいろあるんでしょうけれども、ウォーレン・バフェット氏が買ってきた部分は大きいでしょうね。
海外投資家は、4週連続で日本株を買い越しているというでも書いているけれども、外国人投資家はほとんど日本株を持っていない。ここからの買い越し額は相当なものになると現状、私は考えます。
これに尽きると考えます。このブログの中にあるリンク、「海外投資家は、4週連続で日本株を買い越しているというが」も含め、ご覧ください。
自社株買いの機運は秋にふたたび?
続いては、「決算発表が一巡、「撲滅運動」は秋にかけ」について。
2023年3月期決算の発表が終了しました。当面は自社株買いのアナウンスは減少すると思われ、ゆえに東証による「PBR1倍割れ撲滅運動」は減少していく可能性があります。しかしながら秋にかけ、前述した三井三友FGのように、9月の中間決算発表のタイミングで、再度自社株買いの機運が盛り上がると考えます。繰り返しますが、ここもとの三菱商事のような株価上昇の楽しみは、秋にかけてやってくると期待しています。
以上です。なお皆さんの株式運用は、くれぐれも自己責任でお願いします。ここは再強調させていただきます。今回はこの辺で。みなさんの株式運用の参考になれば幸いです。
総合商社はバフェット効果で高値圏の持ち合いに
浜口です。まずは今回も定点観測を。前回の当ブログのアップ日(2023年4月17日)以降の「浜口流コア・サテライト戦略」銘柄について、上は株価が4月14日時点、下はその2週間後、株価が4月28日時点のデータです。
この二週間の断面で見れば、高配当利回り銘柄は商社はほぼ横ばい、銀行・損保は上昇していることがわかります。これら銘柄に関し、地合いは全体としては良かったと認識しますが、総合商社については、いわゆる「ウォーレン・バフェット効果」で先行して値上がりしており、その分、ここ二週間に限って言えば、株価が高値圏で持ち合いになったと考えます。
ここ2週間で私が行った売買ですが、日々、三菱商事・三井住友FG・みずほFGなどでデイトレを行い、今年に入り負けなしです。なお1月半ばに、米シリコンバレー銀行の破綻、クレディスイスのUBSの傘下入り等の「事件」があり、株価は一時的に急落しましたが。この間もデイトレは負けなし、安定的に収益を出せていたことも合わせてお伝えします。
日本株の相場観については、今回も基本、変化なしです。日本は、景気後退になる可能性は低く、米国のインフレ懸念は日本に脱デフレをもたらし、加えて海外観光客の増加等、経済再活動につながり、今年年前半にかけ、日本株はここで紹介している高配当バリュー株を中心とした、堅調な相場展開を予測しています。
上昇トレンドが続く
さて、以下は8316三井住友FGの過去6か月の推移、株価は4月28日時点の日足です。同銘柄に関し、「株価は趨勢的に上昇トレンドが続く」というシナリオに変化なしです。株価については、期間は不確かながらも趨勢的に上昇を続け、10,000円を超えていくことをイメージしています。この点は後述します。
その理由については、これはまたも前回と同様ですが「日本株復活、きっかけは東証の本気というが」をご覧ください。
さや取りについては、今回は特筆すべきものはないので、割愛させていただきます。というより、デイトレがあまりにも儲かるので、さや取り用の信用枠まで使っているというのが実際のところです。
さて、ここからは今回のテーマ、「PBR一倍割れ撲滅運動を再考する」について、考えていきます。
株価はPBR一倍水準に?
先般、「TOPIX銘柄の52%がPBR一倍割れというが」の中で、一部のメガバンクや損保などは、当期純利益の増加なしで、現状のままで株価をPBR一倍水準にすることが可能ではないかと、皮膚感覚的に考えますと書きました。その具体例をお示ししますね。銘柄はまずは、8411みずほFGです。
みずほFG(8411)
その理由については、これはまたも前回と同様ですが
「日本株復活、きっかけは東証の本気というが」をご覧ください。
貸借対照表(B/S)上の現金預け金は51兆円。これに対し、みずほFGの5月27日時点の時価総額は
約5兆円。まあ、この時価総額の30%も買えば、PBR一倍達成は可能でしょう。ここがハードルが高いものとは、到底思えません。
5月15日の決算発表が楽しみ。まあ毎年5,000億円の自社株買いを当面続けるとかね。わたしがみずほの頭取だったら、このぐらいの中期経営計画策定を指示すると思います。
同様に、8316住友FGの分析を。貸借対照表(B/S)上の現金預け金は約75兆円。これに対し、住友FGの4月28日時点の時価総額は以下の通り。
貸借対照表(B/S)上の現金預け金と時価総額の比率は、みずほFGと似通っており、やはり達成は可能と考えます。住友FGの決算発表日も、みずほFGと同じで5月15日。どんな発表になるのか。とても楽しみです。
さて、PBR一倍割れ撲滅運動を再考します。結局のところ、両メガバンクのような質の高いB/Sを持っている企業に関しては、東証の意向はハードルがとても低く、実施は容易。東証もそのあたりを分析し、このような意向を示しているのだと思います。
またメガバンク三行については、これは前回の当ブログ「第51回 ウォーレン・バフェット/株式は時価がすべてという考え方」でも書いているとおり、私はバフェット氏の買いも期待できると考えていますので、需給面はとても良好だと思います。
以上です。なお皆さんの株式運用は、くれぐれも自己責任でお願いします。ここは再強調させていただきます。今回はこの辺で。みなさんの株式運用の参考になれば幸いです。