足立武志
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公認会計士、税理士、ファイナンシャル・プランナー(AFP)
株式会社マーケットチェカー取締役 1975年生まれ 神奈川県出身
一橋大学商学部経営学科卒業。資産運用に精通した公認会計士として、執筆活
動、セミナー講師等を通じ、個人投資家が資産運用で成功するために必要な知識や情
報の提供に努めている。主な著書に、『知識ゼロからの経営分析入門』(幻冬舎)ほか多数
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足立武志の「中長期投資家のための“超・実践的”ヒント集」
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衆議院選挙後のマーケットの動きに注目 08月24日
衆議院選挙を1週間後に控え、日本全国が選挙モードに突入しています。テレビでも各党の代表を集めた討論番組が連日放映されています。
筆者の住まいの最寄り駅では社民党の福島みずほ党首が演説をしておりました。こんなところにまで党の代表が来るのか、と思わず聴きに行ってしまいました。
また、家のポストに「知ってビックリ民主党 これが実態だ!!・・・労働組合が日本を侵略する日 民主党にだまされるな!」と表紙にデカデカと書かれた小冊子が入っておりました。いったいどこの団体がこんなものをばら撒いているのかと思って裏をみると、なんと自民党が作ったものでした。
筆者は特定の政党についてどうこう言うつもりはありませんが、少なくとも今のような未来への希望を持てない世の中を作ったのは自民党政権であり、いくら自民党が民主党へのネガティブキャンペーンを行ったところで、かえって逆効果のような気もします。
ところで、選挙結果は開票するまで分かりませんが、各種世論調査等では、民主党の圧勝が報じられています。また、各種討論番組や各党代表の発言、マニュフェストなどから判断すると、子育て支援、最低年金保障など、社会的・経済的弱者の救済が焦点になっている印象を受けます。そのため、民主党主導の政権になった場合、かなりの財政支出が必要となります。
民主党は、財源についてはムダ遣いを止めさせることで大部分が捻出できるとしていますが、仮に捻出ができなかったとした場合には当然のことながら国債増発につながります。
したがって、マーケットが、民主党政権において国債増発による国の財政悪化の懸念をどう判断するかにぜひとも注目したいと個人的には思っています。
具体的には長期金利の動向に注目しています。今年の3月以降、マーケットは「株価上昇・長期金利上昇・円安」もしくは「株価下落・長期金利下落・円高」のどちらかの動きを示しています。したがって、今の長期金利上昇は株価上昇を伴う「よい金利上昇」となっています。
衆議院選挙後、この図式が崩れ、例えば「株価下落・長期金利上昇」などとなれば要注意でしょう。こうなると、金利上昇が株価下落を招く「悪い金利上昇」となってしまうからです。
世界中で景気回復・底打ちが叫ばれていますが、実態は政府の景気対策により一時的に持ち直したものに過ぎず、この景気対策の効果が切れた後が非常に重要です。
衆議院選挙を境にマーケットに今までとは異なる動きが起きるかどうか、要注目です。
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