足立武志
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公認会計士、税理士、ファイナンシャル・プランナー(AFP)
株式会社マーケットチェカー取締役 1975年生まれ 神奈川県出身
一橋大学商学部経営学科卒業。資産運用に精通した公認会計士として、執筆活
動、セミナー講師等を通じ、個人投資家が資産運用で成功するために必要な知識や情
報の提供に努めている。主な著書に、『知識ゼロからの経営分析入門』(幻冬舎)ほか多数
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足立武志の「中長期投資家のための“超・実践的”ヒント集」
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将来の業績予想の難しさと株価チャートの重要性 02月28日
現在発売中の「日経マネー」2010年4月号にて、銘柄ごとの第三四半期決算分析・業績見通しや今後の注目テーマについて、私のコメントが掲載されています。ご興味のある方はぜひご覧下さい。
さて、上記日経マネー4月号の銘柄分析では、私以外に4人の専門家がコメントをされています。それを読んで非常に興味深いのは、掲載されている各個別銘柄につき私が感じる今後の見通しと、各専門家の方が書かれたコメントとに結構差がある、ということです。
つまり、同じ決算書をみて今後の業績予想をたてているのに、人によって予想結果が全く異なることもあるのです。
私自身、個別銘柄に投資をする際、将来の業績がどのようになりそうか、と予想はしますが、一方で、将来を予想するのは非常に難しいことも今までの投資経験から知っています。
したがって、例え将来の業績予想をはじめとしたファンダメンタル分析により投資する銘柄を決定するとしても、株価チャートによるテクニカル分析も併せて実行するようにしたいものです。
具体的には、ファンダメンタル分析で将来の業績見通しが非常に明るいと予想されていたとしても、すぐに飛びつき買いするのではなく、株価チャートをみて現在が上昇トレンドなのか下降トレンドなのかを判断します。
もし下降トレンドと判断できた場合は、株価が下げ止まるまで新規投資を控えます。上昇トレンドと判断できたならば、押し目を待って新規投資します。上昇トレンドの初期と思われる場合は損切り価格を設定の上飛び乗ってしまうのも一策です。
株価チャートは、全ての市場参加者の投資行動が集約されています。業績予想がどんなによくても、株価が下落を続けているならば、株価の動きを重視すべきですし、業績予想が最悪でも、株価が上昇トレンドならば、決して弱気になることはありません。
将来の業績予想はあくまでも「予想」です。外れることも良くあります。株価チャートも併せて重視し、下降トレンド中は新規投資しない、損切り価格を必ず設定する、といった防衛策は大負けしないために必要です。
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