足立武志
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公認会計士、税理士、ファイナンシャル・プランナー(AFP)
株式会社マーケットチェカー取締役 1975年生まれ 神奈川県出身
一橋大学商学部経営学科卒業。資産運用に精通した公認会計士として、執筆活
動、セミナー講師等を通じ、個人投資家が資産運用で成功するために必要な知識や情
報の提供に努めている。主な著書に、『知識ゼロからの経営分析入門』(幻冬舎)ほか多数
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足立武志の「中長期投資家のための“超・実践的”ヒント集」
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2009年の回顧と2010年への期待 12月31日
あとわずかで2009年も終わります。個人投資家の皆さまにとっては、どんな1年だったでしょうか?
指数が堅調だったわりには、思ったほど利益を上げることができなかった方も多かったのではないでしょうか。
日経平均株価とTOPIXの1年間の上昇率を比較すればその点は容易に想像がつきます。日経平均株価はこの1年で約19.0%上昇しましたが、TOPIXは約5.6%しか上昇しておりません。日経平均株価に採用されている値がさ株の上昇が、日経平均株価を押し上げたためです。逆に大手銀行株の低迷ぶりは著しく、これがTOPIXの足を引っ張る結果ともなりました。
筆者の感覚からは、個別銘柄の多くはTOPIXと同様、1年前と比べるとそれほど大きく株価が上昇してはいません。株価が大きく上昇した少数の銘柄にうまく乗ることができなければ、投資したタイミングがよほど良くない限り、投資成果がマイナスになるケースも多かったはずです。
ただ、ここまでの株価の動きをみれば、日本株全体として株価が底上げの状態になりつつあることも確かです。やはり鍵を握るのは、低迷を続けている大手銀行株ではないでしょうか。12月16日前後に大商いでつけた高値を超えてくるようになれば、相場全体にとっても大きなプラス効果になるとみています。
個人投資家に人気の新興市場株(元新興市場銘柄含む)も、サイバーエージェント、グリー、ミクシィ、DeNAなど、時価総額が大きく流動性の高い一部の銘柄は大きく上昇したものの、全体としてはまだ迫力ある上昇とはなっていません。しかし、新興市場株は世界の株式市場に先駆け、2006年初めのライブドアショック以降大きく下落し、十分な調整期間を経ています。その分、上昇相場入りするタイミングも最も早くなるものと考えられます。2010年になり、まだ大きく上昇していない銘柄も含め、新興市場全体が底上げの動きになっていくことを大いに期待したいものです。
ひとたび長期的な上昇相場に入れば、2003年〜2005年のように、株価10倍以上になる銘柄が続出します。日経平均株価やTOPIXが年央の高値を超えてくれば、長期上昇相場入りの可能性はかなり高まり、その後の押し目は絶好の買い時となると思います。2010年は長期上昇相場の始まりとなる飛躍の年となることを大いに期待しています。
2010年もよろしくお願いいたします。皆さま、良いお年をお迎え下さい。
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