足立武志
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公認会計士、税理士、ファイナンシャル・プランナー(AFP)
株式会社マーケットチェカー取締役 1975年生まれ 神奈川県出身
一橋大学商学部経営学科卒業。資産運用に精通した公認会計士として、執筆活
動、セミナー講師等を通じ、個人投資家が資産運用で成功するために必要な知識や情
報の提供に努めている。主な著書に、『知識ゼロからの経営分析入門』(幻冬舎)ほか多数
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足立武志の「中長期投資家のための“超・実践的”ヒント集」
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日本国債格下げが意味するもの 01月31日
先日、格付け会社により日本国債が格下げとなりました。総理大臣の「疎い」発言にはあきれてしまいましたが、そもそも日本国債が格下げとなった理由はなんでしょうか?
「財政再建が進まず、日本の借金が今後も増え続ける可能性が高まったから」というのはあくまでも表向きの理由です。そんなことはとっくの昔に皆知っていることです。なぜこのタイミングで日本国債を格下げしたのか、という観点で考えられなければ、うわべだけの情報に流されてしまいます。
また、今回の格下げにより、日本の財政が破たんする恐れがさらに増したとする論調もあります。でも、外国為替市場では日本円が買われているのです。いつ財政破たんをしてもおかしくない国の通貨が買われるのは矛盾していると思いませんか。
もちろん、日本の抱える借金が莫大であることは事実で、将来は財政破たんを含めた危機的な状態になるかもしれません。しかし、少なくとも現時点では国債格下げの報を受けても円安にならない、金利も上昇しない、これこそが真実なのです。通貨が高く、金利も低い状態で破たんするはずはありません。したがって、日本国債を格下げした意図は別のところにあるのです。
将来日本は破たんするかもしれないと脅されて、数年前の円安時に外貨へ投資した方も多いでしょう。しかし、実際にはその後大きく円高となりました。今では日本円は世界で最強の通貨になっているのです。本当に日本の破たんを心配するのは、日本円が他の通貨に対して大きく全面安となり、長期金利の水準が4%、5%と上昇してからでも遅くないと個人的には思います。
誰が何と言おうとも、ニュースで何が報じられようとも、まずは何か出来事が起きたとき、マーケットがどのような動きをしているかを確認するようにしてください。
ヨーロッパ諸国で財政危機が相次いでも、ドイツの株価は逆に上昇しました。これが何を意味しているのかが分かれば、ヨーロッパ諸国で財政危機が相次いだ本当の理由が自ずと見えてくるのです。
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増資銘柄の潮目が変わった?JVC・ケンウッドのストップ高 01月06日
本日(1月6日)特筆すべきことといえば、増資を正式発表したJVC・ケンウッド(6632)がストップ高まで買い進まれたことです。
それに刺激を受けてか、増資懸念で軟調な動きがつづいているりそなHD(8308)も、将来の増資正式発表後のアク抜けを先取りするかのように大幅高となりました。
昨年は、数千億円規模の増資を行った東京電力をはじめ、増資をする企業が相次ぎましたが、そうした企業の株価は希薄化懸念(増資により株数が増え、1株当たりの価値が薄まること)によって、大きく値下がりしていました。
しかし、本日のJVC・ケンウッド株の目を見張る動きをみると、「増資銘柄=株価軟調」という流れが終焉しつつある感じがします。この背景には日本株全体の相場環境が良好になっていることもあるでしょう。
相場環境が良くなると、悪材料が出ても「材料出尽くし」などと前向きに解釈され、株価は下がらなくなるものなのです。
ただ、信用評価損益率の改善や、高水準で推移する騰落レシオなど、過熱感が高まりつつあるのも事実です。今のところ、中期的には強気を維持しながら、短期的には要警戒、少なくとも株価がすでに大きく上昇した銘柄の現時点からの新規買いには慎重にすべき局面ではないでしょうか。
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最近の出来事より-先人たちの教え 01月03日
明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
昨日、ユニクロで買い物をした時にレジでくじ引き券をもらい、当たりを引きお年玉3000円をゲットしました。
店員がくじを確認したときのちょっと驚いた反応が印象的でした。よほど当たりが少ないのでしょうか。
私はくじ運が結構強いのです。
くじ運といえば、生まれてから今まで、おみくじで凶を引いたことは一度もありません。今年の初詣でも大吉でした。
そのおみくじには「縁談」「待人」「探し物」などの他「相場」についての運勢も記されていたのですが、そこには「売れ持てば損」と書かれていました。
ちなみに、妻(末吉でした)のおみくじには「下がる思い切れ」とありました。
これはまさに損切りの大切さ(持ち続ければ損が膨らむから売りなさい)や下降トレンドでは株を持つべきではない(下降トレンドであれば今よりさらに下がるから思い切って売りなさい)ことを教示してくれているのではないでしょうか。
下降トレンドでは株を持たないことや損切りを実行することの大切さは私自身何度も繰り返しお伝えしている点ですが、これは相場で負けないための知恵として昔から言われてきたことなのでしょう。相場で生き残るために必要なことは、今も昔も変わらないのですね。
唯一気がかりなのは、私のおみくじも妻のおみくじも、「下がるから持ち株を売りなさい」と書いてあるように思えることです。これについては、今すぐにではなく、上昇トレンドがストップしたら実行しようと思っています。
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