塩坂洋一
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ロビンスカップの日本版オンライン商品先物競技会にMystery Tigerのハンドルネームにて、第1回大会では297%の運用成績で4位、第2回大会では30%で8位、第3回大会では499,84%(半年で元本は六倍、同期間の日経平均はマイナス19.3%)の収益率で優勝するなど、素晴らしい運用成績を収めた真の実力者。株式先物・商品先物トレードの傍ら、業界紙への寄稿やラジオでもマーケットコメンテーターとして活躍。豊富な実践ノウハウを有しており、現在ではポピュラーとなったシーズナル分析、限月別アノマリー分析の先駆者として有名。日本テクニカルアナリスト協会検定会員。
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『投機術・覚書』
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価格表示問題 01月18日
製紙会社の再生紙偽装問題がニュースになっている。年賀はがきやコピー用紙の
古紙配合率の公表数値を偽装表示していたのだが、各メーカーとも品質を維持する
為がその大きな理由であり、昨年世間を賑わせた品質の悪いものを良いものとして
隠す詐欺犯罪である耐震偽装や牛肉食品偽装とは反対に、品質を上質にしたもので
あるにも関わらず、社会の環境問題に対する取組責任や事実と異なる配合率である
ことが咎められている。上質なものを低質なものと同じ安価で供給してくれるので
あれば、本来ユーザーとしては有り難いことであるのだが、いろいろ厳しい世の中に
なってきており、正しい表示をすることが問題解決となる。
と、ここで「表示」問題を取り上げたのは、高騰を続けるTGEのNon-GMO大豆に価格表示
問題が起こるという話を振る為だ。17日現在、Non-GMO大豆は先限で91,000円の高値を
付けているが、この値段が10万円になった場合、取引所のシステム上100,000円という
6桁の表示が出来なくなるので、その対応が協議されているらしい。
現在のNon-GMO大豆相場はシカゴプレミアム等を計算に入れたコストが全く通用しない
鉄火場となっており、一頃の生糸・乾繭、ブロイラー相場と同じ構造になっている。
これらの市場がどうなったかは業界関係者ならよく存じているが、正しい価格表示を
担保することは市場を守る大基本であるので、取引所関係各位には是非とも充分に
事前の対策を練っていただきたいと思う。
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所感 01月11日
東京穀物商品取引所(TGE)のザラバ取引で早くも問題が生じたようだ。
内容的には9日の取引で指値の売りを出して、委託者がその指値を出した時間から
明らかに後の時間で指値以上の高値が付いているにも関わらず、委託者の売り指値が
約定していないというものである。取り次いだ営業マンや委託者からTGEに相当数
の抗議や問い合わせの連絡があったと聞くが、このことについて取引所HP上などで
特に説明していないことが腑に落ちない。
TGEザラバ取引の透明性と委託者に対する信用問題、仕組みの周知徹底という観点
からも、きちんと説明するべきであると考える。アラビカコーヒー、東京粗糖で中長期
ポジションの建玉をする時はともかくとして、デイトレードなど短期取引については、
いま少し市場を観察してからが無難である。
さて、1月8日に放送されたNHK・プロフェッショナル仕事の流儀はミシュラン東京
ガイドで三ツ星を得た鮨職人の小野二郎氏に焦点をあてていた。そこで、ちょっと思った
のが、あのような名人職人でも折り詰めの結び方はどうにも苦手だと不得意があるという
ところだった。相場の手法もいろいろあるが、自分のモノとして使いこなすのは大変である。
名人だって不得意の一つがあるのだから、凡人は器用に多くの技をこなそうなどと考えず、
自分の得手とするものを見定めて、その一つの技を磨いていくことが先決である。
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