浅川夏樹の「海外の気になる金融ニュース」
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Bespoke Investment Group : Country GDP Growth 06月29日
Bespoke Investment Group : Country GDP Growth
2009年のGDP予測です。日本は短観は改善していると発表していますが海外は最も深刻と見ているようです。
Nikkei225は、短期的なトレンドは6/23日から反転しているので、10500円を試す展開になるのではないかと思われますが、その辺りが次のショートポジションになりそうな感じです。
短期トレードは「トレンドに逆らわず」です。
中国は、当面は景気刺激策でインフラ関連の見通しがいいものも、社会保障と年金を充実させないと消費に支えられた内需の拡大は難しいのでファンドの積立をしています。個人消費は米国は12兆ドルですが、中国は1兆7000億ドルぐらい。
今年、中国は公的医療保険に1240億ドルを費やし、今後3年間で国民の90%に保険を行き渡すと発表しました。しかし、この数字は、1人あたり50ドル程度で社会保障基金は労働者1人あたり100ドルに満たないです。社会保障が充実していないですし、大半が年金がないので将来の不安から個人の貯蓄率は30%です。中国が世界の消費を支えるのはまだまだ先だと思います。
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GLobal Financial : The Mid Year Safest Banks Ranking 2009 06月25日
The Mid Year Safest Banks Ranking 2009
Global Financial 誌による銀行の安全度ランキングです。このランキングは、サブプライムローン後の損失なども計上されているようです。
1位〜7位までは、リテール業務(個人向け業務)はしていないと思われますので、8位以降が個人投資家が取引をする際に参考になると思われます。7位のBNPパリバは、バリバショックと言われた、サブプライムローンの証券の値がつかないと真先に発表し、金融危機(金融腐敗の実態)の火種を落しましたが、デューデリジェンスがしっかりしている印象があります。個人向けのリテール業務は、プライベートバンキングで大体1億円からですがフランスの銀行らしく、ワインの買付けや保管もしてくれます。プライベートバンキングでは手数料が良心的だと思えます。
意外なのは、9位にスペインのサンタンデール銀行がランクインしていたことです。スペインの住宅バブル崩壊を影響があるかと思っていましたが、傘下のアビー銀行の収益がいいからかもしれません。(金融危機で従業員を解雇して大変なのか、Abbey International の最低預け入れ額は 50,000英ポンドになりました)
米国の銀行は、21位にウェルズファーゴがトップです。
サブプライムローン問題の不良債権が少ないと言われた日本の銀行では46位に三菱東京UFJがランクインしていますが、44位のサプブライムローンで巨額の損失を計上したUBSよりも評価が低いのは、日本の銀行の収益モデルそのものの評価が低いのかもしれません。
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香港旅行:Printing Money 長期金利上昇 06月14日
先週香港へ行ってきました。
ヘッジファンドのSuperfund、ブティック型でユニークなオルタナティブ商品を取扱っているCastlestone、香港の運用アドバイザーのアセットマネジメント会社、米系資本プライベートバンキングへお邪魔してお話を伺ってきました。香港は世界のハイクラスのファミリーの資産運用を行うプライベートバンキング的なアセットマネジメント会社があり、分散投資は勉強にはなりましたが、金額のスケールが違いすぎてお話を聞いたたけでした。今回お邪魔した中の1社は中国銀行の62階でしたが、火事になったら脱出にはパラシュートが必要かもしれないと思ってしまいました。
最も多く聞いた単語は「Printing Money」米国債の大量発行による長期金利の上昇とインフレ懸念です。昨年の暮れは米国債は歴史的な低金利になったことから、米国債をショートするETFProShares UltraShort20+ Year Treasuryは、年初来で +49.99% このETFは金利が上がることで債券価格が下落するとリターンを得られるようになっています。
米債イールドカーブ インフレの兆候を示す
「ブレークイーブン・レートと呼ばれる10年物インフレ連動債(TIPS)と償還期限が同じ米債との利回り格差が、これに相当し、昨年11月にはゼロであった同格差は、最近の取引では2%ポイントにまで拡大している」
昨年は「質への逃避」でしたが、今年第2四半期からは「質からの逃避」で米国債の利回りが上昇していることから債券価格が下ってきています。昨年、香港の運用アドバイザーから債券を保有するのならインフレ連動債のほうがいいとアドバイスをもらい、今年の初めには売り込まれたことから今後インフレが起きないような水準の価格だったので購入して保有していますが、下落もしないかわりに上昇もしません。。。。
香港の運用アドバイザーは、株式市場はまだ慎重な体制で臨むべきであり、金価格に関しては誰もが強気でした。金価格が2倍のレバレッジで運用されるETN PowerShares DB Gold Double Long ETN
原油価格と米経済の相関については、PIMCOのCEOが次のように指摘しています。
Bester News: EI-Erian High unemployment "headwin" for US
パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のモハメド・エルエリアン最高経営責任者(CEO)は、米経済が今後も低迷するとの見方を示し、最新の先月の雇用統計では史上予想を上回る34万5000人の失業者が発生したと指摘しています。
同氏は、「株式市場は、失業者数の拡大ペースが減速したことを歓迎している。しかし、失業率が9.4%に急上昇したことは、消費者のセンチメントに悪影響を及ぼし、景気の早期回復には妨げとなるだけでなく、債券利回りを押し上げ、石油価格の上昇につながりかねない」と述べています。
コモディティに関しては原油価格は米ドルと逆相関であることから(米ドルのヘッジともいえます)、ゴールドマンサックスは早々に80ドルのレポートをだしておりますが、78ドルぐらいが当面の伏目ではないかと思っています。
原油価格は上昇してきているので、どちらかといえば天然ガスのほうが上昇余地がありそうな気がします。
天然ガス価格に連動するETFUnited States Natural Gas Fund LPは、年初来で-36.68%です。
■ワインファンドとWinton Capital(Managed Futures)
香港の運用アドバイザーにヘッジファンドで David Harding氏が運用している先物で運用するヘッジファンドのWinton Capital Global Futuresの最低投資額が低くならないかと、ユーロのキャッシュがあるので昨年欧州のプライベートバンキングの担当者に薦めてもらったワインファンドのWine Growth Fund (最低投資額が10万ユーロ)が、今年の1月と2月で30%近く下落しているので買時なのか尋ねてみました。
アドバイザーいわく「ファンドは勝手に償還を延期するので流動性がない。ワインなら直接買付けをして香港か英国で保管してあげるので、いつでも飲めるし売却も可能だ」と言われました。保管手数料は思ったよりも安く、売却はサザビーズのオークションにだすか、中国向けの輸出業者に売ってくれるらしいです。帰国したら膨大なリストが届いており、銀座のクラブで飲んだワイン以外は全然分らないので、今週知りあいのソムリエに相談に行ってこようと思っています。3年〜5年ぐらい放っておけばそれなりのリターンになるかもしれません。
Winton Capital は、運用アドバイザー会社がすでにミニマムの最低投資額を満たしているのでノミニー(代理)で追加投資で10万ドル以下で購入できるけれど、5万米ドルあるのなら Winton Capital に100%投資しているPAM Managed Fund が購入できるとアドバイスをもらいました。Man AHLも保有しているのでPAMのほうが最低投資額が低いので考え中です。2008年の成績は +17,65%、これまでマイナスリターンがありません。
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