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鎌田傳


「ラリー・コナーズ氏(「コナーズの短期売買入門」「魔術師リンダ・ラリーの短期売買入門」)の経営する、TradingMarkets.comでテクニカル・アナリストを務め、現在証券会社に勤務。訳書に、「スイングトレード入門 短期トレードを成功に導く最高のテクニック」(パンローリング)、そして電子書籍「トレード成功のヒント - 米国株式市場の習性と特徴」(パンローリング)がある。」

鎌田傳の「South Bayトレーダー」 日記

トレーダーは雇われ兵のようなもの

11月29日

ガートマン・レターという、ヘッジファンドや金融機関のトレーダーたちに読まれているニュース・レターがある。株、国債、商品、為替に関する情報が4ページにまとめられ、これを読まなければ一日が始まらない、と言うトレーダーたちもいる。


執筆しているのはデニス・ガートマン氏。毎朝2時半に起きてニュースレターを書くというから、それなりの体力が無ければ続かない。

マーケットの情報以外にも、ガートマン氏は「22のトレード・ルール」というものを発表しているので、早速いくつか見てみよう。

・損が出ているポジションは処分すること。どんなことがあっても、買い足し、売り増しなどしないこと。

・トレーダーは雇われ兵のようなものだから、負けている側ではなく、勝っている方に付くこと。買いが不利なら、さっさと売りに転ずることだ。

・最も弱いものを売り、最も強いものを買え。

・負けポジションを長く保有することは心理面に悪影響となり、結果的に適切なトレード判断ができなくなってしまうことを覚えておこう。

・長期チャートに出来た反転パターンを軽視してはいけない。

・マーケットで成功するには、ファンダメンタリストのように考え、そしてテクニシャンのようにトレードすることだ。

・トレード方法はシンプルに。複雑な方法は、自分で自分を混乱させることになる。

・勝っているポジションとは気長に付き合え。負けポジションは直ぐに捨てろ。

・マーケットと言い争うな。

・強いものは買い足し、弱いものは更に売ること。

・やり難いと思うトレードを実行しろ。言い換えれば、大衆が疑問視するトレードを実行することだ。

・トレードには波がある。毎日コンスタントに儲けることは有り得ない。連勝している時は強気に、負けが続いている時は株数を減らすことだ。

・筋の通らない、馬鹿げたマーケットは予想以上に長く続くものだ。下手に逆らえば、あなたの口座残高など直ぐ無くなってしまう。



(参考にしたサイト:
http://www.dacharts.com/articles/_22rulestrading.htm






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一株で何が買える?

11月28日

さて感謝祭。食卓を飾る七面鳥には最悪の日だが、一家揃って食事をするのは楽しい。出かける前に、cnbc.comで見つけた、少し変わった株価に関する話題を簡単に紹介しよう。


一株で何が買える?(株価は先週金曜の終値)

左側が銘柄名、右側が、その株価で買えるもの。例えば、マイクロソフトは、先週金曜19ドル68セントで終了だから七面鳥を10ポンドほど買うことができる。

・マイクロソフト 19ドル68セント: 七面鳥10ポンド(約4530グラム) 19ドル90セント

・ハートフォード・ファイナンシャル 4ドル95セント: アップル・パイ 4ドル99セント

・ゼネラル・モーターズ 3ドル6セント: ヤム芋5ポンド(約2265グラム) 2ドル99セント

・AIG 1ドル60セント: 冷凍野菜1袋 1ドル49セント

・バークシャー・ハサウェイ 90000ドル: ポルシェ911 87000ドル

・グーグル 262ドル43セント: オリンパス10メガピクセル・カメラ 259ドル99セント

・エクソン 75ドル81セント: NELフットボールのジャージ 80ドル

・コーチ 14ドル74セント: インディアナ・ジョーンズのDVD 14ドル99セント

・イーストマン・コダック 6ドル93セント: 100錠入りのエクセドリン(頭痛薬) 6ドル99セント

・サン・マイクロシステムズ 3ドル2セント: ギフト用包装紙 2ドル99セント

・フォード 1ドル43セント: キャンディー棒 1ドル49セント

・Eトレード証券 90セント: 七面鳥の詰め物 99セント



(参考にしたサイト:
http://www.cnbc.com/id/27888369






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大きすぎて分からない、それなら

11月27日

可決された7000億ドルの金融安定化法案を含めると、米国経済を救うために必要な資金は、現時点で4兆6165億ドルにのぼる。円に換算すると、441,198,905,000,000円だ。


と言われても、こんな桁数では馬鹿でかい数字ということは分かっても、全く現実感が無い。そこで、ジム・ビアンコ氏(ビアンコ・リサーチ)は、こんなデータを発表した。

総費用/総支出 (注: 比較を可能にするために、金額はインフレ率が考慮されている。)

・マーシャル・プラン: 1153億ドル

・ルイジアナ購入(1803年にアメリカがルイジアナ州周辺の広大な土地をフランスから買い入れた歴史的事件): 2170億ドル

・月着陸に向けてのアポロ計画: 2370億ドル

・貯蓄貸付組合危機(1980年代): 合計救済資金は2560億ドル

・朝鮮戦争: 4540億ドル

・ニュー・ディール政策: 5000億ドル

・イラク戦争: 5970億ドル

・ベトナム戦争: 6980億ドル

・航空宇宙局(NASA)創立以来の合計予算: 8512億ドル

上記9項目合計: 3兆9200億ドル

最初に記したように、米国経済救済に必要な金は4兆6165億ドル。もちろん、この金額は少なめに見積もったものであり、ブルームバーグは7兆7000億ドルを超えることになる、と報道している。どちらにしても、前々から分かっていたことだが、これで米国は永久に財政赤字に悩まされることになる。



(写真: washingtonpost.comから)

(参考にしたサイト:
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601109&sid=an3k2rZMNgDw&


http://www.ritholtz.com/blog/2008/11/big-bailouts-bigger-bucks/






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不景気なのに儲けているのは誰?

11月26日

景気後退が進み、消費者の足がショッピングセンターから遠のいている。クリスマスを控え、小売業者には頭が痛い話だが、こんな状況で盛況になったのが、「スリフト・ショップ」と呼ばれる中古品店だ。


スリフト・ショップにあるのはガラクタだけで、大した物は無い、と思っている人が多いが、実際に中を覗いてみると衣料品、家具、台所用品、と色々揃っている。それに、ショッピング・センターで売れなかった品物も有るから、中古品だけでなく新品も割安価格で手に入れることができる。

それでは、不景気の影響例を、もう少し見てみよう。

・アメリカを代表する大型オートバイ、ハーレーダビッドソンの売上が落ち、低価格な燃費の良いスクーターの売上が、ここ1年間で65.7%の大幅上昇となっている。

・スターバックスの利用客が減り、自分でコーヒー豆を買って自宅や職場で飲む人が増えている。スターバックスのコーヒーは一杯2ドル79セント。自分で作れば、値段はその十分の一以下だ。

・割高な有機食品が敬遠され、とにかく安い食品が選ばれるようになった。

・インターネット電話が普及したように、無料インターネット・テレビの人気が上がっている。ケーブルテレビ会社には嬉しくない話だ。

・金利の高いクレジットカードを使う代わりに、銀行口座から代金が即時に引き落とされる、デビットカードの利用者が増えている。

・4年制の大学に直ぐ入学しないで、授業料の安い短大を卒業してから、4年制の大学へ編入する学生が増えている。

・大幅下落の株式市場が原因になり、定期預金や普通預金が圧倒的に選ばれるようになった。

・不景気とは言っても、相変わらず高い住み込みベビーシッターは、若い夫婦に大きな負担となっている。という訳で、子どもの面倒見役として、引退した両親がいっそう頼られる今日この頃だ。

・金を借りる方法として質屋が見直されている。



質屋の店内 (写真:
http://www.pawnplex.com/pawnshopinfo/index.html

(参考にしたサイト:
http://www.walletpop.com/recession/whats-in-whats-out-in-recessionary-times






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シティグループに追加救済資金、納得できない国民

11月25日

木曜は感謝祭。帰省シーズンのようなものだから、たとえ不景気な世の中と言っても、やはり水曜の空港は混雑することだろう。チェックインの長い列を想像しただけでウンザリ、とう人もいるが、こんなニュースがある。

今年の秋、9月1日から11月17日を振り返ってみると、フライトの遅れが目だって減っている。2007年同時期、15分以上遅れて到着したフライト数は全体の21%、2006年は26%、そして今年この数値は17%に減少した。好結果となった大きな原因の一つは、各航空会社による、フライト便数削減が進んだためだ。(USA TODAYから)

さて、月曜一番の話題は、政府から更に200億ドルの救済資金を受け取ることになったシティグループだ。先ず、AOLマネーのオンライン意見調査結果から見てみよう。

質問: この追加救済資金のニュースで、あなたは安心してシティグループに、お金を預けることができるようになりますか?

回答:

・まだ安心できない 54%

・少し安心した 25%

・大きく安心した 16%

・最初からシティグループのことは心配していない 5%

総回答数 24131

ユナイテッド・オーバーシーズ銀行のテック・キン・スアン氏が指摘しているように、想像を超える悪影響を避けるために、米政府はシティグループを見捨てることはできない、というのが金融市場関係者を代表する声になるが、掲示板は政府に対する批判が多い。

・「20%近いクレジットカードの利子で大きく儲けていた銀行に追加救済資金?納得できない。」 JerryC09さん

・「これでウォール街の大手証券は、シティグループ株で一儲けすることができる。国民の税金が、こんなことに利用されてしまうのだから、まったく腹立たしい。」 DSlazikさん

・「ほとんどの金融機関が救済資金を受け取っているのに、政府はデトロイトの三大自動車メーカーを助けることに関しては、かなり消極的だ。自動車業界に従事する人など、どうなっても構わないというのだろうか?」 THOMASVA6さん

・「救済資金が必要な銀行は、これから、まだまだ出てくると思う。最終的には大幅な増税が実施され、消費者の生活は、いっそう苦しくなりそうだ。」 NNancieJeanさん

・「シティグループは米国金融システムに密着なつながりがあり、住宅ローンだけでなく、普通預金や定期預金などで、多くの米国消費者の金を取り扱っている。こんなシティグループを破綻させることは、米国の金融システムを大きく揺るがせる結果になり、政府がシティグループを救済するのは当然だと思う。しかし、三大自動車メーカーを倒産させても、アメリカの金融システムが大きな打撃を受けることはない。」 Plansmakerさん

・「財務長官は計画を変更して、もうこれ以上、不良資産を銀行から買い取ることを中止した。それなら、政府は自動車メーカーを助けるべきだ。」 INVENTOR707さん



(参考にしたサイト:
http://money.aol.com/news/articles/_a/bbdp/us-to-plow-another-20-billion-into-citi/258203


http://www.usatoday.com/money/industries/travel/2008-11-23-delays_N.htm?loc=interstitialskip






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新政治を語るオバマ氏、しかし

11月24日

NY株急反発、494ドル高 「ガイトナー財務長官」報道を好感

上は、金曜の買い材料を説明した、日経ネットからのヘッドラインだ。

オバマ次期政権がニューヨーク連銀のガイトナー総裁を財務長官に起用する方針との報道を受け、取引終了間際に買いが膨らんだ。

ニーナ・イートン氏(フォーチュン誌 ワシントン支局長)は、こう書いている。



新しい政治を唱えるオバマ氏だが、ガイトナー抜擢が示していることは、オバマ氏は革新的な政策を語っていても、実際には大きな変化を望んでいないということだ。

ガイトナー氏から得られることは、経験と継続であり、これらの要素は現財務長官ポールソン氏も持っている。しかし、47歳という若いガイトナー氏を起用することで、ワシントンに新風を送り込むことは可能だろう。と言っても、それは見せかけだけであり、ガイトナー氏はワシントンでは既にお馴染みの名前だ。


オバマ氏が当選した日、ダウ指数は9625で終了し、先週金曜の終値は8046だった。下落幅は1579ポイント、マイナス16%の低迷ぶりだ。イートン氏の言葉を借りれば、この大幅下落を作り出した原因の一つには、オバマ新政権が展開すると思われる革新的な政治に対する不信感がある。現に、ポールソン氏とさほど変わらないガイトナー氏の抜擢ニュースが買い材料の一つになったわけだから、マーケット関係者や投資家は明らかに大きな変革を望んでいない。

もちろん、言うまでもなく、世の中にはニュースを無視して株を売買する人もいる。テクニカル指標を見ていた人たちは、遅くとも木曜の時点で、金曜の反発を予測していた。要点だけ、もう一度説明しよう。



上は、木曜のマーケット終了時点で、プット/コール・レシオにボリンジャーバンドを入れたものだ。

円内に注目してほしい。いったん外に飛び出た後、プット/コール・レシオがバンド内に戻っている。正に、反転シグナルが発せられたわけだ。(プット/コール・レシオは逆指標として有名)

掲示板に、こんな書き込みがあった。

「私の記憶が正しければ、ガイトナー氏は、ジム・ロジャーズ氏(著名投資家)が挙げた無能な役人の一人だ。」 MoneyTrailさん

(参考にしたサイト:
http://money.cnn.com/2008/11/22/news/economy/Obama_Geithner.fortune/?postversion=2008112212


http://www.nikkei.co.jp/news/main/20081122AT2M2200K22112008.html


http://www.marketwatch.com/news/story/Geithner-Clinton-Richardson-tapped-key/story.aspx?guid={A90BB8FF-2468-4E02-9FF8-BB33F554BF8A})






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ミューチュアルファンド投資の失敗談

11月22日

質問: S&P500指数を構成する500銘柄の中で、今年まったく下げていない銘柄は、11月20日のマーケット終了時点で、いくつあるでしょうか?


正解:



(資料:
http://www.usatoday.com/money/markets/2008-11-20-bear-market-losses_N.htm

下げていない株は全部で13ある。最も好調なのは+34%のRohm and Haas、そして一番下が変わらず(unch.)のDR Pepper Snappleだ。

このリストを見て気がつくことは、不況に強いと信じられている、コカコーラ、ペプシコ・インク、マクドナルドなどの名前が入っていない。これが意味することは、安全な株に投資しているから大丈夫、と全く疑わなかった人たちは、口座残高を見て下げ幅の大きさに驚いていることだろう。

二日ほど前、Yさんからこんな話を聞いた。

大幅な株式市場の下落を見て、Yさんは二度に分けて、ハイテク株を中心に投資するミューチュアルファンドを先月買った。しかし、下げが止まらず、ものの2週間で8%を超える損となり、Yさんは怖くなってファンドを売却した。

すると翌日、ファンド会社から、こういうメールが来た。「ミューチュアルファンドは長期投資が目的であり、短期売買のために作られたものではない。Yさんのミューチュアルファンド保有期間は、規定された最低投資期間の90日に満たないため、今回の売却に1%の罰金が科される。」

もちろん、Yさんは電話で抗議したが、罰金に関してはファンドの説明書に明記されているということで、この罰金を免れることはできなかった。更に、電話をして分かったことは、Yさんは単に罰金を科されただけでなく、同じファンドを向こう45日間買うことはできない、という規制まで受けてしまったそうだ。

べつにYさんが投資したミューチュアルファンドが特殊だったわけではない。ほとんどのミューチュアルファンドには同様な規則があり、簡単に解約されてしまうことを防ごうとしているわけだ。

オンラインでミューチュアルファンドの説明書を読むことができるから、なぜ最低で60日間、90日間といった投資をする必要があるのかを調べてみた。Yさんが言っていたように、ミューチュアルファンドは長期投資が目的であり、トレード用に利用されるものではない。そして、ファンドを短期で売買する人が増えてしまうと、長期投資をしようと思っている人に迷惑がかかる、という理由が記されていた。

上場投信(ETF)を利用すれば、Yさんのような間違いを犯すことはない。ETFは株と全く同様に売買できるから、長期投資、デイトレード、と好きなように活用できる。それに、種類も豊富に揃っているから、半導体株専門ETF、製薬会社株専門ETF、といった形で投資することも可能だ。

ETFを調べるには、ヤフー・ファイナンスが役に立つ。(
http://finance.yahoo.com/etf/browser/mkt








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冷え込みきった投資心理

11月21日

「私は米株を買っている」、という著名投資家ウォーレン・バフェット氏のコラムが発表されてから、約一カ月が過ぎた。その間、S&P500指数は更に14%の下落となり、超強気な人たちもいよいよ心配になってきた。


ドナルド・コックス氏(BMOファイナンシャル・グループ)は、先日のレポートで、こんな見方を発表している。

1、現時点で、株を売るのは既に遅すぎるが、まだ積極的に買うことはできない。今できることは、かなり割安になったと思われる銘柄を、試しに拾ってみる程度だ。将来、例えば2年後、今日のマーケットを振り返ってみると、こんなに株が安かったのだ、ときっと驚くことになるだろう。

2、本格的に買う時が訪れたら、金融危機を乗り切った銀行や他の金融株を中心に投資したい。世界的に経済が上向きになれば、異常なレベルまで売り叩かれた金融銘柄が、大きく伸びることだろう。

3、金融銘柄だけでなく、商品市場に関連した銘柄も買いだ。短期間で、予想以上に大きく下げてしまった商品市場だから、これも世界経済が回復してくれば上昇基調に戻る。とにかく、現在の商品価格は、かなりの売られ過ぎレベルまで下げている。

4、株の買いチャンスを待っている間に、優良企業の社債を買っておく手もある。株式市場が上向きになれば、売り叩かれていた社債も上昇が始まる。

5、金融株、商品関連株の他には、主要企業に技術や製品を提供しているハイテク株も狙いたい。景気回復の兆しが見えてくれば、とうぜん企業は設備投資をすることになるから、これらの銘柄も買われる筈だ。

6、鉄道銘柄にも注目したい。不景気の影響で、たしかに収益が落ちていることは事実だが、最近の大幅なエネルギーコストの減少は鉄道株にプラス要素だ。

7、金に投資した人たちは、かなり失望していることだろう。世界的な景気後退で、デフレ危機を唱える人たちが現れている今日、やはり金は避けられてしまう。逆に言えば、デフレ心配が消え去れば、金に人気が戻ることだろう。

慌てずに、次の買いチャンスを待つ、というコックス氏の姿勢が明らかだが、氏はこういうことも書いている。「金融市場を襲った大地震が、これほど長く続くとは、全く予想することができなかった。しかし、この恐怖と混乱の時世は、そろそろ終了するだろう。」



ドナルド・コックス氏

(情報源:
http://www.investmentpostcards.com/wp-content/uploads/2008/11/capitalism-faces-its-greatest-challenge.pdf






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ブラック・フライデイがやって来る

11月20日

11月27日は感謝祭。オンラインの辞書に、こういう説明が付け加えられていた。「この日前後からクリスマス明けの新年早々まで、米国はお祭ムードに包まれ、さまざまな催しやバーゲンなどが開催される。」


感謝祭の翌日は「ブラック・フライデイ」と呼ばれ、小売業者にとって年間で最も重要な、クリスマスの買い物シーズンがスタートする。ブラック・フライデイという名前が付いた理由は、この日からクリスマス商品を買い求める客が大幅に増え、赤字だった店も黒字になるためだ。

しかし不景気な今年、小売業者には厳しい年末になることは既に予想されているのだが、更に商売の妨害になりそうな、こんなヘッドラインがあった。

「ブラック・フライデイで買い物を避ける8つの理由」

さっそく理由を見てみよう。

1、安売りされているのは不要なものばかり

広告に表示されている値段は、たしかに安い。あなたが魅力を感じているのは値段であり、商品その物ではない。

2、時間の無駄

その安い商品を手に入れるために、あなたは長い列に並ばなければならない。そんなことに時間を使うより、あなたの家計を見直して、金の節約方法を検討するべきだ。

3、目当ての商品を手に入れることができない

もう一度、広告をよく見てほしい。その値段で販売されるのは先客200名などという断り書きがないだろうか?

4、目当ての商品を手に入れることができない その2

割安商品のほとんどは、ブラック・フライデイを専門とする、プロのショッパーたちに取られてしまう。

5、安売りされているのは不要なものばかり その2

いったん店に入ってしまえば、あなたは要らない物ばかりで、買い物かごを一杯にすることだろう。

6、時間の無駄 その2

長時間列に並んで、目当ての品を手に入れたとしよう。問題は、その商品には、列に並んで買うほどの価値が無いことだ。

7、価格は思っているほど割安ではない

50%割引、などと書かれていると、つい買ってしまうが、他の店と値段を比較することが大切だ。

8、価格は思っているほど割安ではない その2

わざわざ店に行く必要は無い。多くの場合、同じ品物をオンラインでもっと安く買うことができる。



(情報源:
http://eow.alc.co.jp/Thanksgiving+day/UTF-8/


http://www.walletpop.com/specials/the-street/8_reasons_you_should_skip_black_friday_sales






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米3大自動車メーカー、最悪な企業市民

11月19日

衰退するデトロイトの三大自動車メーカーを、公的資金を使って救済する必要は無い、と「裸の経済学者」のニックネームで知られるチャールズ・ホウィーラン氏は言う。理由は五つある。


・過去40年間、自動車メーカーは競争に勝ち抜いていけるだけの性能を備えた車を製造することを怠り、更に極めて非協力的な労働組合が効率的な自動車製造を不可能にしている。

・破産は悪い選択ではない。連邦破産法第11章の適用を申請することで、会社の体力を弱らせている労働契約、年金債務から逃れることができる。その結果、体質の改善が早くできるようになり、自動車業界への復帰が可能になる。もちろん、労働組合問題が解消されれば、三社が合併して巨大自動車会社の誕生というシナリオも有り得る。

・デトロイトの自動車産業を救うことは、米国消費者の生活を向上させることになるだろうか?言うまでもなく、救済資金の直接的な恩恵を受けるのは経営陣、社員、そして実際に工場で働く人々だ。例えば、大手銀行の破綻は様々な連鎖反応を引き起こし消費者に直接的な被害を与えるから、公的資金を使って救う意味はある。しかし、自動車会社の破綻は、そのような致命的な打撃になることは無い。

・現実を考慮すれば、デトロイトは燃費の良い小型車の生産に力を入れるべきだったが、自動車メーカーのしたことはロビイストを積極的に使って日本や海外からの自動車輸入制限をするという政治的解決だった。こんな有り様だから、当然新モデルの開発に力を入れることなどなく、要するにデトロイトの自動車メーカーは最悪な企業市民だ。

・オバマ新政権の最初の仕事がデトロイト救済では、国民が大きな失望をすることになる。

掲示板を見てみよう。

「三大自動車メーカーの救済を正当化するには、政府は全ての無能な企業も救う必要がある。もし、三大自動車メーカーを救って、他の同様な企業を見捨てるなら、それは単なる政治的配慮だ。長年にわたり、自らの手で会社を弱らせた企業など救済する意味は無い。」 Yahoo! Finance Userさん

「国民の税金を無能な経営陣、そして欲の深い労働組合を救うために使われるのは、決して許されるべき行為ではない。」 l3titanさん

「数年前、フォードの工場を見学した。ある作業員だが、彼のしていることは工具を使ってネジを締めるだけ。これだけのことなのだが、年収は7万ドル(約678万円)もある。こんな会社を、国民の税金で助けるのは間違っていると思う。」 attaboy_luther_etal さん

「破産は辛いことだと思う。しかし、そうしなければデトロイトが世界で競争できる企業には変身できない。」 Eyeballさん



(情報源:
http://finance.yahoo.com/expert/article/economist/122606;_ylt=AljMZVey7vVxcyUQJN1bYmu7YWsA)






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マーケット関係者が語る6つの不安材料

11月18日

積極的な買い手が、なかなか現れない。不景気なのだから当然だ、と片付けてしまう人もいるが、やはりこれだけウォール街の醜態を見せつけられては、株を買おうなどという気になれない投資家が多い。


複雑な、訳の分からない不動産ローン証券/不動産担保証券で膨大な損を出し、挙句の果ては経営難に陥り、ポールソン財務長官(ゴールドマン・サックス最高経営責任者歴任)に泣き込んで、7000億ドルの金融安定化法案を可決させた。

金融市場の混乱で株は大きく下げ、401K(企業年金制度)は201Kになってしまった、というジョークがあるくらい庶民の口座残高は大打撃を受けた。しかし、7000億ドルの可決直後、ウォール街のしたことは700億ドルにおよぶ幹部連中へのボーナスの支払いだ。

ウォール街が失った信用を回復するには、かなりの時間がかかると思うが、マーケット関係者が語る、投資家が積極的になれない他の理由を見てみよう。

・ランディー・フレデリック氏(チャールズ・シュワブ): 11月13日の動きで分かるように、マーケットはサポートレベルに接するたびに、一転反発するというパターンが、ここ2カ月ほど続いている。問題は、このサポートレベルが崩れた場合、マーケットは、いったいどこまで下げるだろうかという不安感がある。

・ジェームズ・リード氏(UMBスカウト・ファンド): 選挙が終わり、次の大統領は誰になるか、という疑問は解決した。しかし現時点では、オバマ氏が、実際にどのような政策を実施できるかは分からない。

・スティーブ・ニーメス氏(AIGサン・アメリカ・アセット・マネージメント): 10月、米国失業率は6.1%から6.5%に上昇しただけでなく、多数の企業が年末から年始にかけて社員を削減することを発表している。もし失業率が8%を超えるような事態となれば、個人消費はいっそう冷え込み、予測されている2009年度経済回復は難しくなる。

・ランディー・フレデリック氏(チャールズ・シュワブ): 明確になった景気の後退で、ほぼ全ての主要小売業者が、年間で最も重要なクリスマスの売上予想を下方修正し、株式市場に悪材料となっている。しかし、かなり大幅な修正だから、この低くおさえられた予想を上回る売上結果が発表されれば、マーケットに好影響となる可能性はある。

・ジェームズ・リード氏(UMBスカウト・ファンド): 株式市場の低迷で、ヘッジファンドも大きな損を出している。そのため解約者が殺到しただけでなく、経営危機から脱するために、株を売って資金繰りをしなければならないヘッジファンドもある。問題は、私たちには、ヘッジファンドによる売りが、いつになったら終了するのかが分からない。

・ラルフ・シーブ氏(ファースト・ソース・ファンド): 世界の政府が、膨大な資金を注入して、金融市場の安定化を図っているが、それが成功するかは、まだ誰にも分からない。



(情報源:
http://www.businessweek.com/investor/content/nov2008/pi20081114_324602.htm


http://www.huffingtonpost.com/2008/10/18/wall-street-banks-pay-bon_n_135878.html






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米政府がGMを救うのは当たり前!?

11月17日

週末の話題は、何と言ってもゼネラル・モーターズ(GM)だ。金融機関を救済したのだから、政府はGMを見捨てるべきではない、という声もあるが、CNNのオンライン調査では半数近い人たちがGM救済に反対している。


ジム・クレーマー氏は、金曜の「マッド・マネー」で、こう語っている。



GMの経営状況が、日に日に悪化しているのは誰でも知っていることだ。それに、政府が数十億ドルという救済資金をGMに貸しても、GMには返済能力が無いことも誰もが承知している。しかし、GMを破綻させてしまえば、それは米国経済に大きな悪影響を与えることは明らかだ。

GMの倒産は、単にGMが潰れるだけでなく、それに関連した企業の破綻を引き起こし、結果的に数百万人の失業者を生むことになる。そんなことになれば、ただでさえ冷え込んでいる個人消費が更に大きく落ち込み、ダウ指数は2000ポイントを超える下げになるだろう。


次期大統領のオバマ氏(民主党)、そして、議会の過半数を占める民主党議員はオバマ氏支持だから、GMが救済資金を受け取ることは、ほぼ間違いないのだが、やはり実際に可決されるまでは不安になる投資家が多い。そこでクレーマー氏は、こんな提案をしている。

はっきり言って、たとえ政府がGMの救済を決めたとしても、どう救済するのかという詳しい内容は現時点では分からない。投資家にできることは、政府からの決定を待って、今の段階では何もしないこと。または、ニュースが発表される前に持ち株を処分してしまうこと。どちらにしても、政府がGMを救済する、というはっきりした態度を示すまでマーケットに戻ることはできない。

最初に記したように、約半分の人たちは、GM救済に反対だ。救済反対者の一人、ラリー・マクドナルド氏(canadianbusiness.com)は、こう述べている。



国民の税金を使ってGMを救ったとしても、高い生産コストが改善されることはなく、GMの競争力が強化されることはない。要するに、今ここでGMを救済することは単なる短期的な対策であり、長期的な問題解決にならない。

GMにとって、そして米国消費者にとって一番良いのは、GMが連邦破産法第11章の適用を申請することだ。そうすることで、GMは極めて高い労働コストから解放され、会社再建に向けて一からやり直すことができる。

政治的に見れば、ここでGMを破産させるのは適切な措置ではない。もしGM救済が議会で可決するなら、労働組合は現状を正しく把握して、経営陣から要求されている労働コスト削減計画を受け入れる必要がある。世界の人々が厳しい経済状況に直面する今日、GMだけを特別扱いするのは理解できない。




(ジム・クレーマー氏)

(情報源:
http://www.thestreet.com/story/10448166/1/cramers-mad-money-recap-nov-14.html?puc


http://seekingalpha.com/article/105960-better-to-let-automakers-go-bankrupt






グッピー移動平均線


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全く信じられないこと パート2

11月15日

誰もが予想していたように、10月の米国小売売上高は惨たんたる結果だった。先ず、Bespokeインベストメント・グループが発表した、今朝のコメントから見てみよう。




http://bespokeinvest.typepad.com/bespoke/2008/11/retail-sales-returns.htmlから)



青: 小売売上高(インフレ率を考慮し、前年度同時期と比較したもの。)

赤: S&P一般消費財セクター指数

・10月、小売売上高はマイナス8.6%となり、これで11カ月連続の減少が記録された。

・6月の減少は1%未満だったが、それ以来、下げ速度が大きく加速している。


景気の冷えこみが顕著になり、報道されるは、暗い話題や腹の立つ話ばかり。こんな世相を反映した人気ブログ、「upsidetrader」に載せられた、「全く信じられないこと パート2」から幾つか見てみよう。



・この金融危機という状況で、相変わらず配当金を払っている銀行がある。経営陣は何を考えているのだろう?

・米郵政省は30億ドルの赤字だ。

・自動車産業を救うために、消費者は500億ドルを負担させられることになるだろう。

・経済のことなど全く分かっていない人たちが、私たちの生活を大きく左右する金融対策を検討している。

・また今日も、ここがマーケットの底だ、と考えている自分に気がついた。

・いつも強気なネッド・ライリー氏、これで、もう15回目の株式市場底打ち宣言だ。

・来年の第1四半期には、FF金利が0%になりそうだ。

・ポールソン財務長官は、いまだに何も分かっていない。

・ウォール街の幹部連中に、高額な年末のボーナスが支払われようとしている。悪い冗談だ。

・これだけ惨めな成績なのに、まだミューチュアルファンドが存在している。


ついでに、日本からの信じられないニュースを載せておこう。

(時事通信から一部抜粋)

娘に売春強要、両親起訴 「体売ってでも電話代稼げ」 和歌山

起訴状などによると、実母と義父は昨年3月ごろから、当時中学3年だった娘に対し「電話代が高い。あんたがやったことなのに何してんの。体売ってでもつくってこい」などと売春を強要。今年2月23日深夜から24日未明にかけ、和歌山市内のラブホテルで売春させ、相手の男から受け取った1万2000円を義父名義の銀行口座に入金させたとされる。

(情報源:
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2008111401025&m=rss


http://upsidetrader.blogspot.com/2008/11/things-that-i-cant-friggin-believe-2.html


http://bespokeinvest.typepad.com/bespoke/2008/11/retail-sales-returns.html






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不景気なアメリカ、しかし銃器の売上は好調

11月14日

不景気のアメリカ、ショッピング・センターの駐車場はガラガラだ。個人消費が冷えこみ、クリスマスを控えて小売業者は頭が痛い状態なのだが、こんな状況の中でピストルやライフルの売上が好調だ。


早速このことを掲示板に書いたら、こういう返答があった。



・不景気になって、治安が悪くなると見込んでの護身用なのでしょうが、物騒な話ですね。



・「おい、前のやつ早くしろ」

「こら、割り込むんじゃない!」

「いったい何時間待たせるんだ!!」

と、銀行の窓口で銃を片手に行列を作って
順番待ちをしている銀行強盗たち。

…という場面が頭に浮かびました。



実は私も、「不景気になって、治安が悪くなると見込んでの護身用」、と思っていた。しかし、ニュースを読んでみると、理由はそうではなかった。

火曜の選挙で、オバマ氏が次期大統領に当選して以来、拳銃の売上が全米で急上昇している。原因は、オバマ氏の就任が決定したことで、銃器所持に関する法律の改正が予想され、拳銃の購入が難しくなる可能性があるためだ。

なるほど、そういう事情があったのか。ということで、拳銃銘柄を少し調べてみた。

・スミス・アンド・ウェッソン(SWHC)

通称S&Wは1852年にホーレス・スミス(1808年 ー 1893年)とダニエル・ウェッソン(1825年5月18日ー 1906年8月4日)が設立した、アメリカ合衆国最大規模の銃器メーカー。マサチューセッツ州スプリングフィールドに本社をもつ。(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)から)

さて、11月10日、メリマン・カーハン・フォード社のアナリスト、エリック・ウォルド氏は、スミス・アンド・ウェッソン株をニュートラルから買いに格上げした。

選挙の前、特に10月頃から、オバマ氏優勢という報道で、銃器売上の伸びが顕著になり始めた。実際に10月を見てみると、拳銃を買う前に行われるFBIによる身元調査が、15%という大幅な上昇になった。

現在株価は2ドル38セント、ウォルド氏の設定した目標株価は4ドルから5ドルだ。

日足チャートを見てみよう。(11月13日、マーケット終了約2時間前時点)



50日平滑移動平均線(1)がレジスタンスになって、株価は短期トレンドライン(2)を既に割り、現在サポートライン(3)がテストされている。もし買うなら、4の高値突破がシグナルになり、利食いは壁になることが予想されるギャップ(5)だ。

具体的に書くと、買いは3ドル30セント、そして目標株価は4ドル35セント。損切りを甘く設定した場合は、サポート割れ(3)で行うから2ドル26セント。お分かりのように、これではリスク/リワード比があまりに悪いから買うだけの魅力は無い。

MSNマネーのストック・スカウターで調べたら、スミス・アンド・ウェッソン(SWHC)は、10段階中4という低い得点だった。特に、最近発表された収益は、アナリストたちの平均予想を大きく下回り、ファンダメンタルはFという最悪の評価になっていた。

スティーブン・シアーズ氏(barrons.com)は、こう述べている。

「本格的な狩猟シーズンだが、ハンターたちは、新しい銃や狩猟用具に大した金を使っていない。スミス・アンド・ウェッソンの売上上昇は、選挙にからんだ単なる一時的な現象だろう。」



(参考にしたサイト:
http://www.npr.org/templates/story/story.php?storyId=96799346


http://online.barrons.com/markets?mod=9_0033






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気が変わった財務長官

11月13日

ポールソン財務長官は、7000億ドルの使い道を変更した。金融安定化法案の大きな目的は、銀行からサブプライムに関連した不良資産を買い取ることなのだが、それは良策ではない、と財務長官は言う。


ダグラス・マッキンタイア氏(247wallst.com)は、こう書いている。

今日の議会は、選挙に敗れた任期をわずかに残した議員が多く、それに感謝祭やクリスマスの休暇が近い。だから、ポールソン財務長官は、こう言っているのだ。「議会がこんな状態ですから、私が議会に代わって、国家にとって最善の対策を決定します。」

では、どう金を使うのだろうか?

救済策の次の段階では、クレジットカード、自動車ローン、そして学生ローンなどを取り扱う金融機関が対象になり、問題となっている不良資産を銀行から買い取ることは棚上げになる。

クレジットカード、自動車ローン、学生ローン、、、問題だらけだ。

掲示板の書き込みを見てみよう。

・「ということは、政府が私のクレジットカードの借金を買い取ってくれるのだろうか?」 bluecollardollarさん

・「財務長官の発言で明らかになったことは、政府は、全く状況の把握ができていなかったのだ。」 Xavier2008さん

・「国民の金融機関に対する信頼感を回復させることが大切なのだが、政府のすることは正反対だ。」 sheltcoさん

・「クレジットカードや自動車ローンの支払いが出来ない人たちを、なぜ助ける必要があるのだろう?これでは、真面目に月々の支払いをするのがバカらしくなる。」 Gars250 さん

・「金融安定化法案など名ばかりで、これは単なる罠だ。」 gasolineさん

・「いったい財務長官は何をしているのだ!このままでは、ダウ指数は6500まで下落するかもしれない。」 stevelbsさん

・「誰も自分の責任を果たそうとしない。これが今日の米国の大きな問題だ。」 LossAngelesさん

・「7000億ドル、と言っているけれども、最終的には4兆ドルに達してしまうのではないだろうか。」 Pat101 さん

・「財務長官の判断は正しいと思う。政府は銀行に資金を注入したが、銀行は金を握っただけで、全く融資しようとはしなかった。苦しんでいるのは消費者なのだから、クレジットカードや自動車ローンに焦点を合わせるのは正解だ。」 oriocookie9さん

2838

(ポールソン財務長官)

(情報源:
http://biz.yahoo.com/ap/081112/wall_street.html


http://www.247wallst.com/2008/11/paulson-compete.html


http://www.usatoday.com/money/economy/2008-11-12-financial-crisis_N.htm?loc=interstitialskip






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ゼネラル・モーターズ(GM)を救えるのは誰?

11月12日

来年1月早々から資金不足に陥ることを主な理由に挙げ、月曜、ドイツ銀行のアナリストがGM株の目標株価を4ドルから$0に引き下げた。GMに限らず、フォード、クライスラーも経営が苦しい今日、いったい米国自動車産業の将来はどうなるのだろうか?


ドブロミア・ストヤノフ氏(dividendgrowthinvestor.com)は、三つのシナリオを挙げている。



1、自動車メーカーは、連邦政府から膨大な融資を受けて、経営状況の改善に成功する。コスト効率の高い、消費者に魅力的な車を生産し、景気回復に伴い企業収益が向上する。その結果、政府への資金返済、そして株主たちにも配当金やキャピタルゲインで、利益の配分が可能になる。実例では、1980年代、政府がクライスラーを救済したことがあった。株価は2ドルを割っていたが、経営の好転で50ドルまで上昇した。

2、もし政府が、ファニーメイやフレディマックを救済した時のように、普通株と優先株を取得するという形で自動車メーカーを政府の管理下に置くなら、株式の希釈化が起きて株主は更なる損害を受けることになる。

3、会社更生法を申請して破産する。言うまでもなく、こうなれば株主は全てを失う。


マシュー・ラファット氏(労働法専門の弁護士)は、こう書いている。

社員が退職した後、死ぬまで健康保険や企業年金を与え続ける企業など、今日のアメリカに存在しない。それなのに、そんな事をいまだにしているフォードとGMは、ゆっくりと倒産への道を歩むだけだ。

それにしても、ストヤノフ氏の1番目のシナリオは、あまりにもバラ色であり現実離れしている。GMの目標株価を$0に引き下げたアナリスト、ロッド・ラシェー氏は、こう述べている。

「GMを破綻から救うためには、政府は少なくとも100億ドル、多ければ250億ドルの資金を融資しなければならない。しかし倒産が回避できたとしても、GMの経営内容は破綻企業と同様だから、GM株には全く何の価値も無い。」

M&A(合併と買収)の専門家、ジョン・スレーター氏の意見も記しておこう。

300万にのぼるGMとGM関連の従業員、それに強い労働組合を考えれば、とうぜん政治家たちが関与してくる。しかし、私の経験から言えることは、同じ経営陣、役員が存続する限り、企業の好転は決してありえない。ゼネラル・モーターズが本当に経営危機から脱したいなら、自動車業界で成功しているトヨタやホンダからの投資を得て、GMの経営陣に参加して貰うべきだ。



(情報源:
http://www.marketwatch.com/news/story/deutsche-bank-cuts-gm-sell/story.aspx?guid={CAFEF63F-017D-42E2-874A-14146A6D20A5}&dist=TNMostRead


http://seekingalpha.com/article/105358-auto-industry-in-for-a-penny-in-for-a-pound?source=article_lb_articles


http://seekingalpha.com/article/105373-as-gm-goes-so-goes-the-nation-let-s-hope-iacocca-is-wrong?source=article_lb_articles


http://seekingalpha.com/article/105361-3-scenarios-for-the-future-of-the-auto-industry






どこかで見た顔だ。。


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安くなったのは薄型テレビ

11月11日

2000年、インフレ率調整済みの、米国世帯の中間所得は5万557ドルだった。そして7年後、その数値は5万233ドルに下落し、国民の生活レベルは全く向上していない。


5万557ドルから5万233ドルなら、ほぼ同額なのだが、多くの消費者は暮らしは苦しくなる一方だと言う。なぜ、そう感じるのだろうか?ビジネス・ウィーク誌は、こんな物価比較をしている。

(数値はインフレ率調整済み)

・一世帯の平均電気代(月)

2001年: 104ドル15セント
2008年: 117ドル59セント
上昇率: 12.9%

・平均的な車を満タンにするのに必要なガソリン代

2001年: 29ドル9セント
2008年: 44ドル48セント
上昇率: 53%

・ハンバーガー用の肉1ポンド

2001年: 2ドル52セント
2008年: 2ドル98セント
上昇率: 18.3%

・たまご1ダース

2001年: 1ドル25セント
2008年: 1ドル99セント
上昇率: 59.2%

・コルゲート大学の授業料(教科書代や他の教材費を含む)

2001年ー2002年: 3万3385ドル
2007年ー2008年: 3万9545ドル
上昇率: 18.5%

・プロ野球観戦(シカゴ・カブスの外野席)

2001年:24ドル71セント
2008年:36ドルー45ドル
上昇率: 46ー82%

・ニューヨークからデンバーまでのバス代

2001年:127ドル
2008年:139ドル
上昇率: 9.4%

・所得税申告書作成費(H&R Block社を利用した場合)

2001年: 134ドル41セント
2008年: 172ドル58セント
上昇率: 28.4%

逆に、大きく下がったのは薄型テレビだ。

Sony Trinitron WEGA32インチ

2001年: 2718ドル
2008年: 1199ドル
下落率: 55.9%



(情報源:
http://www.businessweek.com/investor/content/oct2008/pi20081027_597415.htm?campaign_id=aol






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全く信じられないこと

11月10日

upsidetraderという人気ブログがある。書いている人の名前は不明だが、プロフィールによると、ヘッジファンド・マネージャーを辞めて、現在自分の口座で株のトレードをしているようだ。


べつに推薦銘柄が紹介されているわけではないが、冗談と本音をまぜた簡潔なコメントが面白い。例えば「全く信じられないこと」、と題して、こんなことが挙げられている。



・バーナンキ連銀議長は、「米国は既に不景気だ」、と相変わらず言うことができない。

・こんな状況になっても、投資家たちは、まだアナリストの言うことを聞いている。

・Potash Corp (POT)が245ドルの時、正気とは思えない格上げを発表し、目標株価を355ドルに設定したアナリストは、今日もアナリストとして働いている。(金曜、POTは80ドル57セントで終了。)

・このあいだまで、数百万ドルの口座残高があった人たちは、今日の残高は数千ドルしかない。

・401K(企業年金制度)が201Kになってしまった。

・FF金利がゼロ%になろうとしているのに、住宅ローンの利子は全く下がらない。

・ここ6カ月間、ブリトニー・スピアーズは何も剃っていない。(自ら頭を剃って、スピアーズは話題になったことがある。)

・Las Vegas Sands Corp. (LVS)は、122ドルから6ドルまで下がってしまった。

・Alcoa, Inc. (AA)が30ドル台だった頃、この株をよくトレードしたが、今日の株価は10ドル台だ。

・いよいよGMとフォードが危ない。

・いまだにジム・クレーマーの番組を見ている人がいる。(クレーマー氏は、「マッド・マネー」という株番組を担当し、先月、持ち株を全て処分しろ、とNBCの朝の番組「TODAY」で発言し、大きな反響を呼んだ。)

・私のブログへのアクセス数が増えているが、私には、HTMLが何であるか分からない。




(情報源:
http://upsidetrader.blogspot.com/2008/11/things-that-i-cant-friggin-believe.html






逆ヘッド・アンド・ショルダーズ


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更なる悪化が予想される米国失業率

11月08日

思ったとおり悪かった、というのが投資家たちの、今朝発表された雇用統計に関する感想だ。10月、24万におよぶ人たちが職を失い、これで米国失業率は6.1%から6.5%に上昇した。


更に、前回発表された非農業部門雇用者数は15万9000人減だったが、28万4000人減に修正された。ブリーフィング・ドット・コムによれば、今年の10カ月間で失業した人は120万人におよび、特に最近の3カ月間では60万人以上の人たちが失業している。

AOLマネーのオンライン調査を見てみよう。



質問: あなたは、どの程度失業の心配をしていますか?

回答:

・全く失業の心配はしていない 43%

・既に失業している 22%

・やや心配になる 18%

・とても心配になる 17%

総回答数: 19120

ゴールドマン・サックスのアナリストは更なる雇用状況の悪化を予想し、2009年の終わりまでに、失業率は8.5%に達すると予測している。

掲示板の書き込みを見てみよう。

・「ゴールドマン・サックスの予想は低すぎるような気がする。向こう12カ月間で、自動車業界、そしてそれに関連する企業が100万人に近い従業員削減をする可能性があるから、失業率は10%に上昇するのではないだろうか。」 ELCUERVOMEJICANOさん

・「何も心配する必要は無い。オバマ新大統領が、我々消費者のガソリン代、住宅ローン、クレジットカードの支払い、それに食費の面倒をみてくれる。」 AmericanSoldierさん

・「最初から無い金を使い、必要の無いものを買い、あなたのことなど全く気にしていない人に強い印象を与えるために高価なものを買う。アメリカが、こうなってしまったのは当たり前だ。」 yer ol palさん

・「失業、破産、絶望。これは死んだ方が良さそうだ。」 invergency さん

・「労働省というのは、いったい何のために存在しているのだろう?」 good dogさん

・「アメリカを救うために、我々は輸入品を買うのをやめるべきだ。」 SOFTOUCHさん

ELCUERVOMEJICANOさんが、自動車業界のことを指摘しているが、ゼネラル・モーターズ(GM)の決算はひどかった。極端な言い方をすれば、何とか資金繰りをしないと、来年の中頃までにGMは倒産だ。

Crowe Horwath社のアナリスト、エリック・マークル氏は、こう語っている。「GMが存続するには、連邦政府からの助けが必要だ。しかし消費者の立場から見れば、GMに公的資金を使うだけの価値があるかどうかは疑問だ。」



(参考にしたサイト:
http://money.aol.com/news/articles/jobs/_a/bbdp/employers-cut-240000-jobs-in-october/241091


http://www.briefing.com/GeneralContent/Investor/Active/ArticlePopup/ArticlePopup.aspx?SiteName=Investor&ArticleId=NS20081107085247HeadlineHits


http://www.usatoday.com/money/economy/2008-11-07-employment-october_N.htm?loc=interstitialskip


http://www.247wallst.com/2008/11/gm-gm-first-hal.html






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悪材料が無くなってからでは遅い

11月07日

10月10日の安値が、マーケットの大底だった可能性がある、とラリー・エーデルソン氏(ファイナンシャル・アドバイザー)は言う。強気論者が、また一人増えたわけだが、氏の話を少し聞いてみることにしよう。

株式市場はファンダメンタルズより先に動く。実例を挙げれば、1932年、大恐慌の真っ只中でダウ指数は底打ちになったが、経済回復の兆しは1935年まで見えなかった。

最近の例ではスウェーデンがある。1990年代、スウェーデンは、最悪な住宅市場のスランプに襲われた。最終的な損額はGDPの12%に達し、現在アメリカが経験している住宅問題など比べ物にならない。

1992年、スウェーデン政府は、経営危機に直面する銀行に資金を注入し、更に預金口座の保証を約束した。こんな惨たんたる状態だったが、次の12カ月間で、スウェーデンの株式市場は低迷する経済状態に関係なく42%の上昇となった。

上記の実例が顕著に示しているのは、悪材料が無くなるのを待っていたのでは、投資の絶好なタイミングを逃してしまうということだ。

これは何度も言うことだが、ダウ指数や他の株式指数を過去の数値と比較する時は、インフレ率を考慮する必要がある。10月10日、ダウの安値は7884.82だったが、インフレを計算に入れると約2550に相当するから、ダウ指数は既に77%の下落だ。言い換えれば、1932年以来、ダウがここまで売られ過ぎレベルに陥ったことは無い。

そして10月10日、ニューヨーク証券取引所に上場された銘柄の87%が、12カ月ぶりの安値を記録した。これほど悪い数字、50%以上の銘柄が12カ月ぶりの安値となったのは1962年、1966年、1970年、そして暴落のあった1987年の4回しかない。


ということで、今日のマーケットは歴史的な売られ過ぎレベルだから、そろそろラリーがあってもおかしくないというわけだ。さて、では何を買うべきだろうか?エーデルソン氏は4つの上場投信を挙げている。

・The iShares MSCI BRIC Index Fund (BKF): ブラジル、ロシア、インド、そして中国の株に投資。

・The Dow Diamonds ETF (DIA): ダウ30銘柄に投資。

・The Energy Select Sector SPDR (XLE): エネルギー株に投資。

・The SPDR S&P Metals and Mining ETF (XME): 金属、資源、鉱山関連に投資。

アジア株投資アドバイザーとして有名なトニー・サガミ氏は、日本株に対して強気な見方を発表し、長期投資対象として次の上場投信を挙げている。

・iShares MSCI Japan Index Fund (EWJ)

・WisdomTree Japan Total Dividend (DNL)

・streetTRACKS Russell Nomura Prime (JPP)

・streetTRACKS Russell Nomura Small (JSC)



(サガミ氏)

(参考にしたサイト:
http://www.moneyandmarkets.com/big-moolah-to-be-made-27918


http://www.moneyandmarkets.com/nikkei-hits-26-year-low-bargains-galore-27886






まぎらわしい中国製品

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オバマ銘柄の選び方

11月06日

オバマ氏が当選ならこの銘柄が行ける、マケイン氏の勝利ならこの銘柄が有望だ、と投資家たちはあれこれ詮索していたが、選挙結果は大差でオバマ氏の勝ちとなった。


次期政権が明確になった今日、ハリー・ドマッシュ氏(「プロの銘柄選択法を盗め! 上がるバリュー株、儲かるグロース株」の著者)がオバマ銘柄の選び方を紹介しているので、さっそく見てみよう。

条件:

長期的な成長、過去の実績などが大切なのは言うまでもないが、現在の経済環境を考慮すると、買い候補となる企業は豊富な現金を保有し、負債がゼロであることが好ましい。

・時価総額は10億ドル以上あること。

・株価は10ドル以上であること。10ドル未満の株は、一般的にリスクが高く、機関投資家から避けられる傾向がある。

・当座比率は3以上あること。この数値に設定することで、保有する現金(流動資金)が、短期負債を3倍以上上回る企業を選ぶことができる。

・負債資本比率は0.1以下であること。

・総資産利益率は、過去5年平均で年15%以上あること。

・アナリストの推奨は、ホールド(中立)またはそれ以上であること。普通なら、買いと強い買い推奨だけに注目するが、今日のようなマーケット環境では多くの銘柄が既に格下げされているから、ホールドも買い候補に含める。

・向こう5年間で予想される一株利益の成長率は、年15%以上あること。

下記が条件を満たす10銘柄だ。もちろん、これらは買い推奨ではなく、単なる投資アイディアの一例であることをお断りしておきたい。

Adobe Systems (ADBE)、Cognizant Technology Solutions (CTSH)、Ensco International (ESV)、

Immucor (BLUD)、Infosys Technologies (INFY)、Intuitive Surgical (ISRG)、Netease.com (NTES)、

Qualcomm (QCOM)、Satyam Computer Services (SAY)、Simpson Manufacturing (SSD)



(情報源:
http://articles.moneycentral.msn.com/Investing/SimpleStrategies/if-obama-wins-be-ready-for-a-rally.aspx?page=1






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予想していたのは、たった2、3人の経済学者?

11月05日

投票結果を待たず、現在マーケットは力強いラリーを展開し、ダウ指数は3%近く上げている。先ず、Bespokeインベストメントからのデータを見てみよう。




http://bespokeinvest.typepad.com/bespoke/2008/11/presidential-election-day-returns.html

上は、過去6回の大統領選挙で、ダウ指数がどう動いたが示されている。

例えば一番上、レーガン氏が当選した1984年の選挙の日、ダウ指数は1.21%上昇した。最後の選挙、ブッシュ氏が再選された2004年はマイナス0.19%だった。ということで、今日このまま強くダウが引けると、上昇率の新記録が達成される。

新大統領は、さっそく金融問題に取り組むことになるわけだが、ニューヨーク・タイムズが著名経済学者ジェームズ・ガルブレイス氏に、こんな質問をしている。



NY: 米国には、少なくとも1万5000人の経済学者がいますが、今日の金融危機を予想できたのは、たった2、3人しかいなかったのですか?

ガルブレイス: 2、3人は大袈裟だ。10人から12人くらいの経済学者が予想していた。

NY: 10人から12人、、、経済学は科学の一分野ではないのですか?

ガルブレイス: 経済学者のほとんどは、大学などで根本的に役に立たない理論を教えている。要するに、彼らが経済学者の評判を落としているのだ。

NY: 金融安定化法案を草案した、ポールソン財務長官をどう思いますか?

ガルブレイス: 財務長官は、金融問題が大きく広がり、手に負えなくなった時点で、やっと動き始めた。全く適切な準備は無かったわけだ。


さて、あと10時間もすれば選挙結果が分かる。既にオバマ氏の勝利は間違いない、と見られているが、マーケット関係者が語る、新政権で期待できそうな銘柄を記しておこう。

オバマ銘柄: SunPower Corporation (SPWR)、AeroVironment, Inc. (AVAV)、Industrial Select Sector SPDR (XLI)、
Cosan Ltd. (CZZ)、Geron Corporation (GERN)、Dr. Reddy's Laboratories Ltd. (RDY)、Kinder Morgan Energy Partners LP (KMP)、
Apple Inc. (AAPL)

マケイン銘柄: Comcast Corp. (CCW)、Elbit Systems Ltd. (ESLT)、Market Vectors Nuclear Energy ETF (NLR)、
Barclays plc (BCS)、Eaton Vance Tax Advantaged Dividend Income Fund (EVT)、SPDR Gold Shares (GLD)、
General Dynamics Corp. (GD)



(情報源:
http://www.bloggingstocks.com/2008/11/04/election-stocks-advisors-offer-their-picks-for-if-obama-or-mcca/


http://www.nytimes.com/2008/11/02/magazine/02wwln-Q4-t.html?ref=magazine&pagewanted=all






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空売り専門ETFに見える共通点

11月04日

いよいよ火曜日は大統領選挙。intrade.comは、92.6%の確率で、オバマ氏(民主党)の当選を予想している。たしかに、選挙は水物と言われているが、あまりにもマケイン氏(共和党)が劣勢だ。


さて、景気後退が顕著な今日のアメリカ、新大統領は積極的な経済刺激策を実施して、極めて低いレベルに陥った消費者信頼感を回復させねばならない。

11月3日、ウォールストリート・ジャーナルに、更に悪化する米国民の暮らしを物語る、電気やガスを切られる世帯数上昇の記事がある。

ペンシルベニア州の電力会社、PPLコープが今年9カ月間で電気を切った件数(一般住宅と商業用を含む)は、去年の同時期を78%も上回っている。PPL 社の話によると、この大幅な上昇は、以前のように長期間待つことをやめて、滞納金が増えすぎる前に電力を切る、という方針に変えたため起きたという。

以前のように長期間待つことをやめた、ということなのだが、何故そうしたのだろうか?

収益見通しが下方修正されただけでなく、大幅な株価の下落で、電力、ガス会社は企業利益に悪影響となる、料金滞納者数の削減を決定した。

ということで株価が原因の一つになったようだが、maoxian.comは、低迷する株式市場に関して、こんなことを指摘している。

投資家やトレーダーに人気がある、11の空売り専門上場投信(ETF)のチャートを調べて、ある一つのことに気がついた。これが大底を意味するかは分からないが、11中8つから売りサインが出ている。

下記が、売り警報が出ているという、8つの空売りスタイルETFだ。

UltraShort QQQ ProShares (QID)、UltraShort S&P500 ProShares (SDS)、

UltraShort Financials ProShares (SKF)、UltraShort Dow30 ProShares (DXD)、

UltraShort Russell2000 ProShares (TWM)、UltraShort Basic Materials ProShares (SMN)、

UltraShort FTSE/Xinhua China 25 Proshare (FXP)、UltraShort MSCI Emerging Mrkts ProShares (EEV)

売りサインは週足チャートで見ることができるが、最も顕著に表れている、UltraShort MSCI Emerging Mrkts ProShares (EEV、新興市場株の空売り専門ETF)の週足を見てみよう。



超大陰線が形成され、投資家たちは、新興市場株は底を打ったと読んでいるようだ。EEVほど大袈裟ではないが、各チャートには、前週の線を包み込む陰線が出来ている。maoxian.comで記されているように、ここが大底かは分からないが、積極的な空売りを控える投資家が増えていることは事実だ。

(注:電気やガスを切られる世帯数は、抜粋したペンシルベニア州に限ったことではなく、全米で見られる現象。更に、この現象は、所得の低い世帯だけでなく、中間所得層にも広がっている。)

(参考にしたサイト:
http://www.intrade.com/


http://online.wsj.com/article/SB122567355463991711.html


http://maoxian.com/archive/do-bear-and-bond-fund-reversals-mean-the-bottom-is-in/






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10月のマーケットを振り返ってみよう

11月03日

Sell in May and go awayという格言に従って、5月に株を売った人たちは、11月にマーケットへ戻ってくる。歴史的に見ると、11月から4月は、株が大きく成長する6カ月間だ。


波乱な10月が去ったところで、さっそく10月のマーケットを復習してみよう

・1987年の暴落があった10月以来、先月は、S&P500指数にとって、21年ぶりの最悪な月となった。(ニューヨーク・タイムズ)

・先月、世界の株式市場が失った総額は9兆5000億ドル。(バロンズ誌)

・2008年10月、S&P500指数のボラティリティは、ここ80年間で最高の数値を記録した。(ニューヨーク・タイムズ)

・先月、主要株式指数が、たった1日で9%を超える上昇を見せたことが2回あった。これと同様なことは、過去80年間で9回しか起きていない。(ニューヨーク・タイムズ)

・先月、株式市場が下げた日数は、1973年8月以来最高となった。(marketwatch.com)

・先月、米ドルはユーロに対して14.3%、カナダ・ドルに対して22.3%、そして豪ドルに対して31.8%の上昇となった。これは史上4番目の好成績。(marketwatch.com)

・金融危機の最悪な事態は去ったようだ。10月9日、5.09%だったLibor金利は、ここ6年間で最低の0.73125%まで下落した。(Bespokeインベストメント・グループ)

・先月の銅、そして原油の下げ率は史上最高。(バロンズ誌)

・先月、金価格は18%の下げとなり、これは1980年以来最高の下げ幅。

・小麦価格は、先月、22年ぶりの下げ幅を記録した。(ウォールストリート・ジャーナル)

・先月、日経225は26年ぶりの安値に転落。

・アイスランドの株式市場は、先月、81%の大暴落。(marketwatch.com)

バリー・リットホルツ氏(ritholtz.com)は、こう書いている。

「たしかに大幅に売り込まれていた、という事実もあるが、先週の株式市場は悪くなかった。何と言っても11%の上昇だ。」

なるほど、11月を待たずに、既に底値拾いは始まっていたようだ。

(参考にしたサイト:
http://www.ritholtz.com/blog/2008/11/bad-month-to-stop-sniffing-glue/








ボラティリティ指数に好転の兆し


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こんな株が買えるのか ! ?

11月01日

「Trading with TK」というブログがある。TKという私と同じイニシャルということもあって、毎日読むようになってしまったのだが、書いているのは、ニューヨーク証券取引所スペシャリストを務めたケビン・フィーハン氏だ。


オッサン、といった感じのフィーハン氏だが、木曜のブログでこう語っている。(動画だから、書いているのではなくて、本当に語っている様子を見ることができる。)

「頭の切り換えをしなくてはいけない。投資家たちは、ベアマーケットという見方に固執してしまっているが、マーケットは底を打ったと思う。ブレイクアウトは時間の問題だ。」

更に氏は、買い候補として二銘柄を挙げ、実際にチャートを見ながら、なぜ買いなのかを簡単に説明している。下は候補の一つ、First Marblehead Corp. (FMD)の日足チャートだ。



(木曜の終了時点 終値1ドル41セント)

50ドル、100ドルといった株価に慣れている人には、この株価を見ただけで嫌になってしまうと思うが、First Marblehead Corp. (FMD)はニューヨーク証券取引所に上場されている。

繰り返しになるが、氏はチャートを使って、なぜ買えるのかを説明したわけだから、収益などのファンダメンタルズは全く考慮していない。しかし、これだけダウントレンドがハッキリした株が、どうして買い候補なのだろうか?



・先ず、明確なサポートレベル(1)が出来ている。

・買いパターンである、上昇トライアングル(3)が形成されている。

・買いは、木曜の終値(1ドル41セント)近辺。目標株価は4ドル50セント(2)。損切りはサポートレベル割れ(1ドル17セント)。

ということで、翌日金曜、この株を追ってみた。



(10分足)

・金曜の寄付きはAの陰線。(もしフィーハン氏が有名人だったら、大きな窓を開けて、取引が始まったことだろう。)

・最初の30分間は何もなかったが、抵抗線(赤)を上放れたBの陽線の終値(1ドル56セント)で買い。

・思惑が外れて、抵抗線(赤 1ドル49セント)を割ってしまったら損切り。

・上昇するトレンドライン(青)を割った、Cの終値で利食い(1ドル71セント)。

単純計算すると利益は9.6%ほどになるが、言うまでもなく、買い材料になるようなニュースは発表されていない。それに、この株を追っているアナリストは3人だけだから、証券業界では全く注目されていない銘柄だ。

しかし、だからと言って、日足チャートを見た全ての人に、フィーハン氏のように上昇トライアングルが見えたわけではない。おそらく、ほとんどの人たちは、アップトレンドが明瞭にならなければ買うことはないだろう。

ここで、ラリー・ウィリアムズ氏の言葉を思い出した。「誰が見ても、明らかに買いだ、という時点での買いは遅すぎる。買いは、黄信号が青に変わる寸前にするべきだ。」

(情報源:フィーハン氏のサイト
http://www.tradingwithtk.com/2008/10/picking-up-bargains-2-new-ideas-jbl-fmd.html






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