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「ラリー・コナーズ氏(「コナーズの短期売買入門」「魔術師リンダ・ラリーの短期売買入門」)の経営する、TradingMarkets.comでテクニカル・アナリストを務め、現在証券会社に勤務。訳書に、「スイングトレード入門 短期トレードを成功に導く最高のテクニック」(パンローリング)、そして電子書籍「トレード成功のヒント - 米国株式市場の習性と特徴」(パンローリング)がある。」
金曜のマーケットが終了しました。言うまでもなく、今日一番の話題は「日銀のマイナス金利導入」です。この驚きの措置に株は迅速に反応し、世界の株式市場は大幅上昇となりました。 世界の株式市場が大きく跳ね上がり、ビシネス・インサイダーは、こんな写真を掲載しています。 さて、ここで水をさすような、つならないことを一つ挙げます。下は、ダウ平均の日足チャートです。 注目はMACDです。パラメーターは3、10、16に設定してあります。リンダ・ラシュキ氏が有名にした3/10オシレーターですが、シグナルライン(1)とMACDライン(2)の位置を見てください。 シグナルラインはゼロライン(点線)より下にあり、これはダウ平均が売り基調にあることが示されています。今日のダウの大幅上昇で、今までゼロラインより下にあったMACDラインがゼロラインの上に復帰しました。これが意味するのは、空売りチャンスの到来です。 もちろん、今直ぐ空売れという意味ではなく、3/10オシレーターから発せられているメッセージは「空売りの準備をせよ」です。空売りのタイミングのつかみ方は、トレーダーによってまちまちです。ある人はローソク足のパターンからシグナルを得、あるトレーダーはストキャスティクスやRSIから買われすぎシグナルが出るのを待ちます。 空売りの湿った話はやめて、ツイッターで今日見つけた面白いツイートを最後に紹介したいと思います。 「息子が幸せそうに眠っているのは当たり前だよ。この子の今日までの人生は上げ相場の中で育ったのだから。」 (情報源:STOCKS SOAR: Here's what you need to know ツイート)
・ 中国が正式にジョージ・ソロス氏へ警告した。「ソロス氏の人民元と香港ドルへ対する挑戦は、勝ち目のない戦いだ。」 事の発端は、ソロス氏がブルームバーグとのインタビューで語った言葉だ。具体的に人民元、香港ドルという言葉は使っていないが、ソロス氏はこう述べた。「世界的なベアマーケットは、中国が根本的な原因の一つになっている。中国経済は、おそらくハードランディングとなるだろう。」(ビジネス・インサイダー) ・ 中国国家統計局の王保安局長が逮捕された。理由は党の規律に違反したためだ。中国で、こんな理由で逮捕されることは珍しいことではないが、逮捕される前に、局長はこんなことを語っていた。「2015年、中国から国外へ流出した金額は1兆ドルに及ぶ。」 問題は、中国政府が推定していた金額の4550億ドルから大きくかけ離れていたことだ。(ビジネス・インサイダー) ・ 私が生きている間に、原油価格が44ドルを超えることはないだろう。 -- デニス・ガートマン(ガートマン・レター) この発言後、原油は一転反発、約5%の大幅上昇となっています。(15分足チャート) ・ 利食いするのは気持ちのよいことだ。しかし、それは結果的に間違いであることが多い。調査して分かったことは、61%の株投資は20%未満の利益で利食われている。もっと長く保有していれば、投資家たちは、より一層大きな利益を手に入れることができたのだ。 -- リー・フリーマン・ショア(AAII) ・ リスク・オン、リスク・オフの指標としてポピュラーなのは一般消費財のETFと生活必需品のETFを比較したチャートだ。(分子が一般消費財のETF、分母が生活必需品のETF) チャートが明確な右上がりなら一般消費財ETFの方が成績が良く、これはリスク・オンの状態を示す。それとは逆にチャートが明確な右下がりの場合は、投資家たちは生活必需品のETFを好み、マーケット環境はリスク・オフであることが示されている。下が現在の状況だ。見てのとおり、5年間に及ぶ上昇するチャネルの下辺が試されている。下辺割れならリスク・オフ、もしサポートが守られ反発ならリスク・オンだ。(キンブル・チャーティング・ソルーションズ)
・ ヨーロッパの2社のアナリスト、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド( RBS )とソシエテ・ジェネラルは原油の20ドル割れ、そして米国株式市場の75%大幅下落を予想している。更にJPモルガンのアナリストは、上昇は売りチャンスであり下げたところで買うのは間違いだ、と述べている。(CNBC) ・ 最終的な底を形成するには時間が必要だ。本物のベアマーケットは18ヶ月から36ヶ月の長さがあり、現時点でマーケットが底だと判断するのは早過ぎる。-- アダム・サーハン(サーハン・キャピタル) ・ よく聞く言葉に、「個人投資家たちは簡単にパニックしてしまう」、というものがある。現在の不安定なマーケットで、持ち株を手放している個人投資家がいることは確かだが、全体的に見た場合は、多くの個人投資家たちは下げに耐えている。フィデリティ・インベストメンツによると、今年ここまでを振り返った場合、個人投資家たちは口座から資金を引き出すのではなく、それとは反対にもっと資金を口座へ足している。更に、アダム・ナッシュ氏(ウェルスフロント)は、「マーケットが下げているからといって、個人投資家たちはリスクの低い投資へ資金を移動させていることはない」、と述べている。-- ジェーソン・ズワイグ(ウォール・ストリート・ジャーナル) ・ 悲観論者、弱気論者たちの言うことを聞くべきだろうか?答えは「イエス」だ。悲観論者たちが言っているような状況が長く続くことは不可能であり、状況はやがて好転する。言い換えれば、悲観論者の声が大きく聞こえるのは好材料だ。 -- モルガン・ハウセル(The Motley Fool) ・ もちろん、これは後講釈だが、米国株式市場は予想された位置で反発となった。S&P500指数のチャートを見たら簡単に分かるが、マーケットはサポート・ゾーンに下げたところで一転反発となった。株価には記憶があると言われているが、正にそのとおりだ。-- ジョシュア・ブラウン(ファイナンシャル・アドバイザー) ・ 原油の下げ方はまるで最高潮に達したようだ。株や債券市場に大きな影響を与えるだけに、全てのマーケット関係者が原油の動きを監視している。しかし、多くの投資家たちが忘れていることは、原油の下げは昨日今日に始まったことではなく、この2年間で71%も下げている。(BESPOKEインベストメント) ・ 今月の原油市場を見て言えることは、これは事実に基づいた下げというより恐怖が大きな原因となっている。供給過剰、膨大な在庫といった状況が存在することは事実だが、そのようなことは6ヶ月前にも存在していた。同様に、株式市場が最悪なスタートを切った原因も恐怖だ。世界のマーケットが現在示していることは、投資家たちの自信喪失だ。 -- フィル・フリン(プライス・フューチャーズ) ・ ダウ平均とS&P500指数の週足チャートに今年初めての陽線が形成され、投資家たちのムードがやや明るくなった。リッチ・ロス氏(テクニカル・アナリスト)は、「マーケットは目先底打ちとなり、向こう数日間にわたって短期ラリーが展開されるだろう」、と述べている。ロス氏は、「これはあくまでも短期ラリーであり、その後には大きな下げがやって来る」、とも述べている。(CNBC)
木曜のマーケットがそろそろ終了します。下はS&P500指数の日足チャートです。 陽線で終了となりますが、見てのとおり上ヒゲ(1)が目立ち、強さを表すローソク足ではありません。昨日は下ヒゲが極めて長い強気なローソク足でしたが、期待されたような力強いラリーは、残念ながら今日のマーケットでは起きませんでした。 入れた指標は乖離率です。現在の数値はマイナス8.71%を示し(A)、S&P500指数が200日移動平均線から8.71%下へ離れていることを表わしています。位置的には安値をつけた8月(B)、9月(C)とほぼ同レベルであり、平均への回帰ということを考えると、短期反発ラリーが起きてもおかしくないレベルです。 もちろん、乖離率だけを見てマーケットは反発する、と断言することはできません。どんなにS&P500指数が移動平均線から大きく離れていても、原油や中国株式市場が更に大きく下げてしまえば、乖離率に関係なくS&P500指数も下げてしまいます。 米国株式市場は既にベアマーケットに入ったという見方が広がり、投資家たちは、株を保有し続けることに大きな不安を感じていますが全ての株が売られている訳ではありません。こんな不安定なマーケットですが、乖離率を見ることで、資金がどの株へ避難しているかを把握することができます。好例はダウ銘柄のマクドナルドです。 現在の数値は14.31%のプラス乖離です。マクドナルドの株価は200日移動平均線から上へ14.31%離れ、チャートが明確に示すように株価に崩れはありません。ファストフードの最大手、世界でビジネスを展開するマクドナルドは、明らかに資金の避難場所となっています。 業種別に見た場合、プラス乖離が最も大きいのは公益株である水道事業株指数です。 見てのとおり、値動きに崩れはありません。水は生活に欠かすことができないものですから、水道事業株が避難先として選ばれるのは十分に納得できます。現在の乖離率は+5.16%です。 乖離率で判断した場合、資金が大きく流出しているのは海運株です。 上は海運株指数ですが、45.09%という極めて大きなマイナス乖離となっています。世界経済の低迷、特に中国経済の減速がこの業種の不振原因となっている訳ですが、海運に関するこんな報道があります。 タンカーを一日借りる方がフェラーリを借りるより安い 中国の経済成長減速が、貨物船のレンタル料金を暴落させた。1100フィート・クラス(約335メートル)の貨物船のレンタル料金は一日1563ドル、しかしフェラーリF40は5597ドルだ。(ゼロヘッジ) 巨大なタンカーを借りる方が安いというのですから、これはあまりにも極端な話です。だからここが海運株の底だ、と結論はしませんが、将来的な買い候補として海運株をリストに入れておこうと思います。 (参照した記事: It Is Now Cheaper To Rent A Dry Bulk Tanker Than A Ferrari)
あと10日ほどで1月が終了しますが、ここまでのS&P500指数の成績は約8%減という冴えない展開です。こんな状態ですから、好調なのはマーケットが下がると上昇する仕組みになっているベアETFばかりですが、それ以外で目につくものが4つあります。 ・ 長期米国債のETF: +3.96% ・ 金のETF: +2.48% ・ 中期米国債のETF: +2.15% ・ 公共株のETF: +1.89% 強いマーケットならハイテク株やバイオテクノロジー株のETFが人気となりますが、現在買われているのは地味なものばかりであり、正に投資家たちは守備固めに忙しい状態です。言い換えると、投資家たちは株式市場に大きな不安を感じ、この様子は先週発表されたAAIIのセンチメント調査によく表れています。 ・ 「株に強気」、と答えた個人投資家数は2005年4月以来最低の17.9%に転落した。 ・ 弱気論者数は2013年4月以来最高の45.5%に達した。 AAIIのチャールズ・ロットブラット氏は、こう述べています。 歴史的に見て言えることは、強気センチメントが今回のように極めて低い場合、向かう6ヶ月から12ヶ月のS&P500指数の伸び率は、強気センチメントが極めて高い場合より良くなる傾向がある。 株式市場以上に買い手が沈んでいるのは、30ドルをついに割ってしまった原油市場でしょう。しかしウォーレン・バフェット氏のお陰で、そろそろ原油は底が近いのでは、という見方が広がっています。ラケシ・アパッドハイアイ氏(ダイバージェントLLC)は、こんなことを語っています。 バフェット氏がCEOを務めるバークシャー・ハサウェイが、フィリップス66(石油精製会社)株を510万株買い足し、総保有量が6568万株に達したというニュースが先週報道された。言うまでもなく、バフェット氏が石油会社を買っているのだから原油の底が近いにちがいない、と多くの投資家たちが憶測する結果となった。 アナリストたちは原油が80ドルに下がった頃から「ここが底だ」、と言い続けているが、30ドルを割った今日バフェット氏の石油株買いが台頭し、ひょっとするとここが本当に底かもしれない、という見方が広がっている。 バフェット氏の動きを追っている人なら既にご存知と思うが、氏の石油株投資はタイミングが悪い。先ず、コノコフィリップスだ。2007年から買い始めたが、このとき原油価格はピークだった。結果的には、原油が安値をつけた2009年に44%を売却し、残りの株は2013年までに全て売った。後日、バフェット氏はこの投資が間違っていたことを認めている。もちろん、この投資では巨額な損が出た。 その次の間違いはエクソンモービルだ。2013年、原油が高値に達している頃、バークシャー・ハサウェイは86ドルから95ドルでエクソンモービル株を大量に買った。しかし2014年、バフェット氏は株を86ドルから92ドルで売り払い、ほぼ差し引きゼロという冴えない結果に終わった。 過去の成績を見る限り、バフェット氏は石油株に強くない。しかし今回は別だろうか?三度目の正直が実現するだろうか?多くの投資家は、バフェット氏が同じ間違いを3度も繰り返すことはない、と信じている。 前回2回と今回の決定的な違いは原油価格です。現在の価格は極めて低いレベルですから、バフェット氏は、このへんが原油の底だろう、と考えているのではないでしょうか。「しかしバフェット氏は長期投資家だ。直ぐに好転することを期待してはいけない」、ともアパッドハイアイ氏は述べています。 (参照した記事:AAII Sentiment Survey: Optimism At Lowest Level Since 2005 Does Buffett See A Bottom In Oil Prices)
・ 金曜のダウ平均は390ポイント安で終了したが、ザラ場では瞬時537ポイント安という場面があった。この2週間でダウは1400ポイントを超える下げとなり、史上最悪の年明けとなった。 -- ニコール・シンクレア(ヤフー・ファイナンス) ・ 恥知らずな人々で占められる金融機関と政府が、株式市場に迫る危険を警報することはない。もちろん、世界的な景気後退と市場の混乱を警告することもない。しかし事実は、米国には約5年に一度の割合で景気後退が起きており、前回の景気後退が7年前であったことを考えると、そろそろ景気後退がやって来ると考えるべきだ。過去6回の景気後退では、S&P500指数は平均で37%の下落となったが、今度やってくる景気後退ではS&P500指数は平均を超える下落となることだろう。-- マイケル・ペント(ペント・ポートフォリオ・ストラテジーズ) ・ 米国株式市場が既にベアマーケットに入ったという見方に、私は疑問を感じない。米国に上場されている株は、平均で高値から既に25%下落している。小型株指数のラッセル2000は25%の下げ、そしてダウ輸送株指数も25%の下落だ。更に、米国で最大の時価総額を持つアップルは既に30%も下げている。-- ジョシュア・ブラウン(投資アドバイザー) ・ はたしてベアマーケットは既に始まったのだろうか、と議論されているが、頭脳を揃えたネッド・デービス・リサーチによると、典型的なベアマーケットはS&P500指数に属する銘柄の半数が52週高値から20%下げたところで始まる。正に、現在の状況がそれに近い。-- グレッグ・グエントナー(The Daily Reckoning) ・ 小売業界最大手のウォルマートが269の店を閉める。小売店が店舗数を減らすというニュースは珍しくないが、これはウォルマートだ。数十年にわたり、ウォールマートは積極的に店舗数を増やし、競争相手を倒してきた。こんなウォルマートが269もの店を閉めるというのだから、私はとにかく驚いた。 この店舗数削減で約1万の人々が職を失う。売上が低迷している数店を閉めるというのなら納得できるが、もし政府から発表されているように本当に景気が成長しているのなら、269もの店を閉鎖する必要があるだろうか? 事実は、米国経済には大きな危険が迫っている。ウォール・ストリート・ジャーナルによれば、米国の93%の郡は前回の景気後退から回復していない。雇用状況、失業率、経済規模、住宅市場の4つの指標を使って計った場合、全米に存在する3069の郡の中で前回の景気後退から完全に回復できたのは、たったの214郡だけだ。-- マイケル・スナイダー(The Economic Collapse) ・ 水曜のマーケットの大幅下落で、米国株式市場は調整領域に入った。高値から10%の下落が調整と呼ばれているが、同様なことが8月にも起きた。調整自体には問題はない。問題なのは、調整が2度も短期間に起きたことであり、このようなことが起きたのは1929年、2000年、そして2008年の3回しかない。ご存知のように、それらの年は暴落が起きた年だ。-- マイルズ・アドランド(ビジネス・インサイダー) ・ ベアマーケットを必要以上に怖がることはない。なぜなら、ベアマーケット入りが報道される頃には、ベアマーケットは終わりに近づいているからだ。米国株式市場の下げが始まったのは6月23日、既にそれから206日が過ぎている。1900年以来、平均的なベアマーケットの長さは403日だから、約半分のベアマーケットが既に終わっている。もちろん、現時点ではベアマーケット入りはまだ宣言されていない。しかし宣言される頃には、更に多くの月日が6月23日の高値から経過している。-- マーク・ハルバート(ハルバート・ファイナンシャル・ダイジェスト)
反発が来るのを待っていた。 -- スコット・ブラウン(レイモンド・ジェームズ) 続落が心配されたマーケットですが、S&P500指数は一転し、昨日の下げをほぼ帳消しにする強いラリーが展開されています。 上はS&P500指数の日足チャートです(木曜のマーケット終了1時間前時点)。ブラウン氏が言うように、多くのトレーダーは、反発が来るのを待っていました。理由は、S&P500指数がサポートレベル(A)に接近していたこと、それにストキャスティクスが示すように(矢印の部分)、マーケットは売られすぎであったためです。更に、「持ち株を全て売れ」、「マーケットは70%を超える大幅下落になる」、といった極論がマーケット関係者たちからも発表され、投資心理は冷え込んだ状態でした。言い換えると、皆が皆売りに傾いていましたから、そろそろ空売りの買い戻しが起きそうな状況でもありました。 残念ながら、急用のため午前中のマーケットをほとんど見ることができなかったのですが、今朝のマーケットには株の教科書に出てくるようなパターンが形成されています。下はS&P500指数の5分足チャートです。 結論から先に言うと、1、2と数字を入れましたが、これは二番目の安値が1番目の安値より低いダブルボトム(二番底)の買いパターンです。 1は単なる安値ではなく昨日の安値です。今朝の寄付き直後、S&P500指数は売りシグナルとなる昨日の安値を割りました。Aを見て下さい。これはRSI(相対力指数)ですが、S&P500指数とは反対に上昇し、一転反発の可能性を示すダイバージェンスが起きています。買い出動はB、既に割ってしまった1の安値を上回った時点で行います。 その次の買いチャンスはCの高値を越えたDです。Cの高値を突破することでダブルボトム形成が確認されますから、多くの株の本はCの高値突破で買うことを勧めています。BとDの買いチャンスを逃した人たちは、Cの高値がテストされたEで買ったことでしょう。これも多くの株の本に書かれていることですが、株価には上放れた場所に戻って来る習性があり、この戻りが買いチャンスになります。 つまらぬ理屈を書き並べてしまいました。急用だったので仕方ありませんが、今朝はマーケットを見ることができず、なんとなく調子の狂った一日となってしまいました。
月曜のマーケット終了まであと50分、今日も株は売られています。特に話題になっているのは下げが止まらない原油です。WTI原油は5.22%の大幅下落となり、いよいよ20ドル台が見えてきました(現在31ドル43セント)。全く冴えないマーケットにウンザリといったところですが、米国の今日最大の話題はこれです。 水曜のパワーボール(宝くじ)の賞金額が、とうとう14億ドルに膨れ上がりました。円に換算すると164,417,400,000円に相当し、正に一生かかっても使うことが不可能な金額です。 パワーボールは毎週2回行われ、6つの数字を全て当てた人が一等の賞金を獲得することができるのですが、当選者が最近全く現れず、賞金は繰り越しに繰り越しを重ね、ついに14億ドルという信じられない額に達してしまいました。もちろん、米国史上最高額です。 飛行機事故で死ぬ確率の方が、パワーボールに当たる確率より高いという話を聞いたことがありますが、USA TODAYによると、パワーボールに当たる確率は2億9200万分の1だそうです。 この巨額な宝くじに当たった人のために、ヤフーファイナンスには、こんなアドバイスが載っています。 ・ 自分が当たったことは公表しないこと: 各州の規則を調べて、もし可能であるのなら当選したことが公表されないことを選ぶべきだ。名前が報道されてしまうと、ありとあらゆる慈善団体から寄付をしてくれ、としつこく追い回される。 ・ 他の人たちの間違いから学ぶこと: 宝くじなどで大きな金が転がりこむと、多くの人たちは金使いが荒くなり、場合によってはギャンブルや麻薬で人生を狂わせてしまう。 ・ 弁護士とファイナンシャル・プランナーを雇うこと: 一気に大金が転がり込んだ宝くじの当選者は、多くの人たちのターゲットになるから、信用できる弁護士やファイナンシャル・プランナーと相談して富を守ること。 ・ 先ず借金を払うこと: 大金が手に入ってからといって、自分のライフスタイルを急激に大幅に変えてはいけない。 ・ 家族や友人との距離を必要以上に近づけないこと: 金を貸してほしい、と友人や家族から懇願されることだろう。しかし、全ての人に金を貸していたのでは、あなたの富が急速に減ってしまう。 下は、宝くじに当たり人生が大きく狂った一例です。 1997年、ホームデポ(小売店)で働くビリー・ハーレルさんは3100万ドルのテキサス・ロットに当たった。さっそく高級車、高級住宅を自分自身と家族のために買い、そして農場も購入した。教会にも寄付し、クリスマス・ディナー用としてホームレスの人々のために480羽の七面鳥を寄贈したこともあった。荒い金使い、そして個人的な問題も重なり、ハーレルさんは1999年にショットガンで自殺した。「私の人生で最悪の出来事はロットに当たったことだ」、とハーレルさんはファイナンシャル・アドバイザーに語っていたという。 たとえ宝くじに当たっても私は変わりません、と多くの人が言うようですが、実際に当たってしまうと中々そうはいかないようです。2003年、イギリスで宝くじに当たった(ドルに換算すると約300万ドル)キャリー・ロジャーズさんもそんな一人です。「無駄使いはしないで、困っている人を助けます」、と言っていたロジャーズさんですが、友人や家族のために金をどんどん使っただけでなく、何と38万ドルもの大金をコカインに使ってしまいました。最終的には自殺未遂という悲惨な結果です。 お金は極めて重要なものですが、一気に大金を得てしまうと、やはり私たちの価値観は簡単に変わってしまうようです。さて、これからパワーボールを20ドル分買いに行こうと思います。 (参照した記事:Lucky? 13 things to know about record Powerball Here's What to Do If You Actually Win the Powerball Here's 5 People Whose Lives Were Ruined After They Won the Lottery)
・ 2016年の第1週目のマーケットが終了した。S&P500指数は6%の下落、そしてダウ平均は6.2%の下げとなり、2011年9月以来最悪の週となった。上海市場は10%、日本は7%、ヨーロッパは6.7%の大幅な下げとなり、この1週間で世界の株式市場の時価総額は2兆3000億ドルを失った。(マーケットウォッチ) ・ S&P500指数は史上最高値から9%の下落となり、人々は大好きなオモチャを取り上げられた2歳の赤ん坊のように「マーケットは大混乱だ」、と騒いでいる。9%の下落が大混乱だろうか?この6年間で、マーケットは220%も上昇しているのだ。-- JCパレッツ(ALL STAR CHARTS) ・ 最悪なマーケットのスタートで強気センチメントの悪化が続いている。AAIIの発表によると、6か月後の株式市場は高くなっていると思うという強気意見は先週の25.07%から22.17%に減り、これで6週間連続で30%未満となった。明らかに、投資家たちは不機嫌だ。(BESPOKE) ・ このマーケットの下げは買いチャンスではない。新しい年が始まったがゲームは同じだ。低迷が続く中国経済は原油、米国の株式市場に悪影響だ。更に、弱い人民元は世界的な為替戦争に火をつけることだろう。-- リッチ・ロス(Evercore ISI ) ・ マーケットは冴えないスタートを切った。今週のダウ平均は6.2%の下げとなり、ダウ平均を構成する30銘柄で上昇したのは+3.7%のウォルマート(ディスカウント店最大手)の一つだけだ。(USA TODAY) ・ 金曜に発表された米国の非農業部門雇用者数は、予想された20万人を大幅に上回る29万2000人だった。しかし、平均時給は1セント減、前年比+2.5%の予想以下だった。増えたのは低賃金な仕事と臨時の仕事だ。(CNBC) ・ 今回の雇用統計は少し疑わしい。家計調査の数値を見て言えることは、大きく増えたのはパートタイムの仕事だ。-- アート・キャシン(UBS) ・ もし連銀が、金利を引き上げる条件として非農業部門雇用者数に大きな注意を払っているのなら、今年の国債市場は厳しい年になるだろう。-- ビル・グロース(ジャナス・キャピタル・グループ) ・ 誇大妄想狂の金正恩が習近平を無視して核実験を行った。北朝鮮による核実験が続くなら、対抗手段として韓国と日本も核兵器を保有することになるだろう。もちろん、日本と韓国が核で武装するなら中国に脅かされているタイワン、ベトナム、フィリピンも核武装を考慮することだろう。要するに、中国が北朝鮮の非核化に協力しないのなら、中国はロシアからインド、そしてパキスタンから日本という核武装した国々に囲まれることになる。-- パトリック・ブキャナン(政治コメンテーター)
今日も米国株式市場は、ほぼ全面安となりました。 S&P500指数は2.37%という下げの中で目立ったのは、ディスカウント店最大手のウォルマート(WMT)です。 ウォルマートの終値は65ドル3セント、2.33%の大幅上昇です。同業者のコストコ(COST)、ターゲット(TGT)、ダラー・ゼネラル(DG)、それにダラー・ツリー(DLTR)は揃って下げていますから、ウォルマートの今日の上げはますます目立ちます。とうぜん疑問になることは、なぜウォルマートが買われているかということです。「ウォルマートのビジネス・モデルは既に時代遅れ。アマゾンに勝つことはできない」、と投資家たちから嫌われ、下の日足チャートで分かるように株価は低迷が続いていました。 報道されているように、世界的な株安となった大きな原因は下げが止まらない中国株式市場です。木曜のニューヨーク株式市場開始前には、著名投資家ジョージ・ソロス氏の「2008年の金融危機の再来だ」、という見方がマスコミに大きく取り上げられ、投資心理を冷え込ませる一因となったことは間違いないでしょう。「中国は新しい経済成長モデルを見つけることに大苦戦している。人民元の切り下げは、中国が抱える経済問題を世界にばらまいているだけであり、これが金融危機に結び付く」、というのがソロス氏の見方の要点です。 ウォルマートは投資家から嫌われ、低迷が続いていた株ですが、今日のソロス氏の言葉がウォルマートを買う一材料になったと思われます。先月の連邦公開市場委員会で金利引き上げがありましたが、一部の人たちは、「米国経済の減速が見え始めた現時点での利上げは間違っている」、ということを指摘していました。「米国の景気後退は近い、リセッションに陥る」、という少数意見が今朝のソロス氏の発言で大きく注目される結果となりました。 投資家たちはウォルマートを資金の避難場所に選んだのだ。景気が後退する状況では、消費者は割安な品物を揃えているディスカウント店を利用する傾向がある。現に、2008年の金融危機で、ウォルマート株は最も成績が良かった株の一つだ。もし今年、金融危機が起きるようなことがあれば、ウォルマート株は他の株より良い成績となることだろう。(インサイダー・モンキー) 12月16日のFOMCで金利が引き上げられ、その日の10年米国債の利回りは2.287%、そして今日の利回りは2.153%です。正に、大方の予想に反して利回りは下げている訳ですから、国債市場からは米国景気後退の可能性が示唆されている状態です。 (参照した記事:Soros: It's the 2008 crisis all over again Here’s Why These Stocks Are In the Green Today)
過去30年間にわたり、ブラックストーン(世界最大の投資ファンド運用会社)のバイロン・ウィーン氏は10大予想を毎年発表しています。これらの予想は、ウィーン氏自身は半々以上の確率で起きると信じ、一般の投資家たちは、それらが起きる可能性は30%未満であると考える内容です。今年の予想を早速見てみましょう。 1、共和党候補のテッド・クルーズを倒して、大統領選挙は民主党のヒラリー・クリントンが当選する。更に11月の選挙では民主党が勝利し、上院の過半数は民主党議員で占められることになる。 2、今年の米国株式市場は下げ。弱い企業利益、不安定な世界情勢などが原因となって、投資家たちの現金ポジションが大きく増える。 3、数回の金利引き上げが今年予想されていたが、弱い経済成長を受けて、連銀が利上げするのは1回だけ。 4、米国の弱い経済成長、そして冴えない株式市場の展開で、海外からの米株投資が減る。 5、中国経済は辛うじてハードランディングを避ける。経済の低迷が続き、中国の若い世代は満足できる仕事を見つけることができない。 6、難民問題が悪化し、ヨーロッパの国々の対立が顕著になり、欧州連合の存続に危険信号が灯る。 7、弱い世界経済成長を受けて原油は30ドル台で推移する。イランからの追加生産、それに生産制限を拒むサウジアラビアも原油価格の低迷に結び付く。 8、ニューヨークとロンドンの高級住宅価格が大きな下落となる。両市の住宅市場からロシア、中国からの買い手が去る。安い原油が原因となって、中東からの投資家も住宅投資に消極的になる。 9、冴えない米国経済と株式市場が原因となって、米国債(10年債)の利回りは2.5%未満で推移する。資金の避難場所として国債が選ばれる。 10、膨大な赤字と弱い需要で、世界経済の成長は2%以下になる。 番外編: アベノミクスの効果が見え始め、日本は景気後退から脱出する。経済は1%の伸びを記録し、円安は更に進んでドル円は130円に達する。日経はラリーを展開し、22,000を達成する。 (参照した記事:Blackstone's Byron Wien unveils his big surprises for 2016)
明けましておめでとうございます。本年度もよろしくお願いします。 下は、ダグラス・カス氏(ヘッジファンド・マネージャー)のブログから抜粋したものです。 ・ テロリズムが、ひ弱な回復を見せている世界経済を崩す。単発的な事件として終わるのではなく、システマチックなテロ行為が頻繁に起きる可能性がある。このような状況で打撃を受けるのは航空会社、ホテル、テーマパークなどの娯楽施設銘柄だ。 ・ テロリズムはサイバースペースに広がる。主要金融機関へのサイバーテロが、2016年を通じて大きな問題になりそうだ。特に、証券取引所のコンピューター・システムが攻撃され何度もダウンするような事態になれば、米国の証券取引所の信頼度が大きく下がる結果となる。もちろん、サイバーテロはフラッシュ・クラッシュ(数分といった短期間の間にマーケットが大きく下げること)を引き起こす可能性もある。 ・ 中東の石油設備がテロのターゲットになり、原油価格が1バレル60ドルを突破する。売られていたエネルギー株も、このテロ行為で上昇に転じる。 ・ 米国は景気後退に陥り株は大幅に下げる。米国の経済回復、成長が始まってから既に70カ月が経過し、これは米国史上最も長いものの一つだ。1971年以来米国は6回の景気後退を経験し、S&P500指数は平均で36%の下落となった。2016年には景気の後退が予想され、S&P500指数は20%の下げとなることだろう。 ・ 連銀が2016年に金利を引き上げることはない。2015年の金利引き上げが間違いであったことが証明されるだろう。 ・ 中国とロシア経済の低迷が続く。中国の実質GDPの成長率は5%を割る。失業率は上昇し各地で暴動が起き、ソーシャル・ネットワークは政府の厳しい監視下におかれる。軍は南シナ海進出に、よりいっそう積極的になるだろう。 原油価格上昇に関係なく、ロシア経済は大きく崩れる。プーチン大統領は道理に合わない報復的な政策を推進することだろう。 ・ 欧州連合の崩壊が始まる。難民問題の解決に失敗し、ドイツのメルケル首相は辞任する。ヨーロッパの国境は閉ざされ貿易がストップしてしまう。ギリシャなどの周辺国家への経済的援助もなくなり危機が再度訪れる。イギリスは欧州連合から去ることだろう。 ・ 米国の住宅市場、そして自動車産業の大幅下落が始まる。手頃な価格から大きくかけ離れてしまった住宅価格は5%を超える下げとなる。住宅ローン金利は上昇し、下げ続けていた失業率は底打ちとなる。自動車ローン金利の上昇、ローン支払い滞納者数の大幅上昇、そしてパーソナル・モビリティ車の予想より早い台頭で、自動車株は2016年最も成績が悪いセクターになる。 (注: カス氏は買いよりも売り手として知られています。) (参照した記事: 15 Potential Surprises for 2016)
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