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「ラリー・コナーズ氏(「コナーズの短期売買入門」「魔術師リンダ・ラリーの短期売買入門」)の経営する、TradingMarkets.comでテクニカル・アナリストを務め、現在証券会社に勤務。訳書に、「スイングトレード入門 短期トレードを成功に導く最高のテクニック」(パンローリング)、そして電子書籍「トレード成功のヒント - 米国株式市場の習性と特徴」(パンローリング)がある。」
卓越した相場観で知られるボブ・ファーレル氏が「10の投資ルール」の中で指摘していることだが、全ての専門家の意見(予想)が一致する時は、それ以外のことが起きる。 -- バリー・リットホルツ 10の投資ルールをさっそく見てみましょう。 1、マーケットは平均水準へ回帰する: 株価が同じ方向に永久に動き続けることはない。相場のムードに私たちは押されてしまうが、マーケットの全体像を見失ってはいけない。 2、マーケットが大きく一方向に動いた後には、それとは正反対な大きな動きがやって来る: 大幅上昇した株価は単に元の値段に戻るだけでなく更に大幅下落するものだ。 3、行き過ぎが永久に続くことはない: これがホットな株だ、これがスターだ、と人々は流行りの株に飛び付く。しかし、結果はいつも同じだ。株価は極めて割高なレベルまで買われるが、やがて投資熱は冷めて株価は超割安なレベルまで売られる。時代は変わっても投資心理は変わらない。 4、行き過ぎなマーケットは更に行き過ぎになる: 株価が大幅に上昇しても、株価は高値圏で横ばいして割高感を解消できる、という意見がある。しかし事実は、買った株は売らないと利食うことができない。高値圏での利食いの売りは更なる売りを呼び、最終的に訪れるのは大幅下落だ。 5、マーケットの天井で大衆は最も積極的に株を買う: それとは反対に、マーケットの大底では、大衆は株を全く買わない。だから逆張り的な考え方が重要なのだ。 6、相場を支配しているのは欲と恐怖: 投資家の最大の敵は自分自身だ。たとえ長期的なゴールを持って投資していても、欲と恐怖に負けて、自分で決めた目標を簡単に変えてしまう。 7、幅広く買われているマーケットは最も強く、一部の銘柄だけが買われているマーケットは弱い: 強さは数字で理解することが大切だ。全てのセクターが幅広く買われている相場の上昇を止めるのは極めて難しい。 8、ベアマーケットには3つのステージがある: 1、厳しい下げ 2、反射的な一時的な反発、3、長期に渡るファンダメンタルのダウントレンド。 9、全ての専門家の意見が一致する時は、それ以外の結果が待っている: 皆が皆強気なら、あとどれ程の買いが続くだろうか?それとは反対に全ての人が弱気なら、あとどれ程の売りが残っているだろうか?大衆と逆に行動することは利益に結び付く。 10、楽しいのはベアマーケットではなくブルマーケットだ: 言い換えると、買うことばかり考えている投資家が利益を上げることができるのは、マーケットが上昇しているときだけだ。 (参照した記事:Bob Farrell’s 10 Rules for Investing)
モーガン・ハウセル氏の今朝のコラムは、チャーリー・マンガー氏を取り上げています。 チャーリー・マンガー: ウォーレン・バフェットが会長を務める投資持株会社バークシャー・ハサウェイコーポレーションの副会長。投資家。91歳 (ウィキペディア) マンガ―氏はデイリー・ジャーナルからインタビューを最近受け、ハウセル氏は、このように要約しています。 ------------------------------------------------------------------------ もしあなたが投資家なら、マンガ―氏が話をしているときは、今やっていることを中断して氏の話を聞くべきだ。今回のインタビューで、氏は重要なことを語っている。 「私が人生で成功できたのは知性や知能によるものではない。私が成功できたのは、長期的な視野で物事を見続けることができたからだ。」 私たち個人投資家が、機関投資家に勝つために持っている唯一の武器は時間だ。ほとんどの人たちは向こう数ヶ月のことしか考えていないから、もし数年先のことまで考えて投資できるなら、単に知識や情報だけで投資している人たちに勝つことができる。 「金融業界の5%は理性的な人たちで占められ、残りの95%は呪術師と祈祷師だ。」 金融業界の専門家たちの言うことは、とにかく間違いだらけだ。しかし、そんな事にもかかわらず、私たちは彼らの意見をいつも求めている。 「どうしても上手くいかない、とほぼ絶望的な状態なら、無理して努力を続ける必要は無い。」 忍耐強い努力は大切なことだが、状況を無視した単なる頑固な努力は意味がない。 「多くの人たちは、自分が賢く見えるように行動する。私の場合は、馬鹿なことをしないように気をつけている。」 ナポレオンは、「戦場という極めて厳しい状況で、あたりまえな事をできるのが優れた兵士だ」、と語っている。投資の場合も同じだ。 「間違った動機は間違った行動を生む。」 ウォール街の強欲な銀行家たちを批判する人が多い。しかし、もしあなたが彼らと同様な年俸を約束されたら、あなたも彼らと同じことをするだろう。 「誰でも簡単にできることに大した価値は無い。」 大きな成功を獲得したければ、普通の人たちが耐えることができないことを耐える必要がある。例を挙げれば、長期間に渡る下げ相場だ。 「資産を増やしたければ、良い投資チャンスが来たときに直ぐ行動できるように、1000万ドルの現金を常に用意しておくことだ。」 もちろん、私たちには1000万ドルの現金は無い。しかし、マンガ―氏の言葉が教えてくれることは、私たちはカン違いしているということだ。現金は利子を稼ぐための道具ではなく、私たちに多くの選択肢を与えてくれるものだ。 (参照した記事:Munger's Advice on Shamans, Humility, and Attention Spans ウィキペディア)
あと1時間ほどで水曜の米国株式市場が終わります。ダウ平均は200ポイントを超える下げとなり(マイナス1.27%)、本格的な調整がいよいよ始まったのだろうか、と心配している人たちも多い事と思われます。 下のチャートは、昨日のマーク・ハルバート氏のブログに掲載されていたものです。 このチャートが示していることは、マーケットの天井で多くの人たちが株を目一杯買っていたということです。売買タイミングを重要視するマーケット・タイマーたちは、2000年3月のブルマーケットの天井(A)で、資金の約70%を株に割り当てていました。正に、極めて強気な姿勢であり、言い換えると、マーケット・タイマーたちは、そこが天井であるとは全く疑ってはいませんでした。 ハルバート・ファイナンシャル・ダイジェストはマーケット・タイマーたちの意見調査を行っている。Aのピークで、「ここが天井だ」、と宣言したマーケット・タイマーは何人いたかご存知だろうか?答えはゼロだ。もっと正確に言えば、マーケットの天井では更に買いポジションを増やしたマーケット・タイマーも現れ、株がポートフォリオを占める割合は数年間見たことのない高いレベルに達した。正に、ベアマーケットが目前に迫っていることなど誰も知らなかったのだ。 -- マーク・ハルバート ハルバート氏によると、2000年の米国株式市場の天井では、マーケット・タイマーたちはこんなことを語っていました。 ・ 全ての指標から得られる答えは、マーケットの一時的な下げが終わり、これから積極的な買い手がマーケットに参加してくるということだ。 -- (バート・ドーメン 2000年3月22日) ・ 最近のマーケットを観察して言えることは、インターネット株の健康状態に問題は無い。-- (カールトン&ティモシー・ラッツ 2000年3月27日) ・ 来週のマーケットはやや下げ方向、または方向性を欠く動きとなるだろう。しかし、ここが天井になることはない。全体的な上昇基調に変化は無く、マーケットは夏に向かって上昇が続くことだろう。 -- (スティーブン・トッド 2000年3月24日) ・ インターネットの成長がストップすることは有りえない。100%買い姿勢を継続だ。 -- ドナルド・ロー 2000年3月24日) 現在の米国株式市場は天井の形成中である、と断言する人がいることは確かですが、それは少数であり、彼らはそんなことを過去3年間言い続けています。正しい相場観を持つことは大切と思われますが、プロでさえ目先の相場の動きを正確に予測することができないのが現状です。ハルバート氏は、こう語っています。 世の中には、優れた投資アドバイザーがいることは確かだ。彼らが優れているのは、彼らが株価やマーケットの予測を正確にできるからではない。彼らが優秀な成績を上げることができたのは、予期せぬ事態に直面した時、素早くそれに対応できる手法と能力があったからだ。 (参照した記事:You won’t know the bull market is over until the bear is here)
ダウ平均は1万8000に戻り、ナスダックは5000を突破、小型株指数のラッセル2000は新高値を記録した。海外では日経は2万レベルに急速に迫り、ドイツのDAXは初めて1万2000を超えた。中国の株も同様だ。上海総合株価指数は2月の安値から16%も上昇している。(The Fiscal Times) 好調な株式市場が続いていますが、何が買い材料となっているのでしょうか?ノーベル経済学賞を受賞したロバート・シラー氏は、こんな説明をしています。 株が買われているのは、人々が株式市場に興奮し楽観的になっているからではない。現在の株式市場に起きているのは投資のニュー・ノーマル・ブームだ。全ての要素は揃っているが、一つ欠けているものがある。人々は、株式市場の将来を楽観視などしていない。現在の株式市場を押し上げているのは楽観的な見方ではなく、基盤になっているのは「恐怖」だ。 アメリカの場合、そんな感じだと思います。ナスダックは5000を突破、小型株指数は史上最高値を記録、と明るいニュースが最近報道されているのですが、人々はそんなことに全く興味は無い、といった様相です。1990年代のバブルの時は皆が興奮し、次々とデイトレーダーが誕生したものでした。とにかく、全員参加型のマーケットが展開されている状態でしたから、大学生からお年寄りまでが株の話をしていました。 繰り返しになりますが、今日のマーケットには人々の熱狂的な姿を見ることはできません。私のように株をトレードしている者だけがマーケットの話をするだけで、友人たちはマーケットの事など話題にもしません。正に、シラー氏が言うように「ニュー・ノーマルな投資ブーム」です。ファンド・マネージャーたちは、将来を楽観して株を買っている訳ではありません。下のチャートを見てください。 1はiShares MSCI ACWIというETFの値動きが示されています。このETFは米株、日本株、ヨーロッパ株、中国株、と世界的に広く投資しています。2の赤い線は予想される1年先の一株利益です。円で囲った部分(3)、最近の様子を見てください。ETF価格は上昇が続いていますが、予想される一株利益は明らかに下げ方向です。将来的な見通しが暗い中での株高ですから、The Fiscal Timesはファンダメンタルズが無視され、今日の株高原因は世界の中央銀行による市場への資金注入である、と結論しています。シラー氏は「恐怖」が買い材料と述べていますが、中央銀行という強い味方がついている限り株の上昇は続く、現時点では株の暴落などありえない、とファンド・マネージャーたちは安心しているように見えます。 上記したように、今日のマーケットには興奮する大衆の姿は見えません。しかし何かのキッカケで大衆がマーケットに大々的に戻って来たら、これから最後の買いのクライマックスが起きる可能性があると思われます。 (参照した記事:ROBERT SHILLER: It's not euphoria driving this stock market boom — it's fear Forget the Fundamentals, This Market Is About Just One Thing)
トレードで損が出た場合、あなたはどのように対処するでしょうか?トレーダーコーチとして知られるブレット・スティンバーガー氏は、次の三つのタイプをあげています。 1、トレードの株数を増やして、とにかく損を早く取り戻そうとトレードを継続する。 2、敗けた嫌な気分を解消するために、しばらく休憩する。場合によっては、翌日までトレードを再開しない。 3、敗けた後は直ぐにトレードに戻らない。先ず、なぜ損が出たかを徹底的にトレードを分析し、答えが得られたらトレードを再開する。 ご察しのとおり、口座資金のほとんどを失ってしまうのは1のトレーダー、最終的に成功するのは3のトレーダーです。 「感情をコントロールし、禅僧のようにいつも平成な気持ちでトレードに臨むことが大切だ」といったことが一般的に言われている。しかし私が見る限り、成功しているトレーダーには「勝つのだ、利益を上げるのだ」という極めて強い情熱がある。敗けた場合は普通のトレーダーのように感情的になるが、違いは失敗から学ぶことを決して忘れないということだ。 トレードだけに限らず、失敗から学ぶことの大切さは多くの人たちが指摘していることですが、スティンバーガー氏は失敗の頻度に関するこんな実例を紹介しています。 学生たちに粘土で壺を作ることが命じられた。学生たちは二つのグループに分けられ、Aグループの学生には、とにかく素早く沢山の壺を作ることが命じられ、Bグループには質の高い壺を作ることが命じられた。 テスト期間が終了し作品を調べた結果、面白いことが分かった。芸術的に優れた作品を作ったのは、量産が命じられたAグループの学生たちだった。質を重要視することが命じられたBグループの作品は確かに間違いは少なかった。しかし、あまりにも時間をかけてゆっくり壺を作ったから、とうぜんの結果として作品数は少なかった。 質よりも量が重要視されたAグループは、とにかく沢山の壺を作り、もちろん間違いが目立つ失敗作も多かった。しかし量産したお陰で、学生たちは何度も練習することが可能になった。前回は失敗してしまったから今回は気をつけてやろう、と学生たちは良い作品を生み出すために必要な経験を積むことができたのだ。 なかなか興味深い話だと思います。「トレードは慎重に行うべきである」、という言葉に同意する人が多いと思いますが、石橋を叩いて渡るようなトレード態度では肝心な数をこなしてトレード経験を積むことができません。とにかく積極的にトレードをすること、そして損が出た場合は3番めのトレーダーのように、なぜ損が出たかを突き止めることが大切です。 「人生はスポーツ・トレーニングと同じである」、とスティンバーガー氏は言います。 もしあなたが筋肉トレーニングをしているなら、軽いバーベルをいつまでも使い続けるようなことはしない。更に10キロ、そして更に10キロと重さを増やしていく筈だ。重さが増えると軽い時のように何回も持ち上げることはできない。しかし、そこでダメだと挫折するのではなく、重くなったバーベルは新チャレンジだと前向きな姿勢を持つことが必要だ。最初から簡単に成功できる人などいない。先ず失敗すること。なぜなら、失敗無しで技術を向上させることは不可能だからだ。 (参照した記事:Turning Setbacks Into Successes)
上のチャートにはユーロ・ドルの1999年からの推移、そしてゴールドマン・サックスの予想が示されています。水色の影がついている部分は、ドルがユーロに対して上昇しているドル高の期間です。 現在のユーロ・ドルの為替レートは1ユーロ=1.0575ドルですが、ゴールドマン・サックスのアナリストは、ドル高はまだ当分の間続くことを予想しています。下が予想です。 3ヶ月後: 1ユーロ=1ドル2セント 6ヶ月後: 1ユーロ=1ドル 12ヶ月後: 1ユーロ=95セント 2016年末: 1ユーロ=85セント 2017年末: 1ユーロ=80セント ということで、向こう2年間で、ユーロは更に24%の下落が予想されています。 既に報道されていることですが、強いドルは米国際企業の利益に悪影響となりますから、アナリストたちは米国際企業の株を避けることを勧めています。下は、いくつかの例です。 ・ イーベイ(eBay): 今年の利益は6億ドルの減少となることが予想されている。 ・ アマゾン・ドット・コム: 収益は既に9億9500万ドル減となり、今四半期の売上高は約5%の減少になりそう。 ・ プロクター・アンド・ギャンブル: 今年の利益は10億ドルを超える減少になりそう。 他にもIBM、グーグル、マクドナルドの経営陣が強いドルの弊害について語っています。 強い米国経済がドル高の原因だ、という人たちがいるが、私は必ずしもそうだとは思わない。米国経済は、極めて強いと言えるような経済成長を展開していない。他国と比較すると、ヨーロッパとアジア経済の低迷が、あまりにも目立つのだ。 -- クリス・ミーカム(コーナーストーン・ウェルス・マネージメント) アジアと欧州の経済がパッとしないのなら米株を買った方が良いと思うかもしれませんが、アナリストたちが実際に勧めているのは、割安な日本とヨーロッパの株です。米国のブルマーケットは既に7年目に入り、ドル高、割高、差し迫る金利引き上げなどを考えると、現時点では積極的に米株を買うことができない状態です。 もちろん、全ての米株が買えない訳ではありません。現に、ゴールドマン・サックスのデービッド・コスティン氏は、利益のほとんどを米国内であげている企業の株を買うことを推奨しています。たとえば、大手銀行のウェルズ・ファーゴ、ソーラー・エネルギーのファースト・ソーラー、確定申告ソフトで知られるイントゥイット、鉄道のユニオン・パシック、小売店のダラー・ジェネラル、そして医療保険会社ユナイテッド・ヘルスなどです。 繰り返しになりますが、ドル高は米国際企業の収益に悪影響です。記録的な決算を発表したアップルのCFO(最高財務責任者)によれば、このドル高がなければクリスマス・シーズン四半期の売上高は更に4%ほど高くなっていただろうとのことです。 約2ヶ月前ですが、ビジネス・インサイダーは、こんなことを指摘しています。 米国の国際企業は強い向かい風に直面している。5ヶ月前、ヨーロッパの人々は1000ドルの米国製品を745ユーロで買うことができた。しかし今日、同じ製品を買うために、ヨーロッパの消費者は900ユーロが必要だ。たった5ヶ月で、米国製品は21%も値上がりしてしまったのだ。 ゴールドマン・サックスによれば、S&P500指数に属する企業の売上の33%は海外からのものです。18日に発表されるFOMC(連邦公開市場委員会)の声明文から「辛抱強い」という言葉が削除されることが予想されていますが、もしそうなると更なるドル高となる恐れがあり、企業はいっそう強い向かい風にさらされることになります。「辛抱強い」の削除は、イエレン議長が更なるドル高を容認していることになりますから、18日のFOMC終了後の為替市場の動きに注目です。 (参照した記事:Buy American? Goldman Says Ride The Wave Of Dollar Strength Goldman Sachs has a stunning new forecast for the euro How the Strong Dollar Affects Investments Apple Just Reported A Record Quarter, But Analysts Wanted To Talk About Only The US Dollar — Here's Why)
来週17ー18日はFOMC(連邦公開市場委員会)です。 今月のFOMCで米FRBは金利のフォワードガイダンスにおける「辛抱強い」との文言を削除するかどうかに焦点が集まる。万が一、今回の会合で文言が削除された場合、6月または9月に利上げを開始する選択肢が広がると見られている。(フィスコ) ということで、焦点は「辛抱強い」という言葉が声明文から消えるのか、それとも残されるのかということになる訳ですが、ロイターはそれを見出しでこう表現しています。 金利引き上げを明確に示唆しているのはドル指数だ。(TheStreet) 下は、ドル指数に連動するETFの週足チャートです。急激な上昇が続き、投資家や投機家たちは近い金利引き上げを明らかに予想しています。 このチャートが意味することは、皆が皆ドル買いに傾いているということになり、ドル売りなど全く考えられないといった状態です。 もし、「辛抱強い」という言葉が引き続き文面に残されれば、株式市場は更に大きく上昇することになるだろう。しかし、もし「辛抱強い」が削除となれば株は売られ、ドルは現在のレベルから更に上昇するだろう。(TheStreet) 次に、ドル指数に連動するETFの日足チャートも見てみましょう。 入れた赤い線は20日平滑移動平均線、そして下に入れたはのは、ETF価格が20日平滑移動平均線からどの程度離れているかを見る乖離率です。 1、2、3、4で分かるように、ETF価格が2%ほど20日平滑移動平均線から離れると、そこが一時的な天井となりました。しかし最近はAとBが示すように、3%を超えるレベルまでETFが買われるという以前とは違った状況になっています。 上のチャートから一つだけ確実に言えることは、離れ過ぎたETF価格は、遅かれ早かれ20日平滑移動平均線に必ず戻ります。もし「辛抱強い」が文面に残れば、今までドルを買っていた人たちはどう動くでしょうか?価格はこれだけ乖離した異常な状態ですから、買いポジションを一旦利食うのではないでしょうか?場合によっては利食いの売り殺到、といった事態も考えられますから、18日のFOMCは正に注目です。 (参照した記事:NYの視点:来週は日米の金融政策を睨んだ展開へ Investors in 'patient panic' over Fed language Ready for Next Week's Fed Meeting? Expect Volatility Ahead)
ドーナツと聞くとホーマー・シンプソンが頭に直ぐ浮かんできます。 糖分が多すぎる、太るから嫌だ、ダイエットの敵だ、とドーナツを批判する人が多いことで分かるように、アメリカ人にとってドーナツはかなり誘惑性の高い食べ物です。さて、今朝話題になったのはクリスピー・クリーム・ドーナツなのですが、先ず下の写真を見てください。 新ドーナツです。マイナー・リーグの野球チーム、ウィルミングトン・ブルー・ロックスの球場で、クリスピー・クリームはドーナツ・ドッグを販売することになりました。 米国で、野球とホットドッグは切っても切れない関係です。言い換えると、ホットドッグを売っていない球場など考えられません。 クリスピー・クリームが今回販売することになったのは、ドーナツとホットドッグを合体させた画期的(?)な食品です。ホットドッグが甘いドーナツに単に挟まれているだけでなく、アメリカ人が大好きなベーコンも添えられています。正に想像を超える夢の逸品です。 現時点では、このドーナツの名前はまだ決まっておらず、ウィルミングトン・ブルー・ロックスのサイトで名前が募集されています。 こんな名前はどうだろうか?「自殺的スクイズ」 -- ポール・ラモニカ(CNNマネー) 水曜のマーケット終了後、クリスピー・クリーム・ドーナツは予想以下の決算を発表し、株価は現在7%の大幅下落となっています。ラモニカ氏のよると、クリスピー・クリームのガッカリな決算は、これで4四半期連続です。 クリスピー・クリームの株主にとって唯一の救いは、ライバルのダンキン・ドーナツの業績はクリスピー・クリーム以上に悪いということだ。 ラモニカ氏は、クリスピー・クリームの決算は、皆が思っているほど悪くないという見方をしています。 全体的に見た場合、第4四半期の売上は11%の上昇だ。それより更に重要な既存店の売上は7%も向上している。これらの数字を無視するべきではない。 ベラス・キャピタルのブライアン・ソジ氏は、こう述べています。 米国消費者の健康志向が高まっている。こんな要望に応えるため、多くのファストフード店は抗生物質を含まない鶏肉や牛肉の使用、そして有機野菜のサラダなどをメニューに揃えている。こんな時世の中で、これだけの売上を上げているクリスピー・クリームは注目だ。 下は、クリスピー・クリームの日足チャートです。 Aで分かるように、ガッカリな決算が売りを呼び、株価は上昇するトレンドラインを割りました。言い換えると、トレンドが上げ基調から下げ基調に変化した訳ですから、ここからの基本的な姿勢は売りです。分かりやすい空売りの場所は二つあります。 1、サポートライン(B)割れを合図に空売る。 2、もしここから株価が回復した場合、既に割った上昇するトレンドライン付近(A)で空売る。 さて、球場で販売が始まるドーナツ・ドッグは当たるでしょうか?ラモニカ氏は、こう語っています。 塩味と甘さをミックスしたドーナツ・ドッグがヒットなら、世界に980あるクリスピー・クリーム店に、この新ドーナツが登場する日が来るかもしれない。 私はドーナツ大好き、ホットドックも大好きです。しかし、二つを合体させたドーナツ・ドッグには大きな違和感を感じます。 (参照した記事:Krispy Kreme has a bacon hot dog donut. Yum or yuck? Krispy Kreme (KKD) Stock Lower in After-Hours Trading Today Following Earnings, Revenue Miss)
下はマネービートからの抜粋です: ・ 最近11週間で、79億ドルに及ぶ新規資金が日本株のファンドに流入した。この金額は、前回の11週間の6倍に相当する。 ・ 短期的に見た場合、日本株は良い投資先だ。しかし高齢化する社会、人口などを考慮すると、日本株には長期的に投資できない。 投資期間は向こう9ヶ月から1年だ。 -- トニー・ロス(ウィルミングトン・トラスト) ・ 日本株は米株より割安だ。安部首相は日本経済とマーケットを刺激するために動いている。 ・ 2012年の中頃の水準から日経平均は2倍以上の成長となった。しかし現在のレベルは、1989年のレベルのまだ半分以下だ。 ・ ゴールドマン・サックス・プライベート・ウェルス・マネージメントは日本株に強気だ。現に、米株以外でゴールドマンが勧めているのは日本とスペインの二国だけだ。「日本が完全に好転したとは思っていない。しかし、今年の日本株にはあと12%ほどの上昇が期待できる。とにかく、日本株は割安だ」、とマシュー・ウィアー氏は語っている。 ・ 日本企業の利益、キャッシュ・フロー、ブックバリューなどを考慮して計算すると、現在の日本株は1970年代、1980年代より割安だ。 ・ 予想される利益を使って日本株のPER(株価収益率)を計算すると14.7倍という答えが出る。この数値は10年平均の15.8倍より低い。日本株は割安だ。 ・ 割安だけが日本株の魅力ではない。安部首相の努力も買い材料だ。 ・ 日銀も買い材料だ。FRBの政策が米国株式市場の上昇に大きな原動力となったように、日銀の金融政策も東京株式市場を大きく上昇させる結果になるだろう。 ・ 更に、予想を超える日本株買いを行っているGPIFの存在を忘れてはいけない。 (情報源:U.S. Money Managers Warm Up to Japanese Stocks)
「日曜からアメリカは夏時間になります」、とツイートしたら、Kawamuraさんからこういう返答が来ました。 日本からアメリカの株をトレードされている方々を何人か知っていますが、皆さんKawamuraさんと同意見です。 夏時間にするというのは、時計の針を1時間進めることですが、具体的に言うと、日曜の午前2時に時間が午前3時に変わります。日本に在住されている人たちには、この1時間の違いというのは、かなり大きいようです。冬時間の場合、ニューヨークの株式市場は、日本時間の午後11時半が開始になります。しかし夏時間に変わると、開始時間は午後10時半になるので、やはり時間的な余裕が生まれるようです。 さて、金曜にアップルのダウ銘柄入りが発表されましたが、マーケットはそれを祝うのではなく、逆にダウ平均は1.54%のやや大きめな下げとなりました。米国株式市場は既に6年に及ぶブルマーケットが続いていますから、金曜の下げを見た人たちは、「これはアップルダウ銘柄入り天井だ!」、と冗談まじりに語っています。 アップル株は多くの投資家に利益をもたらせましたが、高値更新が何度も繰り返されると、そろそろここが天井だ、と思って持ち株を売却してしまうといったことが起きます。確固たる理由がある訳ではないのですが、「連続上昇=売り、急騰=売り、大幅上昇=売り」、といった考え方が私たちの頭の中には存在します。極めて簡単に言うと、「高いものは買わない」という考え方が人間にはある訳ですから、高値更新で買うのは言うことは簡単でも実行するのは難しい方法です。 高値更新で買う、過熱したところで買う、という方法の一つにストキャスティクス・ポップがあります。アップルの日足チャートで説明します。(ストキャスティクス・ポップを有名にしたのは、ジェイク・バーンスタインさんだっと思います。) ストキャスティクスのパラメーターは14、3、3、そしてAの点線は買われすぎレベル(75)、Bの点線(25)は売られすぎレベルを示します。一般的に言われていることは、売られすぎレベルで買い、買われすぎレベルに入ったところで売却します。 ストキャスティクス・ポップの場合は、ストキャスティクスが75の買われ過ぎレベルを突破したら買い、75を下回ったところで持ち株を売却します。たとえば、1の75突破は買いシグナル、そして2の75を割ったところが売却シグナルです。(3の買いと4の売り、5の買いと6の売りは失敗例。7の買い、8の売りは成功例です。) 繰り返しになりますが、過熱したものを買ってはいけない、という一般的な考え方に逆らう方法なので、ストキャスティクス・ポップを実際に実行するのは中々難しいです。(注: ストキャスティクス・ポップは5分足、30分足などにも使えます。) (情報源: Kawamuraさんのツイート)
投資家から完全に忘れられた、と言ったら大袈裟かもしれませんが、それに近い状態にあるのがレアアースのETFです。 上はレアアースのETF、Market Vectors Rare Earth Strategic Metals (REMX)の週足チャートです。現在の価格は、たったの20ドル台、2011年の110ドルから大幅に下落しています。 レアアースで思い出すのは、何と言っても2010年9月に起きた尖閣諸島中国漁船衝突事件です。中国政府は報復措置として日本へのレアアース輸出差し止めを行い、日本は最終的に中国側の要求を飲まされる形となりました。 しかし、この尖閣問題のお陰で、「中国はゴロツキ国家である」というノーベル経済学賞を受賞したポール・クルーグマン氏の記事がNYタイムズに掲載され、ルールを守らぬ横暴傲慢な中国には世界のリーダーになる資格は全く無いことが再確認されました。 その後のレアアースですが、去年10月、JB PRESSに「中国のレアアース支配に陰り」、という記事が掲載されています。 米国防総省の元アドバイザーによると、中国がレアアース(希土類)の国際市場における支配を維持する可能性は低いという。ユーザーがレアアースの消費の効率性を高めるとともに、代替的な調達先を見つけたためだ。 正に、2010年に実施された中国によるレアアース輸出制限、供給量制限が警鐘となり、世界の国々は中国以外のサプライヤーを求める結果となった訳です。 さて、レアアースのETFは冴えない状態が続いていますが、短期的には興味深い現象が起きています。日足チャートを見てみましょう。 下に入れた指標は、パラメーターを3、10、16に設定したMACD(310オシレーター)です。このオシレーターについては何度か説明しまたが、現在出ているのは買い準備シグナルです。 ・ シグナルライン(A)はゼロライン(点線)より上で推移している。(シグナルラインがゼロより上にある場合は買い基調。) ・ ゼロラインより上で推移していたMACDライン(B)がゼロラインを割って、買い準備シグナルが出た。 注目は、サポートになる可能性がある青い水平線(1)です。もちろん、このまま下落が続いて線を割ってしまうことも考えられますが、位置的には押し目買いのチャンスが近づいています。 (注: このETFの出来高は極めて少ないので、デイトレードできるような銘柄ではありません。) (参照した記事:中国のレアアース支配に陰り 尖閣諸島中国漁船衝突事件 中国にはリーダーになる資格は無い)
3月のマーケットに関する、こんな記事があります。 「1951年以来、大統領選挙前年の3月は、ほぼパーフェクトな記録」 米国のブルマーケットが始まってから既に6年が経過し、特に今日のマーケットでは、ナスダック総合指数が、ついに5000に戻ったと大きく報道されています。 米ナスダック指数一時5000台 15年ぶり高値圏 (日本経済新聞) さて、選挙の前の年の3月は、ほぼ完璧な成績と言うことですが、下の表はAlmanac Traderに掲載されていたものです。 正に、ほぼ完璧な成績です。たとえばDJIA(ダウ平均)ですが、1951年以来、マイナスになったのはたった3回だけ。勝率(% Up)に直すと、選挙の前の年の3月は81.3%の確率で上昇し、平均上昇率(Average)は+2.2%です。 ・ S&P500指数: 勝率(81.3%)、平均上昇率(+2.1%) ・ ナスダック総合指数: 勝率(90.9%)、平均上昇率(+3.5%) ・ ラッセル1000指数(大型株指数): 勝率(100%)、平均上昇率(+2.4%) ・ ラッセル2000指数(小型株指数): 勝率(100%)、平均上昇率(+3.2%) 最も上昇率が高いのはハイテク株の多いナスダック総合指数、そしてその次は小型株指数のラッセル2000ですから、今月は小型ハイテク株が良いかもしれません。 もちろん、警戒論も出ています。 上のチャートはヤフー・ファイナンスに掲載されていたものですが、赤い線は予想される米国企業の一株利益、そして青い線は米国GDPの推移です。見てのとおり、予想される一株利益は既に下げに転じていますから、当然の結果としてGDPに大きな伸びを期待することはできません。言い換えると、現在の米国株式市場は、悪化が予想される企業利益という状態での高値更新ですから、ここでの超積極的な買いは危険と思われます。 (参照した記事:米ナスダック指数一時5000台 15年ぶり高値圏 Why the ‘Smart Money’ Is Bailing Out of the Bull Market Pre-election year March, nearly perfect record since 1951)
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