鎌田傳の「South Bayトレーダー」 日記
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注目はブラジル、トルコ、南アフリカ 12月31日
ミューチュアル・ファンドで有名なフィデリティから、2010年の投資アイディアとして、長いメールが送られてきた。要点を見てみよう。
・米国失業率: リストラによる解雇、そして新規失業保険申請件数が減り始めている。更に、製造業界では、週平均労働時間が増え、労働市場が安定してきた。
・消費者: ここ2年間、貯蓄、倹約、借金の支払いを中心にしてきた米国消費者だが、いよいよ個人支出が増え始めた。
米国株
金融銘柄: 弱い金融機関は倒れ、強いものだけが生き残る。住宅市場が安定し始め、これは銀行のバランスシートに好影響だ。向こう2年間、金融銘柄には、大きな成長が見込める。
ハイテク株: 不景気に対する対処が早かったため、向こう12カ月間を考慮すると、ハイテク銘柄は好投資対象になる。
代替エネルギー: 特に太陽エネルギーに注目したい。
外国株
注目の国: ブラジル、トルコ、南アフリカ。
中国: 積極的な国家からの救済資金注入で、どの国よりも早く不景気から立ち直った。もちろん、構造成長という投資テーマがあるが、これがあとどれくらい継続するかが疑問だ。
日本: 円高で被害を受けた国際大型株ではなく、国内でビジネスを展開する小型株が狙える。
債券市場
・連銀: 今のところインフレの心配はない。連銀は、2010年に金利を引き上げることはないだろう。
・インフレ対策: 現時点においてインフレの心配はないが、もちろんインフレの可能性が0というわけではない。インフレに備えて、資金の一部を、インフレ連動債券へ回すことを勧めたい。
・不動産担保証券(モーゲージ証券):2010年3月31日、米政府はモーゲージ証券の買い取りを止める。言い換えれば、今はモーゲージ証券に投資する時ではない。
(全文はオンラインでも読むことができる。
http://personal.fidelity.com/misc/framesets/iwarticle.shtml?pagename=VP0911expert2)
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中間選挙と株式市場 12月25日
2010年は中間選挙の年だ。
中間選挙とは、西暦偶数年の「選挙の日」に一般投票が行われるアメリカ合衆国の連邦議員その他の公職選挙のうち、4年ごとの大統領選挙と重複しない年に行われるものを指す。大統領職の一期(4年)のうち半期(2年)が経過した時点で行われるため、「中間選挙」と呼ばれる。上院議員のうちの3分の1、下院議員全員が改選となる。(ウィキペディアから抜粋)
それでは、中間選挙の年の株式市場は、どんな動きになるだろうか?
(チャート: chartoftheday.com)
上は、1950年から現在までの、年間を通してのダウ指数の平均的な動きが示されている。2の色の濃い線は、中間選挙の年だけの様子が示され、1は全ての年が含まれている。
一目瞭然なのは、中間選挙の年は、10月、11月、12月に上昇はあるが、最初の9カ月間は方向性が無い。もちろん、来年も同じパターンが繰り返されるという保証はないが、退屈な銘柄に捕まらないように気をつけたいと思う。
(情報源:
http://www.chartoftheday.com/20091223.htm?T)
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狙いはクリスチャン 12月19日
こういう上場投信(ETF)が登場した。
・ FaithShares Catholic Values Fund (FCV)
・ FaithShares Methodist Value Fund (FMV)
・ FaithShares Christian Values (FOC)
一番上から、カトリック教徒向け、メソジスト教徒向け、そして一般クリスチャン向けのETFだ。
それぞれのETFは、約100の企業に投資をし、マイクロソフト、グーグル、スターバックスなどのお馴染みの銘柄が含まれている。一般のETFとの違いは、アルコール、タバコ、ギャンブル、アダルト産業、武器に関連した企業の株は買わないことだ。
まだ取引は始まったばかりだが、人気の方はどうだろうか。下は、今日の微々たる出来高だ。
・ FaithShares Catholic Values Fund (FCV): 700株
・ FaithShares Methodist Value Fund (FMV): 400株
・ FaithShares Christian Values (FOC): 500株
宣伝不足だろうか、それとも、単にアイディアが悪かっただけだろうか?
(情報源:
http://www.dailyfinance.com/2009/12/11/etfs-get-religion-new-faithshares-funds-target-christian-denomi/
http://seekingalpha.com/article/177489-etfs-find-jesus-faithshares-launches-three-christian-values-etfs)
株の話、経済の話、何の話だろう?
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グーグル悪徳業者を訴える 12月12日
インターネットには、グーグルを使ってお金を儲けよう、という広告が氾濫している。誰でも簡単に、毎日978ドルまでの収入を得ることができる、といった内容がほとんどなのだが、やはり話がうますぎる。
そして火曜、グーグルはブログ上で、詐欺師たちを訴えることを発表した。「多数の人たちが、疑わしい情報に騙されて、広告では公表されていない料金を取られている。まるでグーグルが許可したかのような広告だが、グーグルは、これらの広告を全く承認などしていない。」
ということで、グーグルは、カラフルなグーグルのロゴを使って「自宅から儲けよう」という宣伝をしていた Pacific WebWorks社を訴えた。
この広告は、オンラインのいたる所に現れ、一般的に信頼されているウェブ・サイトにも掲載されていた。Undress for Successの著者、ケイト・リスター氏は、こう語っている。
「『在宅勤務』、とオンラインで検索して得られる情報の95%以上は詐欺的なもの、あるいは、悪徳な業者のサイトにリンクされています。グーグルは単に知名度が高いだけなく、広く信頼されている企業ですから、悪徳業者によく利用されてしまいます。」
掲示板の書き込みを見てみよう。
・「私も、この広告にはうんざりしていました。在宅勤務で、簡単に直ぐ儲けられる方法などありません。グーグルの取った措置に拍手します。」 AnnaLaura Brownさん
・「99.99%、この広告はインチキだ、と思っていました。グーグルの措置に感謝します。」 Facebook Userさん
・「こんな広告は、最初から詐欺だと思っていました。とにかく、グーグルが、やっと動いてくれました。」 Lesley Donleyさん
・「このインチキ広告は何度も見たことがあります。正式にグーグルを使って収入を得る方法は、AdsenseとGoogle Affiliate Networkの二つだけです。」 Ammar Yameenさん
(情報源:
http://googleblog.blogspot.com/2009/12/fighting-fraud-online-taking-google.html
http://money.cnn.com/2009/12/08/technology/Google_lawsuit_Pacific_Webworks/index.htm)
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住宅ローンの支払いをやめなさい! 12月09日
米住宅市場の長い低迷で、ほぼ25%の自宅保有者の住宅ローンとして借りた金額は、現在の自宅価値を上回っている。しかし、この数値は、住宅価格が大幅下落したフロリダ、アリゾナ、カリフォルニア、ミシガン、そしてネバダでは何と40%だ。
これらの人々に、ブレント・ホワイト氏(アリゾナ大学教授)は、こういうアドバイスをした。「住宅ローンの支払いをやめなさい。」無責任だ、と思われるかもしれないが、ホワイト氏の話を簡単にまとめてみよう。
住宅ブーム時代、銀行や金融業者は、借り手の収入や支払い能力をろくに調べもせずに、膨大な額の住宅ローンを許可した。頭金ゼロというローンも多かった。とにかく好調な住宅市場だったから、ローンの申し込みは殺到し、金融機関は巨額な手数料を得た。
そして事情が一変した今日、多くの人々は支払いに困っているが、銀行はローンの条件を変更して、これらの人々をなかなか助けようとしない。オバマ政権も、金融機関に住宅ローンの修正を要請したが、今のところ大した効果は見られない。
今回の金融危機で、政府は、倫理、道徳などといったことは全く問題にしないで、ウォール街を救った。しかし、住宅ローンに苦しむ人たちには、相変わらず毎月の支払いを続けることが要求されている。
住宅価格が、ブーム時代のレベルに戻るまでには、かなりの時間がかかる。特に大幅下落となった地域で、ごくわずかな頭金で買った人たちは、ローンの支払いをやめ家から立ち去ることで、家計を大きく改善することができる。
ブーム時代、35万5400ドルだったフロリダの住宅は、現在19万8000ドルになっている。ローンの支払いをやめ、そして家を借りて住めば、税金、住宅保険、住宅ローンの利息などから解放されるから、11万6000ドルほどの金を倹約することができる。
(情報源:
http://moneynews.newsmax.com/streettalk/underwater_mortgage/2009/12/04/294536.html)
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頻繁な株や為替の売買は悪? 12月01日
「金融商品の取引に課税することで、社会的に意味のない活動を抑制することができる。」 --- アデア・ターナー氏(英金融サービス機構)
24日に少し書いたことだが、アメリカでも株や先物の取引に0.25%の課税をしよう、という案が民主党の議員によって提案された。金融危機を作り上げた犯人、ウォール街に損害賠償金を払わせようというのが目的だが、この課税案に賛成する人たちは、デイトレードのような頻繁な売買は悪だと結論する傾向がある。
著名経済学者ポール・クルーグマン氏によれば、金融商品の取引に課税しようということは、1972年ジェームズ・トービン氏(エール大学)によって提唱されていた。トービン氏は、為替を例に挙げて、こう語っている。
「レートの変動に賭ける為替の投機は、世界経済に悪影響を及ぼす。このような悪影響を軽減する方法の一つとして、為替取引に対する課税がある。この課税は、長期的に投資をしている人たちに、害を与えることはほとんど無いが、数日から数週間におよぶ短期為替投機を抑制することができる。」
それでは、クルーグマン氏の意見を要約しよう。
アデア・ターナー氏(英金融サービス機構)は、トービン氏のアイディアを復活させただけでなく、課税対象を為替取引だけでなく、全ての金融商品に拡大した。この課税が、長期投資家に与える影響は微々たるものだが、マーケットを乱高下させている頻繁な短期トレードを阻止することができる。
頻繁な短期売買が、生産的なものであるなら、取引に課税をすることは間違っている。しかし、最近2年間の金融市場の混乱を考えると、ターナー氏の言うようにウォール街のしている多くのことは、社会的に意味の無い行動だと思う。
クルーグマン氏
(情報源:
http://www.nytimes.com/2009/11/27/opinion/27krugman.html?_r=1)
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