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優利加

2003年8月から個人投資家に株式トレード技術の指導をする「優利加塾」を開講。2007年4月から准教授として大学及び大学院にて「数理ファイナンス」、「金融工学」、「ファイナンス概論」、「経営財務」などの科目を講義する一方、学部生及び大学院生の「演習(ゼミ)」の指導も行っている。モットーは「自他共楽」と生涯現役の株式トレード。著書の『 生涯現役の株式トレード技術』は、2006年2月出版以来、続々と感動の声が殺到。 ブルベア大賞2006 大賞を受賞。

「生涯現役のトレード日記」

またギリシャ問題とイタリア問題か〜

05月30日
昨日の米国株式相場は休場だった。ドル円為替レートは110円台後半の円高方向での動きだった。本日の日本株全般は高安まちまち気味ながらも、上げる銘柄の方が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が1,092に対して、下落銘柄数は751となった。騰落レシオは141.01%。東証1部の売買代金は1兆8768億円。

TOPIX +2 @1,573
日経平均 -5円 @19,678円

TOPIXも日経平均も終値では小動きだった。25日移動平均線が下値支持線の役割を果たしているが、これを割り込むかどうかの瀬戸際に来ている。もし、25日移動平均線を割り込むと、5月8日以来の動きで2点天井を形成しており、「2点天井+25日移動平均線割れ」となり、調整モードが濃厚となる。他方、私の買い玉の一つ、Y株はPER40倍を超えるまで上げてきたが、まだ落ちる気配がない。いつ反落しても良いように、逆指値によるトレーリングストップで付かず離れず、大波に乗っています♫♬♪。下げ止まりを確認した昨年10月頃は、上がるとは思っていたが、ここまで上がるとは思っていなかった。やはりポジショントレードは楽チンで良いです。

昨日は米株式市場が休場で、本日は、相場の方向感が出難かった。そこへギリシャとイタリアの問題が重しとなって現れた。通貨ユーロを採用している「ユーロ圏」がギリシャへの融資再開について結論を先延ばしし、ギリシャの7月の国債償還に黄色信号がともった。2010年から断続的に起きたギリシャ債務問題によるユーロ売り・円買いの再燃にマーケットは身構え始めた。次回のユーロ圏財務相会合は6月15日であるが、その時に債権団がギリシャの追加支援で合意しなければ、ギリシャ国債は7月中旬に再びデフォルトになる可能性がある。本日の外為市場はこのリスクシナリオを警戒した。ユーロは主要通貨に対して軒並み売られ、一時は1ユーロ=123円台前半と1週間半ぶりのユーロ安・円高水準を付けた。さらに、5月29日はイタリアの総選挙が当初見通しの来春から今秋に前倒しで実施されるとの報道も出た。EUとの協調に反対する反体制派が政権を取る可能性が意識され、5月29日はイタリア国債の価格が急落し、ユーロ売りに波及した。

33業種中21業種が上げた。上昇率トップ5は、空運(1位)、金属製品(2位)、情報・通信(3位)、非鉄金蔵(4位)、鉄鋼(5位)となった。
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米国やロンドン、中国本土の市場が休場で・・・

05月29日
先週金曜日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA -2.67 @21,080,28, NASDAQ +4.94 @6,210.19)。ドル円為替レートは111円台前半での動きだった。本日の日本株全般は高安まちまちとなった。東証1部では、上昇銘柄数が933に対して、下落銘柄数は942となった。騰落レシオは140.71%。東証1部の売買代金は1兆7928億円。

TOPIX +1 @1,570
日経平均 -4円 @19,683円 

TOPIXも日経平均も前日比ほぼ変わらずだった。米国やロンドン、中国本土の市場が休場で取引参加者が少なく、閑散ムードがただよった。北朝鮮をめぐる地政学リスクがくすぶっていることも重なり、主力大型株の売買が薄かった。東証1部の売買代金は約1兆7900億円と5営業日ぶりに節目の2兆円を割り込んだ。

先週末の主要国首脳会議(タオルミナ・サミット)や5月29日早朝の北朝鮮によるミサイル発射も材料視されなかった。トランプ米大統領がG7で各国に公平な貿易条件を求めたことや北朝鮮のミサイルは市場にはもはやサプライズではなくなったようだ。

市場はFRBの金融政策を左右する今週発表の米景気指標を固唾をのんで見守っている。6月1日に米サプライマネジメント協会(ISM)が5月の製造業景況感指数を発表する。6月2日には米雇用統計が控えている。6月14日のFOMCで利上げが実施される確率は足元で9割弱とほぼ織り込み済みであるが、これら経済指標は今後の利上げペースやバランスシートの縮小時期をはかる上で重要な指標となるだろう。指標が想定を下回り、さらに米政治の不透明感が強まった場合、ドル売りの受け皿は円になるとの見方が出ている。

アベノミクス相場では、GPIFや日銀が株式を買い入れて相場を支える動きが目立った。昨年7月にETFの年間購入額を6兆円に倍増すると決めた日銀の比重が増している。日銀の間接的な保有比率が10%を超える銘柄は17年12月末時点で26銘柄となる見通しである。16年12月末時点(12銘柄)から倍増することになる。日銀は株価指数に従って広く薄く投資するパッシブ運用なので、大量の資金を業績などに関係なく投じる。その結果、業績や経営に難のある企業の株価も下支えすることになり、株式市場の合理的な値付け機能を歪めている。金融緩和政策の出口がいつか必ずやってくるという厳然たる事実を考慮すれば、日銀の保有比率の高い銘柄を中心に株価が急落するリスクもあることを忘れてはならないだろう。

33業種中15業種が上げた。上昇率トップ5は、その他製品(1位)、食料品(2位)、小売(3位)、サービス(4位)、水産・農林(5位)となった。
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相対的に見劣りする日本株

05月26日
昨日の米国株式相場は続伸した(DJIA +70.53 @21,082.95, NASDAQ +42.23 @6,205.26)。ドル円為替レートは111円台半ばでの動きだった。本日の日本株全般は下げた。上昇銘柄数が379に対して、下落銘柄数は1,538となった。騰落レシオは142.14%へ低下したが、まだ高い。東証1部の売買代金は2兆1551億円。

TOPIX -9 @1,569
日経平均 -126円 @19,687円

TOPIXも日経平均も反落した。昨日回復したばかりの10日移動平均線を再び割り込み、時の利はまた売りとなった。米株式相場は続伸したが、OPEC総会で減産延長を合意したが、週末を前に利益確定売りが優勢となった。

東証1部に上場する銘柄のPERは15倍台で、米国株の18倍台と比べて割安に見える。しかし、為替相場に企業業績が左右されやすい日本株よりも、欧米株の方が安心感があるかもしれない。JPモルガン・アセット・マネジメントによると、アナリストが業績予想を上方修正した比率から下方修正した比率を引いた指数「リビジョン・インデックス」は、欧州がプラス15%、米国がプラス10%なのに対し、日本はプラス5%にとどまり、日本株の魅力は相対的に欧州株に劣る。海外投資家の動向を映すとされる裁定取引に伴う現物株の買い残高に目を向けると、前週末段階の12億株超から25日には1億株程度減少した。

33業種中その他製品を除く32業種が下げた。下落率トップ5は、鉱業(1位)、パルプ・紙(2位)、水産・農林(3位)、機械(4位)、電気・ガス(5位)となった。
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日経平均は上げたが、下げる銘柄数の方が多かった

05月25日
昨日の米国株式相場は続伸した(DJIA +74.51 @21,012.42, NASDAQ +24.31 @6,163.02)。ドル円為替レートは111円台後半での動きだった。株価指数は上昇したが、本日の日本株全般は下げる銘柄の方がやや多かった。東証1部では、上昇銘柄数が817に対して、下落銘柄数は1,039となった。騰落レシオは156.78%。東証1部の売買代金は2兆2213億円。

TOPIX +3 @1,578
日経平均 +70円 @19,813円

TOPIXも日経平均も小幅続伸した。しかし、下げる銘柄数の方が多かった。ソフトバンク株は前日比322円(3.8%)高の8834円で引け、売買代金も東証1部のトップとなり、1銘柄で日経平均を36円強押し上げた。東証1部の騰落レシオ(25日移動平均)が昨日164.60%まで上げ、昨年12月中旬以来の水準まで上昇した。このように一部のテクニカル指標に過熱感から、上値追いには慎重となった。

FRBが6月のFOMCで利上げに踏み切ることは確実視されており、米利上げで日米金利差が拡大し、ドル高・円安となると多くの市場関係者に予想されている。今回発表となった議事録ではバランスシート縮小について詳細に議論されていることが明らかになった。これを受けて利上げのペースが落ちるのではないかという見方が浮上してきた。円安は日本の輸出関連企業の業績拡大につながるが、それと同時に日本株の割安感も増すため、外国人が日本株を買うきっかけにもなる。今、従来の円安シナリオが狂ってくる可能性が出てきた。今期予想PERでは14倍台と今のところは割安感のある日経平均だが、円安となるか円高となるか次第で大きく変わってくる。

財務省が5月25日発表した対外及び対内証券売買契約などの状況(週間・指定報告機関ベース)によると、5月14日〜20日の海外投資家による日本株への投資は264億円の売り越しだった。売り越しとなるのは8週ぶりだった。また、東証が5月25日に発表した第3週(15〜19日)の売買動向(東京・名古屋2市場、1部、2部と新興企業向け市場の合計)によると、投信の売越額は1774億円と2014年11月第1週の2066億円以来、2年半ぶりの規模に膨らんだ。5月第1週の169億円、第2週の1717億円の売り越しと合わせると3週合計では3660億円にもなる。3週間での売越額としては過去最大となった。投信の売り越しの背景には個人ではなく、国内金融機関の解約が中心となっているという指摘がある。

新年度入りしてから5月第2週まで自社株取得枠の設定は約1兆2000億円と前年同期の約1兆9000億円を大幅に下回っている。この面からも買い方の勢いが弱まっているようだ。

33業種中16業種が上げた。上昇率トップ5は、電気・ガス(1位)、倉庫・運輸(2位)、情報・通信(3位)、海運(4位)、陸運(5位)となった。
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反発したが陰線で終えた

05月25日
昨日の米国株式相場は上昇した(DJIA +43.08 @20,937.91, NASDAQ +5.09 @6,138.71)。ドル円為替レートは111円台後半での動き。本日の日本株全般は上げた。東証1部では、上昇銘柄数が1,427に対して、下落銘柄数は466となった。騰落レシオは164.60%へ急上昇した。東証1部の売買代金は2兆2226億円。

TOPIX +10 @1,575
日経平均 +130円 @19,743円

米国株高と円相場の円安・ドル高を受け、TOPIXも日経平均も反発したが、陰線となり、力強さは感じられない。主力株が力強く上げたわけではなかった。商いは盛り上がりを欠き、朝高後は伸び悩んだ。任天堂やブイ・テクノロジーといった個別の好材料が出た銘柄に買いが集中した。

今日のところは、円安・ドル高方向へ触れたが、円安・ドル高の一因になっていた米利上げのペースが鈍化するとの観測が市場で強まっている。6月の利上げは確実視さてている。しかし、米金融当局が利上げを判断する材料になる先行きのインフレ期待はじりじりと後退が続いており、市場は6月以降の追加利上げについて懐疑的になっている。8年も続いてきた米景気の拡大への不透明感が残り(戦後の平均は5年半)、トランプ政権の経済運営への期待も剥がれ落ちている。もし、利上げのペースが鈍化することになれば、円高方向へ振りこは戻りかねない。

日本時間5月25日未明に公表される5月のFOMC議事要旨で、市場が金融政策の進展を織り込めるかどうかに注目が集まっている。ロシアゲートをめぐるFBIのコミー元長官の公聴会での証言など重要イベントも控えている。

33業種中31業種が上昇した。上昇率トップ5は、その他製品(1位)、海運(2位)、証券(3位)、パルプ・紙(4位)、電気・ガス(5位)となった。
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食料品の上昇が目立つ

05月23日
昨日の米国株式相場は続伸した(DJIA +89.99 @20,894.83, NASDAQ +49.92 @6,133.62)。ドル円為替レートは110円台後半の円高方向での動きだった。本日の日本株全般は高安まちまちとなった。東証1部では、上昇銘柄数が978に対して、下落銘柄数は904となった。騰落レシオは149.58%へさらに上昇した。東証1部の売買代金は2兆63億円。

TOPIX -2 @1,565
日経平均 -65円 @19,613円

TOPIXも日経平均も小幅反落した。トランプ米政権とロシアの関係を巡る「ロシアゲート」問題の実体経済への波及が懸念される中、英中部マンチェスターのイベント会場で多数の死傷者を出す自爆テロがあった。これを受けて円相場が1ドル=110円台後半に強含み、自動車や電機など主力株が売られた。マンチェスターの自爆テロは、今日のところは投資家心理を冷やす要因となったが、経済活動に長くは影響しないと思われ、一時的な反応にとどまるだろう。一方、外部要因に左右されにくい内需株は買われる銘柄が多かった。特に、今月初旬以来食料品株の上げが目立つ。私が昨年からポジショントレード銘柄として持っている食料品株のY株も5月初旬依頼上昇ぶりが際立ち、目標の年間30%リターンを軽く超えて60%超となった。他には、建設株やサービスの上昇も目立つ。

FRBが5月24日に5月2〜3日開催のFOMC議事要旨を公表する。OPECは25日に総会を予定している。さらに、5月26日からはG7首脳会議も開かれ、市場の関心が高い海外イベントが目白押しとなる。

足元の円高の動きには3つの要因がある。一つ目は、トランプ米大統領が情報当局関係者に対し、昨年の大統領選でトランプ陣営がロシアと共謀したとの証拠を否定するよう要請していたとの報道が伝わったこと。2つ目は英マンチェスターで開かれていた人気アーティストのコンサートでの自爆テロ。3つ目は、5月22日にドイツのメルケル首相が通貨ユーロについて「弱すぎる」との認識を示したことだ。ECBが金融緩和を長引かせているため、ユーロ安となり、それがドイツ経済を過熱化させていると懸念しているのだろう。日本株相場を押し上げる原動力となった円安・ドル高基調については、このように先行きに慎重な見方が出始めた。良好な企業業績見通しに基づく相場の先高観は依然としてあるが、円安基調が揺らげば日本企業の輸出採算は悪化しかねない。食料品株に買いが集まっているのは、そこを心配した現象とも言える。

33業種中21業種が下げた。下落率トップ5は、石油・石炭(1位)、空運(2位)、保険(3位)、金属製品(4位)、海運(5位)となった。
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十字足で迷っている

05月22日
先週金曜日の米国株式相場は大幅高となった(DJIA +141.82 @20,804.82, NASDAQ +28.57 @6,083.70)。ドル円為替レートは111円台半ばでの推移。本日の日本株全般は上げた。東証1部では、上昇銘柄数が1,354に対して、下落銘柄数は531となった。騰落レシオは143.76%へ急上昇した。東証1部の売買代金は1兆9224億円。

TOPIX +8 @1,568
日経平均 +88円 @19,678円

米国株高の大幅高を受けて、TOPIXも日経平均も小幅続伸した。ただ、日足は十字足であり、力強い上昇ではなく、迷っている感じである。先週木曜、金曜もトンボであり、上下どちらへ動こうかと迷ったローソク足だった。北朝鮮が中距離弾道ミサイルを発射した上に、さらに量産するとの報道が出た。しかし、株式相場はこの悪材料に殆ど無反応だった。先週の下げ局面で空売りを仕掛けた短期筋が利益確定のため急いで買い戻したとみられ、鉄鋼、保険、鉱業、証券など、売られてきた業種の上昇が今日は目立った。ただ、海外情勢の不透明感の根強さのため、積極的な買いは見られず、東証1部の売買代金は約1兆9200億円と約1カ月ぶりの低い水準にとどまった。その結果が十字足である。

米国株の続伸で投資家心理が改善する一方、石油関連株には原油高を好感した買いが入った。OPEC総会を5月25日に控え、5月19日のニューヨーク原油先物は一時50.49ドルと期近物として約1カ月ぶり高値をつけた。

http://chartpark.com/wti.html 主要産油国が協調減産を延長し、原油需給の引き締めに積極的になるとの思惑が強まったからだ。鉄鉱石や非鉄なども連動して上昇した。その結果、国際商品の総合的な値動きを示すロイター・コア・コモディティーCRB指数は5月19日に大幅に反発した。ただ、1バレル50ドルを超えると採算が改善するので米国がシェールオイルを増産するはずであり、原油の需給は緩み、上昇基調が続く可能性は低いのではないか。

現在の日本企業の業績見通しは18年3月期も好調である。全体の売上高は4.1%増、純利益は9.3%増と連続で過去最高益となる見込みである。3月期決算の上場企業のうち、62%が増益予想で、20%が過去最高益を見込んでいる。ただし、想定為替相場は50%の企業が1ドル=110円、22%の企業が105円である。円相場次第ということだろう。
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自律反発狙いの買い

05月19日
昨日の米国株式相場は上昇した(DJIA +56.09 @20,663.02, NASDAQ +43.89 @6,055.13)。ドル円為替レートは111円台前半での推移だった。本日の日本株全般は反発する銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が1,090に対して、下落銘柄数は804となった。騰落レシオは130.04%。東証1部の売買代金は2兆4077億円。

TOPIX +5 @1,569
日経平均 +37円 @19,591円

TOPIXも日経平均も反発した。日経平均は前日までの2日間で350円を超える下落となった反動もあり、自律反発を狙った買いが入った。ローソク足の形は昨日とほぼ同じトンボであり、下げ渋りを示している。取引終盤にかけて海外ヘッジファンドなどが空売りしていた金融株に買い戻しを入れ、日経平均は上げ幅を広げた。トランプ米政権とロシアの不透明な関係を巡る疑惑「ロシアゲート」問題により、米経済政策の実施が遅れるとの懸念は強い。この問題は着地点が見い出し難い中で米経済政策の停滞を警戒する雰囲気が増している。日経平均は前場で下げる場面があったが、後場は日銀のETF買い観測が入ったとの見方から思惑的な買いが集まり、切り返して再び上昇した。

東京証券取引所が5月17日発表した5月12日時点の裁定取引に伴う現物株の買い残高(期近・期先合計)は2兆556億円と約5カ月ぶりの高い水準となった。4月下旬以降の株高局面で海外勢が先物買いを加速させた。

http://karauri.net/saitei/ 6月物の先物とオプションの決済が重なる「メジャーSQ」は6月9日である。米政治の混乱が長期化するとの見方が強まれば、9月物へのロールオーバーが進まず、持ち高を手じまう動きも広がりかねない。すると6月物のSQに向けて利益確定売りが膨らみ、裁定解消売りによって日本株相場が急落するかどうか気がかりなところである。

33業種中20業種が上げた。上昇率トップ5は、保険(1位)、証券(2位)、鉱業(3位)、鉄鋼(4位)、パルプ・紙(5位)となった。
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窓埋めの動き

05月18日
昨日の米国株式相場は大幅下落した(DJIA -372.82 @20,606.93, NASDAQ -158.63 @6,011.24)。ドル円為替レートは111円台前半の円高方向での推移となった。本日の日本株全般は大幅安となった。東証1部では、上昇銘柄数が370に対して、下落銘柄数は1,574となった。騰落レシオは123.76%へ低下した。東証1部の売買代金は2兆7198億円。

TOPIX -21 @1,555
日経平均 -261円 @19,554円

米国株の大幅安と円高を嫌気して、TOPIXも日経平均も大きく下げた。日経平均は一時360円程度安い
水準まで下げた。トランプ米大統領とロシアの不透明な関係を巡る「ロシアゲート」問題への懸念が強まり、円相場が1ドル=111円前後まで強含んだ。アジアの株式相場も全面安となった。株価下落の動きは欧州市場にもおよび、世界を一周している。世界の株高の基礎にあったトランプ政権への期待がはげ落ちているようだ。

4月18日を起点とした戻りでは2回窓を空けて上放れしている。一つ目の窓は4月24日に、2つ目の窓はフランス大統領選を無事通過して日本株が大幅高を演じた5月8日にも空いた。本日大きく下げ、2つ目の窓を埋める動きに入っている。明日も続落すればこの窓埋めは完了するだろう。通常の調整なら、窓埋めで完了して下げ止まるだろうが、多少オーバーシュートした場合、日経平均で19,200円辺りまでは想定しておきたい。

33業種中29業種が下げた。下落率トップ5は、保険(1位)、銀行(2位)、証券(3位)、石油・石炭(4位)、ガラス土石(5位)となった。
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あと2円で2万円台回復だった

05月16日
昨日の米国株式相場は上昇した(DJIA +85.33 @20,981.94, NASDAQ +28.44 @6,149.67)。ドル円為替レートは113円台半ばでの推移となった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が1,130に対して、下落銘柄数は767となった。騰落レシオは145.74%とさらに続伸し、高値警戒感が高まっている。東証1部の売買代金は2兆6603億円。

TOPIX +4 @1,584
日経平均 +50円 @19,920円

米国株高や原油価格の上昇を好感し、TOPIXも日経平均も小幅反発した。日経平均は朝方に1万9998円まで上昇し、節目の2万円に迫ったが、その後は利益確定の売りも出て伸び悩んだ。日経平均先物6月物は前週に続き2万円に上昇する場面があったが、その後は先物も現物株も伸び悩んだ。

日本企業の2018年3月期は2年連続で純利益が過去最高を更新する見通しである。日経平均ベースの今期予想ESP(1株あたり純利益)を単純計算すると5月15日時点では約1,330円となる。
https://www.asset-alive.com/nikkei/fundamental.php
予想PERが15倍なら、日経平均は19,950円、15.5倍なら20,615円となるので、2万円台回復は時間の問題と考えられる。

それでも相場の上値が重い要因の一つは、これまで日本株の強力な買い手の1つとなっていた上場企業による自社株買いの勢いが鈍っていることである。4〜5月の自社株の取得枠は5月15日までの発表分で約1兆400億円と昨年の2兆円程度を大きく下回る。例えばトヨタが設定した自社株取得枠は2500億円と昨年の5000億円から半減している。自社株取得枠が減少しているということは、現在の自社の株価は割安ではないと企業自身が見ているとも解釈でき、株価が相対的に割高であるというシグナルを発しているようのものだ。もし、今のタイミングで増資の発表でもあれば、株価が割高となっているシグナルは決定的となる。

33業種中22業種が上げた。上昇率トップ5は、パルプ・紙(1位)、石油・石炭(2位)、食料品(3位)、倉庫・運輸(4位)、情報・通信(5位)となった。
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3つの悪材料にもかかわらず

05月16日
先週金曜日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA -22.81 @20,896.61, NASDAQ +5.27 @6,121.23)。ドル円為替レートは113円台前半の円高方向での推移となった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が854に対して、下落銘柄数は1,057となった。騰落レシオは132.43%へさらに上昇した。東証1部の売買代金は2兆6519億円。

TOPIX -1 @1,580
日経平均 -14円 @19,870円

円相場の強含みや地政学リスク再が再燃し、利益確定売りが優勢となり、TOIPIXも日経平均も小幅安となった。日経平均は節目となる2万円を前に足踏みしている。しかし、株式相場の先高観から投資家の押し目買い意欲は強く、大引けにかけて下げ幅を縮めた。

前週末発表の低調な米経済指標を受け米長期金利が低下し、円の対ドル相場は1ドル=113円台前半に上昇した。5月14日午前には北朝鮮が弾道ミサイルを発射し、足元で後退していた地政学リスクが再び意識された。さらに、インターネットでは「ワナクライ(WannaCry)」と呼ばれるウイルスによるサイバー攻撃が世界中を襲った。
3つの悪材料にもかかわらず、日経平均の下げ幅は14円に留まったところに今の相場の粘り強さを感じる。出遅れた国内機関投資家が持たざるリスクを意識して押し目では買いを入れているようである。材料が出たところでは、前週末に日本郵政が野村不動産ホールディングスを買収するとの観測が浮上。不動産株全般に思惑的な買いが広がった。

33業種中15業種が上げた。上昇率トップ5は、不動産(1位)、水産・農林(2位)、建設(3位)、パルプ・紙(4位)、サービス(5位)となった。
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自動車についで銀行も警戒

05月12日
昨日の米国株式相場は小幅下落した(DJIA -23.69 @20,919.42, NASDAQ -13.18 @6,115.96)。ドル円為替レートは113円台後半の円高方向での推移。本日の日本株全般は下げた。上昇銘柄数は734に対して、下落銘柄数は1,140となった。騰落レシオは131.21%へさらに上昇した。東証1部の売買代金は2兆9645億円。

TOPIX -6 @1,581
日経平均 -78円 @19,884円

米国株安と円安進行一服を受けて、TOPIXも日経平均も小幅下落した。日経平均が心理的な節目である2万円に近づき、海外投資家や個人投資家の利益確定売りも出た。トヨタ自動車をはじめ自動車株の保守的な業績予想が重荷となった。さらに、市場では銀行株の業績予想に対する失望リスクも警戒されはじめている。3メガバンクは来週15日に決算発表する。三菱UFJフィナンシャル・グループや三井住友フィナンシャルグループは後場に一段安となり、一時2%安まで売られた。

33業種中21業種が下げた。下落率トップ5は、非鉄金属(1位)、不動産(2位)、ガラス・土石(3位)、輸送用機器(4位)、パルプ・紙(5位)となった。
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届きそうで届かない日経平均2万円

05月12日
昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA -32.67 @20,943.11, NASDAQ +8.56 @6,129.14)。ドル円為替レートは114円台前半の円安方向での推移となった。本日の日本株全般は高安まちまちとなった。東証1部では、上昇銘柄数が979に対して、下落銘柄数は877となった。騰落レシオは126.69%。東証1部の売買代金は2兆7932億円。

TOPIX +2 @1,587
日経平均 +61円 @19,962円

円安の進行を受けて、TOPIXも日経平均も小幅続伸し、連日で年初来高値を更新した。米長期金利の上昇を背景に円相場が1ドル=114円台前半の円安・ドル高水準で推移したことを好感した。日経平均先物6月物は日中取引時間中として1年5カ月ぶりに一時2万円を回復した。先物に合わせて、日経平均も上げ幅を広げ、2万円に10円程度まで迫ったが、大引けにかけて伸び悩んだ。日経平均は4月14日に付けた直近安値(1万8335円63銭)からの上げ幅が1600円を超えてきた。さらに騰落レシオが126.69%まで上昇し、高値警戒感が高まってきたため、目先の利益を確定する売りが出やすかった。近日中に日経平均は2万円に少なくともワンタッチするのではないか?その後は、円相場次第だが、目標達成感からしばらく調整するシナリオも考えられる。

33業種中15業種が上げた。上昇率トップ5は、非鉄金属(1位)、銀行(2位)、情報・通信(3位)、ゴム製品(4位)、空運(5位)となった。
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カバード・コール増 ⇒ 先物の売り増 ⇒ 株価の頭を押さえる

05月10日
昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA -36.50 @20,975.78, NASDAQ +17.93 @6,120.59)。ドル円為替レートは113円台後半での推移となった。本日の日本株全般は上昇銘柄が下落銘柄よりやや多かった。東証1部では、上昇銘柄数が1,044に対して、下落銘柄数は805となった。騰落レシオは127.24%へ上昇した。東証1部の売買代金は2兆7790億円。

TOPIX +3 @1,585
日経平均 +57円 @19,900円

TOPIXも日経平均も小幅上昇した。年初来高値を2日ぶりに更新し、2015年12月3日以来の高値を付けた。5月4日まで開かれた米連邦公開市場委員会(FOMC)後に米利上げ観測が強まったのを背景とした円安・ドル高基調が継続している。円相場は1ドル=113円台後半で推移した。

日経平均の2万円台回復も期待されたが、投資家心理を冷やすかのように、北朝鮮の駐英大使が英メディアに対し、「6回目の核実験に向けた準備を進めていると語った」と市場に伝わった。ただ、核実験に踏み切れば中国による制裁が正当化されるため、発言ははったりの可能性が高いとの見方は多い。円相場は1ドル=114円台前半で昨夜は動いていたが、一転、有事の円買いで円高に振れた。

日経平均の頭を押さえるテクニカルな要因も指摘されている。カバード・コールによる先物の売りが断続的に出ている。カバード・コールとは株式の現物を持ちながら、コール・オプションを売ってオプション料を稼ごうとする取引である。例えばある投資家は日経平均が2万円を超えないと予想していれば、行使価格2万円のコール・オプションを売り、そのオプション料を稼ごうとする。見立て通り、期日まで2万円を下回ったままならオプション料だけ丸儲けとなる。逆に、2万円を超えた場合、現物を相手に渡せば良い。結果的に狙った価格で売却するターゲット・セリングとなる。株価の攪乱要因となるのはこのカバード・コール取引によるコールの売り注文を受けた証券会社のデルタ・ヘッジである。仮にそのコール・オプションのデルタが0.5だとすると証券会社は先物でオプションの額面に対してその半分を先物で売り建ててデルタがマイナス0.5のポジションを作り出し、トータルでデルタをゼロとする取引を行う。つまり、証券会社が投資家からコールを買うと、その約半分の先物売りが出るということである。反対に、株価が下がると、証券会社が投資家から買ったコールの価値は時間価値だけなのでゼロに近づいていくが、先物の売り玉の含み益が増してくる。するとこれを反対売買するので先物で買いが発生し、株価の下げを緩和する。このように、証券会社が顧客のオプション売りの注文を受けると、証券会社のデルタ・ヘッジにより値動きを抑える要因となる。

33業種中18業種が上げた。上昇率トップ5は、鉄鋼(1位)、その他製品(2位)、情報・通信(3位)、電気・ガス(4位)、電気機器(5位)となった。
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日経平均の2万円台回復は射程距離

05月09日
昨日の米国株式相場は小幅高となった(DJIA +5.34 @21,012.28, NASDAQ +1.90 @6,102.66)。ドル円為替レートは113円台前半の円高方向での推移となった。しかし、本日の日本株全般は高安まちまちとなった。東証1部では、上昇銘柄数が918に対して、下落銘柄数は950となった。騰落レシオは118.65%へ上昇した。東証1部の売買代金は2兆6103億円。

TOPIX -4 @1,582
日経平均 -53円 @19,843円

TOPIXも日経平均も小幅反落した。海外の政治リスクが払拭されて前日まで急ピッチで上げ、日経平均が前日までの3営業日で700円近く上昇しただけに、今日のところは利益確定売りに押された。売り方の買い戻しに加え、年金など長期の機関投資家の買いも入っているはずだ。

朝鮮半島情勢やフランス大統領選を巡る不安心理が後退し、改めて業績改善に注目が集まった。日本株の組み入れ比率を落としていた海外投資家が日本を代表する銘柄に見直し買いを入れている。今日は小幅反落したが、円相場も円安傾向にあり、日経平均の2万円台回復は射程距離にある。

東証1部上場銘柄の時価総額は5月8日時点で584兆円となった。直近安値を付けた4月14日に比べ約3週間で45兆円増え、名目GDPを8%上回った。株式の時価総額<GDPという「バフェットの法則」を超えてきた。後どれだけ上値余地が残っているか?

33業種中21業種が下げた。下落率トップ5は、輸送用機器(1位: 円安進行なのに)、鉄鋼(2位)、非鉄金属(3位)、水産・農林(4位)、海運(5位)となった。
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好事魔多し

05月08日
昨日の米国株式相場は上げた(DJIA +55.47 @21,006.94, NASDAQ +25.42 @6,100.76)。ドル円為替レートは112円台後半の円安方向での推移だった。本日の日本株全般は大幅高となった。東証1部では、上昇銘柄数が1,875に対して、下落銘柄数は108となった。騰落レシオは112.80%へ上昇した。東証1部の売買代金は3兆4434億円へ膨らんだ。

TOPIX +36 @1,586
日経平均 +450円 @19,896円

米雇用統計の改善やフランス大統領選での親EU派候補のマクロン氏が勝利し、円安が進んだことで、TOPIXも日経平均も大幅続伸した。2015年12月3日以来、約1年5カ月ぶりの高値となった。国内の連休中に円相場が対主要通貨で下落し、輸出採算の改善期待から主力株を中心に全面高となった。5月7日のフランス大統領選でマクロン氏が勝利し、同国がユーロ圏から離脱する懸念が大きく後退した。さらに、中国の貿易収支が想定以上の回復を見せるなど支援材料も相次いだ。

日経平均は12月8を起点として続いていたレクタングルの上限を上放れした。さらに、6月24日を起点した上昇トレンドライン内に再び回復した。ただ、4月21日に時の利が回転感してからの戻りピッチが少々早すぎるので、一息入れてくるのではないか。

日経平均が2万円台を回復するのは時間の問題かもしれない。5月2日時点での日経平均ベース予想EPSが1,268円だった。1ドル=110円を前提として、18年3月期の増加率を10%と仮定すれば、予想EPSは1,394.8円。これに現在のPER15.5倍を掛けてやると、21,619円となる。
https://www.asset-alive.com/nikkei/fundamental.php

日経平均を2万円に迫る高値まで押し上げたのは、海外投資家の買いであると指摘されている。国内が連休中の欧米株高の結果、低下した運用資産における日本株の比率を引き上げるため、時価総額の大きな銘柄を買っているようだ。

5月5日発表の4月の雇用統計で非農業部門の雇用者は前月比21万1000人増と3月から急回復し、失業率も約10年ぶりの水準に改善した。好調な米雇用統計を受け、6月の米利上げ確率は足元で約8割に上昇した。日米金利差拡大への期待感から、為替が円安方向に進んだ。他方、中国景気も快方に向かっているようだ。5月8日正午に発表された4月の中国貿易収支は人民元ベースで輸出入ともに2ケタ増えた。

北朝鮮、欧州政治、米景気という海外の3大リスクが後退して楽観ムードが漂う。だが、買い材料が溢れてきた今こそ、不意打ちのような反落に備えた建玉に徹したい。「好事魔多し」である。

33業種すべてが上昇した。上昇率トップ5は、空運(1位)、化学(2位)、鉱業(3位)、保険(4位)、不動産(5位となった。
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円安⇒今期業績の上振れ期待⇒株高

05月02日
昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA -27.05 @20,913.46, NASDAQ +44.00 @6,091.60)。ドル円為替レートは112円/ドル台まで円安が進んだ。本日の日本株全般は続伸した。東証1部では、上昇銘柄数が1,487に対して、下落銘柄数は436となった。騰落レシオは102.87%。東証1部の売買代金は2兆2656億円。

TOPIX +11 @1,550
日経平均 +135円 @19,446円

今期の企業業績予想の上方修正への期待から、TOPIXも日経平均も続伸した。高い期待の背景には、各社が公表する想定レートに比べ為替相場が円安に振れていることがある。今期の前提となる想定為替レートは日経QUICKニュースの集計では、4月28日までに開示した主な企業の平均が1ドル=105円70銭だった。足元の為替相場は1ドル=111~112円台にあり、業績上振れ期待につながっている。

日本が連休中に海外では重要なイベントが相次ぐ。FRBは5月3日にFOMCの結果を公表する。5月5日には4月の米雇用統計の発表があり、5月7日のフランス大統領選の決選投票も控える。5月1日発表の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数は54.8と市場予想の56.5を下回った。同統計の雇用指数は52.0と前月58.9から大きく低下しており、5月5日発表の米雇用統計も悪化している可能性があるので、米国景気には要注意である。

33業種中30業種が上げた。上昇率トップ5は、不動産(1位)、石油・石炭(2位)、証券(3位)、金属製品(4位)、精密機器(5位)となった。
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好決算と信用売りの買い戻しで上げた

05月01日
先週金曜日の米国株式相場は下げた(DJIA -40.82 @20,940.51, NASDAQ -1.33 @6,047.61)。ドル円為替レートは111円台後半の円安方向での推移だった。本日の日本株全般は上げた。東証1部では、上昇銘柄数が1,337に対して、下落銘柄数は571となった。騰落レシオは105.48%。東証1部の売買代金は2兆2177億円。

TOPIX +8 @1,540
日経平均 +114円 @19,311円

TOPIXも日経平均も反発した。4月28日に期限切れを迎えた米暫定予算が5月5日まで延長されたうえ、5月1日午前には米議会が9月末までの総額1兆ドルの歳出法案で暫定合意したと一部報道で伝わり、円安・ドル高が進んだ。米国の政治を巡る不透明感が和らぎ買いが優勢となり、主力株に輸出採算の改善を期待した買いが入った。これに信用売りの買い戻し期限到来を前にした特需もあったと見られる。制度信用取引の売り残高は4月21日時点で6013億円と、米大統領選前と比べて約14%多い。

33業種中23業種が上げた。上昇率トップ5は、電気機器(1位)、ガラス・土石(2位)、卸売(3位)、保険(4位)、化学(5位)となった。
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