「生涯現役のトレード日記」
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某大手海運株は打診売り 03月31日
昨日の米国株式相場は続伸した(DJIA +141.43 @32,859.03, NASDAQ +87.24 @12,013.47, S&P500 +23.02 @4,050.83)。ドル円為替レートは132円台台後半の前日比円安水準での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,279に対して、下落銘柄数は477となった。騰落レシオは121.72%。東証プライムの売買代金は3兆4722億円。
TOPIX +20 @2,004
日経平均 +259円 @28,041円
新規失業保険申請件数が予想をやや上回った(19.8万件>市場予想19.6万件)ことや、2022年10〜12月期GDP確報値も予想を下回った(前期比年率+2.6%<市場予想+2.7%)ことで経済の「弱さ」が確認できた。株式相場は「弱い」経済指標に喜んだ(皮肉)。なぜなら米連邦準備制度理事会(FBR)によるさらなる金融引き締め懸念が緩和されたからである。ただ、コリンズ米ボストン連銀総裁などのFRB高官から年内の利下げ転換には否定的な発言が相次いだのでまだ手放しで喜んではいられないが。さらに、銀行の連鎖経営破綻懸念も和らいでいる。これらのことを背景に、米主要3株価指数は揃って2日続伸した。
米国株の2日続伸を受けて、本日の東京市場では続伸する銘柄が多かった。米銀破綻による金融システム不安が後退していることや、東証がPBR1倍割れ企業に対して経営改善を迫る案を示したことで、対象企業が前向きに対応するだろうという期待が相場を押し上げた。日本製鉄をはじめとする鉄鋼株やバリュー株が上げた。また、一時1ドル=133円台まで円安・ドル高が進み、自動車株など輸出関連銘柄が買われた。さらに、2月の鉱工業生産指数(速報値)が市場予想を上回る伸び(前月比+4.5%>予想値+2.7%)を示した。日本時間の今夜、2月の米個人消費支出(PCE)物価指数の発表を控えているため上値追いには慎重になった。これは米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ指標として重視する経済指標である。他方、東京エレクトロンやスクリーンHDなど半導体関連銘柄の一角は理由があって売られた。米中関係の緊張の巻き添えを食らって、日本政府が先端半導体の製造装置など23品目を輸出管理の規制対象に加えると発表したからである。
日経平均の日足チャートを見ると、ギャップアップして短めの上ひげを引いた短陽線で終えた。28,000円台に再突入して来たが、これは2022年3月以来は成層圏のようなもので6回突入したがいずれも下へ弾き返されており重力を振りきって宇宙空間(30,000円超)へ飛び出すことに失敗して来た。先日のH3型ロケットのようにならないことを期待したい。
さて、デモ銘柄の4902コニカミノルタと十八番波乗り銘柄N1株のポジションに変化はありませんが、波乗り銘柄N2株は一旦利益確定のために売った分を買い戻しました。某大手海運株は打診売りしましたが、信用売り残が増加しているので深追いはせずジャブ程度で押したり引いたりして転がす予定です。
33業種中29業種が上げた。上昇率トップ5は、鉄鋼(1位)、卸売り(2位)、精密機器(3位)、輸送用機器(4位)、金属製品(5位)となった。
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配当権利落ちにより下げたが日経平均は実質的には156円高 03月30日
昨日の米国株式相場は大きく上昇した(DJIA +323.35 @32,717.60, NASDAQ +210.16 @11,926.24, S&P500 +56.54 @4,027.81)。ドル円為替レートは132円台半ばでの前日比円安水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が517に対して、下落銘柄数は1,258となった。騰落レシオは112.07%。東証プライムの売買代金は2兆9680億円。
TOPIX -12 @1,983
日経平均 -101円 @27,783円
金融システム不安が後退し、米国債利回りの上昇が一服した。これを好感してインテルやマイクロンの株が大幅高(どちらも7%強)となった。フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)、が3.27%と4日ぶりに強く反発した。
本日の日本株全般は3月期末配当権利落ちの影響により売り優勢となった。日経平均の下げ幅は一時250円を超えた。この下げ幅は配当権利落ち分(=約257円)とほぼ同じである。ただ、米国株高の流れに乗り、ハイテク株が買われて相場全体を下支えした。
日経平均の日足チャートを見ると、長い下ひげを引いた短陰線で終えて、配当権利落ちにも拘わらず、強く下げ渋った。本来なら257円安となるところが101円安で済んだので、実質的には156円高ということになる。もし、明日、昨日の高値@27,897円を上抜けすると3月9日の戻り高値@28,734円が次の目標として意識される。日本時間の今夜には新規失業保険申請件数と2022年10〜12月期米GDP確定値が発表される。
33業種中28業種が下げた。下落率トップ5は、石油・石炭(1位)、証券(2位)、その他金融(3位)、水産・農林(4位)、海運(5位)となった。
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実践家としてのトレーダーがすべきほぼすべてのこと 03月29日
昨日の米国株式相場は小幅安となった(DJIA -37.83 @32,394.25, NASDAQ -52.76 @11,716.08, S&P500 -6.26 @3,971.27)。ドル円為替レートは131円台後半の前日比円安水準での動きだった。本日の日本株全般は上げた。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,734に対して、下落銘柄数は78となった。騰落レシオは117.19%。東証プライムの売買代金は3兆3011億円。
TOPIX +29 @1,995
日経平均 +366円 @27,884円
注目を集めていたバー米連邦準備制度理事会(FRB)副議長(金融監督担当)の議会公聴会では、必要に応じてあらゆる手段を講じる用意があると述べ、銀行システムの安全性を維持する姿勢を示した。足元で発表されている多くの経済指標が強いため、米10年債利回りは前日の3.2%台から3.57%台へ上昇した。米2年債利回りも4.00%から4.08%に上昇した。長期金利の上昇を受けて、ハイテク成長株中心のナスダックは下げ、ダウ工業株30種平均も上げていたが小幅下落で終えた。
本日の日本株全般は、米国株安の流れを受けて前場は軟調な場面があったが、本日は3月決算企業の権利付き最終日なので、配当・株主優待目当ての買い需要が特に大きく、日経平均は大引けに向けて一段高となった。米国で中国電子商取引大手のアリババ集団の預託証券(ADR)が急伸したことで、出資者であるソフトバンクグループ(SBG)の株も買われ、この1銘柄だけで日経平均を約60円押し上げた。さらに、外為市場で円安・ドル高が進んだため、輸出関連銘柄も買われた。
他方、本来なら配当狙いの需要が高いために買われて上げるはずなのに、郵船のように株価を下げた銘柄も数は少ないがある。コロナ禍という特殊事情で異常な高騰を続けたコンテナ運賃が急低下しており大手海運の収益低下は避けられないと見ている。現在の高額配当を何年も先まで維持するのはほぼ不可能なため、大手海運株には注意が必要だ。これが銘柄選択の演繹的アプローチ(理に適っている)であるが、それだけでは不十分である。株式投資・トレードの実践では「理に適っている」だけではダメなのだ。買い需要よりも明らかに売り需要が多くなってきたという事実がトレンドとして確認できなけならない。それがチャートリーディングの定石という帰納的アプローチ(経験則による定石)である。効率的な銘柄選択にはこれら2つのアプローチが必要である。
日経平均の日足チャートを見ると、25日移動平均線を長大陽線で一気に上抜けした。2月6日の戻り高値@27,821円も上抜けた。一見、力強く見えるが、配当権利狙い最終日という特殊事情があるためその分だけ割り引いて考えないといけない。実力は明日以降のチャートに反映される。明日は、日経平均で約250円分の配当落ちがあるが、下げ幅がそれ以下であればその後の強含みの展開が期待できる。逆に、下げ幅が250円を大きく超える場合、配当狙いと言うメッキが剥げ落ちる結果、良くて横這い、悪ければまた下値模索という展開も想定しておく必要がある。株価の明日以降の動きは基本的に、(1)上げ続ける、(2)暫く上げてから反落する、(3)横這い、(4)下げ続ける、(5)暫く下げてから反発する、の5つのパターンしかない。実際にどのパターンになるかは、事前には分からないが、必ずこの5パターンのどれかになることだけは分かっている。結果的にどのパターンとなっても、株価の動きに上手に反応することに全神経を集中する。個人投資家・トレーダーは株価の流れをコントロールすることはできないが、自分の建玉は100%自分でコントロールできる。自分では決してコントロールできないこと(株価の上げ下げ)に心奪われている人が圧倒的に多いが、それは全くの無駄である。我々実践家は自分がコントロールできることだけに意識を集中し、且つ、行動すべきである。それが実践家としてのトレーダーがすべきほぼすべてのことである。
デモ銘柄の4902コニカミノルタも十八番波乗り銘柄N1株もポジションに変化なしですが、別の波乗り銘柄N2の内、先日買い乗せした分だけ本日の大引けに「引け成り」で一旦利食い手仕舞いしました。明日以降、本日の高値を更新すれば買い直します。
33業種中海運を除く32業種が上げた。上昇率トップ5は、鉱業(1位)、ゴム製品(2位)、輸送用機器(3位)、パルプ・紙(4位)、情報・通信(5位)となった。
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金融株を中心に買い優勢の展開 03月28日
昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA +194.55 @32,432.28, NASDAQ -55.12 @11,768.84, S&P500 +6.54 @3,977.53)。ドル円為替レートは130円台後半の前日比円高・ドル安水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が684に対して、下落銘柄数は1,046となった。騰落レシオは112.96%。東証プライムの売買代金は2兆3613億円。
TOPIX +5 @1,967
日経平均 +41円 @27,513円
米国では、中堅地銀のファースト・シチズン・バンクが経営破綻したシリコンバレー・バンクを買収すると合意したことで、金融システム不安が緩和されて銀行株が反発した。ファースト・リパブリック・バンクは先週46%超の急落となり、年初来では約90%も下落した。しかし、昨日は11.81%のリバウンドを見せ、4日ぶりに急反発した。ただ、米10年債利回りが上昇したため、理論株価が下がったハイテク成長株は売られて下落した。結局、ダウ工業株30種平均は上昇したが、ナスダックは下げて終わった。
本日の東京市場では、米国の金融システム不安が和らいだことで、前場は金融株を中心に買い優勢の展開となった。日経平均の上げ幅は一時120円を超えた。ただ、米シリコンバレー・バンクの経営破綻を巡り3月28日に米上院銀行委員会が米連邦預金保険公社(FDIC)と米連邦準備制度理事会(FRB)高官らを集めて公聴会を開くことになっている。その結果が気になり、上値追いは限られた。
日経平均の日足チャートを見ると、続伸はしたが陰線で終えた。昨日、10日移動平均線の上に再浮上したが、本日はやや下向きの25日移動平均線をあと少しで上抜け出来そうなところまで反発して来た。明日3月29日は3月末の配当権利付き売買の最終日なので強含みの展開が予想されるが、問題はその後である。配当狙いの買い需要が一巡しても上げ続けるためには業績見通しが上昇修正され続ける必要がある。自力で上げてきた銘柄と、相場全体が上がるので連れ上がりしてきただけの銘柄の格差がはっきりとしてくるはずだ。
デモ銘柄の4902コニカミノルタも十八番波乗り銘柄N1もポジションに変化なしですが、N2株はつなり売り玉を全部手仕舞いし、買い乗せしました。
33業種中23業種が上げた。上昇率トップ5は、銀行(1位)、鉱業(2位)、石油・石炭(3位)、非鉄金属(4位)、保険(5位)となった。
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最も意識すべきことは「時の利」の変化に上手に反応して波乗りすること! 03月27日
先週末の米国株式相場は続伸した(DJIA +132.28 @32,237.53, NASDAQ +36.56 @11,823.96, S&P500 +22.27 @3,970.99)。ドル円為替レートは130円台後半での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,239に対して、下落銘柄数は515となった。騰落レシオは112.16%。東証プライムの売買代金は2兆2884億円。
TOPIX +7 @1,962
日経平均 +92円 @27,477円
クレディ・スイスの経営不安がまだ冷めないうちに、ドイツ銀行のCDS(クレジット・ディフォルト・スワップ)の保険料が突如上昇して同銀行の経営破綻リスクが意識された。ドイツ銀行株は大幅安となり、その米国預託証券(ADR)は一時8%超下落した。これに対して、ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁が必要なら流動性を供給すると発言したことで、下げ幅を3.11%まで縮小して終えた。ドイツ銀行株の大幅安を受けて金融システム不安が高まり、米国株式相場は下げて始まったがドイツ銀行株が下げ幅を縮小したため、米国株式相場は上昇して終えた。
米国株の反発を好感して、さらに3月29日の配当権利付き最終売買日が近づいているため、本日の日本株全般は3営業振りに反発した。ただ、欧米の金融システム不安は根強く、上値を買い上がろうとする動きはほとんどなかった。また、米国では半導体関連株が安かったため、東京市場でも半導体関連株は下げ、銀行株と共に相場全体の足を引っ張った。他方、ディフェンシブ銘柄である鉄道や医薬品は買われた。さらに、最近は銀行株と反対に動く傾向が強い不動産株も日米長期金利の低下基調を好感して上げた。
日経平均の日足チャートを見ると、下向きの10日移動平均線の上に再浮上して来た。3月10日以来2週間ぶりである。これにより、3月16日安値@26,632円が当面の底値だったと判断でき、ここからの下げを逆張りで買い下がるという戦術もあるが、結果的に3月16日安値を更新してさらに下げて、これは単なる戻りの始まりだったということになるかもしれない。どちらのシナリオも想定しておきながら、波乗りを続けるしかない。今現在、我々が意識しておくべき「天の利」(マクロのファンダメンタルズの変化)は(1)米国金利がどこまで上がりその最終的な高さどれくらいなるかというターミナル・レートの高さ、そしてその高金利がどれだけ長く続くかという継続期間、(2)その高金利政策により米国経済がダメージを受けてどこまで景気減速するか、(3)米国の高金利政策が必ず引き起こすであろう何らかの危機(既に米国と欧州でその芽が出ている)とその危機が世界経済にどれだけの脅威となるか、の3点である。但し、どんなに精緻に分析しても未来を正確に予想することはできない。当たるか外れるかだけである。だから正確に予想しようとすることは「よそう」と昔の賢人は言い残した。我々がより意識を向けるべきことは、「地の利」(株価の中期トレンド)と「時の利」(株価の短期トレンド」であり、そして最も意識を集中すべきことは建玉操作の技術により「時の利」の変化に上手に反応して波乗りすることである。突き詰めれば、「円月殺法音無しの構え」になる。その際肝に銘じておくべき合言葉は武田軍の旗印「風林火山」である。
33業種中25業種が上げた。上昇率トップ5は、陸運(1位)、卸売り(2位)、不動産(3位)、ゴム製品(4位)、医薬品(5位)となった。
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下げてはいるが3連続陽線⇒強い下げ渋り 03月24日
昨日の米国株式相場は終値では上昇したが、寄り付き直後は大きく上げたのにその後はじり安となり一時はマイナス圏に沈むほど弱くなった(DJIA +75.14 @32,105.25, NADSAQ +117.44 @11,787.40, S&P500 +11.75 @3,948.72)。ドル円為替レートは130円台前半の前日比円高水準での動きだった。本日の日本株全般は高安まちまちとなった。東証プライムでは、上昇銘柄数が850に対して、下落銘柄数は881となった。騰落レシオは112.60%。東証プライムの売買代金は2兆5249億円。
TOPIX -2 @1,955
日経平均 -34円 @27,385円
前日に大きく下落していたことと、米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ打ち止め期待が高まり、米国株式相場は大きく上昇して始まった。しかし、地銀株がまた下落したことに警戒感が高まり、上げ幅を縮小した。イエレン財務長官が必要なら預金保護を拡大すると発言したことが相場を下支えした。
本日の日本株全般は、外国為替が円高・ドル安傾向となったことを嫌気して小幅下落した。自動車株や鉄鋼株が売られ、欧米の金融不安を背景にして金融株が売られた。他方、米長期金利の低下を背景に米国ではハイテク株が堅調な動きとなっており、日本株もその流れを受けてアドバンテスト、東京エレクトロンやスクリーンなどハイテク成長株の一角が買われて株価指数を下支えした。長期金利の低下を梃子に、バリュー株、特に銀行株から成長株へまた振り子が戻っている。日経平均の下げ幅は一時160円を超えたが、配当取り狙いの買いが入り、下げ幅を縮小した。
ただし、金融不安の炎は一旦出るとそう簡単には消えない。金融当局が打つ手を誤ると燎原の火の如く、一挙に世界中を駆け巡るとことはリーマンショックでも経験済みである。3月24日の欧州市場では、ドイツ銀行の株価が前日比15%安まで急落し、スイスのUBSも8%安となった。フランスのソシエテ・ジェネラルも9%安、英国バークレイズも6%安まで売り込まれた。欧州を代表する大手銀行がほぼほぼすべてが急落した。経験則で2カ月以内に起こるであろう2番底に対する警戒が必用である。
日経平均の日足チャートを見ると、続落はしているが3日連続で陽線となった。つまり、強く下げ渋っているということである。米国株と比べて日本株が相対的に底堅い理由がある。米国は急速に利上げを進めて来たために景気悪化の懸念が高まっているが、片や日本はどうか。日本はまだ金融緩和が継続している上に、コロナ禍から立ち直り始めたところで経済をリオープンしたところだ。アメリカ経済のベクトルは水平からやや下向きであるのに対して、日本経済のベクトルは底打ちから上向き始めたという背景の違いが、日本株相場の底堅さの底流にある。
33業種中19業種が下げた。下落率トップ5は、鉱業(1位)、その他金融(2位)、保険(3位)、銀行(4位)、不動産(5位)となった。
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強い下げ渋り感ではあるがまだ安定していない 03月23日
昨日の米国株式相場は大幅反落した(DJIA -530.49 @32,030.11, NASDAQ -190.15 @11,666.96, S&P500 -65.90 @3,936.97)。ドル円為替レートは130円台後半の前日比円高水準での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄の方が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,059に対して、下落銘柄数は688となった。騰落レシオは110.22%。東証プライムの売買代金は2兆4742億円。
TOPIX -6 @1,957
日経平均 -47円 @27,420円
米連邦公開市場委員会(FOMC)では大方の予想通り、政策金利を0.25%引き上げることが決まった。同時に年内の利上げは後1回であるとの予想も示された。FOMC参加者が見込む2023年度末までのターミナル・レート(利上げの最終到達点)はこれまでと変わらず5.1%。パウエル議長は利上げの一時休止も検討したが、「利下げは我々の基本シナリオではない」と年内の利下げ転換はないと明言した。また、パルエルFRB議長は現在の金融危機が米経済に悪い影響を与える可能性についても述べ、イエレン財務長官(前FRB議長)は「銀行預金の全面的な保険や保証に関する事は検討も議論もしていない」と預金保険を無制限に拡大するつもりはないと発言した。これは銀行のモラルハザードは許さないというイエレン氏の強いメッセージである。これを受けて米地銀株は再び急落した。前日に30%反発したファースト・リパブリック・バンクは15%反落した。結局、米主要3株価指数は揃って大きく反落した。米利上げのピークが視界に入ってきたため、ドル安・円高方向へ動き始めた。
米国株の大幅反落を受けて、本日の日本株全般は大きく反落して始まった。日経平均の下げ幅は一時300円に迫った。三菱UFJなどメガバンクや生命保険株などの下げが目立った。しかし、米経済の減速見通を反映して米長期金利が低下したので、成長株である東京エレクトロンやアドバンテストなど値がさ半導体関連株銘柄の一部は買われた。日本市場の立会時間中に米先物株価指数が強含みの展開となっていたので、日本株も次第に買い戻されて下げ幅を縮小した。
日経平均の日足チャートを見ると、下げて始まったが切り返して長陽線で終えたところに足元の株式相場の下げ渋りの強さを感じる。ただ、3月の配当権利確定日が近いのでその影響も強いのではないだろうか。下げ渋ってはいるがまだ安定的ではなく、ほぼ日替わりの大きな上げ下げは想定しておきたい。
33業種中17業種が上げた。上昇率トップ5は、非鉄金属(1位)、サービス(2位)、ゴム製品(3位)、空運(4位)、石油・石炭(5位)となった。
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金融システム不安が後退して株価は大幅反発したが・・・ 03月22日
昨日の米国株式相場は続伸した(DJIA +316.02 @32,560.60, NASDAQ +184.57 @11,860.11, S&P500 +51.30 @4,007.87)。ドル円為替レートは132円台前半の前日比円安・ドル高水準での動きだった。本日の日本株全般は反発した。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,704に対して、下落銘柄数は110となった。騰落レシオは114.05%。東証プライムの売買代金は2兆9372億円。
TOPIX +34 @1,963
日経平均 +521円 @27,467円
イエレン米財務長官が、金融危機が強まれば米政府は預金保護を拡大する用意があると述べた。この発言を受けて金融システムに対する不安が後退して、前日に47%安となった米地銀のファースト・リパブリック・バンクは29%反発した。米主要3株価指数は揃って2日続伸し、ダウ工業株30種平均は2日間で約700ドル上昇した。
米国株の大幅反発を好感して、本日の日本株全般も大きく反発した。日経平均の上げ幅は1月18日以来の大きさとなった。金融システムの不安が後退したので、特にメガバンク、大手証券、生保などの金融株が買われて上昇し、さらに海運や鉄鋼などの景気敏感株も買われた。
3月22日(つまり日本時間の今夜)には米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が発表される。大方の見方は0.25%の利上げ継続だが、一部の見方は利上げ休止、さらに踏み込んだ見方は利下げへ転換し且つ量的引き締め(QT)も停止まである。さて、結果は間もなく分かる。
日経平均の日足チャートを見ると、前日は陽線から陰線への「振り分け線」で反落したが、本日はその反対で陰線から陽線への「振り分け線」で大幅反発した。下げる大きな理由があって急落して下げ止まる時は、一旦は下げ止まっても日替わりで強弱が入り乱れて底値圏で激しく揺れ動くことが普通である。今の段階ではまだ不安定である。
33業種中32業種が上げた。上昇率トップ5は、証券(1位)、鉱業(2位)、その他金融(3位)、保険(4位)、海運(5位)となった。
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米地銀発の金融不安は後1〜2週間以内に収束するか? 03月20日
先週金曜日の米国株式相場は反落した(DJIA -384.57 @31,861.98, NASDAQ -86.76 @11,630.51, S&P500 -43.64 @3,916.64)。ドル円為替レートは131円台前半の先週末比円高水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が93に対して、下落銘柄数は1,723となった。騰落レシオは103.31%。東証プライムの売買代金は2兆9764億円。
TOPIX -30 @1,929
日経平均 -388円 @26,946円
米シリコンバレー・バンク(SVB)の破綻に端を発した混乱が続ている。米地銀のファースト・リパブリック・バンクは前日に大手11行が300億ドルの預金支援を表明すると10%上昇したがその翌日はまた急落して32.8%安となった。その結果、週間では71.8%安となった。他方、欧州の名門クレディ・スイスはスイス国立銀行から最大540億ドルの借り入れを発表したが、そのADR(米国預託証券)も7%下げた。米国の地銀発の金融不安は大西洋を超えて広がり、僅か1週間でクレディ・スイスが破綻寸前まで追い込まれ、金融システム全体への不安が増している。その間、クレディ・スイスは1日当たり100億スイスフラン(約1兆4000億円)もの預金が流出した。クレディ・スイスの財務指標は当局がG-SIB(Globally Systematcialy Important Banks:グローバルなシステム上重要な銀行、日本では3メガバンク)に求める厳しい水準を上回っているが、市場での信用を失い流動性が急速に失われたため、自力での回復は絶望的となった。
3月19日(日)にはスイスの大手金融UBSがクレディ・スイスを買収する(クレディ・スイスの破綻でなく救済)と発表し、さらに、日米を含む6中央銀行が協調して銀行に対するドル供給を強化すると発表した。しかし、それでも本日の東京市場では、金融システムの混乱が世界景気を悪化させるのではないかという不安が高まり、売り優勢となった。さらに、明日3月21日は日本が祝日のため株式市場は休場となるので手仕舞い売りが出易かった。
今回のクレディ・スイスの救済措置で争点になりそうなことは、ファイナンス理論に逆らうかのように、株価は一定の価値が維持されるのに対して、金融機関が発行する劣後債(償還期限がない社債:弁済順位は低いが利回りは高い)の一種であるAT1債(160億スイスフラン=約2兆2,700円)の価値がゼロになることである。ファイナス理論では、まず株主が責任を問われ、次にAT1債や劣後債、そして普通債の順番で損失が発生するはずである。今回の措置はスイス金融市場監督機構(FINMA)がAT1債の減損を決めて同行に通知した(発行条項に、公的支援があった場合は元本割れになると書いてある)。AT1債の発行残高は世界で約2750億ドル(約36.3兆円)もあり、これで財務不安がある他の金融機関のAT1債に売り圧力が掛かりやすくなる。銀行の自己資本を規制するバーゼル3に対応して、AT1債は自己資本に算入できるので欧州系の銀行の多くが発行しているし、日本のメガバンクも発行している。これに対して、米系金融機関は優先株の発行で資本増強を図ってきた。今回は破綻処理ではないので、株主責任を国が追求したのではなく、「国からの支援があった場合は元本割れとなるという」AT1債の条項のみが抵触したと解釈できる。
日経平均の日足チャートを見ると、前営業日は反発したが、本日はほぼ「振り分け線」で大きく反落した。やはり、ほぼ定石通りの動きとなった。米中堅地銀初の金融不安が瞬く間にクレディ・スイスへ飛び火して、あたかも武田信玄が動き始めると僅か1週間で名門大名の今川氏の本拠地である駿府が陥落したように、欧州の名門銀行も身売りに追い込まれた。崩れるときには速いものである。以前にも書いたが、米国が急速に利上げすると確実に世界のどこかで危機が発生して来た。歴史は繰り返さないが、韻は踏む。3月21~22日の米FOMCでは0.25%の追加利上げが見込まれており、その通りの結果となれば株式相場には中立と見る。万が一、血迷って0.50%にしたら世界中の株式相場はパニック売りの嵐になるだろう。
デモ銘柄の4902コニカミノルタのポジションは変わらず[0-6]のままです。波乗り銘柄N1もそのままですが、もう一つの波乗り銘柄N2は再び全つなぎとしました。
33業種すべてが下げた。下落率トップ5は、海運(1位)、倉庫・運輸(2位)、不動産(3位)、陸運(4位)、空運(5位)となった。
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一旦は当面の底値を確認したが・・・ 03月17日
昨日の米国株式相場は上昇した(DJIA +371.98 @32,246.55, NASDAQ +283.22 @11,717.28, S&P500 +68.35 @3,9602.8)。ドル円為替レートは133円台前半の前日比円高水準での動きだった。本日の日本株全般は上げた。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,350に対して、下落銘柄数は423となった。騰落レシオは110.52%。 東証プライムの売買代金は3兆6788億円。
TOPIX +22 @1,959
日経平均 +323円 @27,334円
米中堅地銀ファースト・リパブリック・バンクは一時36%超下落していたが、JPモルガンチェースやバンク・オブ・アメリカなど米銀11行が300億ドル(約4兆円)をファースト・リパブリック・バンクに預け入れると発表したことで、株価は約10%高と急反発した。支援を表明したJPモルガンチェースなどの銀行株も軒並み1%以上上げた。これを機に米株式相場全体は上昇幅を拡大した。
米国株の反発を受けて、本日の東京市場では、日経平均は大幅反発した。ハイテク株だけでなく、内需株やディフェンシブ株も買われた。
日経平均の日足チャートを見ると、昨日の陽線で強い下げ渋りを見せ、本日は陽線で反発した。これで一旦は当面の底値を確認したが、このまま順調に反発を続けることはまずなく、底値の堅牢さを確認するためにまた反落することがほとんどである。後1~2週間はかなり不安定な上げ下げを繰り返すと想定しておき、「心と建玉の準備」をしておきたい。
33業種中26業種が上げた。上昇率トップ5は、空運(1位)、精密機器(2位)、陸運(3位)、電気機器(4位)、医薬品(5位)となった。
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デモ銘柄の4902コニカミノルタは[0-6]で繰り越し 03月17日
昨日の米国株はまた大きく下落した(DJIA -280.83 @31,874.57, NASDAQ +5.90 @11,434.05, S&P500 -27.36 @3,891.93)。ドル円為替レートは132円台後半の前日比円高水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が218に対して、下落銘柄数は1,582となった。騰落レシオは107.04%。東証プライムの売買代金は3兆5488億円。
TOPIX -23 @1,937
日経平均 -219円 @27,011円
米国の金融不安が大西洋を超えた。金融不安が続くスイス大手銀行のクレディ・スイス・グループは筆頭株主であるサウジ・ナショナル・バンクが追加出資を拒否したと報道されると、株価が急落して過去最安値を更新した。ダウ工業株30種平均は一時、720ドル安まで急落したが、切り返して280ドル安までもどして下げ幅を縮小した。クレディ・スイスのADRは約14%安となったのは当然として、シティ・グループも5%超下落した。リスクオフ・ムードが高まる中、米国債が買われて10年債利回りは前日の3.63%台から3.46%台へ急低下した。3月21~22日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では利上げを見送るのではないかという観測が高まってきた。米長期金利の低下を反映して、外為相場では円高・ドル安となった。
米国株がまた大きく崩れたことで、本日の日本株全般も大きく下げる銘柄が多かった。米国国内の局地的だと思われていた金融不安が欧州へ飛び火したことを警戒し、銀行・証券・保険をはじめとする金融株を中心にほぼ全面安で大きく下げた。日経平均の下げ幅は前場では500円を超えたが、クレディ・スイスがスイス国立銀行(中央銀行)から最大で500億スイスフラン(約7兆1000億円)を借りる用意があると表明すると下げ幅を縮小し始めた。その後は徐々に下げ幅を縮小して下ひげを引いた長陽線で終えた。米長期金利が下げたため、理論通り成長株の一角は買われた。
日経平均の日足チャートを見ると、大きくギャップダウンして始まったが、その後は切り返して下ひげを引いた長陽線で終えた。チャートで見る限り、これで少なとも一旦は下げ止まったが、これをも打ち消す悪材料が続けて飛び出すこともあるので、心と建玉の準備は常に怠らないことが肝要である。
クレディ・スイスが無秩序な経営破綻に陥ることはスイスという国が崩壊しない限りあり得ない。ほぼ観光と金融という2つの産業しかない国がクレディ・スイスほどの大銀行を破綻させたらどうなるかくらい小学生でも想像が付くからだ。いざとなればなりふり構わず救済するだろう。それでも米FRBが金融引き締めを今まで通り継続すると、世界のどこかで必ず何らかの危機(新興国の債務不履行や金融機関の経営破綻など)は起こり、モグラ叩きのようにあちらこちらが綻ぶはずだ。リーマンショック後のように世界中の金融機関同士がお互いに疑心暗鬼となると再び世界経済が沈み込むことになりかねない。
米国では、SVB問題を封じ込めるためFRBが「バンク・ターム・ファンディング・プログラム(BRFP)」を始めた。この制度により、銀行は米国債や住宅ローン担保証券(MBS)を担保に1年間資金を借りられる。これは一種の担保オペだが、中央銀行の資産買い入れとは異なる。この制度の最大のミソは担保価値を債券の「時価ではなく額面で評価」するという点にある。この制度により、銀行は資金繰りのために保有債券を投げ売りしてさらに債券価格を急落させてさらに自分の首を絞めというリーマンショック後に起こった悪循環を回避できる。ただ、米FRBが実施した過去8回の金融引き締め局面では、その後7回は景気後退に陥ったことだけは覚えておくべきだろう。
さて、デモ銘柄の4902コニカミノルタは寄り付きと同時に5枚売り[5-6]としましたが、下げ幅を拡大せず短陽線で終えそうだったので大引け直前に売り玉はすべて手仕舞いして、結局、[0-6」のポジションとしました。波乗り十八番銘柄のN1株は買い乗せし、昨日売り乗せしたもう一つの波乗り銘柄N2株は全玉買い戻して利食い手仕舞いしました。
33業種すべてが下げた。下落率トップ5は、鉄鋼(1位)、保険(2位)、鉱業(3位)、非鉄(4位)、銀行(5位)となった。
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デモ銘柄の4902コニカミノルタは売り玉をすべて手仕舞いポジションは[0-6]へ 03月16日
昨日の米国株式相場は反発した(DJIA +336.26 @32,155.40, NASDAQ +239.30 @11,428.15, S&P500 +63.53 @3,919.29)。ドル円為替レートは134円台後半の前日比円安水準での動きだった。本日の日本株全般は反発した。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,498に対して、下落銘柄数は307となった。騰落レシオは115.19%。東証プライムの売買代金は2兆9621億円。
TOPIX +13 @1,960
日経平均 +7円 @27,229円
2月の米消費者物価指数(CPI)がほぼ予想通りの鈍化(+6%<前月+6.4%、前年比+0.4%<前月は前年比+0.5%)となり、これで米連邦準備制度理事会(FRB)がまた大幅な利上げ(0.50%)をするのではないかという警戒感が後退した。多分、0.25%になるのでないか。一部ではあるが、今回は利上げを見送るという楽観的な観測まで出て来た。しかし、これはないだろう。そもそも、シリコンバレー・バンク(SVB)の経営破綻の原因は、FRBによる金融緩和により超低金利が続き、行き場を失った過剰資金を吸い上げて(短期調達)、それを利回りが高い長期の国債や住宅ローン担保証券(MBS)に投資する(長期運用)というALM(資産と負債の総合管理)上は望ましくない期間のミスマッチを故意に取ることで儲けるビジネスモデルにあった。金利が急速に上がれば(短期金利である調達金利が急上昇し、運用資産である長期債の利回りは相対的に下がりや逆イールドにより逆ザヤを起こし、同時に価格は急落して含み損が急増するため)破綻する運命にあった。債券の発行体が破綻しなければ長期債は満期まで保有(HTM:Held-to-Maturity)すれば当初の目論見通りの利回りになるのだが、途中、含み損が拡大する。自己資本比率を計算する際に、この含み損を金融機関の自己資本から差し引いて計算しようという動きがマーケットで進み始めているから「満期保有だから含み損が出ても平気」だとは言っていられなくなった。
足元で急激に売り込まれていた地銀株にも買い戻しが入った。前日にはサンフランシスコが地盤であるファースト・リパブリック・バンクは62%安まで売り込まれていたが、一時は63%高まで急騰した。米主要3株価指数は揃って大きく反発した。
米国株の反発を受けて、本日の日本株全般も反発したが、日経平均は昨日までの3営業日で1,400円も急落していたので買い戻されたが、今日のところは自律反発に過ぎない。日経平均は高く寄り付き200円超高くなったが、結局、戻り売り圧力に屈して大引け少し前には100円以上役なる場面もあり、陰線で終えた。前日まで大きく売られていた銀行株と保険株の反発が目立った。ファースト・リテイリングとソフトバンクが下げ、この2銘柄だけで日経平均を64円押し下げた。
日本株の反発が弱い理由の一つには「裁定取引」に伴う「裁定買い残」が急増していたことある。3月15日に東証が発表した現物株の裁定買い残は先週末(3月10日)時点で、前の週の約2倍となる5.4億株に膨らんでいた。この数字は2019年3月以来約4年ぶりの高水準となった。これは信用買い残と同じく、潜在的な売り圧力であり、時間の経過とともに顕在圧力に変化していくからである。日本株の先高観を背景に海外投資家は1月後半から先週までの期間だけで日本株の先物を3.2兆円買い越していた。
先高観が強いと先物が勢いよく上がり、実際の先物価格は理論価格よりも割高になり易い。この局面で賢いトレーダーは割り高な先物を売って割安な現物株を買う。その後、先物の割高感が緩和して理論価格に近づいたときに反対売買(先物買い・現物売り)をする、或いはSQまで待てば必ず「先物価格=現物価格」となるので、リスクなしで元手なしで、確実に儲けられる、名前は「さいてい」だけど「最高」の取引ができる。さらに、今回のように急落する局面では売り急ぎがあるため理論価格以上に先物価格は下げやすいため、裁定取引の反対売買での利幅はより大きくなる。その過程で「先物買い戻し、現物手仕舞い売り」がどっと出てくることで株価の下落に拍車をかける。
デモ銘柄の4902コニカミノルタは、本日、つなぎ売り玉を全玉利食い手仕舞いし、ポジションは[0-6]としました。波乗り十八番銘柄のN1株も全株買い直しましたが、もう一つの波乗り銘柄N2は逆に売り乗せしました。明日以降、今日の安値を割り込めばすべての保有銘柄は則また全つなぎとします。
33業種中26業種が上げた。上昇率トップ5は、銀行(1位)、保険(2位)、鉄鋼(3位)、その他金融(4位)、建設(5位)となった。
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「三空叩き込み」⇒定石では買い 03月15日
昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA -90.50 @31,891.14, NASDAQ +49.95 @11,188.84, S&P500 -5.83 @3,855.76)。ドル円為替レートは133円台後半の前日比円高水準での動きだった。本日の日本株全般は大きく続落した。東証プライムでは、上昇銘柄数が僅か55に対して、下落銘柄数は1,771となった。騰落レシオは109.51%まで低下してきた。東証プライムの売買代金は3兆9041億円。
TOPIX -53 @1,948
日経平均 -611円 @27,222円
先週のシリコンバレー・バンク(SVB)の経営破綻に続き、今度はシグネチャー・バンクが経営破綻したことで、金融株全体が大きく続落してダウ工業株30種平均は下げた。これは株式相場にはマイナス要因だが、そもそもFRBの急速な利上げが直接の引き金となったこのような危機を前にして、米連邦準備制度理事会(FRB)が3月21〜22日に開催する連邦公開市場員会(FOMC)ではさすがに利上げは見送るだろうという期待がハイテク成長株を支えたためナスダックは上げた。3月12日には米財務省とFRBが共同声明を発表し、SVBの預金について預金保険の範囲外も含めて全額を保護すると異例の決定をした。しかし、仮想通貨業界のメインバンクの一つであるシグネチャー・バンクも破綻したため、金融不安は拡大した。地銀のファースト・リパブリックの株価は62%も急落したが、シティバンクを抱えるシティーグループやバンクオブアメリカ株も6〜8%安と急落した。地銀のコメリカは28%安、キーコープは27%安となった。大手銀行や主な地銀で構成するKBWナスダック銀行株指数は前週末比で12%安まで下げて、2020年11月以来の安値となった。
米国内の金融不安の拡大がまだ止まらないと見て、本日の日本株は大きく続落した。メガバンクや地銀株に加えて保険株が大きく売られた。円高・ドル安の進行を嫌気してトヨタ自動車も売られて2021年8月以来の安値を付けた。他方、インバウンド需要の期待でJR東日本など鉄道株は買われた。さらに間の悪いことに、日本郵政が傘下のゆうちょ銀行株の売り出し価格を1,131円に決定したと発表したが、その場合、売却総額は1兆2310億円になる。これだけの資金が株式市場から吸収されることを意味するため、現在手持ちの株を換金するためにかなりの株が売られると警戒感が高まった。
日経平均の日足チャートを見ると、3営業日連続で窓を空けながら急落して「三空叩き込み」を形成した。下値支持線として意識される2月22日安値@27,046円に迫るまでザラバでは大きく下げた。ここまで下げが急だと、すくなくとも一時的には自律反発狙いの買いが増えて下げ止まり、少しは反発するのが定石である。但し、常に定石通り株価が動くわけではないので、定石通りの読みをしながらもそれとは違った動きも常に想定しておき、そうなった場合に備えて予め心と建玉の準備をしておくことが肝要である。今回経営破綻した銀行は特殊な銀行であり、米国の銀行全体を根底から揺るがすようなシステミック・リスクではないと見ている。割と早期に事態は収拾に向かうのではないだろうか。
33業種中32業種が下げた。下落率トップ5は、当然ながら銀行(1位)、保険(2位)、鉱業(3位)、鉄鋼(4位)、証券(5位)となった。
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できるトレーダーには「売買ルール」を守る自己規律が求められる 03月13日
先週金曜日の米国株式相場は続落した(DJIA -345.22 @31,904.66, NASDAQ -199.47 @11,138.89, S&P500 -56.73 @3,861.59)。ドル円為替レートは134円台前半の先週末比円高水準での動きだった。本日の日本株全般は続落した。東証プライムでは、上昇銘柄数が171に対して、下落銘柄数は1,639となった。騰落レシオは122.20%。東証プライムの売買代金は3兆1285億円。
TOPIX -31 @2,001
日経平均 -311円 @27,833円
2月の米雇用統計では失業率が予想以上に悪化し、且つ、平均賃金の伸びも予想を下回った。通常なら株式相場には悪い結果のはずだが今は、3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で大幅利上げ(+0.50% )の見通しが後退したとして、これが株式相場に浮揚効果を与える。しかし、このプラス効果は完全に打ち消された。米金利上昇により投資していた債券が巨大な含み損を抱え、急速に預金が流出(1日で5兆円超)していたSVBファイナンシャル・グループ傘下のシリコンバレー・バンク(SVB)が経営破綻し、事業停止に追い込まれたからだ。資金に余裕のあるスタートアップ企業から相対的に高い金利で預金を集め、それを資金が一時的に不足するスタートアップ企業にさらに高金利で貸して儲け、余った資金は債券投資で儲けるというビジネスモデルが破綻した。「史上初のツイッターで煽られた取り付け騒ぎ」により、増資発表から2日後という非常に短期間で破綻した。これにより地銀株を中心に株価は急落し、米主要3株価指数は揃って大幅続落となった。シグネチャー・バンクは22.9%安、ファースト・リパブリック・バンクも14.8%と急落した。米金融当局はSVBもシグネチャーバンクも預金は全額保護すると発表した。
米国株安の流れを受けて、本日の日本株全般も大きく続落した。SVBに続いてニューヨークを基盤とするシグネチャー・バンクも破綻した。金融市場での混乱の連鎖を警戒して、メガバンク株と地銀株はじめとする幅広い銘柄が売られた。他方、リスクオフの様相が強まり、安全資産とされる米国債が買われて(米長期金利は下がった)日米金利差が縮小したことで円高・ドル安となり、自動車株にも売りが拡大した。日経平均の下げ幅は一時500円を超えた。ただ、鉄道や小売りなど内需株の一部は逆行高になった。
日経平均の日足チャートを見ると、大きな窓を空けて続落して上向きの10日移動平均線だけでなく、ザラバでは上向きの25日移動平均線も割り込んだ。ローソク足の形は長い下ひげを引いた短陰線(たくり線)となり、終値では下値支持線の2月6日高値@27,821円の少し上で踏み止まった。既に大きな窓を2回空けて「ニ空」となっているので、日本時間の今夜の米国株式相場が大きく反発すればこれ以上大きく下げることはないと思われるが、さてどう動くか。
「正確に予想しよう」とどんなに努力しても、結果は「当たるか外れるか」しかない。自分が持っている全知識と経験を総動員して今何が株価を動かす大きな力となっているのかを理解し、同時に株価チャートの定石も総動員して、少しだけ先の株価の方向性を「想像する」しかない。重要なことは、その想像した株価の方向性は間違っているかもしれないと常に意識していることである。その間違いが判明した時に何をどうすべきかを事前に決めておき(これが売買ルール)、且つ、逡巡することなく実行する自己規律が「できるトレーダー」には求められる。
33業種中31業種が下げた。下落率トップ5は、勿論、銀行(1位)、保険(2位)、証券(3位)、パルプ・紙(4位)、その他金融(5位)となった。
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デモ銘柄の4902コニカミノルタは1枚売り乗せして[6-6] 03月10日
昨日の米国株式相場は大幅下落した(DJIA -543.54 @32,254.86, NASDAQ -237.65 @11,338.35, S&P500 -73.69 @3,918.32)。ドル円為替レートは136円台後半の前日比円高水準での動きだった。本日の日本株全般は大きく下げた。東証プライムでは、上昇銘柄数が僅か125に対して、下落銘柄数は1,673となった。騰落レシオは127.62%へ低下した。東証プライムの売買代金は4兆1566億円(メジャーSQなので金額が膨らむのは当然)。
TOPIX -40 @2,032
日経平均 -479円 @28,144円
昨日の米国では、新規失業保険申請件数が予想以上に増加した(本来は経済に悪い:21.1万件>19.5万件が予想だった)ことを好感して株式相場は上げて始まった。しかし、増資発表をした地銀のSVBフィナンシャルが60%超の株価大暴落となり、金融株全体に連鎖売りが殺到したため株式市場の雰囲気が急速に悪化した。銀行が財務不安に陥っているという連想売りが広がり、米主要銀行で構成するKBW銀行株指数は7%安となった。米FRBが急速に利上げをすればほぼ確実に米国を含む世界のどこかで「何らかの危機」を招く。米10年物実質金利(10年債利回りから予想インフレ率を引いたもの)は2月初めには1.1%台だったが、今は1.6%台まで上昇している。米S&P500が昨年安値を付けたときは、この実質金利が1.7%台前半だった。米シティバンクのクレジットカード決済額は昨年秋以降、前年同月比でマイナスに転じ、2月には6%マイナスになった。金融引き締め政策は着実に景気を減速させている。
米国株の急落を受けて、本日の日本株全般も大きく反落した。今日の日経平均の下げ幅(479円18銭)は今年最大となり、2022年12月20日(669円61銭安)以来の大きさだった。日本株の立会時間中に米株価刷数先物が下落していたことも本日の日本株の売りを促した。日経平均は前日までの5営業日で1,100円強上げていたことや、騰落レシオ(25日)が130%台まで上昇して短期的な過熱感も出ていたことも、本日の大幅反落に繋がった。足元で買われていた低PBR銘柄に代表されるバリュー株も利益確定のため売られた。郵船(海運)の6%の下げは目立った。米銀行発の急落なので、当然、銀行・証券などの金融株も大きく下落した。やはり、「治に居て乱を忘れず」は大切である。
日経平均の日足チャートを見ると、窓を空けて急落して始まり、さらに下げて大陰線を引いて終わった。3月6日から今日までの動きは、昨日窓を空けて上昇した短陰線を離れ小島のように窓を空けて置き去りにした「アイランド・リバーサル」を形成した。アイランド・リバーサルはかなり強い売り線である。昨年6月以降は、メジャーSQに向けて株式相場は上昇し、SQを通過すると下落に転じるというパターンを繰り返してきた。歴史は繰り返さないが韻を踏むので要注意。
デモ銘柄の4902コニカミノルタは、本日1枚売り乗せして[6-6]の全つなぎとしました。嵐が来たので一旦港に避難です。昨日、買い玉の約3分の1を一旦利食い売りした十八番銘柄N株の他に、もう一つの波乗り銘柄であるN株も本日全つなぎとしました。
33業種中31業種が下げた。下落率トップ5は、銀行(1位)、海運(2位)、保険(3位)、証券(4位)、小売り(5位)となった。
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バリュー株が幅広く強力に買われている 03月08日
昨日の米国株式相場は大きく反落した(DJIA -574.98 @32,856.46, NASDAQ -145.40 @11,530.33, S&P500 -62.05 @3,986.37)。ドル円為替レートは137円台後半の前日比円安水準での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,237に対して、下落銘柄数は521となった。騰落レシオは124.51%。東証プライムの売買代金は2兆7202億円。
TOPIX +6 @2,051
日経平均 +135円 @28,444円
足元で次々と明らかになる経済統計が予想以上に強いことを背景に、パウエルFRB議長が議会証言で次回3月21~22日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.50%の大幅利上げをすることを示唆した。これを嫌気して景気敏感株を中心に米株式相場は急落した。金融政策に敏感に動く米2年債利回りは前日の4.89%台から5.02%台へ急上昇した。これに反応して外国為替市場では、円安・ドル高が進行した。
米国株式相場の急落を受けて、本日の日本株全般は下げて始まったが、先高観が依然として強くすぐに切り返し始めた。円安・ドル高基調も日本株相場を下支えしている。ダウ工業株30種平均が600ドル近く急落したにも拘わらず、日経平均の上げ幅は150円を超える場面もあった。足元の日本株の強さにはそれなりの理由がある。一つには、3月から中国からの渡航者に対する水際対策が緩和されたのでインバウンド需要の回復が期待されて、百貨店株や鉄道株などにかなりの買いが入っている。2つ目として、3月末の配当権利取りのために買いが増加している。3つ目として、東証が低PBR企業に対して改善を求める圧力をかけているため、業績見通しの改善と相まって特にバリュー株が幅広く強力に買われている。ただ、相場の潮目は突然変わることがよくあるので、「治に居て乱を忘れず」を常に肝に銘じておく必要はある。
バリュー株の上げ潮に乗り、優利加塾の十八番(おはこ)銘柄N株は今日もギャップアップして続伸した。業績見通しは黒字転換、信用買い残は急低下しながら逆に信用売り残が増加している。これらすべてが何を意味するか、塾生はもちろんのこと、私の著作の読者には説明するまでもないことですね。
日経平均の日足チャートを見ると、3月6日にギャップアップして短陽線で終えてから、3営業日連続で陽線の長さを伸ばしながら上昇して来た。後ほんの少しで11月24日日の戻り高値@28,502円を上抜け出来る。足元の日本株の力強さがいつまで続くかは分からないが、少なくとも配当権利確定日までは強含みが続くのではないだろうか。
33業種中24業種が上げた。上昇率トップ5は、陸運(1位)、小売り(2位)、不動産(3位)、ゴム製品(4位)、建設(5位)となった。
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動くべき時が来たら一切逡巡することなく行動する 03月07日
昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA +40.47 @33,341.44, NASDAQ -13.27 @11,675.74, S&P500 +2.78 @4,048.42)。ドル円為替レートは135円台後半の前日比円安水準での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,248に対して、下落銘柄数は493となった。騰落レシオは123.41%。東証プライムの売買代金は2兆7872億円。
TOPIX +8 @2,045
日経平均 +71円 @28,309円
米10年物長期金利が上げたことやパウエルFRB議長が議会証言する3月7日、8日を控えて、さらに3月10日には2月の米雇用統計発表を控えているため様子見が多くなり、米株式相場は高安まちまちとなった。それでも、本日の東京市場ではバリュー株の買いが継続したため上げる銘柄が多かった。昨日の東証プライムでは、189もの銘柄が年初来高値を付けた。その結果、PBRが相対的に低い銘柄で構成する「TOPIXバリュー指数」は連日で過去最高値を更新している。TOPIXVALUE指数チャートと価格 — TradingView 私が常にポジションを持っているバリュー株のN株もこの1年間で95%上昇して来たが、業績見通しの改善というファンダメンタルズの変化が「原因」となり株価の上昇トレンドはその「結果」となって表れている。株価と言うものは真に理に適って動くものである。
日経平均の日足チャートを見ると、昨年11月24日の戻り高値@28,502円目前まで上げて来た。このまま一気に上抜けるか、この水準で横這いとなるか、或いは下へ弾き返されるか、事前には知りようがないが、結果的には大きく分けてこの3つのシナリオのどれかになる。評論家ではなく実践家である我々トレーダーにとって大事なことは「占い師」になることではなく、株価がどのように動いても構わないように「風林火山」の旗印の下、心と建玉の準備をしておき、動くべき時が来たら一切逡巡することなく行動することである。
33業種中28業種が上げた。上昇率トップ5は、鉱業(1位)、鉄鋼(2位)、銀行(3位)、石油・石炭(4位)、非鉄金属(5位)となった。
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合理的に想像した株価ベクトルの方向とチャートの定石を組み合わせる 03月06日
先週末の米国株式相場は大きく続伸した(DJIA +387.40 @33,390.97, NASDQ +226.02 @1,688.01, S&P500 +64.29 @4,045.64)。ドル円為替レートは135円台前半の先週末比円高水準での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,191に対して、下落銘柄数は579となった。騰落レシオは120.11%。東証プライムの売買代金は2兆7449億円。
TOPIX +17 @2,036
日経平均 +310円 @28,238円
3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では大幅な利上げ(例えば0.50%や0.75%)とはならないだろうとの見方が有力になり、米10年債利回りが4.0%を割り込んだ。これを好感して、米主要3株価指数は揃って続伸した。この流れ受けて、本日の日本株全般も東京エレクトロンやアドバンテストなどの値がさハイテク株やソフトバンクグループをはじめとして続伸した。ただ、パウエルFRB議長の議会証言や日銀の金融政策決定会合を目前に控えているため、上値追いは続かず上値は重くなった。
日経平均の日足チャートを見ると、ギャップアップで始まりさらに上げて短めの上ひげを引いた短陽線で終えた。昨年11月24日の戻り高値@28,502円が射程距離に入ってきた。チャートのさらに左側を見て時間を遡ると昨年6月9日戻り高値@28,389円、3月25日戻り高値@28,338円が上値抵抗線として意識される。これら3つの上値抵抗線を一気に上抜けできるか、或いは弾き返されるか。その答えは、日米中央銀行の金融政策の舵取りに対するマーケットの見通しの変化次第だろう。
過去の株価の値動きに過ぎないチャートをどんなに分析しても将来の株価の動きは明確には見えて来ない。しかし、チャート分析による定石とファンダメンタルズの変化と併せて「合理的に想像する」ことはできる。大事なことは、ファンダメンタルズの変化が「原因」であってこれが株価の中長期のトレンドを決定し、株価の動きはその「結果」に過ぎないということである。その合理的に想像した株価のベクトルの方向に合わせて売りか買いかを判断し(これが戦略決定)、自分の間合い(4つの買い場と4つの売り場)まで引き付けて(これが戦術)、自分の戦闘法に従い淡々と仕掛け・手仕舞いを行うだけである。短期的には合理的に想像したベクトルの方向とは異なる動きをすることもあるが、それは初めからそういうこともあると想定しておき(だから驚かないし慌てない)、反対玉を建てながら建玉操作で乗り切るだけである。
33業種中26業種が上げた。上昇率トップ5は、精密機器(1位)、海運(2位)、電気機器(3位)、卸売り(4位)、金属製品(5位)となった。
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米利下げ期待>米高金利による米経済後退懸念 03月03日
昨日の米国株式相場は大きく反発した(DJIA +341.73 @33,003.57, NADAQ +83.50 @11,462.98, S&P500 +29.96 @3,981.35)。ドル円為替レートは136円台後半での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,479に対して、下落銘柄数は279となった。騰落レシオは117.31%。東証プライムの売買代金は3兆2500億円。
TOPIX +15 @2,020
日経平均 +429円 @27,927円
ボスティック米アトランタ連銀総裁が3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%の利上げを強く支持すると発言したため、0.50%など大幅利上げへの警戒感が後退した。これを好感して米株式相場は主要3株価指数は揃って上昇した。米国株の大幅反発を受けて、本日の日本株全般も大きく上昇した。ファーストリテイリングが国内既存店売上高(ユニクロ)が伸びたことを好感して大きく上昇して、この1銘柄だけで日経平均を100円ほど押し上げた。また、中国の景気回復に対する期待は依然として強く、機械株や資源株が買われた。3月5日には全国人民代表大会(日本の国会に相当する)が開幕するがその時に何らかの景気刺激策が打ち出されるのではないかという期待も日本株相場を支えている。
日経平均の日足チャートを見ると、2月6日の戻り高値@27,821円を終値ベースで明確に上抜けた。これにより反発を続けて昨年11月24日の戻り高値@28,502円を上値ければ、2021年9月14日の高値@30,795円から戻り高値が徐々に切り下がっている中期的な弱気相場に歯止めをかけることができる。
ただ、米利上げが当初想定されていたよりも長引きそうであるという見通しが強くなっている中での日米両国の株式相場が堅調なことには一抹の不安を覚える。昨年末と比べてS&P500は3.7%上昇(3月2日時点)し、日経平均は7.2%(3月3日終値)も上げている。2月に発表された主要米インフレ指標統計(消費者物価指数CPI、卸売物価指数PPI、個人消費支出PCE物価指数)のすべては強い経済状況を示した。それを反映して米長期金利は4.0%超まで上昇しており、近い将来に利下げが行われる見通しはまだ見えて来ない。にも拘わらず、株高となっているのは、FRBが景気減速に気付いて今年中に利下げを開始するはずだという楽観的な見通しの方が優勢になっているからだと思われる。
33業種中30業種が上げた。上昇率トップ5は、精密機器(1位)、卸売り(2位)、鉱業(3位)、医薬品(4位)、化学(5位)となった。
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買い玉は普段以上の用心が必要 03月02日
昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA +5.14 @32,661.84, NASDAQ -76.06 @11,379.48, S&P500 -18.76 @3,951.39)。ドル円為替レートは136円台後半の前日比円安水準での動きだった。本日の日本株全般は高安まちまちとなった。東証プライムでは、上昇銘柄数が759に対して、下落銘柄数は989となった。騰落レシオは10.03%。東証プライムの売買代金は2兆6817億円。
TOPIX -3 @1,995
日経平均 -18円 @27,499円
米2月ISM製造業購買担当者指数(PMI)は47.7となり、市場予想の48.0を下回ったが、その価格指数は予想の45.1を上回って51.3という強い結果となった。さらに、カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁が3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では0.25%または0.50%の利上げを示唆する発言をした。これらのことを背景に、米10年債利回りが前日の3.91%台から4.0%を超えて一時は4.01%台まで上昇して、米長期金利は約4カ月ぶりの高水準となった。これを嫌気してハイテク成長株や高利回り配当株が下げた。その結果、ダウ工業株30種平均は小幅高となったのに対して、ハイテク成長株が多いナスダックは下落した。高安まちまちとなった米国株式相場を受けて、本日の東京市場でもサイバーダインや東京エレクトロンなどハイテク成長株を中心に売られたが、鉄鋼、非鉄金属、海運などが上昇した。
日経平均の日足チャートを見ると、本日も辛うじて10日及び25日平均線の上に踏みとどまっているが陰線で終えたため、いつ反落してこれら2本の移動平均線の下に沈み込んでもおかしくない状況である。買い玉は普段以上の用心が必要である。
ほとんどの米経済指標は米経済が依然として強いことを示唆している。しかし、経済指標は遅効性があるので、実は景気がすでに悪くなっていても強い数値を出し続けるので額面通り受け止めないことが重要である。高金利政策を継続すると、往々にしてオーバーキルとなり、必要以上に経済を悪化させるので、その後に深刻な景気後退を招くことも珍しくない。FRB高官もバカではないからそれくらいは分かっているはずなので、年内のどこかで利上げ停止から利下げへ移行するとの見方も一部で浮上してきた。実際、米調査会社コンファレンス・ボードの1月の景気先行指数は前月比マイナス0.3となったが、これで10カ月連続の落ち込みである。金融政策はその効果が出るまでに通常は1年ほどの遅効性があるので、もうそろそろその悪い効果がいろいろな経済指標で確認できるようになるはずである。
日米中央銀行の金融政策のベクトルの違いから、日米金利差は大きく、円安・ドル高見通しがまだ根強い。したがって、「円キャリー・トレード」(=金利が低い円を借りてそれを売ってドルを買い、金利の高いドルで運用する取引)をやすく、その取引そのものが円安・ドル高を促進する。
33業種中16業種が上げた。上昇率トップ5は、鉄鋼(1位)、非鉄金属(2位)、海運(3位)、陸運(4位)、パルプ・紙(5位)となった。
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海運株と銀行株の旬は過ぎつつある 03月02日
昨日の米国株式相場はまた反落した(DJIA -232.39 @32,656.70, NASDAQ -11.44 @11,455.54, S&P500 -12.09 @3,970.15)。ドル円為替レートは136円台前半での動きだった。米国株安にも拘わらず、本日の日本株全般は上げる銘柄の方が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,075に対して、下落銘柄数は672となった。騰落レシオは113.97%。東証プライムの売買代金は2兆7883億円。
TOPIX +5 @1,998
日経平均 + 71円 @27,517円
米国10年債利回り(=長期金利)が一時、昨年11月以来の4.0%近くまで上昇したため、米国株式相場は反落して主要3株価指数は揃って下げた。これを嫌気して、本日の日本株全般は下げて始まったが、中国の景気回復を示す経済指標(2月の製造業購買担当者景気指数PMI>50)が発表されると日本製鉄や安川電機などの中国関連銘柄を中心に買われて、相場全体も切り返し始め、日経平均は小幅高で終えた。
東証がPBR1倍割れの企業に是正を求めていることも意外に強いバリュー株の背景にある。他方、高配当を目当てに今まで上げて来た大手海運株は3月末の配当権利確定日が近づいていることが意識され、利益確定売りが優勢となり大きく下げた。コロナ禍により青天の霹靂のように急上昇していたコンテナ運賃が明らかに正常化しつつあるので、業績のピークは過ぎたと判断すべきだろう。来期以降は配当は下がると見ておくことが賢明である。そうなれば株価も下がるのが道理である。銀行株も旬を過ぎた感がある。日銀新総裁が金融緩和政策を修正して長期金利は上方向に放れると見ていて上げていたのに、植田氏は少なくとも当面は現状維持を続ける意向を示しているからだ。
日経平均の日足チャートを見ると、ギャップダウンして始まったがその後は切り返して陽線で終え、且つ、10日及び25日移動平均線の上に辛うじて再浮上した。しかし、2月6日の戻り高値@27,821円を明確に上抜け出来ない限り、常に戻り売り狙いの売り圧力に晒されるため、下に振れやすい。
33業種中19業種が上げた。上昇率トップ5は、鉱業(1位)、鉄鋼(2位)、非鉄金属(3位)、卸売り(4位)、石油・石炭(5位)となった。
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