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優利加

2003年8月から個人投資家に株式トレード技術の指導をする「優利加塾」を開講。2007年4月から准教授として大学及び大学院にて「数理ファイナンス」、「金融工学」、「ファイナンス概論」、「経営財務」などの科目を講義する一方、学部生及び大学院生の「演習(ゼミ)」の指導も行っている。モットーは「自他共楽」と生涯現役の株式トレード。著書の『 生涯現役の株式トレード技術』は、2006年2月出版以来、続々と感動の声が殺到。 ブルベア大賞2006 大賞を受賞。

「生涯現役のトレード日記」

「努力は必ず報われる。報われない努力があるのだとすれば、それはまだ努力とは言えない。」

06月30日
人はなぜ株式投資・トレードをするんでしょうか?人それぞれ理由や動機は異なるでしょうが、私の場合、それは幸せな人生を送るための4つの条件のうちの一つだからです。

人が幸せな人生を送るためには次の4つの条件が必要です。まず第1に「健康」であること。これが一番重要です。重い病を患い、眠れないほどの痛みに耐えながらベッドの上に寝た切りになったり、余命宣告を受けてただ死を待つのみだとしたら、どんなに富を所有していたとしても、幸せとは感じられないでしょう。第2に「愛」です。自分を大切に思ってくれる誰かいることを実感している。自分も誰かをとても大切に思い、その人を愛おしく感じる。そういう誰かがいることです。愛がない人生なんて、とても味気ない、砂を噛むような人生となるでしょう。第3に「仕事=誰かの役に立つ何かをすること」です。誰かの役に立つ何かをしていると実感できると人は幸せな気分になれます。反対に、自分は誰の役にも立っていない、誰からも必要とされていないと強く思い込むと、孤独になります。そして、第4に、「お金」です。人は生きていくうえで最低限のお金が必要となります。注意が必要なことは、「お金」は確かに幸せな人生を送るため必要な4つの条件の内の一つではあるけど、順位としては一番下の第4番目です。十分快適に暮らせるだけのお金があればそれでいいのです。私の体験では、普通の暮らしをしている限り、年収2000万円を超えてくると、それ以上収入が増加しても幸福度の上昇ペースは急速に緩やかになります。経済学で言う「限界効用逓減の法則」がお金にも当てはまります。

株式投資・トレードは上記「幸せな人生を送るための4つの条件」の内、第4の条件「お金」を満たすためにとても有効な方法です。数年で百万円を数億円や数十億円にまで増やすのは一部の強運で非常に高いリスクを取れる度胸のある人だけに可能ですが、年20〜30%のペースなら資金が50億円くらいになるまでは可能でしょう。それ以上に増えると流動性の制約を強く受けます。

世の中は「お金がない、お金がない」と文句ばっかり言っている人で溢れています。そんなことを言って人生の貴重な時間を無駄にしている暇があったら、株式投資・トレードの勉強をすれば良いのにといつも思います。株式投資・トレードは5万円くらいから始められます。しかし、株式投資・トレードは難しいからと言って敬遠する人がほとんどです。そんなことだからいつまでたってもお金に困っているんです。

努力は必ず報われるのです。王貞治氏はこう言っています。「努力は必ず報われる。報われない努力があるのだとすれば、それはまだ努力とは言えない。」
https://kininaluzyo.com/oh-quotation/
正にその通りだと思います。但し、闇雲に努力してもダメです。努力の方向性が正しくないと期待した結果にはたどり着けません。努力は「量」も大切ですが、もっと大切なことは「方向性」が正しいかどうかです。何かにおいて(例えば「英語学習」)、中学、高校、大学と英語を10年以上勉強してきたのに、ほとんど英語が分からないという日本人が圧倒的大多数を占めています。これはまさに王貞治氏の名言通りですが、さらに付け加えると、努力の方向性(勉強のやり方)が間違っているからなのです。どんなに努力しても進むべき方向が間違っていたら目的地にはたどり着けないのは当たり前です。

株式投資・トレードで正しい努力とは何でしょうか?いろいろありますが、最重要事項は「売り」と「買い」を間違えないということです。これさえ間違えなれば必ず勝てます。逆に言うと個人投資家・トレーダーが負ける最大の原因が「売るべきところ」で「買っている」ことです。では、「売り」と「買い」を間違えないようにするにはどうした良いでしょうか?誰でもできて一簡単な方法はチャートを「正しく」読むことです。但し、チャートが表示しているのは過去から現在までの株価の軌跡であり、未来を占う「水晶玉」ではありません。株価を動かしているのは背景にある神羅万象の変化、つまり、株価材料です。その変化は明日以降にならないと分かりません。しかし、大きな株価材料の場合、その効果がしばらく続きます。したがって、「株価チャートを正しく読む」+「背景の理解」がとても重要となってきます。しかし、ここまでやっても数日先の株価は70〜80%くらいの確率でしか分かりません。残りの20〜30%の読みが外れる確率はどうすべきか?これは建玉操作で補正し続けるのです。
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10、25、60日の移動平均線が上向きに転じてきた

06月28日
昨日の米国株式相場は高安まちまちだった(DJIA -10.24 @26,526.58, NASDAQ +57.79 @7,967.76)。ドル円為替レートは107円台後半の前日比円高水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄の方が多かった。東証1部の売買代金は2兆621億円。

TOPIX -2 @1,551
日経平均 -62円 @21,276円

米中首脳会談を6月29日に控えて様子見が大勢となった。昨日の大幅上昇に対して、今日は早めに利食いしようという売りが優勢だった。上海株が下げたことも日本株の売りを誘った。

日経平均の日足チャートを見ると、終値では小幅安となったがローソク足は「十字足」であり、売り急ぐ気配はなく、且つ、10日移動平均線の上で推移している。また、10日移動平均線、25日移動平均線、60日移動平均線の3本がやや上向きに転じてきた。米中首脳会談で何らかの良い結果が出れば上方向の動きに弾みがつきそうだが、会談の結果は如何に?

33業種中23業種が下げた。下落率トップ5は、石油・石炭(1位)、証券(2位)、鉱業(3位)、不動産(4位)、陸運(5位)となった。
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上方向に弾みがつきそう

06月27日
昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA -11.40 @26,536.82, NASDAQ +25.25 @7,909.97)。ドル円為替レートは108円台前半の前日比円安水準での動きだった。本日の日本株全般は上げた。東証1部では、上昇銘柄数が1,711に対して、下落銘柄数は375となった。騰落レシオは98.98%。東証1部の売買代金は2兆34億円。

TOPIX +19 @1,553
日経平均 +252円 @21,338円

週末の米中首脳会談で貿易協議が進展するとの期待が高まり、日本株全般は上げた。上海株も上がり、円相場は円安・ドル高方向に動き、日本株相場を支えた。

日経平均の日足チャートを見ると、10日移動平均線、25日移動平均線、60日移動平均線のすべてがほぼ横向きとなっている。株価は昨日、10日移動平均線を割り込んだが、今日はすぐに回復した。米中首脳会談次第だが、上方向に弾みがつきそうだ。

33業種中30業種が上げた。上昇率トップ5は、機械(1位)、海運(2位)、石油・石炭(3位)、ガラス・土石(4位)、証券(5位)となった。
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日経平均、10日移動平均線を割り込んだが・・・

06月26日
昨日の米国株式相場は大きく下落した(DJIA -179.32 @26,548.22, ASDAQ -120.98 @7,884.72)。ドル円為替レートは107円台前半の前日比円安の水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が508に対して、下落銘柄数は1,552となった。騰落レシオは92.25%。東証1部の売買代金は1兆6814億円。

TOPIX -9 @1,534
日経平均 -107円 @21,087円

FRBによる早期利下げ期待がやや後退したことで、米国株式相場は下げた。これを受けて、本日の日本株全般は売り優勢となった。しかし、米半導体大手マイクロン・テクノロジーがファーウェイへの出荷を一時再開したと発表したことで半導体株が上昇したため、相場全体の下げは緩和された。今日は6月期や12月期決算企業の配当権利落ち日だった。権利落ち分は日経平均換算で30円ほど。

日経平均の日足チャートを見ると、ほぼ水平の10日移動平均線を割り込んだ。ローソク足はほぼ十字足であり、下げの勢いがあるわけではない。ムニューシン米財務長官が米中貿易交渉について「90%完了した」と語った。明日にはまた10日移動平均線を回復するのではないか。

33業種中28業種が下げた。下落率トップ5は、ゴム製品(1位)、化学(2位)、精密機器(3位)、情報・通信(4位)、電気・ガス(5位)となった。
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暫くは保ち合い相場がつづくか?

06月25日
昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA +8.41 @26,727.54, NASDAQ -26.01 @8,005.70)。ドル円為替レートは106円台に入る円高水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が821に対して、下落銘柄数は1,209となった。騰落レシオは95.50%。東証1部の売買代金は1兆7305億円。

TOPIX -4 @1,543
日経平均 -92円 @21,194円

週末に控えるG20 大阪サミットの内容を見極めたい雰囲気が強く、積極的な売買が控えられた。中東情勢に対する懸念が高まり(米、イランのハメネイ氏を制裁対象に)、米中首脳会談に対する期待が後退する報道があった。6月29日に開かれる米中について「トランプ米大統領がこれまで中国の習近平国家主席と緊密に行ってきたやり取りを維持する機会にすぎない。貿易摩擦が続くとしても、大統領にとっては前回の協議以降の中国側のスタンスを確認する機会になる」と米政府高官が述べた、と報道された。リスクオンからリスクオフへ振り子が振れ始めたため、リスク回避の円買い・ドル売りが進み、1ドル=106円台後半(5か月半ぶりの円高水準)となった円高が日本株相場の重しとなった。他方、「トランプ米大統領が最近、日本との安全保障条約を破棄する可能性についての考え方を側近に示していたことが分かった」と報じられると、円は1ドル=106円台後半まで上昇した。

FRBによる「予防的利下げ」が強く期待されており、S&P500種平均株価指数は6月20日に過去最高値を更新し、ダウ工業株30種平均も最高値に迫っている。米中貿易摩擦やイラン情勢など不透明感は強いが、米国の景気指標は堅調であり、過去の予防的利下げの局面では株式相場が過熱してバブルを引き起こした。今回はどうなるか?

日経平均の日足チャートを見ると、10日移動平均線も25日移動平均線もほぼ横ばいとなり、株価は辛うじて10日移動平均線の上に踏みとどまった。60日移動平均線もほぼ横ばいである。売り買いどちらかの強い株価材料が出てこない限り、株価は狭い範囲内で保ち合いとなりそうである。

33業種中24業種が下げた。下落率トップ5は、鉱業(1位)、証券(2位)、電気・ガス(3位)、石油・石炭(4位)、建設(5位)となった。
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振り子は上向きであるが、強くはない

06月24日
先週金曜日の米国株式相場は小幅安となった(DJIA -34.03 @26,719.13, NASDAQ -19.63 @8,031.71)。ドル円為替レートは107円台半ばでの動きだった。本日の日本株全般は高安まちまちだった。東証1部では、上昇銘柄数が1,066に対して、下落銘柄数は966となった。騰落レシオは94.81%。東証1部の売買代金は1兆4115億円。

TOPIX +2 @1,548
日経平均 +27円 @21,286円

米国株は小幅に下げたことを受けて、日本株全般は高安まちまちとなった。月末には米中首脳会談とG20 首脳会議を控えて、売り買いともに様子見姿勢が強く、薄商いだった。また、円相場が対ドルで強含み、株式相場全体の頭を抑えた。

日経平均の日足チャートを見ると、ゴールデンクロスした10日移動平均線と25日移動平均線の上で推移しており、本日は陽線で終えた。振り子は上向きであるが、強くはない。相場の常として、上げ相場は努力相場でゆっくりと上がり、下げ相場は崩壊相場で急激に下がる。目先は戻り相場が続くと見ているが、もう少し長いレンジで考えると、長い下げ相場が待っている。10月に消費税率が8%から10%に引き上げられると、ほぼ間違いなく景気は失速し始める。それを先取りして株式相場全体は長い下り坂に向かうはずだ。下げ相場では、相場技術のある人とない人の差が大きく出てくる。「売り」と「買い」を間違えないようにしたい。「売り」と「買い」の行動としては間違いはわずかな違いだが、その結果は重大な違いをもたらす。
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5か月振りに「裁定買い残<裁定売り残」⇒底入れの兆候?

06月21日
昨日の米国株式相場は大幅続伸した(DJIA +249.17@26,753.17, NASDAQ +64.02 @8,051.34)。ドル円為替レートは107円台前半の前日比円高水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄が619に対して、下落銘柄数は1,458となった。騰落レシオは93.17%。東証1部の売買代金は2兆7182億円。

TOPIX -14 @1,546
日経平均 -204円 @21,259円

米国株式相場は大幅続伸したが、円高・ドル安が進み1ドル=107円台を突破しそうな勢いに警戒感が高まり、株式相場全体の頭を抑えた。後場に入ると、トランプ米大統領がイランに対する軍事攻撃を一時承認していたと報道され、地政学リスクが高まり、これも株価を下押しした。本日の売買高は大きく膨らんだが、世界的な指数算出会社による指数構成銘柄のリバランスに伴うものであり、実質的な売買は薄商いだったと言える。

日経平均の日足チャートを見ると、10日移動平均線も25日移動平均線も上向きになっており、今日は陰線となったものの、それらの移動平均線の上で推移している。目先は上に振れやすい。また、裁定買い残の推移を見ても上げやすいと言える。現物と先物の関係には理論値があり、その理論値を大きく先物が超えると割高な先物を売り、割安となった現物を買い、これが「裁定買い残」として記録される。その後、先物の割高感が低下してきて価格差が縮小したところで反対売買をして利益を確定する。6月14日時点の裁定買い残は5,425億円まで低下し、他方、物株の残高である「売り残」は6,965億円となり、5か月振りに「裁定買い残<裁定売り残」となった。裁定買い残の減少は将来の現物株の売り圧力が低下することを意味し、相場の底入れの兆候とされる。

https://karauri.net/saitei/

FRBは7月にも利下げに踏み切ると見られる。これは株高要因である。しかし、利下げ幅やそのペースの速さ次第では、円高が進行して日本株にはマイナスに働く。米国の利下げが日本株の株高圧力であると同時に株安圧力となり、どちらの力が勝るかは今の時点ではまだ分からない。

33業種中26業種が下げた。下落率トップ5は、医薬品(1位)、建設(2位)、不動産(3位)、倉庫・運輸(4位)、その他製品(5位)となった。
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日経平均、60日移動平均線を上抜けた

06月20日
昨日の米国株式相場は小幅続伸した(DJIA +38.46 @26,504.00, NASDAQ +33.44 @7,987.32)。ドル円為替レートは107円台後半の前日比円高水準での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が1,259に対して、下落銘柄数は767となった。騰落レシオは101.35%。東証1部の売買代金は1兆7927億円。

TOPIX +5 @1,560
日経平均 +129円 @21,463円

事前の予想通り、FOMC後に公表した声明でFRBが利下げに踏み切ると示唆して米国株は続伸した。米国が利下げすれば中国の金融当局も利下げするだろうという思惑から上海株も上げた。これらが追い風となって、日本株全般も続伸した。他方、米長期金利が下がっており、日米金利差が縮小するため円買い・ドル売りが優勢となり、円高が進行した。これが自動車など輸出関連銘柄の売りにつながり、相場全体の上値を抑えた。日銀の金融政策決定会合では、現行の大規模金融緩和の維持を決めたが、株式相場の反応はほとんどなかった。

日経平均の日足チャートを見ると、昨日、上向きの10日とほぼ水平の25日移動平均線がゴールデン・クロスした後、今日はさらに続伸してほぼ水平の60日移動平均線を上抜けた。同時に5月20日高値@21,430円も辛うじて超えた。大きな悪材料が出てこず、この水準が安定してくれば、次は3月4日高値@21,860円が上値抵抗線として意識される。これは5月8に空けた窓を埋めることにもなる。

33業種中23業種が上げた。上昇率トップ5は、海運(1位)、証券(2位)、水産・農林(3位)、精密機器(4位)、不動産(5位)となった。
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10日と25日移動平均線が「ゴールデン・クロス」

06月19日
昨日の米国株式相場は大幅高となった(DJIA +353.01 @26,465.54, NASDAQ +108.86 @7,953.88)。ドル円為替レートは108円台前半での動きだった。本日の日本株全般は上げた。東証1部では、上昇銘柄数が1,910に対して、下落銘柄数は187となった。騰落レシオは97.97%となった。東証1部の売買代金は2兆365億円。

TOPIX +27 @1,555
日経平均 +361円 @21,334円

米中首脳会談が来週開かれることになり、米中貿易摩擦への警戒感が後退した。さらに、米欧で金融緩和期待が高まっている。ECBのドラギ総裁が追加緩和を示唆し、日本時間の6月20日午前3時に結果が分かるFOMCでもFRBは利下げをするだろうという期待が高まっている。これらのことを背景に米国株式相場は大幅高となり、それを受けて日本株も大きく反発した。日経平均の上げ幅は一時386円まで拡大した。

日経平均の日足チャートを見ると、上向きの10日移動平均線が横向きの25日移動平均線を下から上に突き抜けて「ゴールデン・クロス」を形成した。こうなると下よりも上に振れやすくなる。目先の上値抵抗線は5月20日高値@21,430円である。

33業種すべてが上げた。上昇率トップ5は、鉱業(1位)、証券(2位)、石油・石炭(3位)、非鉄金属(4位)、機械(5位)となった。
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10日と25日移動平均線が「ゴールデン・クロス」しそうだが・・・

06月18日
昨日の米国株式相場は小幅高となった(DJIA +22.92 @26,112.53, NASDAQ +48.37 @7,845.02)。ドル円為替レートは108円台前半の前日比円高水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が307に対して、下落銘柄数は1,781となった。騰落レシオは93.95%。東証1部の売買代金は1兆7752億円。

TOPIX -11 @1,529
日経平均 -151円 @20,973円

米国株は小幅高となったのだが、円高・ドル安を嫌気した売りが優勢となり、日本株全般は下げた。FOMCを控えて様子見を決め込む投資家も多かった。中東情勢の緊迫化も株価にはマイナスとなった。日経平均は21,000円を終値で割り込んだ。

日経平均の日足チャートを見ると、10日移動平均線は上向き、25日移動平均線がほぼ水平で、株価は25日移動平均線を割り込んだ。ただ、株価がこれ以上下押しせず、通日間この水準が続くと、10日移動平均線がもうすぐ25日移動平均線を下から上に突き抜けて「ゴールデン・クロス」となりそうである。

33業種すべてが下げた。下落率トップ5は、電気・ガス(1位)、鉱業(2位)、精密機器(3位)、保険(4位)、建設(5位)となった。
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株価が上下どちらに動くかはほぼ五分五分となった

06月17日
先週金曜日の米国株式相場は小幅安となった(DJIA -17.16 @26,089.61, NASDAQ -40.47 @7,796.66)。ドル円為替レートは108円台後半での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が570に対して、下落銘柄数は1,483となった。騰落レシオは98.68%。東証1部の売買代金は1兆6498億円。

TOPIX -7 @1,540
日経平均 +7円 @21,124円

香港では「逃亡犯条例」改正案の完全撤回を求めて大規模なデモが続き、事態の収拾はまだ見えない。しかし、ハンセン指数は反発して日本株相場を下支えた。しかし、日本株の売買は低迷し、薄商いだった。中国経済の減速を懸念して、半導体や電子部品関連銘柄を中心に下げる銘柄が多かった。

株価の相対的な割高感・割安感を判断する指標の一つに「イールド・スプレッド」がある。債券と株式の場合、長期債の利回りから配当利回り(=年間配当÷株価)や株式益回り(=1株利益÷株価)を引いた数値で判断する。米国では、今後数回のFOMCで利下げが見込まれており、世界的にも金融緩和により国債の利回りが下がっているが、日本株は株価も大きく下げているため配当利回りは高まっており、イールド・スプレッドのマイナス幅が拡大している。キャノンなど高い配当利回りを狙った買いも散見される。


https://finance-gfp.com/?p=5751

日経平均の日足チャートを見ると、10日移動平均線は上向きで、25日移動平均線はほぼ横向きになってきた。株価は25日移動平均線の上で6日連続で推移している。これで株価が上下どちらに動くかはほぼ五分五分となった。

33業種中28業種が下げた。下落率トップ5は、電気・ガス(1位)、鉄鋼(2位)、ガラス・土石(3位)、医薬品(4位)、金属製品(5位)となった。
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FRBによる利下げ期待を背景に・・・

06月14日
昨日の米国株式相場は上げた(DJIA +101.94 @26,106.77, NASDAQ +44.41 @7,837.13)。ドル円為替レートは108円台前半での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が1,303に対して、下落銘柄数は737となった。騰落レシオは98.72%。東証1部の売買代金は2兆18億円となり、7営業日ぶりに辛うじて2兆円台を回復したが、これはSQによる特殊事情で下駄を履いた数字である。

TOPIX +5 @1,547
日経平均 +85円 @21,117円

FRBが利下げをするとの期待を背景に米国株が上げた。米国長期金利が下げたが円高とはならず、円高が一服し、日本株全般は上げた。ホルムズ海峡で2隻のタンカーが攻撃を受けた事件で地政学リスクが高まると懸念され、相場の重しになった。

日経平均の日足チャートを見ると、25日移動平均線の上に浮上して5日目となった。10日移動平均線の傾きは明確に上向きであり、25日移動平均線の傾きも下向きから水平方向に近づいてきた。大きな悪材料でも飛び出してこない限り、このまま横ばいから徐々に上方向に向かいそうと見るが、さてどう動くか?昨年10月26日安値@20,971円、3月25日安値@20,911円辺りが下値支持線として意識される。

33業種中26業種が上げた。上昇率トップ5は、鉱業(1位)、パルプ・紙(2位)、石油・石炭(3位)、小売り(4位)、情報・通信(5位)となった。
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香港での大規模デモによる混乱を懸念して・・・

06月13日
昨日の米国株式相場は小幅続落した(DJIA -43.68 @26,004.68, NASDAQ -29.85 @7,729.72)。ドル円為替レートは108円台前半での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が394に対して、下落銘柄数は1,637となった。騰落レシオは96.77%。東証1部の売買代金は1兆9028億円。

TOPIX -13 @1,542
日経平均 -98円 @21,032円

大規模デモの混乱を嫌気して香港株が下げた。香港で拘束した容疑者を中国本土に引き渡せるようにする「逃亡犯条例」改正案に反対するデモ隊と警察が激しく衝突している。これを受けて、日本株全般も売りが優勢となった。さらに、NAND型フラッシュメモリーを中心に半導体メモリーの需給改善が遅れるとも見通しが強くなり、米国市場で半導体関連銘柄が目立って下げたことで、東京市場でも半導体関連が売られた。直近で売られ過ぎた景気敏感銘柄が買い戻されてきたが、反発の勢いが削がれそうだ。他方、5月に上昇が目立った内需・ディフェンシブ銘柄にはリターン・リバーサル戦略による売りが出やすい。10月には消費税が上がる予定なので、国内景況感の悪化が懸念され、小売り株も売られやすい。

日経平均の日足チャートを見ると、25日移動平均線は水平に近くなってきたが、株価はこの25日移動平均線に接するまで反落してきた。10日移動平均線はすでに上向きに転換しているので、大きな株価材料がなければ短期的には上方向に動きやすいと言えるのだが、明日以降飛び出してくる株価材料次第である。

33業種中32業種が下げた。下落率トップ5は、石油・石炭(1位)、海運(2位)、証券(3位)、ガラス・土石(4位)、鉱業(5位)となった。
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積極的な売買がなく戻り待ちの売りが優勢

06月13日
昨日の米国株式相場は小幅下落した(DJIA -14.17 @26,048.51, NADAQ -0.60 @7,822.57)。ドル円為替レートは108円台前半の前日比円高水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が717に対して、下落銘柄数は1,329となった。騰落レシオは95.81%。東証1部の売買代金は1兆9169億円。

TIOPIX -7 @1,554
日経平均 -75円 @21,130円

新規の株価材料が乏しく、積極的な売買がなく戻り待ちの売りが優勢となった。上海株や香港株などアジア株式相場が下落したことも日本株の下押し圧力となった。米中貿易摩擦を巡る先行きは依然として不透明である。その結果、東証1部の売買代金は5営業日連続で2兆円の大台を下回った。これは、2018年8月17日〜27日(7営業日連続)以来の記録である。

日経平均の日足チャートを見ると、上ひげを引いた寄引同事線、つまり「トンカチ」に近い形となった。上値では売りが優勢となり上値が抑えられる形である。まだ下向きの25日移動平均線の上に浮上して3日目である。25日移動平均線の傾きが下向きから上向きに転換すると上方向に動きやすくなるが、もう少し時間がかかりそうである。

33業種中23業種が下げた。下落率トップ5は、その他製品(1位)、不動産(2位)、石油・石炭(3位)、証券(4位)、保険(5位)となった。
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新規の株価材料が乏しく、小動きで薄商い

06月11日
昨日の米国株式相場は続伸した(DJIA +78.74 @26,062.68, NASDAQ +81.07 @7,823.17)。ドル円為替レートは108円台後半での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が1,368に対して、下落銘柄数は676となった。騰落レシオは92.51%。東証1部の売買代金は1兆6720億円。

TOPIX +8 @1,561
日経平均 +70円 @21,204円

米国株の続伸を好感して、日本株全般は終値で上げる銘柄が多かった。ただ、前場最初の頃は戻り待ちの売りが優勢となった。上海株や香港株などアジア各国・地域の株価指数が堅調だったことが日本株を支えた。しかし、新規の株価材料が乏しく、小動きで薄商いだった。東証1部の売買代金は1兆6720億円と、4日連続で2兆円を割り込んだ。4営業日連続の2兆円割れは4月5〜10日以来である。

日経平均の日足チャートを見ると、10日移動平均線はほぼ横向きとなり、まだ下向きの25日移動平均線上に浮上してきた。節目となる21,000円を回復し、目先の上値抵抗線である5月22日高値@21,404円にあと200円まで回復してきた。

33業種中26業種が上げた。上昇率トップ5は、鉱業(1位)、証券(2位)、銀行(3位)、パルプ・紙(4位)、鉄鋼(5位)となった。
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日経平均は後200円ほどで「半値戻し」だが

06月10日
先週金曜日の米国株式相場は大幅続伸した(DJIA +263.28 @25,983.94, NASDAQ +126.55 @7,742.10)。ドル円為替レートは108円台後半での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が1,783に対して、下落銘柄数は294となった。騰落レシオは87.20%。東証1部の売買代金は1兆9516億円。

TOPIX +21 @1,553
日経平均 +250円 @21,134円

米国が対メキシコ関税の引き上げを無期限延期したことを好感して米国株式相場は大幅続伸した。これを受けて、日本株は自動車株や電気機器、素材など景気敏感株が目立って上昇した。ただ、日経平均の高値と安値の値幅はわずか約90円だった。6月9日に閉幕したG20財務相・中央銀行総裁会議では世界経済の下ぶれに対し、「さらなる行動をとる用意がある」と共同声明に明記した。これを受けて、さらなる金利低下を警戒して銀行株の一部には売りが出た。

日経平均は8日ぶりに21,000円台を回復したが、薄商いで上方向の勢いはそれほど感じれない。すでに半値戻しを達成した米国株と比べると、日本株の戻りの鈍さが際立つ。

現在は最悪シナリオを脱して「リスクオン」相場であり、本来なら安全資産とされる円は売られて、円安・ドル高となるはず。しかし、現在のドル・円相場は1ドル=108円台で推移しており、5月20日ころまでの1ドル=110円台からまだ円高水準にある。それは、米中貿易摩擦の激化により米中両国が景気鈍化するのではないかという懸念が払しょくできず、FRBの利下げを織り込もうとしているからである。円金利が変わらず、ドル金利が下げれば、日米金利差が縮小し円相場は円高方向に振れやすくなる。世界景気が後退すると、安全資産としての円が買われ円高となり、米国の景気後退を防ぐためにFRBが利下げすれば、これもまた円高になる。こういう見方があるため、日本株は買いにくいのかもしれない。

日経平均の日足チャートを見ると、10日移動平均線は完全に上抜けし、下向きの25日移動平均線に接するまで回復してきた。4月24日高値@22,362円と6月4日安値@20,289円の下げ幅(2,073円)の半値戻しは21,325円となる。後200円ほどである。但し、その辺りには5月22日の戻り高値@21,404円の上値抵抗線がある。

33業種すべてが上げた。上昇率トップ5は、繊維製品(1位)、石油・石炭(2位)、電気機器(3位)、精密機器(4位)、化学(5位)となった。
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米中貿易摩擦の懸念がやや後退

06月07日
米国株式相場は続伸した(DJIA +181.09 @25,720.66, NASDAQ +40.08 @7,615.55)。ドル円為替レートは108円台半ばの前日比円安水準での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が1,499に対して、下落銘柄数は560となった。騰落レシオは80.39%。東証1部の売買代金は1兆6359億円。

TOPIX +7 @1,532
日経平均 +111円 @20,885円

米国がメキシコからの輸入品に対する追加関税の発動を遅らせるとの報道で株価が上がり、米国株の4日続伸となった。さらに、円高・ドル安進行が一服したことを好感して、TOPIXも日経平均も上げた。トランプ米大統領は中国に追加関税を課すかどうかG20後に決めると表明し、米中貿易摩擦の懸念がやや後退した。これにより外需関連銘柄が買い戻されている。

原油先物相場が上げたので、石油・石炭製品や非鉄金属など資源関連株が目立って上昇した。さらに、日銀が追加緩和をするのでないかという思惑も相場を支えているようだ。米国金利の低下が進めば、円高圧力となるので、日銀は動かざるを得ない。株価が大きく下落するようならETF買い入れ額の増額に踏み切るのではないかという思惑である。

日本時間の今夜発表される5月の米雇用統計の内容に注目が集まる。

日経平均の日足チャートを見ると、下向きの10日移動平均線の上に浮上してきた。目先の上値抵抗線は心理的節目となる21,000円だろう。

33業種中25業種が上げた。上昇率トップ5は、石油・石炭(1位)、機械(2位)、証券(3位)、電気機器(4位)、その他製品(5位)となった。
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米国による対メキシコ関税発動に対する警戒感が・・・

06月06日
昨日の米国株式相場は大幅続伸した(DJIA +207.39 @25,539.57, NASDAQ +48.36 @7,575.48)。ドル円為替レートは108円台前半での動きだった。本日の日本株全体は下げる銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が649に対して、下落銘柄数は1,400となった。騰落レシオは80.86%。東証1部の売買代金は1兆8427億円。

TOPIX -5 @1,525
日経平均 -2円 @20,774円

米国株は続伸したが、TOPIXも日経平均も小幅安となった。米国による対メキシコ関税発動に対する警戒感が強く、様子見が多くなった。不正移民問題を巡る協議は今日再開される予定だが、合意に至らなかった場合、米国は6月10日にメキシコからの輸入品すべてに5%の関税を課すと公言している。

日経平均の日足チャートを見ると、今日は上ひげを引いた短陽線で終わり、下向きの10日移動平均線に頭を抑えられた形となっている。

33業種中26業種が下げた。下落率トップ5は、鉱業(1位)、石油・石炭(2位)、鉄鋼(3位)、非鉄金属(4位)、海運(5位)となった。
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FRBのパウエル議長の発言で株高

06月05日
昨日の米国株式相場は大幅高となった(DJIA +512.40 @25,332.18, NASDAQ +194.10 @7,527.12)。ドル円為替レートは108円台前半の前日比円安水準となった。本日の日本株全般は上げた。東証1部では、上昇銘柄数が1,988に対して、下落銘柄数は126となった。騰落レシオは80.20%。東証1部の売買代金は2兆2402億円。

TOPIX +31 @1,530
日経平均 +368円 @20,776円

FRBのパウエル議長の発言が利下げに含みを持ったものだったことから、米国株式相場は大幅高となった。これを受けて日本株全般も、半導体や電子部品を中心に大幅反発した。ただ、ダウ工業株株平均が500ドル以上も反発した割には、日本株の反発は小さかった。また、中国商務省が米国との貿易摩擦に関して対話を続ける意向を示したことで米中対立への警戒感が後退した。さらに、米共和党議員が米政権によるメキシコ製品への追加関税を阻止するために動いていると報道され、通商問題への懸念が和らいだことも株式相場を押し上げた。

日経平均の日足チャートを見ると、大きくギャップアップして始まりさらに上昇して陽線で終えた。これで6月3日に空けた窓を完全に埋めた。しかし、まだ下向きの10日移動平均線の下で推移しており、「時の利」は5月29日以来「売り」のままである。下げ過ぎの反動から自律反発しやすいが、25日移動平均線が下向きである限り、戻り売りに押し戻されやすい。

33業種すべてが上げた。上昇率トップ5は、ガラス・土石(1位)、精密機器(2位)、金属製品(3位)、非鉄金属(4位)、証券(5位)となった。
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PER11.56倍、PBR1.03倍 下げ余地は小さくなってきた

06月04日
昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA +4.74 @24,819.78, NASDAQ @120.13 @7,333.02)。ドル円為替レートは107円台後半の前日比円高となった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が1,515に対して、下落銘柄数は576となった。騰落レシオは75.84%。東証1部の売買代金は2兆1913億円。

TOPIX ±0 @1,499
日経平均 -2円 @20,409円

日経平均は前日までに4日続落して800円超下げていたので、自律反発狙いの買いが先行した。しかし、円相場が107円台に入りそうなくらい円高が進行したことで、日経平均は一時120円を超える下げとなった。上海株や香港株も下げた。後場になると円高進行が一服し、日銀のETF買い観測が流れ、下げ幅は縮小した。

世界中で金利が低下して債券高となる一方、株安となっている。株安ではあるが、パニック売りではない。静かに株安となっている。その背景には、いざとなれば米国が利下げに踏み切り、それが景気の悪化を防ぎ、株安も防ぐはずであるというある種の安心感があるようだ。

日経平均の日足チャートを見ると、2月8日安値@20,315円の下値支持線で昨日は陽線で下げ止まり、本日は短陰線ではあるが下ひげを引いて踏みとどまった。PER11.56倍、PBR1.03倍のバリュエーションである。売り方もこれ以上はなかなか売り崩しにくいだろう。昨年12月25日にPBRが0.99倍まで下げたが、そこまで下げるとしても下げ余地が小さくなってきた。

https://nikkei225jp.com/data/per.php

33業種中23業種が上げた。上昇率トップ5は、鉄鋼(1位)、ガラス・土石(2位)、海運(3位)、鉱業(4位)、石油・石炭(5位)となった。
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典型的なリスクオフの相場展開

06月03日
先週金曜日の米国株式相場は大幅続落した(DJIA -354.85 @24,815.04, NASDAQ -114.57 @7,453.15)。ドル円為替レートは108円台前半の先週末比円高水準での動きとなった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が312に対して、下落銘柄数は1,782となった。騰落レシオは72.81%まで低下した。東証1部の売買代金は2兆1136億円。

TOPIX -13 @1,499
日経平均 -190円 @20,411円

米中だけでなく米メキシコも含め、貿易摩擦が世界中に拡大しており、典型的なリスクオフの相場展開となっている。リスクオフ相場では、「危険資産」が売られ、「安全資産」が買われるが、危険資産の代表である「株が」売られて値下がりし、安全資産の代表である「米国債」が買われて長期金利が低下し、もう一つの安全資産である「円」が買われて円高となっている。この円高が日本株安を促進している。

円高を嫌気して自動車株など輸出関連銘柄が売られたが、内需や業績が景気動向に左右されにくい電力・ガスなどディフェンシブ銘柄が買われて相場全体の下げを緩和した。それでも日経平均は一時、300円を超す下げとなった。

日銀によるETF買いが相場の下支え役として期待されている。日銀は年間6兆円を目途にETFを買っている。5月末時点では2兆4300億円を買う計算になるのだが、実際には2兆900億円だった。つまり、3400億円くらいの買い余力を残したということだ。また、そのタイミングについてはヒントがある。5月30日の国会で雨宮正佳副総裁が、日銀がETF買いの目的に掲げる「リスク・プレミアム」について、株価の変動制(ボラティリテ)や市場参加者のヒアリングを含めた市場心理を総合的に判断すると述べた。これがETF買いのタイミングを推し量るヒントになりそうである。

日経平均の日足を見ると、大きくギャップダウンして始まったものの切り返して陽線で終えた。今日のところは下値支持線で意識していた2月8日安値@20,315円でギリギリ止まった。バリュエーション的にはかなり割安感がでてきたが、相場が大きく下げるときは悪材料が次から次へと飛び出し来る。一時的に20,000円割れも想定しておくべきだろう。

33業種中27業種が下げた。下落率トップ5は、石油・石炭(1位)、証券(2位)、ガラス・土石(3位)、水産・農林(4位)、海運(5位)となった。
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