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鎌田傳


「ラリー・コナーズ氏(「コナーズの短期売買入門」「魔術師リンダ・ラリーの短期売買入門」)の経営する、TradingMarkets.comでテクニカル・アナリストを務め、現在証券会社に勤務。訳書に、「スイングトレード入門 短期トレードを成功に導く最高のテクニック」(パンローリング)、そして電子書籍「トレード成功のヒント - 米国株式市場の習性と特徴」(パンローリング)がある。」

鎌田傳の「South Bayトレーダー」 日記

人気が更に上昇のベアファンド

11月26日
株が下がると上がる仕組みになっているベアファンドに、記録的な資金が流れ込んでいる、という記事を見つけた。個人投資家たちが、そんなに弱気なのなら、まだ株は上がると簡単に結論する人もいるようだが、記事を要約してみよう。


今年2009年10月末までに、100億ドルを超える資金がベアファンドに流入し、マーケットが高値圏にあった2006年の額の2倍以上となった。

最近の好調なマーケットで、S&P500指数は、2007年10月から2009年3月までに失った価値の半分以上を取り戻した。しかしそんな状況にもかかわらず、人気が上昇し続けるベアファンドは、個人投資家たちの株に対する不信感が明確に表れている。

今年の10カ月を振り返ると、米株だけに投資するミューチュアルファンドからは46億ドルの資金が流出し、国債や社債に投資するファンドには2800億ドルの資金が集まった。



それでは、機関投資家たちはどう動いているのだろうか?



(資料:statestreet.com)

上は、ステート・ストリート・インベスター・コンフィデンス・インデックスと呼ばれ、機関投資家やプロのマネーマネージャーたちのマーケットに対する信頼感を示したものだ。

信頼感という言葉が使われているが、株をどう思いますかなどといった漠然とした質問に対する回答データではなく、実際に投資ポートフォリオがどう調整されているかが表示されている。

2008年の終わり頃から今年の夏まで、上昇する指数で分かるように、機関投資家たちは株を買い続けていた。しかし、夏を境に下げが始まり、現在の数値は中立姿勢の100に近い100.8だ。(この数値100.8は、ヨーロッパ、北米、アジアのマーケットを総合したもの。)

まだ100を割っていないから、機関投資家たちは、完全に株に対して弱気になった、と結論することはできないが、夏から株を利食っていたことは事実だ。

もう一つ注目したいのは、四角で囲ったアジア市場だ。数値は既に100を割り、機関投資家たちは、アジア株投資に消極的だ。


(情報源:
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601087&sid=aV9NDhhhtRLI


http://www.statestreet.com/industry_insights/investor_confidence_index/ici_overview.html




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七面鳥の株はあるのだろうか?

11月20日
早いもので、来週の木曜日は感謝祭だ。感謝祭に欠かせないのが七面鳥ディナーなのだが、こういう統計がある。

・2008年度、米国民一人当たりが食べた肉類

鶏肉: 37.9キロ

牛肉: 28.5キロ

豚肉: 22.5キロ

七面鳥: 8キロ

マトン: 0.45キロ


・2008年、米国の七面鳥業界は約45億ドルの規模に及び、2007年度のレベルを12%ほど上回り、ここ10年間では40%の成長だ。


・七面鳥業界は、Butterball、Jennie-O、そしてCargill Value Added Meatの大手3社で占められている。全米で、七面鳥業界で働く人たちの数は、1万3000人から2万5000人と推定されている。


・2008年、アメリカで最も七面鳥を飼い育てた州は、Jennie-OとCargill Value Added Meatがあるミネソタ州だ。飼い育てられた総合数は4800万羽に及ぶ。Butterballのあるノースカロライナ州は4000万羽。全米第2位だ。


・七面鳥は、どのように流通しているのか

スーパーマーケット: 42.6%

直売店: 23.5%

ファスト・フード・レストラン: 17.7%

輸出: 8.5% (主な輸出先はメキシコ、中国、ロシア、カナダ)


・七面鳥業界の株

Butterballは、Smithfield FoodsとGoldsboro Milling Co.のジョイントベンチャーであり、Smithfield Foodsがニューヨーク証券取引所に上場されている。シンボルはSFD。

Jennie-Oの株は取引されていないが、親会社のHormel Foodsに投資することができる。シンボルはHRL。




(情報源:
http://www.businessinsider.com/the-business-of-turkey-2009-11


http://www.eatturkey.com/consumer/stats/stats.html



追伸: Butterball社がツイッターをやっていた!


http://twitter.com/butterball




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この質問に答えられますか?

11月18日

人気企業のグーグル、就職の面接試験では、いったいどんなことが聞かれるのだろうか?さっそく、いくつか見てみよう。

・スクールバスには何個のゴルフボールが入ると思いますか?

・シアトルにある全ての建物の窓を洗う仕事には、どの程度の料金を払うのが妥当でしょうか?

・男の子が重宝される国の話です。女の子が生まれた場合は、男の子が生まれるまで子どもを生み続けます。ですから、最初が女の子、そして次が男の子だったら、そこで子どもを生むことをストップします。さて、この国の男の子と女の子の比率はどれくらいでしょうか?

・全世界には、何人のピアノ調律師がいるでしょうか?

・マンホールのカバーは、なぜ円形なのでしょう?

・サンフランシスコに緊急事態が起きた場合の、避難計画を立ててください。

・時計の長い針と短い針は、一日に何回重なるでしょうか?

・死んだ肉用牛の重要性を説明してください。

・ある男が車をホテルへ押して行き、そして財産を失いました。いったい何が起きたのでしょう?

・友人のボブが、あなたの正確な電話番号を知っているかどうかを確かめてください。しかし、第三者のイブを通して確かめてください。あなたは、質問をカードに書いてイブに渡します。ボブはイブからカードを受け取り、返事をカードに書き込みます。イブがそのカードを、あなたのもとに届けてくれるわけですが、イブにあなたの電話番号を知られてはいけません。あなたは、質問をカードにどう書きますか?

・あなたは海賊船の船長です。奪ってきた宝物を皆で分けることになり、あなたは分け方を提案しました。船員たちは、あなたの提案に従うかどうかを多数決で決めることにしました。もし、半数以上の船員があなたの提案に反対なら、あなたは殺されます。殺されずに、大量の宝物をあなたの手中にするために、あなたはどのような分け方を提案しますか?

・あなたは大きさの同じ8つのボールを持っています。7つは同じ重量ですが、一つだけ少し重くなっています。一つの天秤を使って、一番重いボールを見つけてください。しかし、天秤を使うのは2回だけです。どうやって、そのボールを見つけますか?





(情報源:
http://www.businessinsider.com/15-google-interview-questions-that-will-make-you-feel-stupid-2009-11





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S&P500指数は本当に+20.21%?

11月12日
こういうデータを見つけた。





(資料:Bespoke Investment Group)

今年ここまでの、S&P500指数の伸び率を、ドルだけでなく通貨別に見たものだ。

・米ドル建てで計算すると、今年ここまでのS&P500指数の成績は+20.21%。

・円建てで計算すると、S&P500は+18.98%。

・ロシアのルーブル建てなら+17.49%

・ユーロ建てなら+11.74%。

・英ポンド建てなら+4.63%。

・豪ドル建てで計算すると、S&P500指数はマイナス8.88%。

・ブラジルのレアル建てならマイナス11.77%。



(情報源:
http://bespokeinvest.typepad.com/bespoke/2009/11/stock-market-returns-lost-in-translation.html



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午後は借金取りと交渉

11月10日

・ 米労働省が6日発表した10月の雇用統計によると、失業率は10.2%となった。前月に比べて0.4ポイント上昇し、1983年4月以来26年半ぶりの水準となった。非農業部門の雇用者数は19万人減少した。前月の改定値より減少幅が小さくなったものの、失業者の増加は依然として止まっていない。10月の失業率は市場予測の平均(9.9%)よりも大幅に悪かった。失業者数は1570万人に達し、失業期間も長期化する傾向にある。(NIKKEI NET)


・ 金曜に発表された雇用統計は、1570万人の失業者たちの現実を変えることはなく、これからも彼らの日課は繰り返される。午前中はオンラインで職探し、午後は借金取りと交渉。いつものように履歴書をメールし、面接試験にも出かける。しかし、朗報を伝える電話はかかって来ない。(The New York Times)

・ これだけ生産性が伸びているのだから、向こう6カ月で、米国は雇用増加になるはずだ。しかし次の問題は、ニューヨークやカリフォリニアの例で分かるように、多くの州政府は深刻な赤字状態だ。おそらく連邦政府が救済することになるはずだが、これが意味することは、更なるドル安だ。(ibankcoin.com)

・ もっと良い数値が予想されていただけに、この結果はガッカリな内容だ。夏の終わりまで大きく好転していた雇用状況は、ここに来てストップしてしまった。(スティーブン・スタンレー氏 --- RBS Securities)

・ これはひどい結果だ。連銀が金利を据え置いたのは当然だ。失業率が二桁では金利を引き上げることなどできない。(フェリックス・サーモン氏 --- blogs.reuters.com)

・ 多くの企業は、技術を導入して職場の合理化を進めている。こんな状態だから、たとえ景気が上向きになっても、企業は積極的に人を雇うことはないだろう。(ショーン・ビセグリア氏 --- TalentDrive)



情報源:

・10月の米失業率10.2%に悪化 26年半ぶり高水準、雇用19万人減

・U.S. Unemployment Rate Hits 10.2%, Highest in 26 Years

・Unemployment hits 10.2%





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ストレスのたまる職業

11月07日
CNNがこんな質問をした。

あなたの職業は、ストレスが多いだけでなく、給料も安すぎると思いますか?

下が結果だ。

・ ソーシャルワーカー: 72% (72%のソーシャルワーカーが、自分の仕事はストレスが多く、そして給料が低いと思っている。)

平均年俸: $43,200 (約393万円)

・ スペシャル・イベント・コーディネーター(パーティーなどを企画、計画する仕事)

75%

平均年俸: $35,900 (約326万7000円)

・ 保護監察官

58%

平均年俸: $38,400 (約349万4000円)

・ ニュース・レポーター

62%

平均年俸: $32,900 (299万4000円)

・ 教会の音楽プログラム・ディレクター

67%

平均年俸: $40,800 (約371万円)

・ メンバーシップ・マネージャー

67%

平均年俸: $42,600 (約387万6000円)

・ ファンド・レイザー(寄付金や資金を集める仕事)

67%

平均年俸: $42,700 (約388万5000円)

・ コマーシャル・フォトグラファー(カタログや広告用の写真を撮る仕事)

100%

平均年俸: $43,600 (約396万7000円)

・ 介護施設ディレクター

67%

平均年俸: $46,000 (約418万6000円)

・ 教会の牧師

71%

平均年俸: $45,300 (約412万2000円)

・ ファミリー・セラピスト

61%

平均年俸: $44,400 (約404万円)

・ 博物館、美術館などの館長

89%

平均年俸: $46,500 (約423万円)

・ 薬物乱用者のカウンセラー

71%

平均年俸: $32,400 (約295万円)

・ テレビのプロデューサー

78%

平均年俸: $47,600 (約433万円)

・ 高校の教師

65%

平均年俸: $43,000 (約391万円)



(情報源:
http://money.cnn.com/galleries/2009/pf/0910/gallery.stressful_jobs/index.html





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こんな調子では良いクリスマスはやって来ない

11月03日
こういうヘッドラインがあった。

「Jobs will return -- in 2012」

Jobsといっても、アップルのジョブズ氏のことではなく「仕事、職業」の話だ。11月6日、米国の雇用統計(10月分)が発表される。下が予想だ。

・非農業部門就業者数: 16万6000人減 (前回は26万3000人減)

・失業率: 9.9% (前回は9.8%)

・平均労働時間(週): 33.1時間 (前回は33.0時間)

・時給: 0.1%増 (前回は0.1%増)


木曜に発表された予想を上回るGDPが示すように、経済学者たちは、米国の経済回復が始まったことには同意するが、雇用状況が好転するのはまだ先のことと見ている。

雇用の増加はいつ始まると思うか、という質問に対して、経済学者たちはこう回答している。

2010年: 2.60%

2011年: 5.10%

2012年: 53.80%

2013年: 33・30%

2014年またはそれ以降: 5.10%

という訳で、「Jobs will return -- in 2012」というタイトルが示すように、半数以上の経済学者は米国雇用状況が好転するのは2012年という見方だ。

「今回のように、金融危機を伴う不景気の場合、雇用状況が上向きになるには、かなりの時間がかかる。信用収縮の悪化は止まったが、金融機関の貸し渋りが相変わらず続いている。」 --- ハイディ・シーホルツ氏(Economic Policy Institute)


上記したように、前回(9月)の平均労働時間(週)は33.0時間だったが、これは過去最低のレベルだ。更に、フルタイムの仕事を得ることが出来ず、または労働時間を減らされたため、パートタイムで働く人たちの数も史上最高の920万人に達した。「企業は人を積極的に雇う前に、先ず労働時間の延長から始める」、とシーホルツ氏は述べている。

GDPが発表された後、こんなコメントがあった。

「もっと弱い数値を予想していたから、このGDPには驚いた。しかし、それよりも気になるのは、新規失業保険申請件数だ。先週は50万、その前の週も50万、こんな調子では良いクリスマスはやって来ない。」 --- アート・キャッシン氏(UBS Financial Services)



(情報源:* Art Cashin: Markets Will Rally if Dollar 'Behaves'

* Jobs will return -- in 2012)





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