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鎌田傳


「ラリー・コナーズ氏(「コナーズの短期売買入門」「魔術師リンダ・ラリーの短期売買入門」)の経営する、TradingMarkets.comでテクニカル・アナリストを務め、現在証券会社に勤務。訳書に、「スイングトレード入門 短期トレードを成功に導く最高のテクニック」(パンローリング)、そして電子書籍「トレード成功のヒント - 米国株式市場の習性と特徴」(パンローリング)がある。」

鎌田傳の「South Bayトレーダー」 日記

心配な動きになってきたダウ輸送株指数

01月30日
総合的に考えた場合、原油安が経済にプラスであるのなら、先ず注目されるのは輸送株だ。しかし、原油の下げが続いているにもかかわらず、最近5週間でダウ輸送株指数は2%の下落だ。-- マーク・ハルバート(ハルバート・ファイナンシャル・ダイジェスト)

景気が良いときは人も物も活発に動きます。人を運ぶのは航空会社、荷物を運ぶのは運送会社ですが、下がダウ輸送株指数の日足チャートです。



11月に高値(1)を記録して以来、2と3で分かるように高値が切り下がり、買い手にもうひとつ力がありません。更に、20日移動平均線(赤)は下げ方向、そして50日移動平均線(青)は上昇から水平に変化していますから、短期中期の上昇力の衰えが明確です。

買い手たちを大きく心配させたのは10月(4)です。指数は単に20日と50日移動平均線を割っただけでなく、長期トレンドを把握するために広く活用されている200日移動平均線も割り、いよいよ米国市場はベアマーケット入りという様相でした。

なぜ輸送株指数が注目されるのでしょうか?理由の一つはダウ理論です。既に時代遅れ、役に立たないという反論もありますが、ダウ理論によると景気が上昇する局面では輸送株指数が先行して上昇し、景気が減速する場面では輸送株指数が先行して下がります。

数年前に発表された運輸省からのレポートによると、過去30年間を振り返った場合、貨物輸送サービス指数の下落は景気のスローダウンが始まる4ヶ月から5ヶ月前に始まっている。(マーク・ハルバート)

ハルバート氏によると、貨物輸送サービス指数は二ヶ月ほど遅れて発表されるので、現時点での数値は分かりませんが、動きはダウ輸送株指数とほぼ同一であるとのことです。

次に、ダウ輸送株指数の週足チャートを見てみましょう。



ダイバージェンスが起きています。1で分かるように指数は確かに上昇していますが、RSI(相対力指数)の方は以前の高値に達していません(2)。ひょっとすると、輸送株指数は天井を形成している可能性がありますから、米国経済の成長もそろそろピークに達する恐れがあります。

輸送と一口に言っても海運、陸運などの業種がありますが、既に大きく崩れているのは海運株指数です。



トラック輸送株指数、空輸株指数の短期トレンドは明確な下げ、そして中期トレンドを示す50日移動平均線は少し下向きになってきました。



鉄道株指数は20日、50日移動平均線の両方が明確に下げ、短期中期トレンドは下げ方向です。



繰り返しになりますが、輸送株は景気を先行する傾向がありますから、輸送株指数のここからの動きには特に注意深い監視が必要です。

(参照した記事:What the oldest stock market index is telling us)
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トレーダーコーチ、スティーンバーガー氏の勧め: 自分のトレード・チームを作りなさい

01月27日
株投資をする場合、もちろん先物や為替トレードにもあてはまることですが、情報無しでは良いトレードをすることができません。株価が主要トレンドラインに接近している、今年度の売上は90%も上昇した、新製品は思ったほどの反響はなかった、と情報の性質に違いはありますが、これらの情報がトレードや投資の結果を左右することは確かです。日曜のブログで、トレーダーコーチとして有名なブレット・スティーンバーガー氏は、ソーシャルメディアの利用を勧めています。



皆さんの中にも、ツイッターやフェイスブックなどを情報源としてして活用している人たちがいると思います。私もツイッター(
https://twitter.com/Kamada3)を使っていますが、スティーンバーガー氏は、ソーシャルメディアの利点として、こんなことを挙げています。

ほとんどのトレーダーたちは、マーケット関係者から情報を直接得ることはできず、アナリスト・チームを雇う資金も無い。しかし、ソーシャルメディアを利用することでトレードをチーム・スポーツに変えることができる。

もちろん、トレードは自分一人で行うものでありチーム・スポーツではありません。これは一例になりますが、トレーダーは自分の追う銘柄だけに注意を払う傾向がありますから、全体的なマーケットの流れを見失ってしまうことがあります。ですから、こんな時に「S&P500指数はマイナスに転落」、といったツイートが目に入れば、流れに逆らったトレードを防ぐことができ、言い換えると、他のトレーダーやマーケット関係者をフォローすることで、私たちはトレード・チームを作り上げることができます。

では、どのようにしたら良いトレード・チームを作り上げることができるでしょうか?たとえばですが、あなたはブレット・スティーンバーガー氏が気に入り、氏を既にフォローしていたとします。(
https://twitter.com/steenbab)



注目は、赤い円で囲いましたが、スティーンバーガー氏は62人をフォローしています。これが意味することは、氏のチームは氏が重要視している62人で編成されている訳ですから、この中から何人かを私たちの情報源として採用することができます。

経済ニュースに興味がある人なら、ロイターやブルームバーグをフォローするという手がありますが、実際に取材している人をフォローするのも面白いです。好例は「本石町日記」(
https://twitter.com/hongokucho)、そしてブルームバーグのジョー・ワイセンタル氏は頻繁にツイートしています(
https://twitter.com/TheStalwart)。更に、経済番組を担当している大橋ひろこ氏のツイートも興味深いです(
https://twitter.com/hirokoFR)。

繰り返しになりますが、個々のトレーダーによってニーズは異なりますから、誰をフォローするべきかは自分で決めなければなりません。とにかく、色々な人をフォローしてみてください。数週間、数ヶ月で良いトレード・チームが出来上がることでしょう。

(参照した記事:Best Practices in Trading: Building a Learning Network Via Social Media)

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カール・アイカーン: 今はまだ積極的に原油を買う時ではない

01月23日
何か事故でも起きれば話は別だが、現在の供給過剰を考えると、原油価格は引き続き下がると思う。今日の原油安は大きな買いチャンスだが、問題は原油価格がいつ上昇に転じるかは誰にも分からない。原油、石油に関連した株を多く持っている私がこんなことを言うのは自分の首を絞めるようなものだが、今はまだ積極的に買う時ではない。 -- カール・アイカーン(著名投資家)

原油価格が1バレル20ドル、または25ドルに下がることはない。原油は、現在のレベルでもうしばらく取引されることだろう。価格の急落、そしてゆっくりと回復ということは以前にも起きたことがあり、今回も同様に原油価格は上昇に転じる。 -- アブドラ・サレム・バドリOPEC事務局長


両者の見方に共通していることは、「遅かれ早かれ原油価格は下げ止まり上昇が始まる」、ということです。もちろん、多くの投資家たちも同様に考え、既に買い出動しています。



上の表は、今年1月1日から1月21日までの間に、資金が最も流入したETFのトップ10です。青で囲いましたが、原油関連が二つ入っています。

6位: 原油に投資しているUnited States Oil(USO)。流入資金額が流出資金額を8億1076万ドル上回っています。

10位: 原油と天然ガスの探索、生産に関与している企業の株に投資しているSPDR S&P Oil & Gas Exploration & Production(XOP)。流入資金が流出額を4億8105万ドル上回っています。



United States Oil(USO)の日足チャート、最近6ヶ月の動きです。トレンドは明確な下げ方向であり、現時点では下げ止まったかどうかは分かりません。しかし、資金流入データが示していることは、多数の投資家たちは、このあたりが底になることを期待しています。

下は、S&P Oil & Gas Exploration & Production(XOP)の日足チャートです。



1、2と数字を入れましたが、ひょっとすると二番底かもしれない、といった様相です。言い換えると、現時点では二番底の可能性が見えるだけで、まだそれは確認されていません。

繰り返しになりますが、アイカーン氏は、「今はまだ積極的に買う時ではない」、と述べています。現在買っている人たちは後悔することになるのでしょうか?ポール・ロビンソン氏(DailyFX)は、こう語っています。

原油に関する話が目立って最近多くなり、「原油は底を打った」、と宣言する人たちも現れ始めている。「7月から原油は57%も下げていることを考えると、ここで空売るのは遅すぎる」、という意見には賛成できるが、現在の値動きには底打ちのシグナルはまだ見えない。

ロビンソン氏は、この原油チャートを掲載しています。



四角で囲まれていますが、現在と同様な動きは過去に何度も起きていますから、今回も横ばいの後にブレイクダウンとなる可能性があります。要するに、ダウントレンドが終焉となる決定的な上放れが起きない限り、こんな横ばいでは買い難いというのが現状です。

更に、こんなことを指摘するマーケット関係者もいます。

今年の原油、そして商品市場の動向を考える際、忘れてはいけないのはドルの動きだ。商品の取引は一般的にドル建てで行われている。世界の経済を見た場合、米国経済の強さだけが目立ち、金利引き上げも予想されているからドルが買われている。強いドルは原油の売り材料だ。

(参照した記事: Icahn: Oil will go lower, Saudi Arabia blindsiding the world

OPEC’s El-Badri: Oil will rebound, and it’s not going to $20-a-barrel

USOIL Calls For A Bottom Look Premature

Crude reality: Oil prices are going to stay low — for now)
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今年のスターはフィリピン株!?

01月20日


去年の夏、原油は1バレル100ドルを超えていましたが、現在の価格はその半分以下の48ドルです。上のチャートは、50ドルという原油価格が悪影響となる国、そして恩恵となる国が示されています。

安い原油のお陰でサウジアラビアのGDPはマイナス2.9%、ロシアはマイナス2.6%が予想されていますが、ホンコンはプラス0.7%、フィリピンは1.4%増が予想されています。よし、それならフィリピン株が行けそうだと思い、フィリピン株に投資しているETF、iShares MSCI Philippines (EPHE)を早速見てみました。

このETFがニューヨークに上場されたのは2010年9月29日、投資対象はフィリピンの大型株になり、下が資金が最も多く割り当てられている10銘柄です(1月16日現在)。



トップは電話会社、フィリピン・ロング・ディスタンス・テレフォン、10.80%の資金が割り当てられています。

去年2014年の成績は+23.53%でした。ですから、マイナス3.36%だった中国、インド、マレーシアなどの新興市場国に投資しているETF、iShares MSCI Emerging Markets(EEM)よりずっと優秀です。ETFの専門サイト、ETFトレンズ・ドット・コムは、こう書いています。

iShares MSCI Philippines (EPHE)の現在の価格は、2013年1月に記録された史上最高値から約10%ほど下にある。先週、マニラの株式市場が新高値に達したことを考えると、このETFにも更なる上昇が期待できそうだ。現に、向こう12ヶ月間で予想される利益を考慮して計算されたフィリピンの株式市場のPER(株価収益率)は11月26日以来最高の18.4倍に達し、投資家たちのフィリピン株に対する姿勢がいっそう強気になっている。

先週金曜のブログで、デイナ・ライオンズ氏(投資アドバイザー)は、こんなチャートを掲載しています。



フィリピン総合指数(現在の数値は7485)ですが、カップ・アンド・ハンドルと呼ばれる買いパターンが形成されています。フィボナッチのレベルを株投資に利用しているライオンズ氏によると、三つの違った期間で計算した目標値が、ほぼ同レベルになります。

・ 2003年から2007年の上昇ラリーを使って計算した場合のフィリピン総合指数の目標値: 11,200

・ 2007年から2008年の下落を使って計算した場合の目標値: 11,000

・ 2008年から2013年のラリーを使って計算した場合の目標値: 11,000

2013年のスターは日本株、2014年はインド、今年のスターはフィリピンになる可能性がある。 -- デイナ・ライオンズ


(参照した記事:Could The Philippines Be 2015’s Stock Market Of The Year?

Philippines ETF Remains an Emerging Markets Star

iShares MSCI Philippines ETF

Winners and losers in oil's plunge)
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破綻を免れた米国最大の為替取引業者FXCM

01月17日
米最大の為替取引業者FXCMは破綻を避けることができました。

[ニューヨーク 16日 ロイター] - 米ニューヨーク市場に上場する外為取引プラットフォーム運営のFXCM は、米投資銀行ジェフリーズの親会社であるリューカディア・ナショナルから3億ドルの融資を受ける。両社が16日、明らかにした。

FXCM社の株は取引停止となったため、金曜の通常時間での売買はできませんでしたが、マーケット開始前の時間外取引では売買することができました。



上が時間外取引における株価です。下向きの赤い矢印で分かるように、株価は11ドル15セント安、88.28%の暴落、たったの1ドル48セントで取引されていました。

フランの上限の撤廃決定を受けた世界的な市場混乱で、顧客口座が同社から2億2500万ドルを借り入れている状態になったと説明。同社の自己資本規制の順守が脅かされていることを明らかにした。(ブルームバーグ)

こんな状態ですから、人々はFXCM社の倒産を確信し、株価がゼロになる前に持ち株を投げ売りました。

繰り返しになりますが、FXCM株は通常時間の取引が開始と同時に売買が停止となり、マーケットが終了する約35分前に3億ドル融資のニュースが流れました。倒産回避のニュースですから、時間外取引で1ドル台で買った人たちは大喜び、そして狼狽売りした人たちは早まった売却を後悔です。

通常時間の取引で売買は再開されませんでしたが、マーケットの終了後の時間外取引で、FXCM株の売買が再開されました。下が、取引の様子です。



左から:

時間外取引の終値: 4ドル38セント

時間外取引の出来高: 8,327,000株 (通常取引の平均出来高は53万2000株)

時間外取引の高値: 6ドル97セント

時間外取引の安値: 1ドル41セント

高値と安値が大幅に離れていますが、調べてみると、両株価は同時刻に記録されています。ということで、両者とも疑わしい株価ですが、下の表で分かるように、ほとんどの取引は4ドル台で行われています。



左から: 取引時刻、株価、取引株数

マーケットの開始前の時間外取引で買った人たちは、ほぼ3倍の利益で株を売却することができました。もちろん、これは完全なギャンブルです。もし救済のニュースが発表されていなければ、倒産という最悪のシナリオが実現していた可能性が十分にあり、買った人たちは単にラッキーだっただけです。

今回のFXCMの一件で、多くの人たちが為替トレードの高レバレッジを非難しています。資金の50倍までの取引ができますから、思惑どおりに進んだ場合は問題ないのですが、反対に為替レートが動いた場合は、あっと言う間に資金が無くなってしまいます。今回の場合は、フランの上限の撤廃という極めて稀な出来事でしたから、FXCMの顧客に2億2500万ドルの債務が発生するという異常な事態となってしまいました。どちらにしても、FXCMのような例を起こさないために、為替業界はこれから取り締まりが厳しくなるでしょう。一先ず考えられることは、高レバレッジの廃止、そして口座開設に必要な最低資金の大幅引き上げです。

(参照した記事: フラン暴騰で巨額損失のFXCM、リューカディアが3億ドル融資

The Largest US Currency Broker Just Got A $300 Million Lifeline

A Lesson From the Swiss: Leverage and Online FX Are Dangerous Mix

時間外取引のデータ)
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プロのマーケット予想: 当たる確率は半分以下

01月14日
私たち投資家が覚えておくべきことは、予想に優れた専門家など存在しないということだ。 -- ラリー・スウェドロー(バッキンガム・アセット・マネージメント)

CXOアドバイザリー・グループは、1998年から2012年までの間に68人の投資専門家(ファンド・マネージャー、ストラテジスト、株アナリストなど)によって発表された6582の予想を調査しました。その結果分かったことは、予想の的中率は47%です。



的中率47%ということは、専門家の予想は半々以上の確率で外れます。2015年のマーケット、経済に関して、プロたちはどんな予測をしているのでしょうか?特に目立つものとして、スウェドロー氏は次の九つをあげています。

1、金利の上昇: 米国債を買うなら長期は避けて、短期国債だけに焦点を合わせるべきだ。

2、米国経済成長の加速: 大きな成長は望めないが、2015年の米国GDPは3%増が期待できる。

3、強いドル/ドル高: 米国経済は明らかに上向きとなり、金利引き上げが今年中に実施される可能性が高いことを考えると、ドル高は今年も続く。

4、米株を避けろ: 現在のシラーのPER(株価収益率)は27.0倍という長期平均値を70%も上回るレベルにあり、米株は極めて割高だ。

5、割高な米小型株: 予測される将来の一株利益で計算した場合、バンガードS&P500ETF(大型株)のPERは18倍だが、バンガード小型株ETFのPERは20倍だ。今年の小型株の成長率は、大型株の成長率を下回ることになるだろう。

6、海外の株の低迷: 米国以外の国々の経済は今年も低迷が予想され、米株の成長率は今年も海外の株の成長率を上回ることだろう。

7、金の反発ラリー: 世界経済、そして地政学的要素が買い材料となり、金がラリーを展開する。

8、ボラティリティの上昇: たとえば、ラス・コステリック氏(ブラックロック)によると、大幅下落の原油、強硬姿勢のロシア、それに引き締め方向の米国金融政策を考えると、今年の株式市場はボラティリティが上昇する。

9、資金をアクティブ運用せよ: 驚くことに、75%のファイナンシャル・アドバイザーは、アクティブ運用がパッシブ運用の成績を上回ると信じている。(統計的事実はパッシブ運用が有利)


先月のブログで触れたことですが、ファンド・マネージャーたちがどんなに頑張ってアクティブに資金を運用しても、マーケット(S&P500指数)を上回る成績を上げることができません。現に、85%のファンドはS&P500指数に劣る成績ですから、インデックス・ファンドを利用して資金をパッシブ運用した方が有利です。繰り返しになりますが、プロの予想の的中率は47%ですから、彼らの意見を必要以上に重要視した投資は危険です。

(参照した記事:Forecast Follies, 2015 Edition

BEWARE EXPERTS BEARING PREDICTIONS)



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金鉱株はいよいよブレイクアウト!?

01月11日
今月だけを見た場合、最も好調なのは金鉱株です。ここまでのダウ平均はマイナス0.48%、金鉱株指数は+12.02%の圧倒的な強さです。先日指摘したことですが、金鉱株指数は二番底を形成している可能性があり、下が1月2日のブログに載せたチャートになります。



Aの高値を突破すると二番底の確認となる訳ですが、下が現在の状況です。



Aの高値に挑戦中です。もしここを突破なら、Aの高値から1の安値までの長さ分の上昇が期待できますから、第1の目標価格は553付近(C)になります。パーセンテージに直すと約19%の伸びになりますが、530付近を走る200日移動平均線(B)がレジスタンスになる可能性があるので、553にスムーズに達するのは難しいかもしれません。(200日移動平均線を第1目標にした場合の利益は約15%。)

金鉱株に手っ取り早く投資する方法はETFの利用です。



金鉱株のETF、Market Vectors Gold Miners (GDX)の日足チャートです。3で分かるように、金曜の株価はAの高値を上回っての終了ですから、月曜も買いを集める可能性があります。第1目標は、金曜の終値から10%離れた200日移動平均線(B)です。

金鉱株のレバレッジ型のブルファンドを買うという手もあります。下は、金鉱株指数が1%上昇すると3%上昇する仕組みになっている、Direxion Daily Gold Miners Bull 3X Shares (NUGT)の日足チャートです。



円で囲いましたが、ここ2ヶ月間の出来高は大きく増え、ブレイクアウトを期待した買いが連日入っているようです。Aの高値から底辺までの長さ分上昇したとすると、ブレイクアウトで買った場合の目標はCになり、約50%の利益です。




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マクドナルドのヒトの歯混入事件: アメリカ人たちの反応

01月09日
マクドナルドのポテトに、「ヒトの歯」と思われるものが混じっていた、というニュースは米国でも報道されています。



下は、記事を読んだ人たちの書き込みです。

・ 美味しそうだな。(Greg Masojcさん)

・ 歯が入っていてもいなくても、マクドナルドの食べ物は気持ちが悪い。(Yvonne Lang Huberさん)

・ マクドナルドのハンバーガーには色々な不純物が入っている。そんな物を食べないでステーキを食べるべきだ。(Mary Cecilia Kaliさん)

・それは鶏の歯ではないのかな?(Rick Whiteさん)

・ もしその歯が中国から来たのなら、別に驚くべきことではないと思う。(joe boboronskiさん)

・ マクドナルドは最低だ。(Kjell Hansenさん)

・ 中国から物を購入するべきではない。品質管理はいい加減だ。(Tyler Buchananさん)

・ マクドナルドで食べることは、ゆっくりとした自殺行為に等しい。(Jody Bondさん)

・ 歯が入っていた?プラスチックが混じっていた?マクドナルドは、いったい何をやっているのだ。客に来て貰いたいのなら、もっと品質管理を徹底させるべきだ。(Eddy Currentさん)


下は、マクドナルドの2003年から今日のまでの長期チャートです。



以前のような上昇は完全に終わり、ここ3年ほど高値圏で横ばい状態です。もちろん、このまま横ばいが永久に続くことはありません。株価は上放れとなるでしょうか、それとも下辺を割ってブレイクダウンとなるでしょうか?24/7WALLSTのジョン・オグさんは、今朝のコラムでこう書いています。

マクドナルドの今年の目標株価として、アナリストたちは95ドル99セントを予想している。昨日の終値で計算すると、あと2.4%ほどの上昇が期待できる。もちろん、3.6%という配当利回りも考慮する必要があるだろう。

健康に良い自然食品がブームとなり、消費者たちは高カロリーなハンバーガーやミルクセーキを敬遠するようになった。トレンドに乗った店に客たちは逃げ、その状況は冴えないマクドナルド既存店の売上に明確に反映されている。

マクドナルドの売上は2013年がピークとなったが、株価はレンジ内で動いている。悪い材料なら色々あるが、今のマクドナルドには、これだと言える買い材料が無いことを考えると、株価が高値圏に貼り付いているのが不思議だ。


ヒトの歯ニュースが報道された日、多くの人たちがマクドナルド株の大幅下落を予想しましたが、それは起きませんでした。もう一度チャートを見てみましょう。



黒い線がマクドナルド、赤はダウ平均です。注目は円で囲った部分です。金融危機、リセッションでダウは暴落ですが、マクドナルドは確りしています。今日、ダウ平均は史上最高のレベルにあり、天井の心配をしている投資家は少なくありません。マクドナルドの株価が大して崩れないのは、2008年の再来を懸念する人たちによる買いが原因かもしれません。

(参照した記事:Human tooth found in McDonald’s french fries in Japan

The Bullish and Bearish Case for McDonald’s in 2015)
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米国の金利引き上げは無い、量的緩和第4弾がやって来る??

01月07日
昨日に引き続き、今朝もニューヨークの株式市場は下げています。ダウ平均はマイナス1.00%、S&P500指数はマイナス1.05%、ナスダックはマイナス1.40%、主要株式指数は揃って下落です。売り材料の一つとなったのは、ジャナス・キャピタル・グループに移籍したビル・グロース氏のコメントです。



「良い時は終わった」、と新年早々縁起でもない言葉ですが、債券王と呼ばれるグロース氏の言葉ですから、さすがに多くの投資家たちが耳を傾けました。

・ 低金利政策にもかかわらず、米国の経済は大きく回復することはなかった。今年は、多くのアセットが下落することだろう。

・ 金融危機が終わってから既に6年が経過したが、米国の金利は相変わらず、ほぼ0%の超低金利だ。これが意味することは、投資家たちは米国の経済回復を懐疑的な目で見ている。

・ 強いドル、下落が続く原油、それに世界経済が低迷していることを考えると、2015年の終わりまでに連銀が金利を引き上げるのは難しい環境だ。

・ 投資家たちは流動性の安定した質の高いアセット、たとえば米国債、格付けの高い優良社債、そして借金がほとんど無い高配当な会社の株を投資対象として選ぶべきだ。


いよいよ米国株式市場は天井、グロース氏の言うように、ここからは守りを中心とした地味な投資に徹するべきでしょうか?AAIIから、昨日こんなデータが発表されています。

先月12月、米国の個人投資家たちは、口座資金の68.5%を株、または株専門のファンドに割り当てている。この数値は11月を1.3パーセンテージ・ポイント上回り、2007年以来最高だ。現金が口座を占める割合は11月の16.8%から14.8%に下がり、これは2000年以来最低のレベルだ。16.8%の資金が債券、または債券ファンドに回され、これで7ヶ月連続で歴史的平均値の16%を上回った。

ダウ平均が史上最高を記録した12月、個人投資家たちは保有する株を増やし現金ポジションを減らしたわけですが、売買タイミングの悪いことで有名な個人投資家を考えると、マーケットはいよいよ天井かと心配になってしまいます。

約2ヶ月前のビジネス・インサイダーには、著名投資家のジム・ロジャーズ氏が登場しています。「米株に対して弱気ですか?」、という質問に、ロジャーズ氏はこう答えています。

まだ弱気ではない。もしここから米国株式市場の下げが始まった場合、たとえば13%、23%、とにかく大きく下げたとしよう。当然の結果として投資家たちは助けを求める叫びをあげ、イエレン議長と仲間たちは量的緩和をまたまた実施する。ホッとした投資家たちは再び株を買い始め、マーケットは強力なラリーを展開し、おそらくバブル状態になるだろう。そんな状況が訪れた時点で、私は米株を空売りしたいと思う。

「まだ弱気ではない」、というロジャーズ氏ですが、投資家たちがパニックするほどの株式市場の下げ、そして量的緩和第4弾の予想をしています。量的緩和を予想するロジャーズ氏は少数派です。現にCNBCは、向こう1年間に量的緩和が実施される可能性は14%、と報道しています。もちろん、大衆と同様に行動したのでは儲けることができませんから、「金利引き上げは今年無い」、「量的緩和第4弾がやって来る」、という少数意見も頭に入れておきたいと思います。


(参照した記事:Bill Gross Says the Good Times Are Over

Jim Rogers On Putin, His Suspicions About Oil Prices, And Why 26-Year-Olds On Wall Street Have The Biggest Advantage

AAII ASSET ALLOCATION SURVEY: EQUITY ALLOCATIONS AT HIGHEST LEVEL SINCE 2007)



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2015年のマーケットがスタート、金のETFにウップス!の買いパターン

01月03日
2015年のマーケットが始まりました。と言っても、年末年始で休暇を取っている人が多いですから、相場が本格的に始まるのは来週からです。今朝目立ったのは金です。



上は金価格に連動するETF、SPDR Gold Shares (GLD)の5分足チャートですが、今朝の寄付き(1)を見てください。窓を開けての弱いスタート、30分ほど横ばい、そして上昇に転じています。2の横線は前日の安値レベルを示し、そこを突破となった3が買いのタイミングです。言い換えると、金のETFに今朝出来上がったのはウップス!の買いパターンです。(
http://kabukeizainani.blogspot.com/2014/12/blog-post_9.html)

金鉱株指数は二番底を形成している可能性があります。下が日足チャートです。



Aの高値を突破すると二番底が確認されます。この指数は43の金鉱株で構成され、時価総額が最も大きいのはゴールドコープです。下が日足チャートです。



これも二番底の可能性があります。2の底値付近で既に買った人たちの第1目標はAの高値(21ドル38セント)、まだ買っていない人は、Aの高値突破が買いシグナルです。





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前年度の成績を気にする投資家たち

01月01日
あと2時間45分ほどで、今年最後のマーケットが終了です。2014年を振り返ってみると、何と言っても目立つのは原油価格の大幅下落です。お陰で、ガソリンの値段も下がっています。



米国のレギュラー・ガソリンの平均価格です。最近1ヶ月、12月だけの動きですが、原油安を反映してほぼ毎日下がっています。現在の価格は1ガロンあたり2ドル25セントですから、円に換算すると、1リットルあたり約71円です。

消費者にとって、ガソリンの値段が安くなるのは嬉しいことですが、値段が永久に下げ続けることはありません。株の場合も同様です。どんなに人気の無い株でも、株価が永久に下げることはなく、超人気株も調整無しで上昇を続けることはありません。

さて、2015年はどの株、ETF、ミューチュアル・ファンドに投資するべきでしょうか?多くの人たちが気にするのは去年の成績です。言い換えると、私たちは去年の成績が良かったものを投資対象として選び、成績が悪かったものを避ける傾向があります。ですから、上のガソリンのチャートのように、下げ基調が明確なものは投資対象になりません。

マーク・ハルバート氏(ハルバート・ファイナンシャル・ダイジェスト)は、こんなことを指摘しています。

1992年、No-Load Fund Investor(ニュースレター)が、こんな投資方法を紹介した。「前年度の成績が最も優秀だった販売手数料ゼロの米株ファンドを毎年買う。」 19年間で、このやり方が達成できたのは、S&P500指数の伸び率をごくわずか上回ったことだ。しかし、2007年、2008年、2009年はS&P500指数の成績を上回ることができず、No-Load Fund Investorは、この投資方法を推奨するのを2010年にやめた。

ハルバート氏によると、去年の成績が良かったニュースレターの推奨に従うのは更に危険です。

前年度の成績が最高に良かった株ニュースレターに従って投資した場合、20年間で得られた利益は年率平均でマイナス17%だ。

去年の成績が良かったから今年も行けるだろう、と安易に結論してはダメな訳ですが、では去年1年間だけでなく、過去5年間の成績が優秀なら、そのファンドに投資するべきでしょうか?ハルバート氏の答えは「一概には言えない」です。

過去何年間に渡って優秀だったから今年も行ける、と断言できる回答は無い。一つ確かに言えることは、短期成績はほとんど参考にならない。具体的な年数をどうしても知りたい、と迫られた場合は、上昇相場と下降相場の両方を含めた過去15年間の長期成績を調べてほしい、と回答している。

ハルバート氏は、こんなことを最後に指摘しています。

過去15年間に渡って優秀な成績を上げているニュースレターが共通して勧めているのは、ファイザー、アップル、シェブロン、シュルンベルジェ、そしてユニオン・パシフィックの5銘柄だ。人気の無い石油関連2社が含まれているが、これは驚くべきことではない。何故なら、成績の良いニュースレターは割高な人気株を避け、大衆とは反対に行く傾向がある。

S&P500指数に属する銘柄で、2014年最も成績が良かったのはサウスウエスト航空(+124%)、そして最も成績が悪かったのはマイナス63%となったトランスオーシャンLtd(石油掘削会社)です。原油安がサウスウエスト航空には好材料、トランスオーシャンLtdには悪材料となった訳ですが、はたして2015年の成績はどうなるでしょうか?興味があるので、この2銘柄を監視リストに入れておこうと思います。

(参照した記事:Run, don’t walk, away from this year’s top performer)



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