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鎌田傳


「ラリー・コナーズ氏(「コナーズの短期売買入門」「魔術師リンダ・ラリーの短期売買入門」)の経営する、TradingMarkets.comでテクニカル・アナリストを務め、現在証券会社に勤務。訳書に、「スイングトレード入門 短期トレードを成功に導く最高のテクニック」(パンローリング)、そして電子書籍「トレード成功のヒント - 米国株式市場の習性と特徴」(パンローリング)がある。」

鎌田傳の「South Bayトレーダー」 日記

ジム・ロジャーズ: 買いは日本、中国、そしてロシアの株、しかし

06月29日
マイケル・シンシア氏(コラムニスト)が著名投資家ジム・ロジャーズ氏をインタビューしました。



ロジャーズ氏は米国の将来を悲観し、「どんなものに現在投資しているのですか」、という質問にこう答えています。


** 中国、日本、そしてロシアの株を買っている。米株に投資していない一つの理由は、現在の米国マーケットは史上最高のレベルにあるからだ。私は高値圏にあるものは避けることにしている。日本の株式市場は、史上最高のレベルから約50%下で推移している。安部首相は、円を刷り続けることを表明しただけでなく、株を買うように巨大な年金ファンドを説得した。安部首相のしていることは株、そして証券金融業界にとても有益だ。安部首相の金融政策は短期的には投資家に好影響だが、長期的には日本にとって悪い結果になる。人口の減少、増え続ける膨大な赤字、更に大きく崩れる円。こんなことが日本にとって良い訳がない。

ギリシャに関して、ロジャーズ氏はこう語っています。

** 今のところ、ギリシャはサイドショーだが、政治家たちは間違いに間違いを重ねているから、サイドショーからメインイベントになる可能性がある。ギリシャにとって最善な方法は、ユーロ圏にとどまって破産の宣告をして一からやり直すことだ。米国を考えてほしい。いくつかの州や市が破産したが、だからと言ってそれらが米国を去った訳ではない。先ず破産宣告、そして財政の立て直しだ。ギリシャが破産宣告をし、そして更にユーロ圏にとどまることに疑問を感じる人もいることだろうが、そんな事は時間が経てばふんぎりがつく。しかし、ギリシャがユーロ圏から追い出されるようなことになると、ギリシャ問題はメインイベントになってしまう。

米国に関して悲観的なロジャーズ氏は、米国株式市場についてこう述べています。

** 世界は人工的につくられた流動性で溢れている。この流動性の恩恵を受けることができた人たちは笑いが止まらない状態だが、流動性がストップしてしまうと悲惨な状況に襲われることになる。米国の歴史を振り返ると、経済の減速が4年または7年おきに起きている。株式市場に問題が起きてから既に6、7年経つから、そろそろ問題が起きる頃だ。連銀は、「マーケットの暴落など心配する必要はない」、と言うかもしれないが、この大きな人工的につくられた流動性がストップする時、私たちは大きな代価を払うことになる。次にやって来る問題は、前回以上に大きなものになることだろう。

では、米連銀はどうするべきでしょうか?ロジャーズ氏の回答です。

** 国債の買いを止めることだ。金利(利回り)はマーケットに決定させること。もちろん、その結果として企業の倒産が起きることだろうが、90年代のスカンジナビアを思い出してほしい。問題が起きた時、スカンジナビアは企業を倒産させた。もちろん、2年ほど苦しんだが、世界の健全な経済国家の一つに立ち直っている。その反対が日本だ。政府は企業の倒産を避けるために人工的な刺激策を実施し続けた。しかし、そのお陰で日本は10年を失ってしまった。

投資家への、ロジャーズ氏の最後の言葉はこれです。

** Be worried. (心配しなさい。)

(参照した記事:Jim Rogers does not like U.S. stocks one bit

Why Jim Rogers is buying what everyone else is selling)



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プレイメイト・オブ・ザ・イヤーは株のデイトレーダー

06月26日
ケネディ・サマーズという名前を聞いたことがあるでしょうか?下は、2014年5月16日のロイターから抜粋したものです。

米男性娯楽誌「プレイボーイ」の創刊者ヒュー・ヘフナー氏のカリフォルニア州ロサンゼルスにある豪邸プレイボーイマンションで15日、55代目となる2014年の「プレイメイト・オブ・ザ・イヤー」にケネディ・サマーズ(27)が選ばれた。サマーズには10万ドル(約1000万円)の賞金のほか、ダイヤモンドが施されたオリスの腕時計と、高級車ミニ・ジョン・クーパー・ワークス・ロードスターの1年間のリースが贈られた。

今日初めて知ったことなのですが、実はサマーズさんは株のデイトレーダーでもあります。



上の写真は、サマーズさんのツイッター(
https://twitter.com/misskennedys)からとったものです。プロフィールには、デイトレーダー(DAY-TRADER)という言葉がモデル、俳優という言葉と一緒に並んでいます。

具体的に、どんなキッカケでトレードに興味を持つようになったかは分かりませんが、彼女のおじいさんが銀行家で、株の話を子どもの頃によく聞かされたそうです。お父さんが米国陸軍だった関係で、サマーズさんが生まれたのはドイツ。その後、米国に帰ってからはバージニア州で育ち、メリー・ボールドウィン大学(人類学専攻)を卒業です。

大学卒業後、モデルを目指してサマーズさんはミラノへ渡りました。しかしその後、大きく方向を変えて彼女はキュラソー島にある医大に入学です。医大には2年半ほど在学しましたが、やはりモデルを諦めることができず写真をプレイボーイに送りました。ここから話はトントン拍子に進み、2014年のプレイメイト・オブ・ザ・イヤーに選ばれる結果となった訳です。

繰り返しになりますが、どんなキッカケで彼女がデイトレーダーを志したかは分かりませんが、「モデルの収入は不安定だから他の収入源が欲しかった」、とサマーズさんは語っています。

サマーズさんは、まだ新米トレーダーです。「良い日は600ドルの儲け、ダメな日は1300ドルほどの損がある」、と彼女は語っていますが、サマーズさんは一人でトレードをしているのではありません。Cyber Trading Universityというオンラインのトレード学校で彼女はデイトレードを学び、現在はCyber Trading Universityのチャットルームに属し、トレード・コーチのアドバイスを頼りにトレードをしています。

私はCyber Trading Universityの事は全く分かりませんが、専門家の下でトレードを学ぶことは有益なことだと思います。私の場合は、ありとあらゆるトレードに関する本を読み試行錯誤という状態でした。お陰で、かなりの時間がかかってしまいましたから、だいぶ遠回りをしてしまったのではないかと思われます。もちろん、「急がばまわれ」という言葉もありますから、試行錯誤も悪くないかもしれません。さて、今日からサマーズさんのツイートもフォローしてみようと思います。

(参照した記事:Meet the Playboy 'Playmate of the Year' who has become obsessed with trading stocks

2014年「プレイメイト・オブ・ザ・イヤー」、K・サマーズに決定)
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個人投資家たちは本当は極めて強気!?

06月24日
先週のブログで書きましたが、個人投資家たちはなかなか強気になれません。AAIIの発表によると、6ヶ月後の米国株式市場は現在より高くなっていると思う、という強気論者はたったの25.4%にとどまり、歴史的平均値である39.0%を割り込んでいる状態です。

強気センチメントは相変わらず40%未満であり、これで17週連続で40%未満が記録された。こんなに長期にわたって低数値が続くのは2012年の夏以来初めてだ。(BESPOKE Investment)

ということで、皆がもっと強気になるまでマーケットは大天井をつけることはない、と解釈することができるのですが、こういう意見があります。

毎週、個人投資家たちのセンチメントが発表される。「6ヶ月後のマーケットはどうなっていると思いますか?あなたは強気ですか、それとも弱気ですか?」、という質問に対する回答結果が公表される訳だが、はたしてそんなデータにどれ程の意味があるのだろうか?マーケットは上昇すると思う、下降すると思う、というのは各個人の意見であり、それらは信念のような強い意見ではなく弱い意見である可能性もある。言い換えると、そんな意見に従って投資することは疑問だ。

たしかにその通りです。強気な見方をしているからといって、その人が実際に株を現時点で買っているという保証はありません。現に、こういう意見をよく聞きます。

* 6ヶ月後のマーケットは高くなっていると思う。しかし、迫る金利引き上げやギリシャ情勢を考えると、ここで買う気にはなれない。

* 6ヶ月後の株式市場は、おそらく安くなっていると思う。しかし、トレンドはアップトレンドだから基本的には買い継続だ。


約2週間前になりますが、SentimenTraderのジェーソン・ゴップファート氏は、こんなことをツイートしています。



もし、父さんと母さんがそんなに弱気なら、これほどの資金を株に回すだろうか?(ジェーソン・ゴップファート)

上半分(黒い線)はS&P500指数、そして下半分は、個人投資家たちが保有する株が全資産を占める割合です。Aで分かるように、現在のレベルは史上最高のレベルではありませんが、歴史的な高水準です。言い換えると、個人投資家たちは株を目一杯既に買ってしまった可能性があります。

米国株式市場は、高値圏で数ヶ月にわたる横ばいが続いていますが、ライアン・デトリック氏は、こんなことを書いています。

S&P500指数の1週間の値幅は1%未満、という静かな状態が8週間も続いている。1928年以来、このようなことが起きたことは9回あり、こんな事が起きた後のマーケット(S&P500指数)はガッカリな展開となっている。(3ヶ月後: 平均-0.68%、6ヶ月後: 平均-1.68%、12ヶ月後: 平均-1.80%)

繰り返しになりますが、個人投資家たちは株を目一杯既に買ってしまった可能性があります。しかし、待てど暮らせどマーケットは横ばい状態、期待の大幅上昇がなかなか起きません。こんな長期にわたる横ばいが個人投資家たちを不安にさせ、これ以上横ばいが続くと失望売りが次々と起きそうな様相です。

(参照した記事:ゴップファート氏のツイート

Your Money Speaks Louder Than Your Opinion

Why The S&P 500 Being In A Historically Tight Range Might Not Be A Good Sign)
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FOMC声明発表: ドルとボリンジャー・バンド

06月18日
[ワシントン 17日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は17日公表した連邦公開市場委員会(FOMC)声明で、米経済は厳冬の影響から緩やかに持ち直しており、年内利上げに耐えるほど力強い公算が大きいとの認識を示した。(中略)声明と経済見通しから、FRBは年内残り4回のFOMCで一度、または2度の利上げを実施する見込みだ。(後略)

さて、ドルはどう動いたでしょうか?下は、ドル指数に連動するETFの日足チャートです。



「年内に2度の利上げの可能性がある」、ということですが、今日形成されたのは陰線(A)、0.88%の下落で終了です。下向きの矢印で分かりますが、最近はドルの弱さが顕著になり、「金利引き上げが迫っているのだからドルは上昇するしかない」、という多くの人たちの意見とは正反対の動きとなっています。

次に週足チャートを見てみましょう。



ボリンジャー・バンドを入れました。先ず、パラメーターから説明します。真ん中の線は10日移動平均線、上限バンドは+0.8シグマ、そして下限バンドはマイナス0.8シグマ10日移動平均線から離れたところに引かれています。

1、2、3で示しましたが、アップトレンドが確りしている状況では、ほとんどのローソク足は上限バンドより上で推移します。最近下向きになったボリンジャー・バンドで分かるように、下げ基調の局面では、ローソク足の下限バンド割れが頻繁に起きます(4、5)。

週足チャートの、もう一つの注目はこれです。



もしBの安値(24ドル47セント)を割ると、AB=CDのパターンが出来上がる可能性があります。(目標のDは23ドル65セント、今日の終値は24ドル70セント。)


(参照した記事:年内利上げ耐え得る、米経済緩やかに回復=FOMC声明)
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米国のブルマーケットが始まったのは2009年、それとも2013年?

06月16日


* 狸がワニの背中に乗っているようだ。この光景を、どう言い換えることができるだろうか?ドイツとユーロ圏の背中に乗るギリシャ、といった様相だ。 -- (マーケット・ウォッチ)

* 現在繰り広げられているギリシャのドラマに、多くの人たちはウンザリしている。なぜなら、このドラマが始まってから既に5年も経つのに、主要登場人物は相変わらず一人も殺されていない。-- ジョシュア・ブラウン(投資アドバイザー)

* 投資家たちは「ブルマーケット」、「ベアマーケット」、という言葉を気軽に使う。ある定義によれば、20%を超える上昇がブルマーケット、そして20%を超える下落がベアマーケットだ。しかし、これを21%を超える上げがブルマーケット、19%を超える下げがベアマーケット、と言い換えてしまうのは間違いだろうか?更に、多くの人たちは、現在米国に展開されているブルマーケットは2009年の3月に始まったと言う。しかし、ブルマーケットが始まったのは2013年、2007年の高値を突破した時点がスタートだ、という見方はおかしいだろうか?-- (A Wealth of Common Sense)

* ウォール街の大手投資銀行、ゴールドマン・サックスが新しいビジネスを開始する。先月、ゴールドマン・サックスはハリット・タルワ―氏(前ディスカバー・ファイナンシャル最高マーケティング責任者)をパートナーとして採用した。これが意味することは、ゴールドマン・サックスのオンライン消費者ローン業への参入だ。 -- ジョナサン・マリノ(ビジネス・インサイダー)

* 好転した個人消費を受けて(サブプライム自動車ローンの影響が大きい)、経済学者たちは(米) 5月鉱工業生産の回復を予想していた。しかし結果は、予想を大きく外すマイナス0.2%だった。経済学者たちの平均予想は+0.2%、最も弱気な予想は+0.1%、そして最も強気な予想は+0.5%だった。-- マイク・シェドロック(SitkaPacific Capital Management)

* このチャートが示していることは、マーケットには大きな動きがそろそろ訪れるということだ。 -- マーク・アーベター(テクニカルアナリスト)

下が、アーベター氏が指摘しているS&P500指数の日足チャートです。



ローソク足の上に表示されている指標は、ボリンジャー・バンドの上限バンドから下限バンドまでの幅(距離)を示します。Aが最近の動きですが、低数値での横ばいが続いています。言い換えると、上限バンドから下限バンドまでの幅が縮まり、両者が接近していることを表わします。円で囲った部分を見てください。極めて低い数値が記録された後は、マーケットに大きな動きが起きています。さて、今回はどうなるでしょうか?大幅上昇がやって来るでしょうか?それとも、最近声が大きくなった警戒論者たちが言うように、米国株式市場は大幅下落となるでしょうか?6月17日に予定されている、FOMC政策金利発表に注目です。
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ウォーレン・バフェット指標は15年ぶりの高水準

06月13日
Warren Buffett’s Favorite Valuation Indicator Is At A 15-Year High (SEE IT market)

「ウォーレン・バフェット氏がお気に入りのバリュエーション指標が15年ぶりの高値を記録」、という意味になります。

バフェット指標=(米国の株式市場時価総額÷GDP)X 100



オレンジ色の線はS&P500指数、そして青い線がバフェット指標になります。現在のバフェット指標は127.1%、2000年第3四半期以来最高の水準です。

現在の数値は100%を超えていますから、米国株式市場は割高なのだろう、という見当はつきます。では100未満の数字、たとえば96%だったら、これは株式市場が割安であることを示すのでしょうか?下の表が解釈の仕方になります。



* 50%未満: マーケットは極めて割安

* 50%から75%未満: やや割安

* 75%から90%未満: マーケットは適正価格

* 90%から115%未満: やや割高

* 115%以上: マーケットは極めて割高


現在の数字は127.1%ですから、バフェット指標からは「米株は極めて割高である」、という警報が発せられています。(バフェット指標はguru focusで見ることができます。
http://www.gurufocus.com/stock-market-valuations.php

では、持っている米株を全てここで処分するべきでしょうか?ライアン・デトリック氏(テクニカル・アナリスト)は、こう述べています。

バフェット指標が2007年の高値を突破した時点で持ち株を全部売ったとすると、あなたは過去2年間の大きな利益を得る機会を失ったことになる。それに、バフェット指標は更に上昇して、2000年に記録された史上最高値153.6%を上回ってしまう可能性もある。バフェット指標の現在の高数値が示していることは、向こう5年間の米国株式市場の伸びは平均以下になる確率が高いということであり、今直ぐに株を売ることを勧めている訳ではない。株を売るのは、テクニカル的な崩れがもっと顕著になってからだ。

(参照した記事:Warren Buffett’s Favorite Valuation Indicator Is At A 15-Year High)

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強い上昇基調にある株をどんなタイミングで買うのか

06月11日
大ざっぱに言うと、株には二つの買い方があります。

1、強い株を買う

2、弱い株を買う


1は人気株、アップトレンドが明確な株です。2は現在低迷していますが、将来の伸びに大きな期待ができる株、一般的には割安株と呼ばれています。1の場合は上昇基調にある株を買う訳ですから、極論すると、チャートだけあれば候補銘柄を選ぶことができます。もちろん、2もチャートだけで銘柄選びをすることができますが、割安判断にはファンダメンタル分析が必要です。

今日は1に関する話をします。

強い株=アップトレンドの株、という見方は間違っていませんが、マーケットには上昇基調にある株は多数あります。たとえば、アップトレンドの株が100あった場合、どの株を買うべきでしょうか?よく使われる方法は、マーケットのバロメーターであるS&P500指数との比較です。

今年ここまで、S&P500指数は2.26%の上昇です。言い換えると、上昇率が2.26%未満の株は弱い株ですから、買い候補リストに入れる必要はありません。それとは反対に、上昇率が高い株は人気株であり、多くの投資家たちに注目されていることを示します。

下は、S&P500指数に属する銘柄で、今年最も上昇しているトップ15銘柄です。



左から会社名、ティッカー・シンボル(証券コード)、業種、現在の株価、そして今年の上昇率になります。トップはネットフリックス(有料動画配信の世界最大手)、今年ここまでの上昇率は、S&P500指数の+2.26%を大きく上回る+93.95%です。

ネットフリックスの日足チャートを見てみましょう。



マーケット終了まであと50分、株価は現在+4.51%、株分割ニュースが買い材料となって高値更新です。

いくら何でも上げすぎだ、割高を理由にそろそろ格下げされるかもしれない、などと思ってしまうかもしれませんが、皆さんならこの株をどんなタイミングで買うでしょうか。

こういう言葉があります。

強い株が膝を曲げている時に買え

ご察しのとおり、「強い株が一時的に下げている時、または一休みしている時に買え」、という意味になります。もう一度チャートを見てください。現時点では、このような買いタイミングが考えられます。

1、最近の動きを見た場合、上昇する20日移動平均線がサポートになっていますから、株価がこの移動平均線付近まで下げたところで買う。

2、RSI(相対力指数)を見てください。70以上での動きが続いています。70以上の数値は、一般的には「買われすぎ」と判断されますが、これは人気株に起きる典型的な現象です。矢印を入れましたが、70がサポートになっていますから、現在80を超えているRSIが70に再度下落したところが買いチャンスになる可能性があります。


もちろん、「株価が20日移動平均線に接触したら買える」、「RSIが70になったら買える」、という意味ではありません。当然のことながら、株価は20日移動平均線が支えにならず、そこを割ってしまうことも有り得る訳ですから、株価の反発を実際に確認してから買うことが大切です。
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米国株式市場: 6月早々に売られた大型株、買われた小型株

06月09日
6月の第一週目、資金が最も流入したETFは小型株指数に連動するiShares Russell 2000 (IWM)です。



その反対に資金が最も流出したのは、大型株指数として有名なS&P500指数に連動するETFです。



6月早々、投資家たちは大型株を売って小型株を買ったということになるのですが、SEE IT marketの記事を参考にして両ETFの6月の成績を調べてみました。

先ず、小型株ETF、iShares Russell 2000 (IWM)の様子です。



過去16年間になりますが、6月が高く終わった割合は56%(矢印)になり、平均上昇率は0.6%(円内)です。

そして下が、大型株指数のETF、SPDR S&P500 (SPY)の成績になります。



見てのとおり、6月は最悪です。高く終わった割合は半々以下の44%、そして平均上昇率はマイナス1.1%です。

ということで、6月早々に小型株が買われ大型株が売られたのは偶然ではありません。更に、ドル高も大型株に悪影響となっています。米国内だけでビジネスを展開する小型企業は、大型国際企業のようにドル高で利益が減ることはありません。先週発表された強い米雇用統計で秋の金利引き上げが確実になった、という見方も圧倒的に多くなり、更なるドル高も予想されていますから、小型株人気はしばらく続きそうな状況です。

(参照した記事:Will Small Cap Stocks Outperform In June?)
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強気論者たちの合い言葉: “そんな事は関係ない”

06月05日
* 「そんな事は関係ない、そんな事は問題ではない」、というのがブル(強気論者)たちの口癖だ。「企業利益など関係ない、バリュエーションなど関係ない、証拠金債務など関係ない、騰落レシオなど関係ない」、と何を聞いても彼らの答えは「関係ない」だ。「そんな事は無視だ、そんな事は関係ない」、とブルたちは株が少しでも下がると買い足している状態だが、この買い方が完全に間違っている訳ではない。危険なのは、皆が「関係ない」という見方に賛成して株を買っている時であり、正に今がその時に近い。 -- ジェシー・フェルダー(The Felder Report)
http://thefelderreport.com/2015/06/02/the-most-crowded-trade-on-wall-street-denial/


* M&A(企業の合併と買収)が活発に行われているが、これは惨めな結果に終わるだろう。過去125年間、米国では6回の活発なM&A期間があり、どれも株価の大きな下落という形で終わっている。現在進行中のM&Aは7回目になり、先月5月のM&A総額は2007年5月を超え史上最高額を記録した。言う必要は無いと思うが、2007年5月は2002年から2007年に展開された上昇相場が終焉となった5ヶ月前だ。



しかし、このような事実を聞いてもブルたちの考えは変わらない。それどころか、M&Aのデータは買い材料だという。理由はこうだ。「たしかに、M&Aは記録的なレベルに達している。しかし、株を使ってのM&Aはたったの10%だ。」

ブルたちの論法によれば、「数値が10%を大幅に上回らない限り、心配は無用」ということになるが本当にそうだろうか。株を使ってのM&Aはたしかに少ないが、企業はタダ同然の低金利を利用して社債を発行することでM&Aを行っている。今日の債券市場はバブル状態であり、もしバブルが破裂したら株式市場はどうなるだろうか。 -- マーク・ハルバート(ハルバート・ファイナンシャル・ダイジェスト)
http://www.marketwatch.com/story/heres-why-the-ma-wave-is-going-to-sink-stocks-2015-06-03


* 「株式市場は経済状態、景気の健康度を反映している」という意見があるが、考えてほしいことがある。世界で最も好調な株式市場は、今年200%を超える上昇となっており、それは他ならぬベネズエラの株式市場だ。ベネズエラの経済は絶好調だろうか?もちろん、そんなことは断じて無い。IMF(国際通貨基金)によれば、ベネズエラの経済は今年7%の減少、そして来年は4%の減少が予想されている。更に、失業率は16%、インフレ率は100%を超えることも予想されている。

こんな状況にもかかわらず、なぜ株式市場はこうも大きく上昇しているのだろうか?答えは通貨だ。ベネズエラの通貨ボリバルは急速に価値を失い、ボリバル安対策として投資家たちは株を買いあさっているのだ。好調な株式市場は、明るいベネズエラの将来を示唆している訳ではない。

今年の中国株式市場は、既に50%を超える上昇だ。しかし、中国経済の成長率は2009年以来最低の伸びであり、中央銀行は最近6ヶ月で3回も利下げを実施している。

日本の株式市場も好調だが、GDPはマイナス1.4%(前年比)という状態であり、円安を推進して株価を上げることが国家の目的となったようだ。

米国の連銀関係者は、「好調な株式市場は連銀の金融政策の成功を示している」と言うが、第1四半期のGDPと企業利益は減少している。事実は、過去6年間にわたる米国経済の成長は史上最低の速度だ。株式市場=経済、という見方を信じるなら別だが、株式市場の動きで経済状況を判断することは適切ではない。 -- チャーリー・ビレロ(ペンション・パートナーズ)
http://pensionpartners.com/blog/?p=1483


* ドイツ国債の利回りが急騰している。この動きに米国債も追従し、米10年債の利回りは11月以来最高の2.38%に達した。トレーダーたちは、「急騰している米国債利回りは、現実の米経済に基づいたものではない。しかし、国債はファンダメンタルズを無視してひとり歩きしてしまう可能性がある」、と語っている。 --- パティ・ドム(CNBC)
http://www.cnbc.com/id/102730551

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史上最高に達した米国株式市場の証拠金債務を気にする必要は無い!?

06月02日
ニューヨーク証券取引所の証拠金債務が史上最高のレベルに達した。4月末時点における証拠金債務高は5070億ドルにおよび、これは2007年10月の株バブルのピークを50%ほど上回る。(ゼロヘッジ)

信用取引が積極的に利用されている、ということですが、ゼロヘッジは更にこう書いています。

ついに、待ちに待った大衆のマーケット参加が本格的に始まった。個人投資家たちは、金を借りて争って株を買っている。



赤い線がニューヨーク証券取引所証拠金債務(インフレ考慮済み)、そして青い線がS&P500指数です。見てのとおり、両者の同様な動きで分かるように、証拠金債務が上昇しているときはマーケットも上昇し、 証拠金債務が下降しているときはマーケットも下げています。

長期的に見た場合、先ず投資心理が悪化してマーケットがそれに続く。投資心理の悪化は証拠金債務減少という形で表れ、そしてマーケットが下げに転じる。だから、史上最高に達した証拠金債務は気にならない。 -- エリン・ギブズ(S&P Capital IQ)

「気にならない」、と言われても気になってしまうのが現在のマーケット状況です。米国のブルマーケットは6年目に入り、多くの人たちが天井の心配をしています。それに、金利引き上げもそろそろ実施されそうですから、現時点で積極的に株を買ってよいのでしょうか?先日、ゴールドマン・サックスのデービッド・コスティン氏が弱気な意見を発表しましたが、米株のバリュエーションについて氏はこう述べています。

極めて低い金利を考慮すると、現在の米株は割高だ。たとえば過去40年間、実質金利が0%から1%だった場合、将来の利益を考慮して計算された株価収益率(PER)は平均で11.2倍であり、現在の17.2倍を大きく下回っている。更に過去94年間、実質金利が0%から1%だった場合、過去1年間の利益を基に計算した株価収益率の平均は13.5倍であり、この数値は19倍という現在のレベルを大幅に下回る。

コスティン氏は、こんなことも指摘しています。



S&P500指数に属する企業による自社株買いの様子です。各棒の上に数字が記されていますが、これは企業が保有する現金の何パーセントが自社株買いに割り当てられたかが示されています。

投資家たちと同様に、企業経営者たちの株売買タイミングは悪い。株式市場が天井となった2007年、企業は保有する現金の三分の一以上を自社株買いに使っている。その後マーケットは40%の下落となった訳だが、2009年の大底では、たったの13%しか自社株買いに割り当てられていない。

今年は28%が推定され、天井となった2007年のレベルに迫っています。「これは短期的にマーケットに好影響」、とコスティン氏は述べていますが、「割高なマーケットを考えると、現時点における自社株買いは疑問のある行動だ」とも付け加えています。

(参照した記事:Margin Debt Breaks Out: Hits New Record 50% Higher Than Last Bubble Peak

NYSE Margin Debt Hits a New Record High

Goldman Finally Warns The Mullets——The Stock Market Is Over-Valued!)
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