鎌田傳の「South Bayトレーダー」 日記
|
ウォーレン・バフェット氏は、なぜ割高な買い物をしたのか? 02月28日
二週間ほど前になるが、ウォーレン・バフェット氏がハインツを買収するというニュースが流れた。

「あつまろのこだわり資産運用」というブログは、この買収に関して、こんなことを書いている。
買収総額は負債の引き継ぎを含むと約280億ドル(2兆6千億円)。 文字通りケタ外れです。(略)今回の買収価格は妥当なのでしょうかか。 もともと同社の株価はS&P500の平均を上回っており、今回の買収によるEBITDA比率は14倍とのことです。M&Aを多く手がけてきた日本電産の永守社長は10倍を超える案件は買収しないと名言しています。私自身も10倍以下をひとつの目安としています。バフェット氏は割安株のイメージがあるかもしれませんが、少なくとも今回の買収案件は割安投資には見えません。
注目は「今回の買収案件は割安投資には見えません」の部分だ。割安なものに投資することで有名なバフェット氏が、わざわざ高い金を払ってハインツを買ったということになる。何故、そんなことをしたのだろうか?Money And Marketsに、こういう意見が掲載されている。
ハインツはケチャップで有名な食品会社だ。食品は代表的な生活必需品だが、商品が市場に大きく浸透していることを考えると、ハインツ社は大きな成長を望めるような企業ではない。
ご存知のように、経済を回復させるために、世界の中央銀行は紙幣を刷り続けている。多くのアナリストが既に予想しているが、このような金融緩和政策は最終的にインフレを引き起こす。言い換えると、商品価格が値上がりし、ケチャップの原料となるトマトも値上がりとなる訳だ。
バフェット氏がハインツを買ったのは、食料価格の暴騰を予想したからではないだろうか?食料の価格が上昇すれば、とうぜんの事ながらハインツの利益も上昇する。食品は生活必需品だから、バフェット氏はコンスタントな利益、そして利益の上昇に期待できる訳だ。
よし、バフェット氏が食料の暴騰を予想しているなら、商品に投資しているETFを買ってみよう、と思った。しかし、Money And Marketsが勧めているのはコカコーラ、プロクター・アンド・ギャンブルのような生活必需品銘柄に投資しているETF、Consumer Staples Select Sector SPDR (XLP)だった。下記は、このETFが投資しているトップ10銘柄だ。

そして下がConsumer Staples Select Sector SPDR (XLP)の週足チャート。

好調に上昇が続き、多くの人たちがインフレを予想しているようだ。
(参照したサイト: 衝撃!バフェット氏のハインツ買収
What Warren Buffett is Signaling about the Economy)
コメント投稿
投資家の悪夢: 83%の暴落 02月26日

このツイートで、アフィマックス株が時間外取引で、なんと83%も下げていることを知った。よほど悪いニュースが発表されたのだろう、と調べてみると、日本の企業が関係していた。
武田薬品、貧血薬を自主回収 米国で販売、副作用で死亡例も
武田薬品工業と米製薬会社「アフィマックス」(カリフォルニア州)は25日までに、米国で販売している透析患者向けの腎性貧血治療剤「オモンティス」を自主回収すると発表した。投与した患者が死亡するなど重い副作用が確認されたため。医療関係者には患者への投与を中止するよう要請した。日本国内では販売していない。(産経ニュース)
アフィマックス社のホームページにアクセスしてみると分かるのだが、この会社にはオモンティスしかないから、今回の自主回収は極めて大きな打撃となる。
アフィマックス社があらためて教えてくれることは、取り柄は一つだけ、という企業に投資することの危険性だ。もちろん、一つの医薬品だけに頼るというバイオ製薬会社は多数存在し、ソリリスで成功したアレクシオン・ファーマのような例もある。腎性貧血治療剤オモンティスの運命は時間が経てば分かることだが、アフィマックス株の方は既に破損品だ。(The Motley Fool)
ボーイング社がバッテリーの問題を解決すれば、各航空会社は、ドリームライナー(ボーイング787)を再び受け入れることだろう。しかしアフィマックス社の場合、代用となる安全な治療剤がアムジェン社から販売されているから、顧客たちはそう簡単にアフィマックス社へ戻ってくることはないだろう。(The Street)
アフィマックスの日足チャートを見てみよう。

円で分かるように極めて大きな窓だ。会社の存続が心配されるニュース内容だけに、80%を超える暴落だが、現在の株価に割安感は全く無い。アナリストによる格下げで株価が下げている場合なら、いくらなんでも売られすぎだ、といった意見が出て買い手が現れるものだが、アフィマックスの場合は完全に見放されている。正に投資家の悪夢だ。
(参照したサイト:武田薬品、貧血薬を自主回収 米国で販売、副作用で死亡例も
Behold the Dangers of a One-Trick Pony
Affymax Is Done. RIP.)
コメント投稿
いよいよ心配になり始めた投資家たち?? 02月23日
水曜に起きた久しぶりに大きな下げで、やはりマーケットは天井かもしれない、という警戒論者が一気に増えたような気がする。もちろん、全ての人が弱気になってしまったわけではないが、意見をいくつか引用してみよう。
・ マーケットに地殻変動が起きている。今まで株を買っていたが、ここからは株を避けるべきだ。円の売り、ドルの売りも止め、ここからは買いだ。円建ての金買いも止め、これからはユーロ建ての金買いに姿勢を変える必要がある。今までテクニカル的な理由でユーロに対して強気な見方をしていたが、ここからはテクニカルの面、それにファンダメンタルの面でもユーロに対して弱気な姿勢をとるべきだ。マーケットは一変した。 -- デニス・ガートマン氏(ガートマン・レター)
・ ここが天井だ、と断定することはできないが、マーケットの勢いが衰えている。出来高を見てみると、最近12日間で最も出来高の多かった4取引日は全て下げとなっている。マーケットの上げ基調に変化はないが、ミューチュアル・ファンドなどの機関投資家が売っているようだ。-- ジョーイ・ファンドラ氏(downtowntrader)
・ いつ調整が来るだろうか、と多くの人たちが憶測していたが、いよいよその時が来たようだ。主な売り材料は6つある。①全体的にマーケットは買われすぎ。②上昇するガソリン価格が与える消費者への悪影響。③FOMC議事要旨が示すように、量的緩和策の縮小、または打ち切りが予想以上に早く訪れる可能性。④迫る米国の自動歳出削減。⑤マーケットをリードしてきた住宅関連銘柄に見え始めた崩れ。⑥中国政府による不動産市場の引き締め。 -- Global Macro Monitor
・ ヘッジファンド・マネージャーやブローカーなどの証券業界の人たち、それに証券業界には関係ない知人や友人たちの全てが口を揃えて言うことは、「マーケットの一時的な調整がそろそろ訪れる」だ。投資心理の立場から考えると、皆が皆同意見の場合は、他の選択肢を検討してみる必要がある。例えば、一時的な調整が訪れない場合は、どんなことが起きる可能性があるだろうか? -- J.C.パレッツ氏(Eagle Bay Capital)
・ 株に対して強気な見方をしている個人投資家数が今週も減った。毎週発表されるAAIIのデータによると、強気と答えた人の数は前回の42.3%から41.8%に減少し、これで4週間連続の減少となった。4週間連続の下げは2012年の10月以来初めてだ。 -- (Bespoke Investment Group)
けっこう名前が知られているだけに、ガートマン氏の「株を売れ」、という言葉に動揺した人たちがいることと思う。しかし、ジェームズ・デポーレ氏(Shark Investing)はこう語っている。
Horizons Gartman ETFという、ガートマン氏のニュースレターに従って投資をする上場投信(ETF)がある。2009年に始まったETFだが、成績の方は最下位グループに属し、あれからS&P500指数は2倍になったというのに、このETFはマイナス成長だ。株の専門家になるためには、実際にマーケットで利益を上げる、という条件は必要無いようだ。

(参照したサイト:GARTMAN: We Are Exiting All Bullish Positions And Rushing To The Sidelines
Declining Breadth Needs To Be Watched
Correction Time? Now or Never…
Consensus Is A Shallow Pullback
Bullish Sentiment Drops for Fourth Straight Week)
コメント投稿
安倍晋三の復讐 -- Abe's Revenge 02月20日
日本で今起きていることは、安倍氏の復讐だ、と私は思っている。 2007年9月、不評判だった安倍晋三氏は内閣総理大臣職を辞任した。その後、日経平均は半分に下がり、対ドルで円は40%の大幅上昇となった。そして今日、安倍氏は内閣総理大臣に再就任し、いよいよ復讐が始まった。 -- スティーブ・シュガルード氏(Daily Wealth)
ご本人は「復讐」と思っているかは分からないが、首相に返り咲いた安倍氏は、日本国経済再建のために全力を尽くすことだろう。GDP世界第2位の地位を中国に奪われ、世界のスマートフォン市場はサムスンとアップルが独占し、日本は明らかに遅れを取っている。ご存知のように、円高が日本を苦しめる大きな原因の一つとなった訳だが、最近の為替市場で分かるように、安倍氏は約束どおり円安政策を実行している。シュガルード氏の話に戻ろう。
資産バブルを作るために、バーナンキ議長はゼロ金利の実施、ドル紙幣の際限無い印刷を続けてきたが、安倍氏の達成したいことはその10倍だ。 議会から圧倒的な支持を得ている安倍氏は、基本的に何でもできる。長年続いたデフレを撲滅し、インフレを発生させるために、安倍氏は積極的に動くことだろう。
シュガルード氏の結論は「日本株を買え」だ。
たった3カ月で、日本の株式市場は30%の大幅上昇となった。「乗り遅れた」、と思っている人もいる筈だが、今から買っても遅くない。
日本株がまだ買える理由として、シュガルード氏はこの記事を引用している。
株価1万3千円目指すと甘利氏 「次々と手を打つ」
甘利明経済再生担当相は9日、横浜市での講演で、東京株式市場の日経平均株価(225種)に関し「(ことし3月)期末までには1万3千円を目指して頑張るぞという気概を示すことは大事だ」と述べ、平均株価の具体的な目標水準を示して経済政策を強化する考えを表明した。
株価を決定するのはマーケットであり、主要職に就く一国の政治家がこのような発言をするべきではない、という批判もある。しかし海外の投資家から見れば、シュガルード氏が指摘しているように、安倍首相は議会を好きなように動かす力がある今日、甘利氏の言葉は単なる失言と片付けることができない。
そう言えば、こんなエルフェンバイン氏のツイートがあった。

「日経が大きく上げている。教訓: 財務大臣たちの予想でない限り、目標株価の予想は時間の無駄だ。」
(参照したサイト:It's Not Too Late to Buy My Favorite Investment of 2013
株価1万3千円目指すと甘利氏 「次々と手を打つ」)
コメント投稿
この合併は旅客にプラスだ。。。。 02月17日
アメリカンとUSエア合併へ 世界最大の航空グループに
米国の航空3位アメリカン航空の親会社「AMR」と米5位のUSエアウェイズは13日夜(日本時間14日午前)、それぞれ取締役会を開き、合併で合意したと複数の米メディアが伝えた。(朝日新聞デジタル)
数年前、アメリカン航空を利用したことがある。夕食の時だが、私の列を担当した客室乗務員は軍手を着用していた。トレーが熱いからなのか、それとも手にケガをしていたからなのかは分からないが、たった一人だけ軍手を着用して食事を配っている姿は異様だった。後ろに座っていた人は、「軍手を見たら食欲がなくなった」、というような事を言っていた。
夕食後は免税品の販売があったが、客室乗務員の態度はあまり良くなかった。普通なら、「免税品をお持ちしています」、と言いながら客室乗務員は機内を回るが、アメリカン航空の場合は「Duty Free, No? Duty Free, No?」、という言葉だった。Noの部分がやたらとよく聞こえたから、まるで「免税品はいりませんよね!」、と言っているようだった。たかが軍手と免税品、と言ってしまえばそれまでだが、こんな些細なことでアメリカン航空を二度と利用する気がなくなってしまった。
合併後、新会社の名前はアメリカン航空となり、報道されているように世界最大の航空会社誕生となる。このニュースを読んだ人たちの書き込みを、いくつか見てみよう。
・ 私は他の選択肢が全て無くなった時だけアメリカン航空を利用している。この合併で、世界で一番サービスの悪い航空会社が誕生する。(ElvisMAさん)
・ この合併は旅客にプラスだ。。。。もちろん冗談。(snowdoggさん)
・ 競争相手が一社減り、航空券は値上がりするだろう。(rlainさん)
・ ダメな二社が合併し巨大なダメな会社が生まれる。(fhsyrd386さん)
・ 倒産を防ぐことができたのだから、この合併は良かったのではないだろうか?(WithReason7さん)
・ 合併、それは良かった。もちろん、新航空会社を利用するつもりはない。(OhhhBillyさん)
・ 次はどんなサービス料金が追加されるのだろうか? (Evolved Oneさん)

(参照したサイト: アメリカンとUSエア合併へ 世界最大の航空グループに
US Airways-American Airlines to merge)
コメント投稿
強気になれない株アナリストたち 02月14日

上昇するS&P500指数とは反対にアナリストたちは弱気になっている、というライアン・デトリック氏(Schaeffer's Investment Research)のツイートだ。

黒い線がS&P500指数、そして緑色の線は、S&P500指数に属する銘柄の何パーセントに買い推奨が出されているかが示されている。マーケットは好調なのだから買い推奨が増えてもよさそうなものだが、見てのとおり2011年がピークになり、デトリック氏の言うようにマーケットの動きとは反対に買い推奨は減っている。弱気なアナリストはマーケットの不安材料になるだろうか?デトリック氏はこう説明している。
皆かなり強気だ、といった事を毎日のように聞く。データによれば、確かに強気論者の数は増え、最近まとまった資金が株ミューチュアル・ファンドへ流入している。しかし私には、今マーケットが大きな天井を形成しているとは思えない。
株式市場は、ここ数年ぶりの高値を記録しているのに、アナリストたちの姿勢は弱気になっている。これは危険信号だ、と思うかもしれないが、私は弱気なアナリストはマーケットにとって好材料だと思う。
マーケットの天井では、熱狂的に大衆が株を買うものだが、現時点では熱狂的という言葉は当てはまらない。バーナンキ議長が金をばらまいているのだから、株は上がるしかない、といった事は聞くが、人々が熱狂的になっている時はそんな事を買い材料に挙げることはない。
(参照したサイト:Chartist Corner: Why Analysts Have It All Wrong)
コメント投稿
ドラゴン・パターン:チャートパターンの話 02月12日
皆さんは、何種類くらいのチャートパターンをご存知だろうか。トーマス・N. バルコウスキー氏のサイト(
http://thepatternsite.com/chartpatterns.html)には、AからZまで色々なチャートパターンが分類されている。少し例を挙げると、「ABCコレクション・シンプル」、「アダム&アダム・ダブルトップ」、「ヘッド・アンド・ショルダーズ」、「デッド・キャット・バウンス」、、、とにかく沢山ある。
そう言えば、「ドラゴン・パターン」という言葉を最近聞くことがなくなった。

私は、ドラゴン・パターンというのはダブルボトムやトリプル・ボトムのことだと思うのだが、けっこう頻繁にドラゴンは現れるような気がする。先ず、このサイト(
http://www.trading-naked.com/JerrysDragonPattern.htm)でドラゴン・パターンの例をいくつか見てほしい。
2012年の夏、バンク・オブ・アメリカにドラゴンが形成されていた。

上記したように、株価がドラゴンの背中を突破したところで買い、目標株価はドラゴンの尻尾の先端になる。

矢印で分かるように、下げの部分が尻尾になり、脚のようなものが現れたら、これはドラゴンかもしれないと疑ってみる訳だ。
コメント投稿
どうりでギャンブル関連銘柄が好調な訳だ 02月09日

もう何年前に行ったか忘れてしまったが、2012年にラスベガスを訪れた人の数は史上最高に達した。CalculatedRisk.comに、こういうグラフが掲載されている。

年別に見たものだが、青い棒グラフが訪問者数、そして赤の折れ線は会議が目的でラスベガスに訪れた人の数だ。
2012年、観光などの目的でラスベガスを訪れた人の数は39,727,022人に及び、2007年の最高記録39,196,761人を突破した。しかし、会議が目的でラスベガスを訪れた人の数は4,944,014人にとどまり、2006年の最高記録6,307,961人を超えることはできなかった。という訳で、ギャンブラー達がラスベガスに戻ってきたようだ。 -- CalculatedRisk.com
ギャンブルの街だから、ラスベガスへ行くのはギャンブルが目的と思うかもしれないが、下がラスベガス観光局のデータだ。

データは2007年から2011年になる。
ラスベガスを訪れる目的トップ3:
1、休暇/娯楽: 42%(2007)、39%(2008)、40%(2009)、51%(2010)、 50%(2011)
2、ギャンブル: 11%(2007)、13%(2008)、13%(2009)、9%(2010)、
7%(2011)
3、会議: 11%(2007)、12%(2008)、9%(2009)、11%(2010)、 10%(2011)
ラスベガスには様々なコンサートやショー、それにフーバーダムや荒涼とした砂漠も近くにあるから休暇/娯楽には面白い場所だ。もちろん、ショーの後はギャンブルという事になるだろうから、ショーだけ観て何もせずに家へ帰る、という人は少ないと思う。2012年、ラスベガスを訪れた観光客数は史上最高、どうりでギャンブル関連銘柄の調子が良い訳だ。

(参照したサイト:Las Vegas: Visitor Traffic at Record High in 2012, Convention Attendance Lags
LAS VEGAS CONVENTION AND VISITORS AUTHORITY)
コメント投稿
野村ホールディングス:週足チャートに見える買いパターン 02月06日
またしても円が大幅に下げている。事態が気に食わない韓国人たちは、中央銀行に圧力をかけて対抗してくるだろう。世界的な通貨戦争、今のところ日本が明らかな勝者だ。野村ホールディングス、三菱UFJファイナンシャル・グループ、ソニー、ホンダ・モーター、トヨタ、全て長期的な買いだ。-- The Fly (ibankcoin.com)
一番最初に挙げられている野村ホールディングス(NMR)の長期チャート(月足)から見てみよう。

・2006年の高値(1):24ドル30セント
・2007年の高値(2):23ドル61セント
・2008年の高値(3):17ドル89セント
・2009年の高値(4):9ドル50セント
・2010年の高値(5):8ドル58セント
・2011年の高値(6):6ドル68セント
・2012年の高値(7):4ドル93セント
・2013年、今年ここまでの高値(8):6ドル14セント
・最安値は2011年12月(A)の2ドル94セント
注目は7と8だ。今まで前年度の高値を超えることはなかったが、今年ここまでの高値は(8)、前年度の高値(7)を上回り、長く続いたダウントレンドが終わりアップトレンドに入った兆候が見える。言い換えると、野村ホールディングスがダウントレンドに戻るためには、2011年12月(A)の安値を決定的に割る必要がある。
週足チャートに移ろう。

フラッグが形成されている。ブレイクアウトで買った場合、ポール(A)の長さ分の上昇が予想されるから、目標株価は8ドル38セント付近になる。(現在の株価は5ドル66セント)
(参照したサイト:It’s a Roaring Bull Market)
コメント投稿
米国の投資家たちの心理状態:興奮?陶酔?心配? 02月04日

投資心理のサイクル:
1、楽観; 2、興奮; 3、スリル; 4、陶酔; 5、心配; 6、現状の否定 7、恐怖; 8、自暴自棄; 9、パニック; 10、降参; 11、落胆; 12、鬱的な状態; 13、希望; 14、安心; 15、楽観 (A、天井; B、底)
ダウ指数のチャートを見てみよう。

2007年の高値が目前だ。もちろん、ここが天井だ、と断言することはできないが、2009年の底以来、マーケットは上昇を展開してきた訳だから、現在の投資家たちの心理はスリル(3)、陶酔(4)に達していてもおかしくない。しかし、マーケット関係者は除き、一般の人たちを見てみると、株のことなど大した話題にならない。先月、株のミューチュアル・ファンドへ多額な資金が久しぶりに流入した、ということがニュースになっているが、これだけでは大衆が株に熱狂的になっているという証拠にならない。言い換えれば、現時点では大衆が株に興味を持ち始めた兆候が見えるといった程度だ。とすれば、現在の投資心理は1の楽観ではないだろうか。
話を昔に戻すと、90年代のインターネット株バブルの時は、とにかく異常な株ブームだった。一日で+50%、+80%といった株が頻繁に現れる、といった状態だったから、多くの人たちがサラリーマンを辞めてデイトレーダーになった。引退した高齢者の人たちも、「AOLは買いだと思う」、などといったことを話題にしていたくらいだから、正にアメリカ全体が株に陶酔していた。これに比べれば、現在の状態は冷えきっている。
日曜のコラムで、ジョー・ワイセンタル氏は、こんなことを書いている。
投資産業は、投資家たちの資金を、国債などの債券から株へ移動させようと計画しているようだ。UBSは、国債などの債券を中心に投資している顧客たちには「安全重視の保守的な投資家(conservative)」、という分類をしていた。しかしUBSは、国債のブルマーケットは終わったという判断を下し、国債や債券を中心に投資している顧客たちに、「安全重視の保守的な投資家(conservative)」から、「投機型投資家(aggressive)」に再分類されたという手紙を送る。
このような手紙を送ることについて、UBS社内では、かなりの論争となったようだ。しかし国債市場の状況が変わった今日、顧客たちが国債で大きな損を出して裁判沙汰になるのを防ぐ意味で、この手紙を送ることを決定した、という意見もある。
当然のことながら、このような手紙を送ることは大きな国債売りを呼び、国債市場を崩してしまうという心配がある。更に問題なのは、一口に債券と言っても安全なものからジャンク債まで色々ある。グレート・ローテーション(債券から株へのシフト)が流行語になっている今日だが、このUBSの手紙は行き過ぎだと思う。
参照したサイト:
http://www.businessinsider.com/report-ubs-is-going-to-send-a-letter-to-clients-that-could-freak-the-heck-out-of-people-invested-in-bonds-2013-2
コメント投稿
目標は92.79円、93円、それとも96円??? 02月02日
落下するナイフには手を出すな、ということが言われますが、どのあたりで下げ止まるだろうか、ということは気になるものです。

という訳で、もちろん相場は理屈どおりには動いてくれませんが、計算で行くと、円のETFは下げの目標値が104になります。このやり方を使って、ドル/円の週足チャートを見てみました。

インバース・ヘッド・アンド・ショルダーと呼ばれる強気なパターンです。Aがネックラインを上放れた地点です。ネックラインからヘッドまでの距離(B)が予想される上げ幅になりますから、目標値は92.79円付近になります。現在、既に92.605円ですから、ほぼ目標値に達していることになります。
こういう見方もあります。

ピッチフォークを入れてみました。ローソク足は既に上限を突破して、かなり過熱していることが示されています。上限に達した時点で、一先ず目標値へ着いたことになりますが、次の目標はどこになるでしょうか?

ピッチフォークの上限から真ん中のラインまでの距離(A)が予想される上げ幅です。これで計算すると、次のターゲットは96円付近です。
いよいよ過熱のドル/円相場ですが、pichoさんが、こんなことを書いていました。
最近は、高値更新すると、数年前の古い節目しかないので、
つまり、心理的目途だけで、塩漬け玉がある訳ではないから??
1円単位、.00ラインが目途になっているのかな、と思った。
正にそんな感じがします。人々は小数点以下を無視し、区切りの良い1円単位で目標値を決めているような雰囲気です。
(参照したサイト:ドル円92円台、ユーロ円125円台、国会開会中。今夜は米雇用統計
http://pichomemo.blogspot.com/2013/02/2192125.html)
コメント投稿
このあたりが穀物市場の底だろうか? 02月01日
実は、私も同様なことを考えていました。

パレッツさんのツイートですが、穀物のETF、PowerShares DB Agriculture (DBA)は、とても重要なレベルのテスト中です。下が、ツイートで指摘されたチャートです。

先ず、現在の位置ですが、6月の安値から9月の高値で計算すると、株価は61.8%の値戻しレベルのテスト中です。フィボナッチを使ってトレードされている方々にはお馴染みですが、38.2%、50%、そして61.8%の値戻しレベルはサポートになりやすいことで有名です。もう一つの注目は相対力指数(RSI)です。株価は下げているのですが、指数の方は既に上昇が始まり、このあたりが底になる可能性を示すダイバージェンスが起きています。では、どんなタイミングで買ったら良いでしょうか?下は一例です。

1-2-3ボトムが形成されている可能性があります。ですので、2の高値突破が買いシグナルです。
(参照したサイト:
http://stocktwits.com/message/11733676)
コメント投稿
↑ページのトップへ
|
|
|
|