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鎌田傳


「ラリー・コナーズ氏(「コナーズの短期売買入門」「魔術師リンダ・ラリーの短期売買入門」)の経営する、TradingMarkets.comでテクニカル・アナリストを務め、現在証券会社に勤務。訳書に、「スイングトレード入門 短期トレードを成功に導く最高のテクニック」(パンローリング)、そして電子書籍「トレード成功のヒント - 米国株式市場の習性と特徴」(パンローリング)がある。」

鎌田傳の「South Bayトレーダー」 日記

売れ!と言えないアナリスト

09月28日
米国のアナリストは「売り推奨」をなかなか出さない。見込みのない株なら、アナリストは投資家たちに売ることを勧めるべきだと思うのだが、「売れ」と公言することはかなり難しいようだ。マーク・ハルバート氏の記事に、こういうデータが載っている。





赤で囲った部分に注目してほしい。S&P500指数は500の銘柄で構成されているが、売り推奨が出されているのは、たったの2.2%だ。言い換えれば、売り対象となっているのは11銘柄しかない。

今朝、こんなニュースが報道された。


米JCペニーが13年ぶり安値、売上高改善の遅れをゴールドマンが警告

[25日 ロイター] - 25日の米株式市場の取引で、百貨店JCペニーの株価が急落し、一時約13年ぶりの安値をつけた。ゴールドマン・サックスが、同社売上高の改善ペースが予想よりも緩慢になるとの見通しを示したことを嫌気している。



下がJCペニーの日足チャートだ。





今日の下げは確かに特大だが、見てのとおり、下げが始まったのでは今日ではない。上のチャートには最近5カ月間の動きしか表示されていないが、JCペニーの下げが始まったのは2012年の2月だ。これだけ長い低迷が続いているのだが、この株に対するアナリストの意見には大した変化が無い。





3カ月前、強い買いを勧めていたアナリストは3人。そしてこの数は今日も3人(A)。3カ月前、JCペニーの売りを勧めていたアナリストは二人、そして今日もこの数字は二人だ(B)。一番多いのは、真ん中のホールド推奨だ。3カ月前は10人、そして今日も10人ということで数値に変化は無い。(ホールド推奨:もしこの株を既に保有しているなら保有し続けても構わない。しかし、買い足しは勧められない。)

この3カ月間で、JCペニーの株価は40%も下げている。しかし売りを勧めているアナリストは、24人中2人だけだ。マーク・ハルバート氏は、こう結論している。「ウォール街は株の売り時を教えてくれない。ホールド=売り、と解釈するべきだろう。」


(参照した記事:米JCペニーが13年ぶり安値、売上高改善の遅れをゴールドマンが警告

Why Wall Street couldn’t say ‘sell’ on BlackBerry)



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日本の株は引き続き買いだ!

09月26日
(最近発表された日本に関する強気意見だけを集めてみました。)

・特定のセクター、特定の株が極めて魅力的だ。以前なら、「今直ぐに買う必要はない」、といった態度だったが、予期されるインフレ率の上昇が原動力になり、人々の購買意欲が旺盛になった。土地が値上がり始め、特に注目なのは不動産株だ。その他には金融、小売、セメント、建築、インターネットが有望だ。 -- ニコラス・ワインドリング氏(JPモルガン・アセット・マネージメント)

・新興市場の株やヨーロッパの株ではなく、日本の株と米国の株を中心に投資するべきだ。インドネシア、インド、ブラジル、トルコ、ウクライナの経済は不安定であり、中国の年間経済成長率は6%を割り込むことになるだろう。 -- ヌリエル・ルービニ氏(ルービニ・グローバル・エコノミクス)


・2020年のオリンピックは東京と決まり、大成建設、太平洋セメント、新日鉄住金、三井不動産、電通などが大幅上昇となった。日本の株は、まだまだ上がる。買い材料はオリンピック以外にも、「民間投資を喚起する成長戦略」というアベノミクスの第三の矢がある。-- スティーブン・ハーナー氏(経営コンサルタント)

・安倍首相は意欲的に経済改革を推進しているが、日本には大した経済回復を期待することはできない、という意見が相変わらず出ている。理由の一つは、高齢化が進み、労働人口が減少している日本社会だ。このような状況では経済活動が鈍化し、当然の結果としてGDPも下降するという考え方だが、この考え方には問題がある。忘れてはいけないことは、日本のロボット技術は世界のトップクラスだ。言い換えれば、労働人口の減少で工場や企業のオートメーション化が積極的に進められ、生産性はよりいっそう向上することだろう。ロボットが増え、人間労働者が減ることは、企業が直面している労働組合問題も無くなる。日本株のETFを利用して、日本株への投資を勧めたい。 -- フォーブス誌

・先日発表された日本の第2四半期GDPは、推定されていた+2.6%を大きく上回る+3.8%という好結果だった。特に+5,1%となった設備投資が目立ち、設備投資がプラスになったのは2011年以来初めてだ。今年ここまでの日経225は35%の伸びとなり、世界の主要マーケットの中でトップの成績だ。更に日本は、2020年のオリンピック開催地にも選ばれた。世界経済の後退、ベアマーケットがやって来る、といったことが今日も報道されているが、それらはあまりにも誇大化された見方だ。 -- ルイス・ナベリアー(ナベリアー&アソシエーツ)

・アベノミクスは本当に成功するのだろうか、と依然として不安を感じているのは個人投資家だけでなく、ファンドマネージャーたちも同様だ。チャールズ・デボー氏(インターナショナル・アドバイザーズ)もその一人だが、氏はこんなことを語っている。「アベノミクスの行方は心配ですが、最近の調整で日本株を買いました。日本の企業は変わると思います。これからは増配、自社株買いなどを通して株主に利益を分配することに積極的になるでしょう。更に、企業の合併、物言う株主の意見にも理解ある態度を示すようになるでしょう。」 -- CNBC.com





(参照した記事:Investing In Japan's Economic Resurgence Using ETFs

Whither Japan Stocks: How Much Upside Is Left?

Are Japan’s stocks ready to storm higher?

Roubini bearish on gold, but optimistic about U.S. and Japanese stocks)



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マーク・ファーバー氏:短期的には米国債は買い、しかし最終的には債務不履行

09月24日
(下はゼロヘッジからの抜粋です。)

マーク・ファーバー氏のコメント:

・FOMCが量的緩和の縮小に踏み切らなかった件について

100億から150億ドルの債券買い入れの縮小が決定されると予想していた。予想どおりの結果にはならなかったが、別に驚くことはなかった。バーナンキ議長を始めとするFRBの人々は学者であり、実際のビジネス現場で働いたことはない。だから彼らには、量的緩和から恩恵を受けるのは、ごく一部の人たちである、ということが分かっていない。量的緩和の縮小が見送られたことで、株式市場は1%の上昇、銀は6%を超える上昇、金は4%を超える上昇、そして原油が早速2.68%跳ね上がった。原油やガソリンは一般の人々の生活に欠かせないものであり、FRBのお陰で、暖房に必要な灯油などが高くなった。たしかに株も上がっているが、株に投資しているアメリカ人は、たったの11%だ。


・国債の利回りについて

2012年9月14日に量的緩和第3弾が発表されて以来、量的緩和は第4弾に拡大され、今回の量的緩和縮小の見送りで、量的緩和は事実上無制限となった。米国の10年国債の利回りは1.43%で2012年7月25日に底打ちとなり、その当時の記者会見でバーナンキ氏は、「FRBの目標は低金利だ」、と述べていた。しかしそれ以来、利回りは2倍になり、FRBの目標とは正反対だ。

・最終段階について

米国経済は完全な崩壊状態となる。連銀はドル紙幣を刷り続け、もし株式市場が10%の大幅下落といった状況になれば、更に大量なドル紙幣が刷られることだろう。連銀の知っている解決方法は量的緩和だけであり、結果的にこれが自分で自分の首を絞めることになる。

・ジャネット・イエレン氏(次期FRB議長有力候補)について

穏健派として知られるバーナンキ議長だが、もしイエレン氏がFRB議長になったら、バーナンキ氏はタカ派に見えることだろう。2010年になるが、イエレン氏はマイナス金利に賛成する、と述べたことがあった。これが意味することは、たとえば銀行へ10万ドルを預けると、満期になって戻ってくる金額は元本以下だ。超低金利の継続は、政府がますます大きく巨大になることを意味し、人々からは自由が奪われる。

・金について

債券買い入れ縮小の見送りで、株式市場が跳ね上がり、マーケットは買われすぎとなった。今日の上昇は一日だけの現象かもしれない。連銀は、国債市場をコントロールする力を既に失っている。問題は、連銀が株式市場をコントロールする力を失うのはいつになるかということだ。金のこれからの動きについては、もう少し様子を見てみたい。(ファーバー氏は、金は保険であり、全ての人は金を保有するべきだ、とも述べている。)

・国債(米10年債)の利回りについて

長期的に見た場合、利回りは上昇し、最終的には債務不履行となるだろう。短期的に見た場合は、国債は売られ過ぎであり、利回りは2.2%から2.5%に下がるだろう。ということで、私は国債を既に買っている。





マーク・ファーバー氏:スイス連邦チューリッヒ出身の投資アナリスト・投資アドバイザー。Marc Faber Limitedの創業者・社長(Managing Director)。1987年のニューヨーク株式市場の暴落を予見・警告していたことで有名になった。(ウィキペディアから)


(参照した記事:Marc Faber Warns "The Endgame Is A Total Collapse - But From A Higher Diving Board Now")



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株はまだまだ上がる、しかし:スタンレー・ドラッケンミラー氏

09月21日
スタンレー・ドラッケンミラー: ヘッジファンド業界では長期投資で最高の実績を築いた1人。ポンド売りを仕掛けジョージ・ソロス氏に10億ドルをもたらしたことで知られる。2010年、運用会社デュケーヌ・キャピタル・マネジメントを閉鎖し、30年に及ぶキャリアに終止符を打った。(ブルームバーグ)





今週のFOMCで、量的緩和の縮小が決定されることを多くの人たちが予想していたが、その予想は外れた。ドラッケンミラー氏はこう強く語っている。


通常どおりの債券買い入れの継続が意味することは、中産階級と下層階級の所有する財産が、史上最大の規模で富裕層に再分配されるということだ。量的緩和の継続で、株や不動産は更に上昇することになる。しかし考えてほしい。株や不動産を所有しているのは中産階級、下層階級の人々ではなく富裕層に属する人々だ。


ドラッケンミラー氏のような資産家は、量的緩和のお陰で既に巨額な富を得ているが、氏はこんなことも述べている。


資産効果がハッピーエンドになることはない。テーパリング(量的緩和の縮小)が実際に始まれば、株や不動産は急速に下げる。下げ幅は、人々の予想を大きく上回ることだろう。量的緩和策が好結果に終わることはない。しかし中期的に見た場合、株はまだまだ上がる。


(上は、デイリー・ウェルスからの抜粋。)

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とうぜんのことながら、株はまだまだ上がると言われても、全ての株が上がることはない。株は既に上がりすぎている、長期金利が上昇し始めている、といったことを理由に積極的に買うことが難しい現状だが、もしあえて買うならどんな株を買ったら良いだろうか?

「今日のような不安な状況では国際企業の株に投資するべきだ」、とCNBCに出演したクレーマー氏が言っていたが、これと似た考え方をするアドバイザー達が結構いる。彼らの意見を要約するとこうなる。


米国株式市場が、これから更に大幅上昇となるかは誰にも分からない。しかし一つ言えることは、米国株式市場は既に4年を超える上げ相場が展開され、この段階で大きく買うことには躊躇してしまう。言い換えれば、長期的に投資をするなら上げ相場の初期段階で買うことが好ましい。注目したいのはヨーロッパの株だ。ここ6週間ほどを振り返ってみると、ほとんどのヨーロッパの株式市場は52週間ぶりの高値を記録、または52週間ぶりの高値に迫り、本格的な上げ相場が始まろうとしている。


簡単にヨーロッパへ投資する方法として、アドバイザーたちはヨーロッパ株のETFを勧めている。例として、イタリア株のETF、iShares MSCI Italy Capped Index (EWI)の月足チャートを見てみよう。





底辺が上昇する三角形が安値圏に形成され、15ドル付近を走る上辺の突破に期待できそうだ。下はスペイン株のETF、iShares MSCI Spain Capped Index (EWP)の月足チャートだが、こちらは一足先にブレイクアウトしている。





スペイン、イタリアと言えば大きな財政問題を抱える二国だが、投資家たちは最悪の事態は過ぎ去った、と読んでいるようだ。


(参照した記事:Investing Legend: The Bull Market Is Going into "Extra Innings"

Cramer: 'Cult' and international stocks the places to be)



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量的緩和の縮小見送り:注目は商品市場

09月19日
先週、ゴールドマン・サックスのアナリストは、こんなことを述べていた。

金価格の下落は今年だけでなく2014年も続くだろう。米国経済は回復方向にあり、FRBは現状のような金融緩和策を継続する必要が無くなる。来週のFOMCで、予想どおり債券買い入れ縮小が決定されれば、金の売りが加速することだろう。

しかし、予想された債券買い入れ縮小は無かった。

米FOMC、量的緩和の縮小見送り 雇用動向見極め(日本経済新聞)

下が、バーナンキ議長のコメントの要旨だ。



http://youtu.be/szwclmmKwLg


量的緩和の縮小は実施されないということで金に買いが殺到し、金のETFは+4.4%、そして金鉱株のETFは+8.83%の大幅上昇で水曜の取り引きを終えた。

FOMCからのメッセージは簡潔明瞭だ。現在の米国経済には独り歩きするほどの力は無い。ルービニ教授が、こんなツイートをしていた。





「市場予想とは反対になるが、最近の弱いマクロ経済と住宅市場のデータを考えると、FRBは量的緩和縮小を実施するべきではない。ひょっとすると今日のFOMCでは、縮小を実施しないということが決定されるかもしれない。もし縮小が決定されたとしても、それは小規模なものになるだろう。」


ほとんどの人たちは債券買い入れが縮小されることを予想していたから、ルービニ氏の意見は少数派だ。

金のETFのチャートを見てみよう。(5分足)





FOMC終了直後に極めて大きな陽線(1)が形成された。跳ね上がった出来高(A)で分かるように、正に買い手の殺到だ。ゴールドマン・サックスが予想したように、債券買い入れ縮小という発表だったら大陰線が形成されたかもしれない。

気になるのは、FOMCが終了する45分前に形成された陽線(2)だ。短いローソク足が続いていたのに突然長い陽線が形成されただけでなく、出来高(B)も突出している。もちろん証拠は無いが、こんな陽線を見ると、FOMCの発表内容が漏れていたのでは、と疑ってしまう。

量的緩和の縮小見送りでドル指数がブレイクダウンとなった。





上はドル指数に連動するETF(日足)だが、サポートラインを大きく割り、ほぼ安値で終了した。このドル安で恩恵を受けたのは商品だ。 原油、トウモロコシ、金、銀などの商品に関連した株に投資しているETF、Jefferies TR/J CRB Global Commodity Equityの日足チャートを見てみよう。





長い陽線を形成し、長期トレンドを示す200日移動平均線(赤)を越えての終了だ。中期トレンドを示す50日移動平均線(青)は既に上昇が始まり、このまま上昇が続くと200日移動平均線を突破して、投資家たちにお馴染みのゴールデン・クロスが起きる。ということで商品市場の低迷が終わり、いよいよ上げ相場が到来したようだ。(注:Jefferies TR/J CRB Global Commodity Equityは出来高が少ないのでトレードには向いていない。)


(参照した記事:米FOMC、量的緩和の縮小見送り 雇用動向見極め

迫るFOMC、不安な金投資家)



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元気になってきたロシア株のETF

09月16日
チャートを見ているところです。下はロシア株のETF、Market Vectors Russiaの日足チャートです。





先週、200日移動平均線(赤)を突破し、更なる上昇の可能性があります。下は週足チャートです。





リバース・ヘッド・アンド・ショルダーズの買いパターンが形成されているようです。既にネックラインを突破して買いシグナルが出ています。頭からネックラインまでの長さを使って測定すると、目標株価は31ドル付近です。(金曜の終値は28ドル16セント)



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JPモルガンからツイッター・ユーザーへ警告

09月13日
JPモルガンに、ツイッターのハンドル名を奪われてしまった、という話がある。ご存知のように、JPモルガンは大手金融機関であり、正式名はJPモルガン・チェース&カンパニーだ。


JPモルガン・チェース(JPMorgan Chase & Co.)は、アメリカ合衆国ニューヨークに本拠地を置く銀行持株会社で、商業銀行であるJPモルガン・チェース銀行(JPMorgan Chase Bank, N.A.)や投資銀行であるJPモルガン(J.P. Morgan)を子会社として有する。(ウィキペディアから)


ツイッターのハンドル名が使えなくなってしまったのはチェース・ジウンタさん(25歳)、テキサス州在住のグラフィック・デザイナーだ。8月の終わり頃まで、ジウンタさんは、こういうハンドル名でツイートをしていた。





@Chaseで分かるように、ジウンタさんは自分の名前をハンドル名にした。しかし、このハンドル名からはJPモルガン・チェースが連想されることも事実だ。そんな誤解を防ぐためだと思うが、@Chaseの下には「このアカウントはJPモルガン・チェースとは一切関係無い」、という断り書きがある。

ニューヨーク・ポストから抜粋しよう。


・@Chaseでは、他の人たちによってツイートされた大手銀行非難が頻繁にリツイートされていた。

・JPモルガン・チェースは@Chaseを約1年にわたって追跡しており、商標権を侵害されたとして苦情を最近申し立てていた。

・先週木曜、ツイッター社は@Chaseのハンドル名をジウンタさんから取り上げJPモルガン・チェースに渡した。(それまではJPモルガン・チェースは@ChaseNewsというハンドル名を使っていた。)

・ツイッターには、不正に商標を利用して意図的に誤解を招くツイートをした場合は、アカウントが停止されるという利用規約がある。

・ツイッター社は、ハンドル名を取り上げる前に、ジウンタさんに規約に従うように警告した。

・ハンドル名を取り上げられる前、ブローカーと名乗る人から、「@Chaseのハンドル名を放棄するなら2万ドルを支払う」、という話がジウンタさんに持ちかけられた。しかし、ツイッター社はハンドル名の販売を禁じているため、ジウンタさんはその話を断った。



ジウンタさんのしたことは、ツイッター利用規約に違反する「不正に商標を利用して意図的に誤解を招くツイート」に相当するのだろうか。A Lightning War for Libertyは、こう書いている。

ジウンタさんの名前がチェースでなかったなら話は別だが、現にジウンタさんの名前はチェースだ。今回の件で明らかになったことは、企業は好きなハンドル名を使うことができるが、個人にはその権利は無いということだ。


言うまでもなく、JPモルガン・チェースはジウンタさんのことを苦々しく思っていた。使いたかったハンドル名(@Chase)をジウンタさんに先取りされ、@ChaseNewsなどというどこかの報道機関のようなハンドル名を使うしかなかった。

繰り返しになるが、ジウンタさんのツイッターには、ジウンタさんがJPモルガン・チェースの関係者でないことが明記されている。言い換えれば、ジウンタさんの行ったリツイートをJPモルガン・チェースの意見と解釈した人は、ほとんどいない筈だ。

JPモルガン・チェースは、ツイッター社に圧力をかけて、ジウンタさんからハンドル名を取り上げることに成功した。言い方は幼稚になるが、JPモルガン・チェースのしたことは弱い者いじめと同じだ。ジウンタさんは、こんなことも語っている。「こういう結果になるのなら、2万ドルの話を承諾するべきでした。」

(参照した記事:JP Morgan ‘Chases’ off Twitter squatter

JP Morgan Targets Twitter Activist and Subsequently Takes His Handle)




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とうとうステージ2が始まった海運株

09月10日
バルチック海運指数が、レジスタンスになっていた1200レベルを突破した。





バルチック海運指数(Baltic Dry Index):通称BDIは、ロンドンのバルチック海運取引所が発表する外航不定期船の運賃指数。バルチック海運取引所は海運会社やブローカーなどから鉄鉱石・石炭・穀物といった乾貨物(ドライカーゴ)を運搬する外航不定期船の運賃を聞き取り、結果を取りまとめて同指数を算出、発表する。基準となる1985年1月4日を1000として算定している。(中略)特に、当指数が注目を集めるようになったのは、中国の鉄鉱石輸入を始めとする世界的な原料輸送需要の高まりが背景にあった。(中略)株式市場においては、海運会社の株価への影響が大きく、特に不定期船を主力とする会社の株価とは連動性が高い。(ウィキペディアから)


キーワードは青字の部分、「中国」と「海運会社」だ。月曜のコラムで、ジム・クレーマー氏(The Street)は、こう書いている。


中国の経済回復は本物であり、この回復を過小評価してはいけない。中国の経済回復の証拠が欲しいなら、ヤム・ブランズ株(ティッカー:YUM)の動きを見てみることだ。決算の結果は大したことはなかったが、マーケットはそんなことを気にしていない。

中国の状況はバルチック海運指数に表れる。昨夜、たった一晩でバルチック海運指数は126ポイントの大幅上昇となり海運株に買いが集まった。特に注目したいのはダイアナ・シッピング(ティッカー:DSX)だ。

ヤム・ブランズ:ファストフード・チェーンの世界最大手。KFC、ピザハット、タコベルなどを経営し、中国への進出に積極的。

ダイアナ・シッピング:ドライバルク・キャリア (バラ積み船) を所有・運営する。世界中の航路を利用して、鉄鉱石、穀物、その他 乾燥物などの運搬を手掛ける。本社はギリシャのアテネ。



ということで、クレーマー氏は、中国でビジネスを展開する企業の株に注目している。

海運株は、いよいよアップトレンドに入ったようだ。海運株のETF、Claymore/Delta Global Shippingの週足チャートを見てみよう。





ブレイクアウトで分かるように、海運株はステージ1を終え、いよいよステージ2のアップトレンドに入ったようだ。





(情報源:Cramer: The China Turn Is Real -- and Powerful)






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3つのブレイクアウトの買い方法

09月07日
政府が発表する数字など信じらない、という声が多いですが、米雇用統計発表直後の為替市場は荒れます。たとえば、下はドル/円(5分足チャート)の動きです。





発表直後、長い陰線(1)が形成され、2のローソク足で分かりますが、ドル/円は98.55円付近まで下げたところで反発が始まっています。なぜ、ここで反発したのでしょうか。





上は日足チャートです。反発が起きた場所は三角形の上辺(A)です。ブレイクアウトの買い方法は3つあります。





1、ブレイクアウトと同時に買う。

2、トレンドラインに戻ったところで買う。

3、ブレイクアウト後に形成された高値突破で買う。

もう一度、ドル/円の日足チャートに戻りましょう。





1、ブレイクアウトでの買い。

2、上辺へ戻ったところでの買い。

3、次の買いは木曜の高値突破です。



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ヘッジファンド関係者:大衆向けのテレビからの情報は避けること

09月05日
ヘッジファンドの内部関係者と称するgadela08さんのredditへの投稿が話題になっている。ヘッジファンドはどのように分析を行い、どうやって次の投資対象を選ぶのかといったことが簡単に説明された投稿だが、それを読んだサム・ローさん(ビジネス・インサイダー)は、「なかなか勉強になる内容だ」、と述べている。

redditはオンラインのニュースや面白い記事の一覧を提供しようとしているウェブサイト。このサイトでは誰でもあるウェブページへのリンクを投稿でき、他のユーザの投票にかけられる。各ユーザはそのリンクについての得点を一点足したり、引いたりでき、この得点とその時間経過によって、サイトのトップページで何位にランクされるかが計算される。各ユーザの投票履歴は、そのユーザ用のお薦めページの生成に使われる。(ウィキペディアから)

gadela08さんが関係するヘッジファンドは12億ドルの資金を運用し、主に為替、金利デリバティブに投資している。


・ブルームバーグTV、CNBCなどの大衆向けのテレビからの情報は避ける。しかし、エコノミスト、ウォール・ストリート・ジャーナル、ファイナンシャル・タイムズは必読だ。エコノミストの記事を知らないようでは、既にマーケットに遅れを取っている。

・調査は自ら行う。例えば、中央銀行からのレポートは自分で手に入れ、他社のアナリストが用意したものは利用しない。他社のアナリストのレポートには偏見が混じっていることがあるから、調査は当社のアナリストが独自の方法で行う。

・企業の調査で疑問が生じた場合は、最高財務責任者(CFO)から話を聞く。

・様々な情報をインプットして、ポートフォリオのストレステストをする。インプットするデータは大恐慌、第二次世界大戦、9月11日の同時多発テロ事件などを含めて、ポートフォリオの想定最大損失額を測定する。

・40人を超えるブローカーたちとのコミュニケーション。ブローカーたちからは、「顧客からこんな大口注文があった」、「こういう重要なニュースがある」といった内容のメールが毎日送られてくる。もちろん、直接電話で話すこともある。(注:情報はインサイダー情報ではない。)

・時々、大手銀行から興味深い白書が送られてくることがある。市場に存在するアノマリー、といった内容の白書もあるから、それをどう利益に結びつけるかを研究する。

・業界の友人たちに、当社が現在どんなことに注目しているかを簡単に説明する。そうすることで、友人たちも、現在どんなことに注目しているかをおしえてくれる。






(参照した記事:How do hedge funds determine where to do their research, which securities to pick?

A Reddit Discussion Includes Two Extraordinary Insights On How Hedge Funds Operate And Beat The Market)



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長期チャート: ステージ1の例

09月02日
8月のマーケットが終了です。夏休みも終わり、いよいよ秋の相場が始まります。今月の月足が完成したので、あれこれと月足チャートを見ているところですが、何と言っても弱いのがコーヒーの上場投資証券(ETN)です。





2011年の5月がピークとなり、この2年間で66%の下落です。今月の出来高は6月と7月を上回り、相変わらず売り物が多い状況です。こんな下げ方ですから、買い手は完全に元気を失い、コーヒーは正に忘れられた存在になってしまいました。


大幅下落、忘れられた存在で思い出すのは天然ガスです。





天然ガスのETFですが、2008年7月から2012年4月までのベアマーケットで記録した下げは、95%という恐ろしい下げ幅です。こんなチャートを見る度に思うことは、素早い損切りの重要性です。最近は横ばいが続いています。これだけ下げた後ですから、この横ばいの次にやって来るのは、上放れだと思います。言い換えると、天然ガスは現在ステージ1の形成中です。





長期的に投資できる人なら、ステージ1で買うのが良いと思います。値動きは横ばいで退屈な展開ですから、急いで買う必要はありません。余談になりますが、人気株がテレビで取り上げられるのは、ほとんどの場合ステージ3です。

原油もステージ1と思われます。下は原油のETFです。





厳しい下げが終わり横ばいが続いています。

それと、海運株もステージ1です。





海運株のETFです。横ばいが続き、上げ相場への準備中といった感じがします。



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