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羽根英樹
イベントドリブントレード入門 通信講座『イベント投資倶楽部』主宰。
兼業投資家。投資歴30年以上。現在は株の売買をメインに、年2〜3割のペースで資産を増やし現在の運用資産は数億円となる。 1993年からコモディティ市場でサヤ取りを始める。コモディティの出来高が減ってからは、サヤ取りの技術を応用し、リスク管理を徹底したトレードを実践している。現在はイベントトレードをメインに売買し着実に利益を積み重ね過去十年以上年間プラスを維持し続けている。
サヤ取りの秘密を暴露しすぎと一部の投資家から怒られた話題の本『サヤ取り入門』のリニューアル版『サヤ取り入門 [増補版] 』は、発売以来ベストヒットを続けている。そのほか、著書に『マンガ サヤ取り入門の入門』、『マンガ 商品先物取引入門の入門』、『イベントドリブントレード入門』(全てパンローリング)などがある。

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『羽根英樹のイベントドリブントレードブログ』

インサイダー取引とチャイニーズウォール

04月24日
野村証券の中国籍社員がM&AやTOBの情報を漏らして、友人の口座でインサイダー取引をしていたという報道が連日されています。

さて証券会社には、M&Aなどを手がける投資部門と営業部門(多分アナリストも含む)は、チャイニーズウォールと呼ばれる「壁」で隔離されており、投資(投資銀行業務)部門からの情報を使って売買することは禁じられています。

チャイニーズウォールの語源は、万里の長城で、古代中国人が北方騎馬民族の侵入を防ぐために造ったといわれております。

今回は、社内のチャイニーズウォールどころか、社外まで情報を漏らしてインサイダー取引を行っていたわけですね。

チャイニーズウォールを乗り越えたのがチャイニーズ(中国人)だったわけですな。
お後がよろしいようで・・・


-本の紹介-
ウォール街アナリスト物語 ネットバブルからの生還
そのチャイニーズウォールが問題となったノンフィクションです。セルサイド、バイサイドの違いがよくわかりました。著者のアンディ・ケスラーは、アナリスト、ヘッジファンドマネージャーなどの経歴があり、機関投資家の内情が、かいま見られ、面白い本でした。

http://www.tradersshop.com/bin/showprod?a=6490&c=9784990334505












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日本経済新聞

04月16日
4月15日から、日経新聞の紙面がリニューアルされた。商品トレーダーに最も関係が深い商品相場欄も、掲載位置が変わりずいぶん印象の違うものになった。ここだけをスクラップしているひとも結構いると思うが、この載せ方だとスクラップを綴じるのに困りそうだ。
ところで、最近経済週刊誌に日経新聞の特集が組まれていた。かなりヨイショしている感があったが、衝撃的なのは他の全国紙が軒並み発行部数を減らす中、日経だけは伸びているという記事だ。そもそも日経と他の新聞は、購読層も購読目的も違うので、単純比較で比べるのもどうかとは思うが、新聞離れが進んでいるといわれる中これは凄いことだと思う。
日経新聞の特徴は、単なる報道ではなく数値データが豊富なこと、あるいはデータを加工したものを豊富に載せていることにあると思う。これはデジタルな分野だから、ネット向きであることはすぐにわかる。もちろん、日経はそんなことはとっくに承知している。だからこそ、日経はデジタルデータで商売をするのだ。データに値段をつけて販売する。データ閲覧を有料にする。巨大データベンダーとしての日経である。経済・金融のコンテンツ量が豊富な日経は、将来、印刷物としての新聞を発行しなくても会社として成り立つ唯一の新聞社になりうるのではないだろうか。
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ある相場本のロジック

04月10日
ある一般向けのFX相場本に面白い事が書いてあったので紹介します。
この本を私が勝手にまとめると、

1.プロのトレーダーに比べて個人投資家が有利な点は、トレードの時間枠を自由に決めることができる点である。
2.プロは、限られた時間枠で成果を上げる(決算)必要があるため、順バリに徹する。又損切りを多用するため、勝率が低い。
3.個人は、決められた時間枠がないので、損切りの必要が無く利益になるまでポジションをもっていられる。この戦略に従えば勝率は高い。
4.このようにプロとは違うルールで戦えば、個人としてのメリットが得られる。


1から4まで書いてあることに全くウソはありません。特に1と4は、個人投資家にとっての「エッジ」としては真理だと思います。問題は3です。確かに損切りを無くせば勝率は上がります。なんせ損を確定させないんですから(笑)これで儲けるには、1ポジションあたり、かなり多くの資金量が必要とします。多くの場合は9勝した後、残りのポジションで大きく引かされて、資金を無くすことになるのはおわかりですね。ここを読んでいる皆さんは、勝率が高いことと、儲かることは全く別物だと知っているから良いのですが、初心者は、高い勝率=儲かる。というロジックを勝手に作ります。この本も、「勝率は上がる」と書いてありますが「これで儲かる」とは書いてないところが、ミソでした。巷はFXブームで、FXに関する本が多数ありますが、こんな本もあるということです。
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税金と投資

04月08日
ガソリンの税金が下がって、街中のガソリンスタンドは大賑わいのようですが、今度上がるときには又、混乱するんでしょうね。ところで海外の機関投資家にとって、日本への投資のリスク要因として、「税制」を上げているところが少なくないそうです。複雑な税制はもちろん、法の解釈次第でどうにでもなる「グレーゾーン」がものすごく広いのだそうです。彼らにとってこれは、「アンフェア」としか写らないのでしょう。個人の証券税制すら、後から継ぎ接ぎで作った法律のせいで非常に複雑になっています。また数年前、ストックオプションで得た利益を税務署の指示で「一時所得」としたものを裁判所が「給与所得」だとひっくり返した事もありましたね。この例では、税務署指示で申告したものが間違っていたとされたわけで、「じゃあ一体誰の言うことを聞けば良いの?」と激怒したくなるでしょう。場当たり的な税制ではなく、シンプルな税制に改革しないと、東京が国際金融センターになるなんていうのは夢の夢ですね。
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相場本とトレードのアイデア

04月04日
私は時間があると書店で経済本や相場本を眺めています。数多くの本の中には、トレードのヒントになる本が「稀に」あるからです。直接ヒントにならなくても、知らなかったことが書いてあれば、後で得られるかも知れないヒントの助けになることもあります。ほとんどの場合、トレード或いは投資の実践者が書いた本は、ヒントになる確率が(そうでない本に比べて)高いし、本当に素晴らしい本は「行間を読む」必要に迫られます。私も著者の端くれですので、書く側の心理も少しは判っているつもりです。「本に書いてあること」は全てではなく、何らかの理由で「書けない」事情があります。そこで行間から「書けなかったこと」への取っ掛かりを掴もうとするわけです。そのヒントは、著者の別の本であったり、全く別の書物であったりしますが、最も手っ取り早いのは、「直接著者に聞く」という裏技です。本に書いてなかった事でも、直接、核心をついた質問すると、答えてもらえる場合も結構あります。実はこれは私の友人の技であり、彼は書物やレポートを書いているトレーダに会う時には、事前にそれらの資料を読み込み、必要があれば、コピーしてバインダーに綴じ込んで、準備万端で質問をぶつけます。このようにして彼はトレードアイデアを得ているようです。
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